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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   緊張   ハッピー・クローバー

「次は五年生の演奏です。」
アナウンスが流れてきて私達は舞台に上がり、楽器の場所に行った。私はピアノの前に座るとふーっと息をはき、指揮者のほうを見た。
この日は、待ちに待った音楽会の日だった。五年生、総勢六十名以上で、ドボルザークの「新世界」を演奏した。私は、どうしてもピアノの伴奏がやりたくて、たくさん練習した。その結果、ピアノの伴奏をやることになった。本番直前、私はとても緊張していた。あまりの緊張で、手に汗をどんどんかいて、本当にひけるかなぁと心配した。
 私は普段、全く緊張しないタイプだ。友達が
「あぁ、緊張するね。」
といっても、私は特に緊張していないことが多かった。でも、どうして緊張しないのだろう。それは多分「経験」の差だと、私は思う。私は普段から、積極的に発言するほうだと思っているし、みんなの前で何かを発表することが、きらいではない。だから、発表したりする機会も多い。でも、そういうことが苦手な子は、何かを発表する機会が少ない。よって、そういう経験の差で、そういう場に慣れるか、慣れないかの差がつく。だから、緊張するかしないかが分かれるのだ。緊張とは、慣れない場への不安の気持ちだと思う。
 緊張しないということは、いいことでも、悪いことでもある。緊張しなければ、落ち着いて行動することができる。セリフだって間違わずに言えるし、演奏だって上手くできる。緊張しなければ、自分の持ってるすべての力を出すことができる。でも逆に、緊張しないと、今度は何に対しても油断してしまい、失敗してしまうかもしれない。「災害は忘れたころにやってくる」ということわざがあるように、油断は大敵だ。慣れているから緊張しないということは、悪いこともある。私が、セリフをいう代表に選ばれた時のことだ。完璧に、セリフを覚えたからと油断して、練習をしていなかったら、本番でセリフをかんでしまった。このように、緊張しないことは悪いこともあるのだ。
 母にも緊張について聞いてみた。母は、自分はよく緊張するタイプだといっていた。たとえば、人前でしゃべっている時だそうだ。人前でしゃべると、緊張して何をしゃべっているのかが分からなくなったりすると聞いた。私は逆に普段から人前でしゃべることに慣れているし、そういうことが好きだから、特にそういう場では緊張しない。でも、頭が真っ白になるというのも分からなくはない。ほかにも、試合の前にも緊張するといっていた。母はバドミントンをやっているので、たまに試合にも出たりする。緊張すると、マイナス思考になって、弱気なことばかり考えてしまうのだそうだ。でも、私も大きな発表会などでは緊張することがある。音楽会のピアノの伴奏は、初めての経験だったのでとても緊張した。そういう時は、やはり前向きなことを考えられなくなってしまうので、母も同じなんだなぁと思った。
 これまで、自分自身の緊張について考えてきた。あまり緊張しない私だが、緊張しないことにも悪い点はあるということが分かった。人間にとって、緊張するということは、時には必要だし、時には不要なことだと思う。緊張しすぎて失敗してしまうのもよくないことだし、緊張しないという事に油断して失敗してしまうのもよくない事だ。私はこれからも色々な経験をして、少しずつ慣れていきながら、たまには緊張もしながら、新しいことにチャレンジしていきたいと思う。
 「五年生のみなさん、ありがとうございました。」
そのアナウンスと共に、大きな拍手が聞こえてきた。そのころには緊張もほぐれていた。

   講評   naruko

 ハッピー・クローバーさん、こんにちは。緊張しなかったことで失敗した例もうまく入りましたね。ていねいに清書できました。読解問題もしっかり取り組めました。
 3.1週は進級試験です。「がんばったこと」または、「料理を作ったこと」というテーマでたくさん書けそうな話を見つけておいてくださいね。これからも楽しく作文を書いていきましょう!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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