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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   共同体   えひな

 今日では、道徳的共同体をつぶしてきた法的社会がふつうの社会となり、国家となっている。しかし、共同体がつぶされたわけではない。共同体の本質は感覚であるから、理屈、理論すなわち知よりも情が尊ばれる。また、孔子は法が登場しはじめたころでありながら、共同体を大切にした。そして、法的社会が形成されて以後、共同体との関係というやっかいな問題を人間は抱え込んできて今日に至っている。そして、「共同体→共同体の決まり→道徳」という体系に合わせて、「共同体の指導者→共同体の決まりの熟達者→道徳的完成者」という図式がでてきた。でも、まだ解決策はなく、苦しんでいる人も多くいる。私は共同体的な社会で生きたい。
 第一の方法として、他人を思いやることだ。学校に持ってきてはいけないものを持ってきている友だちがいたとき、あなたならどうするだろうか。私なら許すと思う。わざわざ先生や大人に報告することではない。なぜならその友だちは持ってくることに悪気はないということがお互い言わなくてもわかりあっているからだ。小さいころ、「先生に言うもんね。」などというセリフをすぐに大人に言うという行動をとっていたが、今ではとてもふしぎに思えてならない。しかし、小さいころは先生に言われると思うと怖くておびえたものだ。例えば、幼稚園の色鉛セリフを言って「言わないで。」といわれると許してしまうと同時に、優越感にひたるのだ。しかし、今では友だちという共同体に守られて、先生にちくられるということにおびえる日々はなくなった。
 第二の方法として、基本的なルールはわきまえておくことだ。私は学校まで電車で通学しているのだが、悪い人も多くいるものだ。電車についているトイレに集団でこもってタバコを吸う高校生がいるのだ。ちょっとのトイレの隙間から煙が出てきてとてもくさいのだ。いつも近くで火事が起きたみたいにタオルで鼻をおさえるしかないのだ。また、化粧をする高校生もいる。電車がゆれた勢いで眉毛が太くなってしまえばいいのに・・・、口が口さけ女みたいにでかくなればいいのにな・・・なんて考えることもよくあるほどだ。そういったルール違反は共同体意識が薄い証拠だと思う。そして、そういったことをしているはみんな若いのだ。前読んだことがある文章では、昔は子供は小さな大人として扱われていたが、今では子供と分別されているという話があった。そういった分別により、子供たちは大人の基本的なルールを知らなくなってきてしまっていると思う。だから、これからは子供は小さな大人としてルールを学んでいくべきだと思う。
 たしかに、法律を守ることは治安をよくするために大切である。もし法がなかったら、多くの悪い人が増えて大変なことになってしまうだろう。しかし、「家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人だ。」ということばがあるように、私たちで今の社会を見直していくことが必要だと思う。今の時代、共同体なしでは生きていけないと思う。だからこそ、私は共同体的な社会で生きることを願っている。

   講評   huzi


共同体的社会では情による解決が尊ばれるとありますが、情が豊かなはずの幼児のころ、「法的社会」的解決をしがちだったとは、興味深いですね。
  【生き方の主題】を、共同体的な社会で生きたいと明確に示すことができました。
  「他人を思いやる」「基本的なルールはわきまえておく」を、その【方法】として示していますね。項目がしっかり立っていて、わかりやすい意見展開です。
【方法】のひとつめは、例を挙げたあとの意見化に、もう一歩踏み込む余地がありそうです。おびえる日がなくなり、共同体のありがたさを感じ、友情がをさらに深めることができた、など。
ふたつめも同様に、ルールを学ぶことで共同体に信頼がうまれるなど、追加してみましょう。
 【名言】は、意見にぴったりですね! 生きるというキーワードをくりかえし、一貫性のあるまとめになりました。
進級テストは合格。よかった〜!

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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