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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   成長と共に変わっていくモノ   みるく

普通草食の哺乳類でサイズの小さいものは、葉だけ食べるということはせず、もっと栄養のつまっている果実や種子や貯蔵根を食べる。サイズの大きい哺乳類でも、草に含まれている細胞質だけから栄養を取ることはせずに、もっと優れた方法をあみだしたものが繁栄している。昆虫は、変態することによって小さいサイズの短所を解決した。
 私はこの感想文を読んで思い出したことが一つある。それは、3年生のときにモンシロチョウを育てたことだ。学校のキャベツ畑にくっついていた黄色い卵が孵化したときは、まるで子沢山の母親になったように嬉しかったけれど、幼虫の生活は驚き呆れる程だった。
シャーレにキャベツを大量に押し込むと、幼虫はまるで感激しているような感じでキャベツに食いついた。数分後、まだ食いついていた。余程、空腹だったのかと思い、暫く放っておいてみた。次の日、まだ食いついていた。ゆっくりと非常にゆっくりとだが、確実にキャベツにあいた穴が広くなっていた。
「うわあ、まだ食べてる」
「すごい。満腹ということを知らないんだよ、多分」
次の日、幼虫の体ははちきれんばかりに見えた。でも、やっぱりむしゃむしゃ食べていた。
あんなにいっぱいキャベツを与えて、あんなにいっぱい幼虫はキャベツを食べた様に見えたのに、キャベツは1か月盛ってしまった。やがて、蛹になり蝶になった。蝶のために菜の花を虫籠の中に入れた。食いしん坊だった幼虫が、一転してすこししか蜜を吸わない蝶になってしまった。幼虫のころには、サイズの小さい哺乳類の短所を逆手にとって、どんどん大きく成長し、成虫になってから栄養バランスの取れた蜜を飲むという、昆虫の素晴らしさに改めて感動した。
 人間だってそうだ。赤ちゃんの頃には、離乳食を食べていたのに、今では歯ごたえのある固形物を食べている。人間の成長に応じて、環境や食べ物が変化している。好きなモノも変わってきている。少女時代は洋菓子が好きだ。老女時代は和菓子が好きなのかもしれない。大人はあまり甘いものは好まない。子供は甘いものを与えると喜ぶ。なぜだろう。なぜだろうか。味覚が変わってきてるのか。少女が離乳食を食べても、不都合なことはない。人間は判断と見た目で食べるものを決めつけているのだろうか。
 分かったこと。生物は種族を繁栄させるために、食を変えたりしている。今ふとおもったのだが、赤ん坊と少女では食べるものが違うのは、こういったものが、関連しているのかも知れない。


   講評   inoko

 みるくさん、こんにちは。
幼虫の食欲には、本当に驚かされます。同じものだけをひたすら食べ続け、どんどん成長していく幼虫。食べることは、体力がなければできないことだと言われています。ですから、幼虫の小さな体の中には、おそるべきパワーがあるということなのでしょう。そして、成虫になると、違う食べ物を食べて生きていく。みるくさんが書いているように、昆虫のすばらしさですね。
☆ モンシロチョウの幼虫の観察体験は、今回の感想文にはぴったりでしたね。人間が大人になると辛いものなどをおいしく感じるようになるのは、味覚が敏感になるからだそうです。子どものころは、ただ舌がひりひりするという感覚しかないのだそうです。成長と共に鈍感になるのではないかと思っていたのですが、逆だったのですね。



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