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　　　きょうふの人形　　　ねいろ

　ああ、のろいよとけろ、のろいよとけろ…。私はそのマンがを読みながらガタガタふるえていました。マンガはドラえもんやおばけのＱ太ろうのようなおもしろい物だけだと思っていましたが、こわいものもあるようです。
　私が読んでいたマンガは「私の人形はよい人形」というだい名で、お父さんの物です。私はかいだん話が大すきで、こわい物見たさにはかてないタイプです。ですから、お父さんから、
「そのマンガを読んだ時はパパはトイレに行くのがこわいくらいだったぞ。」
と言われてから少ししりごみをしたけれども、読んでみようと思いました。そうは思ったものの、その日本人形のもちぬしの女の子が次々と死んで行くというのろいのお話ですから、こわいのなんのって、なみたいていではありません。とくに人形の手がかぎつめとなってもちぬしの女の子の家をあらし回るシーンでは、思わず顔をそむけてしまったほどです。読む前にこわさを少しでもまぎらわすためにだくことにした、お気に入りの犬のぬいぐるみのリマちゃんと梅吉くんもあまりこうかをしめしませんでした。それでも、こわい物見たさにはかてませんでした。私はむねを高鳴らせながらマンガを読んで行きました。
　こののろいと、たくさんの女の子の死の原いんは全て、竹内のおばあさんという人にあるのです。だい二次世かい大せんがおわったころは、女の子が死んだ時に、その女の子が一ばん仲よくしていた女友だちの大切にしていた人形をおかんの中に入れたそうです。どうしてかというと、死んだ女の子があの世で一人でいるのをさみしがって、仲良しの女の子をつれて行ってしまうおそれがあったので、お人形で気もちをまぎらわしてもらうことにしたからです。
　一ばんさいしょに死んだ女の子ははつ子といいます。はつ子は、アメリカぐんのギブミーチョコのジープにぶつかって死にました。はつ子と仲よくしていたのはちえ子という女の子です。ですから、ちえ子が大じにしていた日本人形をあげなくてはいけませんでした。でも、その日本人形があまりにかわいかったので、竹内のおばあさんがたんすに日本人形をしまってしまったことがのろいのはじまりだったのです。はつ子は人形にのりうつり、ちえ子のいのちをうばい、しょうわ四十年だいぐらいまでに多くの女の子のいのちがうばわれて来ました。そして、高校生がそののろいをとくのです。
　読みおえて、私はためいきをつきました。なんだかほっとしたからです。まるで自分がこの物語の体けんをしたような気分でした。もし私だったら、はつ子にじょうぶつしてもらいたいので、竹内のおばあさんのようなまねはけっしてしません。それからこわくなって来たのでトイレにはお父さんについて来てもらいました。
　このマンガを読んで人形のこわさが少しわかったような気がしました。どうか私の家にそんなこわい人形がいませんように！

　　　講評　　　naruko

　ねいろちゃん、こんにちは。どっかい問題とせいしょ、どちらも頑張って取り組めましたね。　これからも、いろいろな本や話を読んで感じたことわかったことを作文に書いていきましょうね。