対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   大きな二つの眼   くるりんぱ

(要約)現代の科学技術のひとつであるテレビ放送、新聞、週刊誌などにより、直接にではなく、メディアを介した「写し(コピー)」によって、われわれは現実を知ったつもりになっている。しかし情報という擬似現実は、どこかで必要に応じて変形されたり加工されたりしてきている可能性があり、その情報によって多くの人々が同じ方向へと方向づけられているかもしれない。現代はその意味で、他の世界がはなはだ見えにくい時代であり、現代人が抱いている世界観は、はなはだ危ういものでしかない。(予測問題の主題)このまま、仮想体験ばかりの知識だけで判断をし続けると、現実の世界と誤解を生じたり、場合によっては事実とちがうことを信じ込まされたりするかもしれないことが問題である。
 (対策一)第一の対策としては、何事も自分で体験をしてみることが大切である。(体験実例)私の小学三年生になる息子はテレビゲームが大好きで、野球の仮想体験のできるゲームに夢中である。ゲームのなかでは息子はバッターになり、プロのピッチャーが投げる150km/hのボールをリモコンを振って上手に打つことができる。先日、バッティングセンターに初めて行ったとき、ゲームと同じ速さのボールを選んだので、私は驚いた。絶対無理だからせめて100 km/hにしておくように言ってやらせてみたところ、100どころか70 km/hでもバットにボールがあたらない。息子が言うには、本物のボールはすごいスピードで目の前に飛んでくるから思わず目をつむってしまうから打てないそうだ。目の前にボールが飛んで来るから打てないと言い訳する息子に思わず笑ってしまった。やはり仮想の世界と現実の世界はちがうようだ。まずは、自分で体験してみることが何よりも大切である。
 (対策二)第二の対策としては、広い視野をもつことである。(社会実例)先月は、中国でのオリンピックの模様が連日、テレビで報じられていた。北京の高層ビルや地下鉄などの様子もテレビに映し出され、中国の近代化に目を見張った人も多かったのではないだろうか。確かに、映し出されている映像は本物であるし、北京が近代化しつつあることは間違いないことであろう。しかし、一方で、ある新聞に、マラソンコースに高い壁をつくってコースに隣接する貧民街を隠したことが書かれていた。中国政府は、臭いものに蓋をしたかったのかもしれない。このように光には影があるように、物事にはいろいろな面があるということを承知し、広い視野をもって物事を見ることが必要である。
 (反対意見への理解)確かに、メディアやネットを通して得られる情報は手軽に、しかも早く手に入れられる。しかし、それらの情報には伝える側の何らかの意図が働いているかもしれないということをあらかじめ知っておく必要がある。(自作名言)世の中で起きていることを見るのに必要なものは、「他人の眼鏡ではなく、自分の大きく見開いた2つの眼である」。現実の世界と誤解を生じたり、事実とちがうことを信じ込まされたりならないようにすることが重要である。

   講評   hota

 よかったです! 満点で、進級テスト合格です。おめでとうございます。今回も、実例がいいですね。特に、お子さんのバッティングの話がよかったです。現実のバットやボールの重さ、堅さ、スピード、場合によったらそれらに当たったときの痛さなどを知らずして、何かができる気になるのは問題ですね。それを体験させてあげたことは、とてもよかったのではないでしょうか。

 自作名言もいいですね。最後の文、「現実の世界と誤解を生じたり」は「乖離を生じたり」の方がいいと思います。また、「事実とちがうことを信じ込まされたりならないように」は、「信じ込まされたりしないように」ですね。

 森リンも、久しぶりに90点という高得点でした!


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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