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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   地球交響曲   くろーばー

 映画『地球交響曲』のシナリオハンティングのため、フィンランド北部ラップランドの森を歩いた。ラップランドの夏の森に足を踏み入れると、」まず最初に出迎えてくれるのはおびただしい数の蚊帳蚋の大群である。だから、美しい壮観に惹かれこの森にやってきた旅人達は、長袖長ズボンに蚊避け防止が必需品となる。森の本当の美しさは、人間の五感の全てが開放されて始めて見えてくる。森の全ての生命が役割を担い、一つの大きなシンフォニーを奏でているのだ。この森が奏でるシンフォニーを聴きたいのなら、あまり自分にとって歓迎しかねる生物も受け入れ、森の一員になる必要がある。私は、自然の中の一因としてこの地球で生きていきたいと思う。
 そのための方法として第一に、ありとあらゆる生き物を理解し、生きていることを尊重するべきだ。例えば私は多くの人と同じで害虫が嫌いだ。そもそも害虫と称される虫は『害』のある『虫』として扱われているわけであって、決して私達に歓迎されつつ生きている訳ではない。嫌われる理由も様々で、農作物を枯らしたり食い尽くしたり、突如として家の風呂場や台所の隅に現れたり(その正体が何かはあえて言わないことにしたい。念の為)と色々な被害が出るからのけ者扱いされているのだ。だがしかし、地球上の生命の循環と言うべきものを見直してみると、力のある人間側の都合で殺虫剤やゴ○○リホイホイといったモノで殺していけば、それが生命のバランスそのものを壊していくことに繋がりかねない。最終的にツケが回ってくるのは私たち人類なのだからこそ、不快イコール排除といった単純思考はいい加減やめにするべきなのだ。人にも一つ一つ命があるように、虫にだって命が宿っている。行動を少し見直して、共存できる環境を作るべきだ。
 第二の方法として、私達が暮らし、生活しているこの地球を一つの大きな生命体として考えるべきだ。今現在調査し切れている部分だけでも、宇宙にこのように生命的に栄えた惑星は地球しか確認されていないそうだ。地球は何かで代用することが出来ない。いわば一つの命と同じことがいえる。それ故資源やエネルギーの量にも限界と言うものが存在し、その限界に辿り着いてしまうのは三十年後なのか、何百年後なのか、もしかしたら地球が滅びるころなのか、それは未来に行ってみない限り誰にも分からない。地球温暖化、オゾン層破壊、北極圏の氷が溶け海面が毎年数センチ上がり、砂漠化はこの瞬間にも進行している。生命が豊かに芽吹き、緑と水に溢れた星が私たちの手で切り崩されようとしている。それを食い止め、自然と一体となって調和していくには他の生命と仲良く暮らしていける環境を社会全体で築くことが必要なのだ。
 確かに、人間は快適な暮らしを求めている。私だってそうだ。夏は涼しく冬は暖かく、虫に刺されず過ごしやすい、そういった理想はあるし、その半分以上が実現していることもある。だがしかし『上天気の日に、嵐のことなど考えてもみないのは、人間共通の弱点である』という名言のように、今は良くても将来に大きな打撃を受けるかもしれない事実に、そろそろ気づくべきだ。私は、この美しい地球の中の一員として、この地球で生きていきたいと思う。

   講評   kira

 くろーばーさん、こんにちは。「かつて人が、花や樹や鳥たちと本当に話ができた時代がありました。その頃、人は、自分たちの命が宇宙の大きな命の一部であることを誰もが知っていました。…略・・・ところが最近の科学技術のめまぐるしい進歩と共に人は、いつの間にか「自分が地球の主人であり、自然は自分たちのために利用するもの」と考えるようになってきました。」(「地球交響曲」公式ガイドより)このような想いで創り上げられたのがこの映画だったそうです。
 今一度、自然と一体化してその言葉を聞き取ることができるような生き方をしたいですね。
★「一因」は「一員」ですね。このままだと、なにか原因をまきちらしているみたいです。(笑)
 虫を見たら害虫として殺してしまうのは、私たちの身勝手の最たるものと言えるでしょう。「一寸の虫にも五分の命」と言った昔の人はえらい。
 地球も生きているということを、ふだん私たちは忘れがちです。大きな時間軸で考えれば、地球も老化してるはず。しかもその現象は、私たちの身の回りで刻々と進行しています。
 自然の声を聞くことができる人は、思いやりや想像力にも満ちた人だと思います。未来のためにみんなが身に付けたいことですね。

  

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