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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   季節感のある暮らし   光龍

 最近、だいぶ気温が下がってきた。前までは「夏よりの秋」なんて感じだったのに、今は「冬よりの秋」って感じだ。そろそろ、衣替えの季節かな、なんて思っていたら、今日はかなりのぽかぽか陽気だった。「夏よりの秋」に戻ってしまった感じだ。思ってみれば、赤道や北極、南極付近に住んでいる人は、いつも同じ季節なのだ。いつもおなじ気温で、季節の食べ物なんてものもとくにない。こんな生活、僕だったら飽き飽きしてしまう。僕は、花粉症なので、一年中ずっと春なんてことになったら、永遠に無様に鼻をかみ続けていなければならない。僕は、季節感のある暮らしをしたい。
 そのための方法としては、まず変化を楽しむ気持ちを持つことだ。春にはお花見、夏には海水浴、秋には紅葉、冬には雪遊び、などと様々な季節には個々の良さがある。これらは、別の季節だと楽しめないし、それらの季節に合った良さがある。冬にお花見や海水浴を楽しんだりすることはできないし、夏には雪遊びや紅葉を楽しんだりすることができない。これらのように、季節の変化によって楽しむことが変わることを楽しんで、生きていけばいいのだ。僕の場合、春はクラス替え、夏はプール、秋は体育祭、冬は駅伝大会などと楽しみな物が決まっている。
 もう一つの方法として、もっと野山に出て自然と接する機会を増やしていくことだ。春に野山に行くと満開の花が迎えてくれ、夏に行くと、たくさんのセミの鳴き声が騒がしい。秋に行くと、紅葉が楽しめ、冬に行くと、蝶のさなぎなどの昆虫の一風変わった状態が楽しめる。三国志に出てくる蜀の軍師、諸葛亮孔明の部下の馬謖は、頭は良かったが、初陣の街亭の戦いで部下の制止も聞かず、山の頂上に陣を張り、魏軍にぼろぼろに負けてしまった。初陣で手柄をあげたかったとはいえ、少しは頭だけでなく、行動力もあって自然と接していたら、こんな間違いを犯さなかったかもしれない。結局この敗戦がきっかけで諸葛亮孔明の天下三分の計は、夢となってしまう。
 確かに、季節に左右されたら迷惑なこともあるだろう。しかし、季節に左右されることで、季節にあった品々ができる。秋刀魚は秋に食べるからおいしいのであって、遺伝子組換えなどで春に食べられるようにしても、味の良さは秋には劣るだろう。「寒さに抵抗するいちばんよい方法は、寒さに満足することである。」という名言があるように、それぞれの季節の良さに満足し、そして、季節感のある暮らしをすることが大切なのだ。

   講評   tama

 科学文明の発達により、季節を問わず、一年中快適な暮らしをすることができるようになりました。暑さや寒さに耐えることや、四季の風景を楽しむこと、季節の食べ物を味わうことが少なくなるのは寂しいものですね。「季節感のある暮らし」のよさについて、改めて考えるよいきっかけになったと思います。
 本人にとっては重大な問題である「花粉症」について、また個人的な四季の楽しみ方(イベント)について、明るくユーモアを交えながら書かれたところがおもしろいです。その後、雰囲気ががらりと一変し、三国志の話が出てくるところには意表をつかれました。知識の深さはもちろんのこと、「変化を楽しむ」ことを、文章でも実践しているところが好印象でした。
 ビシッと目標字数に合わせてくるテクニックもお見事。さすが光龍くんです。


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