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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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    この時期にマケインに注目   あよう

 今、不況にあえぐ世界中は何となく『オバマ待ち』のようである。全米どころか全世界がオバマ新大統領に期待している。
 これは何の影響力も持たない私だから言えることであるが、これだけ民衆の支持を得、自分の言うことで世界が動くのであるから、独裁者になる可能性もあるのではないか。独裁者は一種、民衆がまつりあげて誕生するというところもあるからだ。しかし独裁者の誕生で困るのは民衆である。だから民衆は、自らの手で独裁者を創り出さないように努力するべきである。
 第一に、民衆は政治をすることが出来ない。 しかし、政治に対して、自分の意見はしっかりと言うべきだ。民衆が政治に対して何も言わないのは、すなわち権力者に対しての「イエス」を意味する。声を上げなければそのイエスの状態が続き、単なる権力者は独裁者へと変貌してしまう。            そんな状態になってから、「我々は虐げられている。こんなはずじゃなかった。奴(独裁者)は無責任だ。」などと言ってももう遅い。最初は何も言わなかったのだから、民衆にも責任があるし、そちらも無責任だ。   つまり、何も言わないという状況を作らないことが、独裁者を生まないための方法なのだ。
 話は変わるが、過去も現在も、戦争はありとあらゆる地域で起こっている。戦争には必ず首謀者がいる。この首謀者は戦争が始まると即座に独裁者へと変わることが多い。 
 こう考えてみると、独裁者を創り出さないためには、戦争を民衆の意見を戦わせる場にするという方法もありそうである。
 民衆の意見を戦わせる戦争、それはすなわち議会のことである。武力によって戦わなくても良い様な方法を見つけ出すために議論を戦わせるのである。
 大河ドラマで一躍有名になった『篤姫』にもそのような話が出てくる。大久保利通ら新政府軍に江戸まで攻めてこられたときに、篤姫は勝海舟を通じて、幕府側の意向を伝えた。勝も新政府側の意向を伝えた上で、江戸城無血開城が決まったのだ。(歴史実例)これで、新政府側から独裁者は現れず、民主的な国家が形成されていったのだろう。
 確かに、民衆が最初は良いと思っていた人が、大きな権力を手にすることで変わってしまい、独裁者になる可能性もある。歴史的に見た結果論だけで、民衆が何も言わなかったから愚かだとするのは短絡的との見方もある。
 しかし、独裁者の誕生というのは、民衆のまつりあげではなく民衆の日和見の産物なのである。民衆が何も言わなければ何も変わらない。意見を戦わせなければならないのである。
 日本には、あまり独裁者は誕生していない。思い当たるのは東條英機と晩年の豊臣秀吉くらいだ。それはなぜか。
 おそらく、日本に、話し合いで物事を決めようとする風潮があるからだろう。話し合いで意見を出し、これがどうしても通らないとき、初めて戦いとなる。この戦いはすなわち、意見の言い合いを意味している。また、第一段階が話し合いなので、日和見という立場が取れない。よって、独裁者を生み出す土壌がないということだろう。
 これに対し大陸の国々は、自衛のためにまず戦う。その後話し合いとなる。これでは、始めの戦いで日和見的立場の者達は、何も言えず、被独裁者ということになってしまうのだ。
 だから、民衆が意見を戦わせ、意見を代表してくれそうな人を選ぶのである。それが国会であり、国会議員である。首相などがよく言う「民意の反映」とは、支持率をアップさせることではなく、民衆の意見を戦わせるということではないか。
 オバマが独裁者にならないために私が密かに期待しているのは、共和党の議員であったりするのである。

   講評   nara

 なんとタイムリーな話題を持ち出したことか! オバマ氏が大統領選挙を勝ち抜いてからというもの、「オバマ待ち」の空気は日々熱くなってきているね。ここに危うさを感じるアンテナは、民主主義において大切な道具だ。アンテナの感度は放っておくと鈍くなる。時には、アンテナをしまいこむ人もいるかもしれない。独裁者が生まれる土壌は、そうやって生まれていくのだろうな。
 日本の歴史を確認すると、独裁者と言われる人が少ないという指摘はおもしろい。大陸の諸外国がまずは武器で戦うのに対し、日本は議論を戦わせたというところも、なるほどと思わせるね。日本の場合、島国という特徴がマイナス面を強調して語られることが多いけれど、こういうプラス面もあったのだと思わせる主張だ。現代における議論を戦わせる場は国会ということになろうけれど、果たしてそれがうまく機能しているのか? ここには疑問が残るね。となれば、それは独裁者を生む危険性をはらんでいるとも考えられるのではないかな。そこに対して、民衆は何をすべきか。選挙権をまっとうに行使するということが、一番有効な方法となりそうだね。ここ近年の国政選挙の投票率なども、題材としてうまく活用できそうだ。
 ひとつ気になったのが、第二段落の「独裁者は一種、民衆がまつりあげて誕生するというところもあるからだ。」と反対意見への理解部分「しかし、独裁者の誕生というのは、民衆のまつりあげではなく民衆の日和見の産物なのである。」というところのズレだ。ここの論をうまく修正できるといいね。

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