対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ボタンより魔法!!   みるく

 私の家には、フクロウのぬいぐるみがある。片方は祖母に、もう片方はショップで手にいれたものだ。二方とも貯金箱の上でじっとしているが、私はなぜか、祖母からもらった方に愛着がある。抱きしめるときに感じる祖母のにおい、ほつれた糸、少し位置のずれた目・・・。ショップでもらったのも確かに可愛い。ハリーポッターに出てくるヘドウィグのように真っ白なでほわわんとしているやわらかな毛、なにか語りかけているようなくりくりっとした目・・・。しかし、よくよく考えてみれば、私の持っているショップで買ったフクロウは、みんな均一で大量に作られ、日本中の人が持っているのかもしれない。けれど、私にとっての祖母は一人しかいない。従って、祖母から譲り受けたもの、そして祖母からの手作りのプレゼントは、世界で一つだけのものとなるのだ。
 機械。人間。貴方はどちらを選ぶのだろうか。例に学校のバザーを取り上げてみよう。毎年、ワイワイ賑わうバザー。その中にマーガレット会というのがある。マーガレットの会では手芸品や小物、シールなど様々な品物が、お手頃な価格で買える。この会の出品物は全て手作りだ。だから、ちょっと失敗してしまっている品物に出会うかもしれないが、やっぱり大事に使いたくなる。なぜって、これを作った人は相当な時間を費やし、繊細な作業に向き合い、真心こめて作品づくりに取り組んだと思うからだ。その上で失敗してしまったのだから、ちょっとぐらい目をつぶってあげようという気持ちになる。それと対照的に機械で作ったバッグを売っているコーナーもある。みんな同じ柄・色・形でまるで面白みがない。機械はボタン一つで作動し、同じものを単調に作り続けている。無論、機械に心などあるわけがない、すなわち真心がない。けれど丈夫に作り上げていっている。繊細な人の指の魔法で作られた作品、人差し指を伸ばしてボタンを押し、ポテトチップスでもつまんで待っていれば、そのうち作品ができる機械、どちらがいいのだろうか。
 そういえば前に朝礼で校長先生がおっしゃっていた。
「昔、私鉛筆を小刀で削っていたのですよ。学校仲間と共に、誰が一番ピンピンに削れる  
 か競争したものです。ところが、ずっと削っていたら鉛筆がどんどん短くなってしまっ          
 て。今は鉛筆削り機があるでしょう、時代が変わっていくにつれて面白さもなくなるのですね」
なるほどと思った。機械は面白さがないのだ。そうすると、校長先生が少年時代のころに、
タイムスリップをしたくなった。
 機械が作ったものはかわいさがあって、みんなが褒め粗野しそうだけど、手芸作品は真心こもっていて愛着がわくことが分かった。私も将来、服や鞄を手作りで作ってみたい。

   講評   inoko

 みるくさん、こんにちは。
今月もそれぞれのテーマについて、深く掘り下げることができました。来月の作品も楽しみにしています。

前回お話ししましたが、11月1日はほかの先生からのお電話です。よろしくお願いいたします。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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