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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   文化の適合性   ビーバー

今の日本で「高級なもの」と言うと、なぜか大抵欧米の油ギトギトの食品ばかりが列挙される。私はいくら高級でもそんな胃に悪いものは食べる気がしないし、むしろ比較的安い日本のブランド米を食べたいくらいである。高級品だったら刺身だってあるだろうとも言いたい。そんな感じで、今の日本では既に欧米の食べ物が優位に立っており、本当に日本人の口に合っているお茶漬けや梅干などは、質素なおかずとして軽く扱われてしまっている。これほどになっていては、日本人は自国の食文化を粗末にしているとしか言いようがない。私は、欧米を常に目指して今までの伝統を切り捨てる日本人の姿勢は問題だと思う。
 そうなった第一の原因は、あまりに欧米を羨みすぎたことである。もともと人間というのは他者の環境が気になるもので、たいていは他人の環境に思考の関心が向いている。あいつが持っているから俺も、と言う感覚で自分も相手と同じ、またはもう一段上のものを所有しようとする。私の場合もそういうのがあり、いったんそこそこのカメラを買っても複数の友人が一段上のものを買っていて、わずかな故障をいいことにさらにもう一段上を行ってしまったことがある。このときばかりは、初めから少し待っていい機種を買えば…などと思ってしまった。これと同じようにして、明治維新頃の日本人は「肉のほうが美味しい」という風に勘違いしてしまい、結局日本ではあまり効率のよくない畜産を始めてしまったのである。(体験)
 その第二の原因は、過去の日本人が、欧米を目指すのが発展だと勘違いを起こしてしまったことである。その結果、カタカナ語が増えて日本語が逆にわからなくなったり、食べ物が日本人の口に合わない変なブツと化してしまったり(笑)、日本の家屋には必ずあったはずの座敷部屋がなくなってしまったり。他にもありそうだが、この三例だけでも日本独自の文化が消滅してきているのがわかる。逆に、カタカナ語がなく熟語なら感じで意味が想像できて便利になり、食べ物は日本人が栄養源としてきた穀物と魚だけでも生きられるし、座敷があれば洋室以上にくつろげる。日本の文化は、あった方が「日本人として」いいものばかりである。それを好奇心だけで無くしてはならない。
 確かに、外国のいい文化を見習うことも必要なことである。しかし、物事には限度というものがあり、取り入れすぎも自国の文化を潰す結果にもなる。「欧米が優れているのではなく、日本と欧米の優れた点が違っただけである。」日本と欧米の文化を比べたところで何にもならない。強いて言えば、その地域に合った文化であるか否かが比較のポイントになる。そんなことも考慮せずに、やれ欧米が良いとか、日本のほうが良いとか、言い合うべきではない。この問題を解決するには、国土にあった文化というものをもう一度考え直すべきなのである。

   講評   nane

 読解問題は、まあ普通の点数。たぶんじっくり読んで解けばもっと点数は高くなる。
 長文の分量が多いので、家で全部目を通しておくといいよ。
 この問題は、センター試験と同じような性格だから、ここで×になった問題は答え合わせをして確かめておこう。
 次学期から、自然科学実例という項目が入る。生物学の分野が入れやすそう。いろいろな本を読んでおこう。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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