対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日2356 今日604 合計9958
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   時間の共有   いへゆ

一家団欒ということばは言うまでもなく家族がおなじ火をかこんでいることを指した。ひとつの火を通じて心がかよいあう。そういう不思議な力を火はもっていた。人間は実用的な火の機能を超えて、気を人間関係調整の手段としても発展させてきたのであった。火の管理はたんに物理現象としての火を管理するということだけでなく、その火をめぐる人間関係の管理をもふくむものであった。
私は火によって人が集まる時間を大切にしたい。
その方法として第一に、食事を一緒にとることだ。日本では、今、家族が一緒に食事をとる家庭が減ってきていると思う。今は、電子レンジやインスタント食品、コンビニなどという便利なものがたくさんある。そのため、みんなが1度に食事をする必要はなくなった。しかし、そのせいで、家族があつまる時間が少なくなったと思う。私は、日本では家に帰ると自分の部屋へ行き、そこで本を読んだり、音楽を聴いたりし、リビングに行くのは夕食のときだけの日があった。しかし、私が今いるニュージーランドでは、家族は基本リビングで過ごす。私はついくせで、自分の部屋にこもりがちになってしまうのだが、そうするとホストマザーが心配して声をかけに来る。この国では、個々の用事もリビングでするそうだ。だから、ホストマザーがテレビを見ていて、ホストファザーは新聞をよんでいて、私は宿題をしているというように、全員が同じことをする必要はない。しかし、こういうふうに、みんなが1つのところに集まることによって、一体感が生まれ、家族ということを認識し、他人である私も家族として近づくことができるのかもしれない。
第二の方法として、1つの目標を共有する機会を持つことだ。同じ目標を持つことによって、仲間意識が強くなり、互いに近づくことができるようになる。歴史上に坂本竜馬という人物がいる。対立していた長州藩と薩摩藩をくっつけた有名な人だ。この人は、日本という小さな枠から出、世界という大きな目標を持ち、それまで仲の悪かった2つの藩を近づけるきっかけを作った。このように、目標を共有することで、近づくことができる。
たしかに、個人の時間を大切にするのも必要だ。四六時中、ずっと誰かと一緒にいるのは疲れるし、時には1人になって考える時間も必要だよう。しかい、「私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある。」ということばがあるように、1つのものに集い、一緒に時間を過ごすことも大切だ。

   講評   huzi

燃える火が家の中にあるのが当たり前だった時代は、人間も集まってすごすのが当たり前だったのでしょうね。今では、目に見える形の火がまったくないという家もめずらしくありませんね。
  【生き方の主題】は、火の意味を拡大して、「人が集まる時間」と置き換えることができました。これで、次に展開しやすくなったかな。
  留学生活で得た体験を【方法】に生かすことができました。暖炉のあるリビングで、それぞれが違うことをしながら、いっしょにいる。このような距離の取り方は、お互いの個性を知り認め合うためにもよさそうですね。
  【方法2】は、目標の共有という視点でさらに大きく展開できました。ここにどのような【伝記実例】をもってくるか、電話のあと調べてみたのですね。坂本竜馬の例、よく思いつくことができました。いいですね!
 結びの段落は、「私たちの人生は…」のあと、もう一文付け足してみましょう。
ことばがある「が」、一つのものに集い、一緒に時間を過ごすこと「で、その価値はより高まるのではないだろうか」。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)