対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日3224 今日259 合計55819
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   包装する日本人   ハオハオ

 歴史の違いは、東西のリンゴのありように大きな差をもたらした。欧米のリンゴは味がよければよしとするが、日本の場合は外観重視の道を歩いてきた。外国からの物や技術を導入して独自に改変し、付加価値をつけて発展させるのは、日本の「お家芸」で貿易摩擦の原因になっている。奇妙な日本人の美意識にはいささかの軌道修正の必要があるのである。
 先日、合格祝いに図書カードをもらった。なかを見るのに、何枚もの包装紙があり、厳重だなぁ、と感じた。カードも、きちんとしたふうとうのようなものに入っていた。私はこんなに厳重に包装する必要はあるのだろうか、と思った。包装とは、何の役割を果たしているのだろうか、とふと疑問に思った。今日本ではプレゼントを買うときに、きれいでかわいい包装をされる。それが一種の礼儀のようになっている。確かに、メリットはたくさんある。普段、店で使われる包装紙とは別の、かわいい、きれいな包装紙を使うことで「特別感」を出したり、リボンなどのラッピングをすることで華やかさを演出できることなどだ。ただし、デメリットもある。開いた包装紙はただの紙ゴミになってしまったり、同じように包めなかったり(少なくても私はそうだ。)、かさばったりする点だ。友達の一人はもらった包装紙を使ってプレゼントを包装することもあるそうだが、大半の人は捨てているのではないだろうか。あるいは、使い道はないが持っているとかではないだろうか。昔、日本人は、「ふろしき」を活用していた。ふろしきを開けば渡したいものがすぐ渡せるし、ゴミも出ないし、お互いに迷惑なことは少しもない、むしろ一石二鳥のはずだ。私は、今はふろしきは使いこなせないが、使いこなせるようになるまでは、日本人の贈り物に対する日本人の礼儀をわきまえるため、ふろしきを使えるようになりたい。それまでは包装はシンプルにしたいと思った。
 私は包装紙は豪華さをアピールするためのものと認識しているが、大人の世界での包装とはどんな役目を果たしているのだろうか。母曰く包装紙はTPOをわきまえるのに必要なものらしい。中には、同じ物をもらっても包装紙に店の名前を書いてあるものをもらうと、高感度をあげるのにつながる人もいるそうだ。包装紙は、時と場合によって、さまざまな変化を見せる。お祝いは紅や白だし、お葬式は黒や白やグレーだ。包装紙はあった方がうれしいし、無いと「えっ」となる。しかし、家のものに包装はいらないだろう、ということだった。
 人間にとって包装とは気持ちを表すものである。例えば、夕食の食材をスーパーで買って、わざわざ丁寧に包装する必要は無いが、誕生日のプレゼントをビニール袋にいれて渡すのはどうかと思う。しかし外観重視がすぎるのも困る。一万円しか入れない金包袋に、豪華な飾りつきのタイプを選ぶことはマナー上タブーらしいが、今の日本人はこのようなマナー違反をしているのではないだろうか。身分相応の外観をしたいものである。

   講評   kaki

長い感想文でしたが、かんばって清書ができました。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)