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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   地球の未来のために・・・   ショウ

 イギリスの生物学者チャールズ・ダーウィンは、『ミミズと土』で知られる『ミミズの習性に関する観察とミミズの働きを通しての有機土壌の形成』の中で、「分化の低い動物で、重要な役割を演じてきた動物が、ミミズ以外にいようか。もっと分化の低い動物、サンゴはサンゴ礁を形成してきたが、それはほとんど熱帯に限られてきた」と、海のサンゴと対比して、地表で絶え間なく働き続けてきたミミズに敬意を表した。ダーウィンのミミズの研究にも触れた有吉佐和子の小説『複合汚染』の中で、人間が自然をひどく傷めつけた結果、自分たちの命にひどい影響が及んでいる現状が詳しく書かれている。農村を回ってよく聞く「土が死んだ」というのは、ミミズのいない土のことで、ミミズがいないと、土が固くなってしまう、ということだ。土が固くなると、もうどうしようもなくなるらしい。 ふつうのミミズは、土を豊かにするために決定的に重要な動物である。ダーウィンは、もしミミズがこの世にいなくなったら植物は滅亡するだろうと結論している。僕は、小さなものの役割を見直すことは、大切なことだと思う。
 その理由として第一に、人間がそのものの役割を知らないでいることがあるからだ。例えば、僕は学校で「未来をひらく微生物」という説明文について学習した。それは、微生物の働きを紹介する文だ。それを読むまで、微生物と言うと、カビのように人の生活に害を与えるものしか頭の中に無かった。しかし、その文を読む、イースト金や乳酸菌のように、人の生活に役立っているものもあることがわかった。また、そのまとめには、しっかりと微生物のことを理解することで、微生物はわたしたちに未来を開く技術を教えてくれる、という内容のものがあった。微生物に限らず、人間にはあまりなじみの無いものでも、その役割をきちんと理解することで、人間の生活もより発展していくのではないかと思う。
 また、第二の理由として、人間が周りのことを考えずに、自分のことばかりを考えてきたために、環境が破壊されている、という事実があるからだ。気象庁のホームページによると、一九〇〇年から二〇〇〇年までの間に、約一.一〇度平均気温が上がったらしい。このまま行くと、二〇〇年後、三〇〇年後には、平均気温が五〇度を超える可能性もあるらしいので、今、自分の身の回りのことを知り、その役割を理解していくべきだと思う。
 確かに、物事を大きくとらえることも大切だ。しかし、「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」という名言があるように、小さなものの果たしている役割も十分に考慮していく必要があると僕は思う。

   講評   hamati

●構成:複数の理由:小さなものの役割を見直すことがなぜ大切なのか、理由をしっかり述べることができました。第二の理由は、データ実例の引用にもつながるようなものですね。すばらしいですよ。
●題材:データ実例・長文実例:地球の温暖化に関するデータを、気象庁のホームページから引用することができましたね。具体的な数字が入っているので、とても説得力のある内容になっています。インターネットもいろいろなサイトがあるので、どんなふうに検索すれば自分の求めるデータが得られるのか考えなければなりません。今回ショウ君は、うまく調べることができましたね。とてもよいですよ。地球温暖化防止の為に、自分にできることについて考えたり、実際何か努力していることがあったら書いてみるとよいですね。
●表現:名言の引用:「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」という名言を引用することができました。小さなものの存在も大切だという、今回の内容に合った名言を引用することができましたね。
●主題:是非の主題・反対意見への理解:「確かに」という言葉を使って、反対意見への理解を示すことができましたね。自分の主張がしっかり書けています。
●学校での授業の内容や、データ実例の引用などにより、とても説得力のある内容になっています。地球温暖化はよく取り上げられるテーマなので、関連するデータを知っておくことや、自分なりの意見を持っておくことはよいことですね。たいへんよくがんばりました。


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