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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   世間の目という敵   キューピー

現代では人はまず将来何をしたいかということを考えず、どうすれば生活していけるかということを優先するようになってきた。例えば大学入試でも自分のやりたいことというより、世間の目を気にするような選択法になってきている。このような思考では、社会で働きたいという願望よりも、生きるために働くことが重視され、人々の仕事への熱意が冷めていってしまう。これがエスカレートすると社会は経済発展も低下し、活気が失われてしまう。将来人々がモチベーションをなくし社会に活気がなくなることが問題になる。

対策の一つとして挙げられるのは学歴社会をなくすことだ。しかし昔から作り上げられたものだからその社会を変えるのはとても難しい。そして大学の入試試験というものにも問題があると思う。現在受験生の私の周りの話の内容は大学のことが大半を占めている。しかしアメリカでは日本のような緊張感はない。その理由は大学に行くため試験というものがないからである。私の友達などはまずどこの大学に行きたいか、ではなく将来どのような仕事に就きたいかということを考える。そして自分の興味のあるものを極めるために大学を選ぶ。しかし私のように帰国生枠で日本の大学も受けられる人は、日本にいる学生達よりもそれほど苦労しないで難関校などに入れる。このことが理由に私の周りにいた日本人の友達は自分の興味のある学科のある大学ではなく、世間から評価の高い大学を受けることが多い。このようなアドバンテージがあるからと自分の本当にやりたいことよりも優先するのはどうかと思う。そのうえ帰国生枠での受験の場合学部が限られている。その中でみんながみんな自分の本当に入りたい学部が帰国生枠にあるというわけではない。しかしその大学のブランドに目がくらんで自分の意思を無視して大学に入るのは間違っていると思う。

もうひとつの対策は色々なことを体験することだ。例えば、地方や他国に旅行に行くなど、いろいろなところから新しい刺激を受けることによって、視野が広がり、将来の仕事への熱意が湧いてくる。私がもし米国に引っ越していなければ私は今のような考え方はできなかったと思う。日本にいるだけでは見えないものがたくさんあり、そしてその見えないものがあるということすら解からなかっただろう。米国に行き、様々な国の人たちと触れあうことで、文化や新しい視野を得ることができた。そしてその経験から私は数えきれないほどの刺激を受け、普通の人よりも一回り成長したような気持ちになれた。

確かに、仕事をする理由は生きていくためである。しかし、その生きていくためにおもしろくもなにもない仕事よりも、自分自身になにかのメリットがあるものほうがより人生の達成感は大きい。何事も世間より自分を優先するべきなのだ。そしてこのことに人々が気づかないかぎり、社会は活気を失う一方だろう。普通では利己主義という言葉は悪いイメージがあるが、実際は人々にはもっと必要な要素の一つであるのだ。将来、人々が自分のやりたいことを実現できないことが問題になる。

   講評   ogi


 キューピーちゃん、こんにちは。

<第一段落> 現代社会の現状を的確にとらえた問題提起ができました。とてもいいですね。
<第二段落> 学校のレベルで進路を決めるのではなく、将来就きたい仕事で大学を選ぶというアメリカの常識は、とても良いと思います。大学は、まさにそのためにあるのですから。中学高校から受験勉強ばかりしていると、覚えることは身についたとしても社会を見る力がなかなかつきません。日本も、そろそろ受験社会から身を引くべきですね。
<第三段落> よい対策が挙げられました。アメリカでどのような人たちに会い、どのような経験をしましたか? そしてそれがどのように自分の力となったのでしょう。そのあたりのところを具体的に、ひとつでいいから例を出してみるともっといいですね。
<第四段落> 義務感だけの仕事では、人間はいつか力尽きてしまいます。自分を優先するべきだ、とは良い名言ですね。名言の後には(自作名言)と入れておきましょう。

   

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