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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   社会のルールにあわせよう   たけたけ

 人間は自らを飼育し、家畜化、---自己家畜化している。例えに使われているような意味ではなく人を生物の一種とみなした場合、個人レベルではなく、人間自身がつくった社会システムに依存して暮らしている点からである。そして人間は自らを自らで飼育し、順化している。飼育とは、食物を供給され、更に生活空間や場も与えられるといって良い。人は社会システムに参加する事によって、社会的に食物を供給されている。社会的に飼育されているとも言える。現代の青年や子どもは、座敷犬と類似している。この自己ペット化は、その自己家畜化の管理・保護と人工化がより進んだ先進国での特殊な状態だとみなせる。社会に適合させて生きていく事は良い。
 第一の理由に、規則正しく生活する事によって一日の時間を有効的に使う事ができるからだ。つい先日長い夏休みが終わった。普段生活している、学校に行って部活をやって勉強する。という『社会システム』と、夏休みの自由気ままに生活している『自由』とでは、どちらが時間を有効的に使っているだろう。間違いなくほとんどの人が前者だと答えると思う。一日ダラダラ過ごしていて、あっという間に一日が終わってしまった、という経験をみなさんもしたことはあるのでないか。自由に生活していると、緊張感や社会に縛られている、といった感情が無くなってついダラダラしてしまう。
 第二の理由には、誰もが自由に暮らしていると、社会の秩序が保たれなくなるからだ。もしも自由な暮らしの世界だったらどうであろう。お店の定休日は店主の勝手で電車の時刻も運転手次第。こちら側にとってはすごく困る。電気やガスや水も、勝手に断水や節電されて水や電気が止まったら、たまったもんじゃない。テレビの時刻も自由に放映してたら知りたい事やみたい番組を見逃してしまう。日本では時間にとても厳しい。他国では、電車が一時間遅れても文句をいわずに待っていたり、約束の時間に平気に遅れたりする国もある。それに比べて日本は、約束の時間に五分でも遅れたらとても苛立つし電車の時刻も、ぴったり合わせてくれないととても腹が立つ。社会のシステムに従って生きている私たち日本人はちょっとでもルールから外れるだけでたちまち不便な生活に陥ってしまうのだ。・・・まあ僕も約束の時間に平気で遅れたりするのだが(笑)。
  確かに自由も大切だ。ずっと社会に束縛されている人生は嫌だし、自立して個人の力で生きていく事も良いことだ。しかし『人はその制服どおりの人間になる。』という名言があるように私たちが社会に生きていく以上、社会のルールに適合して生きていく事が大切なのだ。           

   講評   kira

 たけたけくん、こんにちは。「自己家畜化」「座敷イヌ」と、人間のたとえとしてはちょっとキツイ言葉の並ぶ長文でした。かなり辛口の文章でしたが、新学期の始まりにはちょうどいい刺激になるわけですね。比較的自由な夏休みが終わり、規則に縛られる毎日がスタートしました。
 夏休みの間は、自由を満喫して生き生きと過ごしたことでしょう。しかし、実際にこなせる活動の種類や内容を考えると、学校時間にのせられて動かされる方が充実感があることに気付きます。やはり、自分で決めることには甘えもあるでしょうし、考える為の時間もとられるのでしょうね。『社会システム』と『自由』と明快に対比させてわかりやすい文章になっています。
 窮屈な社会生活ですが、たくさんの人が平和に協力し合って暮らす為の工夫として、ルールを守ることは必要です。国によって時間の几帳面さは違うようですが、その国の感覚にあった正確さでみなが動いていなければ混乱するでしょう。時間に厳しい日本にあって、堂々と時間に遅れると(笑)をとったところは、たけたけくんらしいユーモアと温もりがあるね。
 確かに人間らしい自由も、その人らしいリズムも大切です。しかし、それらは社会のルールを守ってこそ保障されるものですね。ひとりで生きているわけではありませんから、お互いがお互いを支えあう仕組みのなかに自分をうまく溶け込ませる力も必要ですね。

   

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