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　　　生活の仕方　　　月下

　地球上にはまだ浪費文明に侵されず昔ながらの素朴な生活を営んでいるところがいくつもある。アジア、アフリカのいわゆる第三世界に行けばいまだそれがふつうの暮らし方だし、またアイルランドやメキシコやニュージーランドにたっぷりとそういう暮らしぶりが残っている。そういったところにいくことで自分の生きている日本の大都会の生がいかに反自然な人工的なものかを知り、同時に彼らのその生のほうがいかに人間らしく、自然と調和しているかを味わった。そのほうが効率的生産を求めてあわただしい日本の今の生活よりずっと上等な生だと痛感した。
　便利で快適な生活はよい。冷蔵庫があるから食べ物を保存できるし、クーラーがあるから部屋をあったかくしたり、涼しくしたりできる。おかげで私たちは生活ができているのだし、もし電気等がなければ、今の生活は出来ないだろう。
　しかし、機械化されていないシンプルな生活もよい。たとえばキャンプだ。キャンプに行けばほとんど、普段使っているような機会はまったく使わない。また、そういう生活をしてみたいから、キャンプをするというのもあるだろう。機械化によってシンプルな生活を忘れかけているのかもしれない。
　確かに機械化された便利で快適な生活にも素朴でシンプルな生活にもそれぞれよさがある。しかし、いちばん大切なことは、『私たちの人生は、私たちが費やしただけの価値がある。』という名言があるように、自分の満足のいく生き方を常に模索しながら生きていくことである。

　　　講評　　　kira

　月下さん、こんにちは。私たちは現代物質文明のなかを生きています。便利さを享受するかわりに、何かしら心が乾くような満たされないものを感じたりします。そんな時思いおこされるのは、自給自足のシンプルな生活を送っていた時代の健全さでしょうか。要約も、いい流れでできましたね。
　現代文明の恩恵をうまく表現できました。今、身の回りにあるものを見渡すだけでそれはわかるんだね。そうして、次々と生産される品物は、人間の不便を埋め尽くす勢いです。
★クーラーは冷房専用のような気します。エアコンがいいね。
　反対に、私たちにはキャンプ生活を楽しむ心があります。中世の隠者もそうだったように、豊かさや地位を手に入れると、自分自身を見つめなおしたいという欲求が生まれるのでしょうか。何もない、シンプルな生活に入っていくようです。今、都会暮らしを終え、第二の人生は自然の中で田舎暮らしをしたいと思う人たちが増えているそうです。
　両方の暮らし方の良さを知った上で、自分らしく生きるかたちを見つけることがのぞまれますね。