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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自己確認の方法   いちごみるく

 この歴史における断層があまりに強調されすぎると、必然の運命として片付けられることにもなる。だが、バルカン地域の問題は、過去が現在を決定するというよりは、現在が過去を操ってることのあると言えよう。部外者はみな、セルビア人とクロアチア人の違いにではなく、ほとんど見分けのつかないことに驚かされる。フロイトはかつて、二人種間の違いが実際は小さければ小さいほど、その差は想像のなかで不気味に増幅されていくと主張して、この現象を「微差のナルシシズム」と呼んだ。憎悪する敵なしには、信仰にも似た鮮明な民族意識は芽生えようがないのである。二つの民族は都市化工業化によって宗教上の特徴は目立たなくなってきた。そこで双方は事前に煽り立てをし、それがゆくゆくは殺戮世界の下地となってしまうのだ。民族共生の平和はなぜ崩れたか、不倶戴天の敵同士ですら、この問いには、いまもなお、満足には答えられずにいるのだ。私たちは相手の比較によって自己確認をすべきではない。そのために考えられる方法は二つある。
 第一の方法としては、自分に自身が持てることを見つけることだ。自分は自分だとはっきり思うことで他人と比べることをしなくなるはずだ。たとえば、私は中学に入学したとき友達が一人もいなくて不安だったため自分の好みでは全くなかったのだか、周りの流行、周りが見ているテレビ、いつも耳をそばだてていてそっくりそのまま真似をしていた。だが、ありのままの私が好きだと言ってくれた友達が出来たことで「私は私でいいんだ」と自信を持てることが出来、むやみに流行を追うことをやめ、好きな格好・話題をすることが出来るようになった。
 第二の方法としては敵を想定しなくても済むように国の内側を安定させることだ。現在の日本では色々な物の値段が上がってきていてますます景気は悪くなってきている。政府は海外に目を向け、どれだけの多くの穀物を安く輸入するかを考えているが、もし輸入がストップしたら日本国民を養える期間は三ヶ月にも満たないと言われているため、強気に意見を言うこともなかなか出来ず、ごますり状態が多い。それならば、この国の自給率を回復させることを第一に考えるべきではないだろうか。イギリスでも証明されているが、穀物の生産量が消費量を上回るにつれて結婚率も高くなっているのだ。外国の動きを逐一細かく観察し、相手の動向を考え、少しづつしか決まっていかない条約締結に向けてのみ力をいれるのではなく、国内生産量を上げることを考えると、外国にもっと対等に外交ができるし、少子化の問題も無くせるのだ。
 確かに、相手との違いで自分を見直すことは大切だ。自分は自分であって他人には影響をうけない、という考え方もあるが、問題点を見つけた時、その問題を解決するにあたって、自分の中だけを見つめていても、きっと解決の道を探すのは、きっと不可能だろう。自分より上手な人、先を行く人を観察することで解決の糸口を見つけなくてはならない。しかし、他人を攻撃して、自分を安心させるような自己確認は不毛である。批判の矛先と他人に向けるものではなくて、常に自分に向いている状態にするべきものである。

   講評   hira

いつもよく新書系の本を読んでいるなと思っていましたが、知識がこうして活用できると自分のものになったといえますね。この調子で、意見、考えを深めていきましょう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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