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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ところ違えば正月も違う   かまむ

 ワンワンワン
私の祖父母、父の実家に行ってインターホンを鳴らすと、家の中から犬がほえる声が聞こえる。その声の正体はエルピス(ダックスフンド)とウィンディの二匹である。そしてその声を無視するように
「おじゃましまーす。」
と、私たちは叫ぶ。これがないと祖父母の家に来たと思えず、祖父母の家に来ないと正月ではないという感じで皆集まるのである。(書き出しの工夫)
 おせちをみんなで食べるとき、私、姉、TくんとAちゃんは、いとこ同士でちっちゃなテーブルに座ることになる。食べたいものを先にとっておいて、一緒に食べるのだ。おせち料理のいっぴんえびが出てきた時、私たちは興奮したが食べ方が分からなかった。そこでたくむに食べ方を教わった。
「頭をとって、手が汚くなるけど皮をむくんだよ。」
と実際やって食べた。あんな立派だったえびが皮をむいただけでなんだか普通というかちっちゃくなってしまった。まるで立派な包装紙を開けたら中が敷けっていたという感じである。そこで私は皮ごと食べることにした。意外と美味しかった。
「皮ごといけるよ。」 
と姉の声がしてみたらなんと姉は頭も食べていたのだ。
「す、すごいね。」
とびっくりしていたけれど、TくんとAちゃんはきっと食欲をなくしたかもしれない。読む人には気持ち悪く思われるかもしれないがえびは本当に美味しかった。(体験)(例え)
 アメリカではお正月などというものはない。だから日本に帰ってきたとき、びっくりした。アメリカではクリスマスを家族などと集まって過ごす。クリスマスが日本の正月みたいなのだ。逆に、正月はただの休日だ。一月一日は休みの日だが、もう二日からは普通の日常生活がまた始まる。そのかわり、クリスマス休みが長いのだ。両親がアメリカにいてよかったと言っていたのは、お年玉がないこと。私と姉はお年玉というものが存在すると日本に帰国するまで、すなわち7歳と11歳になるまで知らなかったのだから。アメリカの正月では知り合いとか友達にあったら、せいぜい
“HAPPY NEW YEAR”
というぐらいである。年賀状なんかは全然ない。クリスマスカードが年賀状代わりみたいなものだ。ニューヨークでカウントダウンがあるそうだが無論紅白歌合戦はない。また年末の大掃除。それは一年間の汚れをきれいにして新しい年を迎えるという動機でやっているが、アメリカ人がそれを見たら、何でそんなに寒いときに掃除などするのだろうか。と不思議に思うだろう。アメリカでは春に大掃除をする人が多いのである。日本では、クリスマスより正月の方が大事で、アメリカでは正月よりもクリスマスの方が大事なのである。(ことわざ)(聞いた話)
 日本人にとって正月とは、一年のスタートラインであり、やり直すときであり、そして目的を作る時でもある、大切なときである。しかし、次の一年が安定しますようにお賽銭をたくさんしたり、お金をいっぱい出したり占いをしたり初もうでをしたりするのは不安な気持ちを補うためにやることなのではないだろうか。ことわざにもあるように、困ったときの神頼みにしか見えない気がしてしまうのである。一年に一回お参りにいっただけで神様は願い聞いてくれるのだろうか。せめて一週間に一回ぐらいはお参りしないと聞いてくれないのだろうか。それにお願いをする人は多いけれどかなった時に感謝をしに行く人がどれだけいるのだろうか。ちなみに私は初もうでにいったことはない。
ワンワンワン
「おじゃましまーす」
これがないとお正月って感じがしないのである。
(一般化)(書き出しの結び)

   講評   taimu

 今年もどうぞよろしくね(^^)。今学期の字数の目標は1200字ですが、かまむちゃんには心配ないようですね。四段落構成で深みのある内容(おねえさんのエビのお話はかなり笑えました)でした。清書候補にしておこう!

<表現>豪華なエビも、皮をむくとなんだか貧弱になってしまった様子を「まるで立派な包装紙を開けたら中が敷けっていたという感じである」とおもしろい表現ができましたね。また、「困ったときの神頼み」も適切に用いることができました。
●中が敷けっていた→中がしけていた

<題材>アメリカと日本のお正月の様子をそれぞれ説明し、それぞれの国の文化や人々の考え方の相違点を指摘しているのは興味深い。アメリカの生活になれ親しんでいたかまむちゃんだからこそ、ここまで奥行きのある内容にまとめることができたのでしょうね。

<主題>「日本人にとって正月とは……」と大きな視点でまとめることができました。一文が長くなるとわかりにくくなるので二文にわけるといいね。→「日本人にとって正月とは、一年のスタートラインであり、やり直すときでもある節目の行事である。また『一年の計は元旦にあり』という言葉もあるように、目的を作る時でもある大切な(特別な)日である。」

<構成>書き出しの場面にもどって、うまく結ぶことができましたね。「書き出しの結びは」もうバッチリ。               

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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