小１から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。 志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で４０年の実績。 ▶ 個別指導のオンライン作文

昨日3224 今日1258 合計56818□

　　　日本の政治　　　紫式部

今の日本は民主主義の国である。しかし今の政治状況では民主主義とは言えないという意見も聞く。現在、日本の党首は短期で入れ替わり、そして誰になっても政治状況にさしたる変化は見られない。国民の意識とは別に政治は勝手に動いくのだ。朝テレビのニュースを聞きながら「定額給付金支給よりも、もっと教育や福祉にお金まわせばいいのにね〜」と娘の弁当に卵焼きをつめる母。日本の民主主義とは本来どのようなものなのだろう。日本は戦前の独裁政治から民主政治へと変貌を遂げたが、現在でも同じアジアの国に独裁的政治を行っている国がある。独裁政治はヒトラーが辿った歴史が証明するように必ずや終焉を迎える。一方、民主主義の行き過ぎは衆愚政治に陥るという可能性を持つ。はたして、どのような政治が国を動かし、世界との良い関係を築けるのか。様々な国が試行錯誤をしながら影響し合っている。ひとついえることは、政治に翻弄された農民しかり、政治によって豪勢華美を極めた商人しかり、政治あるところ必ず国民がいることだ。これは今も昔も変わらない事実である。その国に生きるものとして、自分のために、そして後の子供のために、他人のために政治について考えなくてはいけないだろう。私は民主主義をよい政治だと思う。先日家で「未来世紀ブラジル」という映画を見た。そこでは政府によって厳しい管理下に置かれた国が出てくる。私はこの日ほど民主主義のありがたさを感じた事はなかった。民主主義の良さと、それを保つための方法について考えたいと思う。
　民主主義の象徴のひとつに選挙がある。独裁政治には見られないことだ。国民の代弁者を自分たちで決めるというものだ。しかし、今選挙に行かない若者が問題視されている。このことから、「選挙の手続きを簡単にする」ということを考えたい。若者の中には政治に関心を持ち自ら選挙に行く人もたくさんいる。しかし同じだけ行かない人もいる。彼らの意見を聞くと「手続きがめんどうくさい」という意見が多いらしい。投票率を上げるには投票制度をより簡単なものにする必要があるのではないかと思う。家から出なくともパソコンや携帯から投票できる制度を作れば投票率もあがり、政治に参加意識を持つ人が増えるのではないだろうか。
　今日本では野党と与党などの拮抗する勢力がある。しかし、その政治カラーに差がなかったりするのも現実だ。独裁政治に変わっていった歴史が教えるように、いろんな政治色を出した政党が乱立して意見を言い合うことが日本の政治を守っていく秘訣なのだ。戦前の日本は拮抗勢力がなかったために軍部に主導権が移ってしまった。歴史に禍根を残したのだ。
　確かに独裁政治は効率的だ。しかし、独裁政治はやがて腐敗し、中から崩れ始める。やはり自分たちが住んでいる国のことなのだから、一人一人に主導件を持って政治に参加していくことが大切だ。国民主権これが日本の政治のあり方だろう。　
　
　
　

　　　講評　　　kira

　紫式部さん、こんにちは。民主主義政治のよさを疑わず、私たちは政治を見てきました。たしかに日本は戦後に民主的な発展を遂げ、世界でも確固たる先進国としての地位を築きました。
　ところが、今に至って国内の政治を見ると、不況をはねつける力もないことに驚きを禁じ得ません。リーダーシップの不在によって、政局は空転しています。
　しかし、あくまで独裁は許されません。民主主義の良さを体現していく必要がありますね。

　ひとつめの方法は、選挙をうまく機能させることですね。より多くの民意を反映できる方法を探っていこうと考えたのですね。
　二つ目は、さまざまな立場からの議論を起こしていくことですね。マルチに議論することで、独裁を避けることができます。
　政治が低迷すれば、やがて手腕をふるうリーダーを欲します。しかし、あくまでも民主主義の手続きをふんだ上の裁量が望まれますね。