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　　　写真　　　いちごちゃん

　私の家のリビングには観葉植物のアンスリウムが飾ってある。アンスリウムはお母さんがお誕生日の日に、お父さんの方のおばあちゃんがくれた。ぱっと見た感じはハイビスカスに似ている花だ。あまりじっと見たことはなかったけれど、改めて見てみるときれいな植物だと思う。
　私の家のパソコンの横とカウンターには、写真が飾ってある。パソコンの横にある写真は、小学校を受験する時に、願書と一緒に提出した物だ。みんな紺色の服で、自分がすごく幼く見える。今とは髪型も背の高さも能力も違う。この写真では、弟が一番よく写っている。写真屋さんが、
「口を閉じてニコッと笑うとかわいいよ。」
と言ったから、口を閉じて笑った。しかし、当時年少だった弟は何も分からず、左右に振られたおもちゃにつられて、大きな口をあけて笑った。だから、弟が一番よく写っている。その時着ていた服が今もタンスに入っている。それを見るたびに受験のことを思いだす。受験の日の試験のことは特によく覚えている。とても簡単だった。ご飯を何を使って食べるかという問題や二本の糸がからまっていてどちらが長いかという問題など、思い出してみるといろんな問題があった。
　人間にとって、写真や観葉植物などの飾りとは、役には立たないが、あると心がなごむ、不思議な力を持っている。

　　　講評　　　sango