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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   公正な判断の上で結論を   おふね

「ではこの案に賛成のひと、挙手をお願いします。」
 議長の声に従って、ばらばらと手が挙がる。
「・・・反対意見のひとは挙手をお願いします。」
数秒後、この案は可決された。見事に全員一致の採決だった。日本でなら、これで、めでたしめでたしで終わるだろう。しかしイスラエルでは、全員一致の採決は採用しないという。みんなが賛成したときには、それをよしとしない、というのだから「そんなバカな」という声がすぐさま聞こえてきそうな気もするが、この種の言い分は、一つのパラドックスである。どういう条件の中でそれを言っているのか中身を吟味する必要がある。採決を求めるのは、別な考えがありそうな時であり、そうであるにもかかわらず、結果が全員一致というのは、ちょっと疑ってみたほうが良い、という教えだろう。みんないい加減に答えていたり、あまり芳しくない根回しが行われているケースもある。こういう事情を考えれば、ひとつのパラドックスとして「全員一致は採用せず」という理屈も理解できる。
確かに多数決で物事を決めることは大切だ。ただ単に、話し合ってお互いに納得して決めるとすれば、簡単な議題はともかく、わざわざ話し合うような議題なら、いつまでたっても決まることはないかもしれない。私のクラスのこの、出身の違う小学校ではよく話し合いの場が設けられ、一日中話し合ったこともあるらしい。しかも時間はかけられても全員が納得するような答えがあまり得られず、結論にいたったことは少なかったらしい。そうなるのであれば、多少の不満はあっても、多数決により決めたことを結論としてだすことは大切だといえる。
しかし、全員が納得した結論をだすまで話し合うことも大切だ。多数決で決めたといっても、必ずその決定を不満に思う少数派もでてくる。昔話の舌切雀でも、おじいさんとおばあさんがしっかりと納得するまで話し合っていれば、雀がいじめられることもなかっただろう(多分・・・)。
確かに、多数決にも全員一致まで話し合うことにもどちらにも良さはある。しかし、大切なことは、「議会の目的は、議論を殴り合いの代用品にすることである」というように、しっかりと公平な判断の上になりたっているかなど、話し合いの過程での、人々の心構えである。

   講評   kamo

 第一段落をがらりと変えて、自分のオリジナルの意見文として完成したものになりました。とても上手です。今月もいい清書が仕上がったね。
 次回は進級テスト。今学期は目標字数が多くなっているけれど、おふねさんなら心配はないでしょう。またがんばろうね。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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