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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   「地震、雷、火事・・・」   カエル

「君の書いた本のあの表現は、少しおかしいからこう変えたほうがいいよ」
こんなことを言われて嬉しい人なんていないだろう。我が、自惚れが、強い若人ならなおさらだ。
どんな世界にも先輩がいるもので、上には上がいるのだ。だから、そういった諸先輩方のアドバイスというのはその作品を褒めるものであっても、「この表現を直したほうが良い」などの否定の意見であってもしっかりと受け止めることが大切なのだ。人間の成長を促す方法は色々あるという。例えば、「褒めて伸ばす」や「叱って伸ばす」などだ。それらは、表と裏、陰と陽といったように全く逆のように思われるが表裏一体であり、両方をバランスよく使うことが成長を促すのに大切な事なのだ。しかし、最近では叱ることが減ってきているという。
だから私は褒めるだけでなく叱ることを、叱られることを大切にしていくべきだと思う。(当為の主題)
そのためには自分自身に対しても厳しく生きている必要がある。(複数の方法1)
人に自分の考えを説くということは、自分にその経験や心得が無くては自分の考えを人に話せるはずが無いのだ。自分に厳しくすることで自分の経験を話すことが出来るのだ。例えば、私も昔、部活などで先輩がこうした方が良いと言われたことがあったがそれは先輩が自ら失敗なり成功なりの経験をしているからアドバイスが出来るのであって、一度もそういった状況を経験したことが無かったらそんなことは出来ないだろう。だから私の部活の顧問は「同学年と一緒に練習をするよりも先輩と一緒に練習をしろ」としきりに言っていたのだろうと今更ながらにして思う。
そのための方法として第二に、もっと子供をしっかり叱る社会を作ることだ。(複数の方法2)
よく昔のマンガなんかを読むと、近所の子供を叱るうるさいおじさんという人物がいたものだ。さらに「地震、雷、火事、おやじ」なんて表現もあり、子供が恐れるものの代表格の一つとされていた近所のおじさんだったが、最近では、そんなことをすれば最悪訴えられかねないのだ。教育や、人徳を教える学校でさえも生徒を叱ることが減ってきているという。生徒を叱れば親が出てきて文句を言う、俗に言う「モンスターペアレント」だ。これがテーマのドラマさえ作られるほど深刻化している。これからどうなってしまうのかと、不安を抱かずにはいられない日本の教育社会である。
確かに、体罰のような行き過ぎた叱り方はかえって逆効果になる可能性もある。しかし、年上の人は社会的な責任として、自分よりも下の世代のものをしっかり叱る必要があるのだ。(反対意見への理解)
「叱るということは、相手のことが好きでなくては出来ない」(自作名言)叱ると怒るの差は、相手のことをどれだけ考えているかによるものだと思う。「怒る」は、相手の気持ちなんて考えず自分の気持ちを吐き出す行為だが、「叱る」は、相手のことを考えて同じ過ちを繰り返さないように説くことなのだ。その微々たる差で人は変わるのだ。
そう考えると、「君の書いた本のあの表現はこう変えたほうが良い」という言葉から相手の愛情を感じ取れないだろうか?

   講評   mae

 昔は悪いことをした子供がいれば、平気で近所の大人が叱ることのできる社会でした。今では、親でさえ子供を叱れなくなっている……などということを耳にします。「叱る」とは実はとてもエネルギーがいること。誰でもいい顔をしていたいでしょうし、甘やかすのは簡単です。相手のためを思ってこそ叱れるのです。
 読んでいて非常に説得力のある感想文でしたね。読む人にインパクトを与える効果的な書き方が(意図的なのか? 自然になのか?)できていて素晴らしかったです。例えば、題名。「なんじゃ?」と思わせておいて、種明かしを文中でやるのは高度なテクニック。また、結びの文章も非常に心に残ります。「『君の書いた本のあの表現はこう変えたほうが良い』という言葉から相手の愛情を感じ取れないだろうか?」と、あえて問いかけの形式にすることで、読み手の心に深く訴えかける効果がありますね。うまい♪
☆歴史実例 知っている逸話をうまく加工するのも一手。例えば、子供のとき桜の木を切ったことを父親に正直に話したら、かえって誉められたというジョージ・ワシントンの話。「もしも、この父親が子供の話を聞かずに怒る一方の親であれば、さすがのワシントンも正直に話すことはできなかったかもしれない。上手に叱ることのできる親だからこそ、ワシントンは打ち明けられたのだろうし、またそのような親だからこそ、ワシントンは後にアメリカ初代大統領になる大きな器の人物に成長したに違いない」などなど。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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