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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   文化の違い   いすも

 ヨーロッパと日本の文化を比べてみると、一般の人々に置ける市民意識の堅固さに関係するのであった。ヨーロッパでは自己を把握しているから、個人としてそのあり方が独立的で、強く頼もしい。それに比べて日本では、このことは、一部の人たちに概念的にうけとられているほかは、いまなお全く欠けているのである。
 確かに個人が独立することは大切なことである。欧米ではこのように一人一人が自立している人々が多いが、日本ではあまり見られることができない。それは、日本ではかなり大きくなるまで親と共に行動し、一緒に寝る習慣があるからである。それに比べて、欧米の人々は小さい時から親と離れて、自分の部屋で寝る習慣があるのだ。だから、かなり大きくなるまで親と共に寝る日本人はわりと独立心がなく、人に頼ってしまうことがある。それに比べ、小さい頃から親と離れ寝ている欧米の人々は、一人一人が独立しているのだ。私はカナダに住んでいるが、私の回りのカナダ人は確かに独立心が強い人々ばかりである。私の友達なんかも人には一切頼らず、自分で何でもやり、何でも自分で決められる子がたくさんいる。私のひとりのカナダ人の友達は、三歳ごろから自分の部屋で、一人で寝ていたらしい。ちなみに三歳というと、私はまだ母と父と一緒に寝ており、まだまだ甘えていた時期である。自分の部屋なんてものもなかったし、ほしいとも思わなかった。だから私はいまだに独立心があまりないのかもしれない。反対にその三歳から自分の部屋で寝ていた私の友達はとても独立心が強いのだが・・・。だが、個人が独立していると、自分で何でもできて、人に迷惑もかけないし、自分で物事を判断することができる。こういう独立心はとても大切なことだと私は思う。
 しかし、相互で助け合うことも大切であると私は思う。確かにカナダや他の欧米の国々でも人々が助け合うことは基本としてみられている。だが、独立心が強いためか、助けがいるときでも、「自分で解決して、自分で判断して」という雰囲気もでるときがある。それに比べ、日本では個人が一人一人独立していないため、頼り合って相互に助け合うことが多く見られると思う。たとえば日本では、近所で誰か一人が重い病気にかかって苦しんでいる時も、近所の方々皆が集まり、見舞いに来たり、助けてあげたりすることが多い。それに比べて、カナダや欧米では近所の人重い病気にかかっても、わざわざ見舞いに行く人はいない。それに、ほとんどの場合は近所でもどこに誰が住んでいるのかもわからない状況である。もちろんカナダ人はとても心優しい人が多く、とても感心できる人ばかりである。だが、独立心が強いため、こういう状況になると「自分で頑張って、どうにかしてください」といった感じになるのだ。だが、反対に独立心が弱い日本人は相互で助け合うことができる。相互で助け合うことができると、とても胸が温かくなり、とてもいい気分になる。だから、相互で助け合い、人に頼ることも大切なのだ。
 確かに、独立心が強いのも、相互で助け合うこともどちらも大切である。だが、一番大切なのは、「独立心を持ちながら、人を助け合って頼り合う」ことだと思う(総合化)。「出来上がった規則を何とか守ろうとすることよりも、実態に合わせて規則を変えていくことが、真に規則を生かす道である」という名言もあるように、独立心ばかりが強くて、相互で助け合うことは全くない人や、独立心は弱くても人にばかり頼っている人ではいけない。独立するべき時に独立し、人に頼る時は人に頼ってバランスよくすれば、きっといい人生を送れるだろうと私は思う。

   講評   ogi

【第一段落】 要約がじょうずにできています。長さもちょうどいいですね。
【第二段落】 二行目の『欧米ではこのように一人一人が・・・』から、六行目の『・・・一人一人が独立しているのだ。』までの説明は、一〜二行程度で軽くまとめましょう。そのあとの体験実例で意味が通るようなら、省略することも可能です。
【第三段落】 互いに助け合う日本の慣習の良さを、「お見舞い」という適切な例を挙げて説明できました。旅行に行った時の「おみやげ」や、「引っ越し時の近所への挨拶」なども、欧米ではあまり一般的でない習慣ですね。
【第四段落】 一般化の主題が上手にできました。一般化の主題をかぎカッコでくくる必要はありません。かぎカッコを使うのは、名言や長文実例などの引用のときのみにするほうが、混乱が少なくていいですよ。

<表記>
★私の友達なんかも人には一切頼らず、自分で何でもやり、何でも自分で決められる子がたくさんいる。 → 私の友達には、人に一切頼らず、自分で何でも決めて行動できる人がたくさんいる。

   

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