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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   値段のつけられないモノ   あほーどり

 数年前、森林関係の研究員のところにある村の村長が「ヒノキを一番高く売るにはどうすればいいか」と訪ねてきた。研究員は玄関表札にすればいい、と答えたが、その答えに村長は細切れにするなんて木を侮辱することになる、と怒ってしまった。
 木の価値を生かすことと高く売ることは違う。木の文化は職人や大工の腕とともにあるのである。
 このように、物の価値は金だけでは決められない。
 第一の理由として、あるものに対して値段以上の価値を見出す人もいるからである。
 私は先日、ある友人に誕生日のプレゼントとしてカップを渡した。それはけっして高い値段のものではなかったが、その人はちょうど家のカップが壊れてしまっていたと言って、とても喜んでくれた。高いが必要ない場合や、安くても必要とされることもあるだろう。そのときには物の価値は逆転する。
 第二の理由として、物の価値が単純に値段で決められない場合があるからだ。
 現在、地球温暖化が進み、自然保護の必要性が叫ばれている。しかし、人間にとっての自然の価値は果たして値段で表すことができるのだろうか。私たちが暮らす環境の大切さは、値段など超越した存在である。
 確かに人間は物に値段をつけることで交換するところからはじめ、現在では国境を越えて取引できるまでに経済を発展させた。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」という言葉がある。これは、その人の心にあればどんなに安くても価値あるものであるともいえる。誰でも持っている「プライスレスなもの」を認めることが必要である。

   講評   hota

 全体としてはよいと思います。細かいところでは、理由の書き方として、「第一(二)の理由として、……からである。」というのは、少し係り結びがおかしいです。「理由として(は)」とくると、「……ことが挙げられ(考えられ)る。」など、また、「……からである。」と結ぶならば、「その理由は第一(二)に、」とした方がいいですね。

 また、第二の理由は、このままでは第一の実例も含まれそうになってしまうので、「あまりにもかけがえがないため、値段すら超越しているものがこの世にはあるからだ。」などとした方がよいでしょうか。

 結びの段落はうまくまとまっています。


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