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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   適応力   青藍

 知識は人間の能力の一部でしかない。しかし現代の社会では、知識量という限られた観点のみで人の能力が判断される場面が数多くある。私たちは、その場に応じて臨機応変に行動する力の重要性を見直していくべきだ。
 そのための方法として第一に、知識の勉強を過信しないことだ。
教科書に書かれていることをそのまま覚えればテストである程度の点数を取ることができるため、ただ暗記するだけの勉強に対する疑いの気持ちを持ちにくい。大学入試を突破するための効率のよい方法として、数学解法の暗記による勉強を推進する先生さえいる。確かに豊富な知識は入学試験等において大きな力になるが、社会に出てから重要となる能力は知識量ではなく、状況への適応力ではないだろうか。知識の暗記が中心のテストで高得点を取ったからといって、社会で生きていくための能力が自分に備わっているという発想をすべきでない。
 また第二の方法として、学校教育における生徒の評価で、知識量ではなく適応力を重視することだ。
学校での成績は、ペーパーテストの点数に基づく評価が中心である。確かに、平等かつ効率的に評価できる方法だが、臨機応変に適応する力が養われにくい環境を作っている原因であると思う。実習や実験など、暗記だけでは通用しない授業や試験に対する取り組みとその姿勢を評価していくべきだ。
 確かに体系的な知識を身につけることは大切だ。基礎がなければ応用することは不可能である。しかし、「社会に出てからは『教科書』というマニュアルは存在しない」。<<
表現>>私たちは場に応じた適応力を高めていくべきである。

   講評   hamura

 本文で、「目的に合わせて上手に使うという人間の知性」「与えられた状況を最大限に利用する」と順番に積み上げるまたは、たたみかけるように進めてきた意見を最後にまとめた「適応力」という言葉を、きちんと見つけて拾って、自分の文章に取り入れているところがうまくいきました。そしてそれを試験や数学の解法という身近な例を通して、この言葉に導かせているのがとても上手です。
 第二の方法はその展開です。本文で「必要とされるのは適応力」と説いたあとからの、青藍さんの考えの広がりの部分ですが、ここは立派に述べられています。ここが大変重要で、普通の感想文に終わらずに、しっかりした意見文を作り上げている要の部分ですが、ここでも、学校、授業と言った、高校生の実感される状況を例に述べられているのが、本当にすばらしいです。
 時に観念的なものに走りがちな意見文を、自分の状況や環境を確認しながら書くのは実は難しいですが、それができるということは、正しく本文を理解し咀嚼できている証拠です。大変よくできました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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