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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   清書   そへい

 私たちは長い間、木綿と木の中で暮らしてきた。だが明治以降それを捨てて、新しいものはと人工材料を追いかけてきた。ここでは、ヒノキの話をとりあげている。新しいヒノキより古いヒノキのほうが強いのである。だが、人間は新しいほうが強いというイメージがある。このように人間は新しいほうに行ってしまうのだ。つまり、古いほうがいいということだ。古さだけでなく、環境変えたらよくなるという物や、質の違いだけで物がよくなるなどということがある。木は同じ種類のものでも、産地により立地によって、材質が少しずつ違う。ヒノキ属には世界に六つの種類があるが、なかでも日本のヒノキは材としての風格が一段と高い。そして、白木造りは日本の風土の中に置かれたときがもっともふさわしく、また性能も発揮する。私たちは、機械文明の恩恵の中で、工学的な考え方に信頼を置くあまり、数量的に証明できるものにのみ真理があり、それだけが正しいと信じすぎてきた嫌いがあった。例えば、バイオリン。バイオリンをヒノキでつくるとどうしても和の響きがするのだ。これも材質の変化で説明できる。だが、自然がつくったものは、木のように原始的で素朴の材料であっても、コンピューターでは解明できない側面をもっているのである。
 僕は、鹿児島の宝島というところに野宿したことがある。そこで明かりのために持ってきた。ライトをつけたら、虫が寄ってきて大変だったので、キャンプファイヤーをして明かりをつけたら、虫はこなくなった。僕はそのキャンプファイヤーを見て、野宿するにはライトより火のほうが環境に合っていると感じた。さらに、化学的に作り出した明かりではなく、自然を使って作った明かりなのでより雰囲気が出る。
 キャンプに行ったときは光を電気によって設けるのではなく、火を起こすほうがいい。造花より生きた花のほうがいい。他にもたくさんあるが、僕の心に一番残った話がある。それは、テレビである映画監督を取材していたときのことである。その映画監督はものすごく背景や音楽にこだわる監督でセットだけでは映画の意味がなく、現実世界で取らないと映画とはいえないといった。僕も同感である。映画を見ている側も実物のほうが、迫力があって楽しめる。そのひとことで、やはり物には環境の中の自然やその物の質などが関わっていることを思い知った。
 人間にとって自然とはすべてのものに対してそれぞれなければならないものだ。そして、郷に入っては郷に従えということわざのように、あるものと関わるのならそれぞれに適した環境にも関わらなければいけないのである。

   講評   kira

 そへいくん、こんにちは。受験まで、対策問題で仕上げていきましょう。

★「現実世界で取らないと映画とはいえない」→「撮らないと」
 「とる」には同音異義が多いので確認しておきましょう。
 撮る・採る・取る・捕る・執る・獲る・盗る・録る・盗るなど


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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