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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   もう一度、教室の光景へと   ターミネーター

 子供たちの身体の異変は近年、一層顕著である。その変化はいくつでも列挙できるが、たとえば、都市部の小学校の高学年では、かつての中学校のように授業が成立しない。かつての中学校と違うのは、教師への反抗ではなくて教師への無視であることと、その無視の主役が女子たちであることである。中学校と高校になると、アパシーが教室を支配している。無表情で沈黙した生徒が教室の置物のように座っている。声をかけると一瞬、身構えて緊張が走る。呼びかけて待っても口を開く様子はない。この沈黙の背後には、もちろん陰湿ないじめが潜んでいる。幼稚園ですでに高学年までの洗礼を受けているのだろうか。これらの特異な現象だけではなく、教室における身体の異変はもっと日常的に浸透している。人はもっと物との関わりをもっと持つべきである。
 そのためには、手作りの価値を見直すべきだ。最近では、伝統工芸品というものを見かけなくなっている。都市の方では有名ではないが田舎のほうでは有名である。都市に住む人などは快適さ・便利さを求めて手作りで作ったものよりも大量生産できるようなものを買っている。手作りよりも安いということもある。私が小学生五年生の時に林間学校で福島に行ったことがある。磐梯山を上ったり、阿武隈鍾乳洞を見に行ったりした。林間学校ではあることをやった。それは、土で器を作るということだ。とても大変でろくろを使って何回も崩れながら頑張って作り上げた。今でもその器は残っている。伝統工芸品は作った人の思いというものがこめられている。それに対して手作りされていないものは作った人の思いなんか何にも感じられず悲しい。だから伝統工芸品というものは高くてもとても価値のある品物なのである。
 また、学校教育では、実験や調査など、物や人とのかかわりを必要とする授業に、もっと力を入れていくべきだ。私が小学生の時、戦争を体験した人が何名か学校に来てくださって色々な話をしてもらった。今では考えられないようなことまで教えてもらった。昔の食事の量はとても少なく、男の人は殆どが戦争に借り出されえるという悲惨なものであった。そんな話を色々聞いた。地域の人たちによるボランティアとゴミを拾ったり、盲目の人が介護犬を連れてきて話をしてくれたりといろんな体験をした。歴史上の人物でエジソンは、小学生をやめたと、母親の用意してくれた実験道具でさまざまな実験をした。そのことが後年の発明王の基盤を築いた。
 確かに、今日では情報処理のセンスを身につけておくことも大切である。しかしその根底には物や人とのかかわりがなければならない。情報に意味があるのは、情報そのものに価値があるからではなく、その情報が背後の実態に結びついていくからである。鵜の真似をする烏は、水におぼれる。カラスは、真似をするのではなく、実際に泳ぐ練習をするべきだったのだ。

   講評   inoko

 ターミネーターさん、こんにちは。
快適で便利な現代は、まさに消費生活。物を大切に扱うという人として大切な姿勢は、あまり重視されません。それと共に、人の心も軽んじる傾向にあります。しかし、それは決してほめられたことではありません。自らの手で作ったものの良さや価値を認めず、それを理解できないようではどうしようもない。また、人の心や感情を理解できないようでは、人間として生まれた意味もない。極論を言えば、そのようにも考えられることですね。

☆ 今回も、体験実例が効果的に引用できました。私たち人間は、さまざまな体験から多くのことを学びます。特に、子どもの時代の体験は、まさに子どもの心を育てるという意味があります。ターミネーター君も、林間学校の土器作りで、大事なことを学んでいたのですね。そのときは、もしかしたら気づいていなかったかもしれなくても、こうして振り返ってわかることにも大きな意味があるのですね。
歴史実例としてエジソンのことを書いています。できれば、ここで感じたことを入れるようにしましょう。
最後のところでは、いつものようにこれから自分がどうしたいかを述べておくこと。それが入れば、字数が足りたでしょう。



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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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