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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然と共に生きる人間   いろは

 周りを見渡すと、色んなものがある。天井には蛍光灯、暖炉には炎。壁にはエアコン、手にはうちわ。それぞれが、どう対照的であるか、分かるだろうか。片方は人工的に作られたもの。片方は自然のままのもの。一見、人工的に作られたものの方が便利に思える。確かに、周りにはこっちの方が多く存在している。けれど、よく考えてみると、それが決して良いわけじゃない。光ひとつとるにしても、蛍光灯の光と炎の光。違いははっきりしている。蛍光灯の光は眩しくて、気分が悪くなりそうだ。それに比べて、炎は暖かく、目にも優しい。風をとるにしても、夏の暑い日、冷房をつけたくなるのは分かる。けれど、環境には悪いし、体にも悪い。その上お金がかかる。その分うちわは、環境に良いし、自分で調節できるから、気持ちいい。もちろんお金はかからない。そんな事ぐらい、きっとみんな気付いてるはず。それなら、人はなぜ、自然のものを使わずに、どんどん新しいものを生み出していくのだろうか。それは、人のいらない欲望と労働力のなさを物語っている。自力でするのは面倒だから、どうしても進んだ科学に頼ってしまうのだ。それではまるで、あまのじゃくだ。人はいつのまに、そうなってしまったのだろうか。私はそんな人間だからこそ、『人間』という自分が許せない。
 父に、「使えば使うほど良くなる物とは何か」という事について聞いてみた。すると、
「頭」
と一言つぶやいた。そう、頭なのだ。どんなに頭の良い人であっても、使わなければ、良くはならないし、むしろ悪くなるだろう。そのためにも、学校というものがある。この頭は、人工的に作り出すことは不可能である。頭は色々なこと学ぶ。それは勉強であったり、人間関係であったり、恋心であったりもする。だが、コンピューターはそうはいかない。どんなに使っても学ばないし、同じ間違いを繰り返す。心だってない。どんなに進んだ技術を持ってしても、今まで積み上げてきた人間の歴史を真似することはできない。科学が自然に勝つことは無理なのだ。
 人間にとって、自然とは、なくてはならないものだ。この機械音が飛び交う世の中で、自然が減りつつある。そんなに世の中が便利じゃないといけないのか?少しくらい、苦しい思いや大変な思いをしても良いだろう。それは、生きている証拠なのだから。郷に入っては郷に従えということわざがあるように、今、私たちが生きている場所は、科学世界じゃない。きちんと、暮らしができるように工夫された、歴史ある世界なのだ。それは、自然の力で出来上がった、人工的には創りだせないものなのだ。それをわざわざ壊す必要はない。自然と共に生きていく。それが、今の人間の目標だ。そして、もっとたくさんの人に、自然の大切さを知ってほしい。好きになってほしい。いつか、みんなが笑顔になる世界がくることを、望んでいる。最後には、自分という『人間』を許せるように、生きてゆきたい。

   講評   sumomo

 最後の一文は多くのことを考えさせてくれますね。
しっかりお清書ができました。

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