対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   初めての卵焼き作り   ともじろう

 「コン、コン、コン、パカッ。」
 「ジューウ。」
卵焼きを作る音が家中に響きわたりました。
僕は、平日の朝早くから、お父さんと妹のお弁当に入れる卵焼きを作りました。
 僕は勉強をいつも朝やっています。いつもは、学校に行く前に勉強が終わるかどうかもわかりません。しかし、この日だけは勉強が早く終わりました。多分、心の底から「早く卵焼きを作りたい。」と思っていたからだと思いました。僕は準備をしている間にお母さんに
「こんなの五分でできちゃうよ。」
と言ったら、お母さんはクスッと笑い出しました。一番最初にやったのが、卵を割る作業です。気合が入っていたのか、卵を割るためにボウルに思いっきりたたきつけてしまいました。すると、とてもいやな音がしました。しかし、なんとか中身は無事でした。僕は、ほっとしました。もしつぶれてしまっていたら、お母さんにおこられるからです。次に、砂糖、牛乳、卵の中身を混ぜました。びっくりしたのが、砂糖を大さじ三杯も入れたことです。僕はつい
「えー、こんなに砂糖が入っているのー。体に悪そう。」
と言ってしまいました。しかし、お母さんに
「これだけ入っているから、あんなに甘いんだよ。知らなかったの。」
と言われて。更にびっくりしてしまいました。ついに焼く作業です。僕が、フライパンに卵液を流し入れていると
「何そんなにもたもたしているの。早くしないとボロボロになって、こげて、おいしくなくなっちゃうでしょ。」
とおせっかいなお母さんに言われてあせりました。お母さんがおせっかいだと大変です。そして、フライ返しでひっくり返すときも、さっきと同じことをまた言われてしまいました。でもなんとか焼き終わりました。そしてお皿に移しました。お母さんが、フライパンを片付けている間に、「今だ、チャンス。」と思い、お皿の上に置いてあったくずれた一部分を口の中に入れました。すると、口の中に、甘さと、温かいのと、卵の味と、やわらかいのと、ふんわりしたのが一せいに広がりました。まるで温かいプリンを食べているようでした。最初は、五分で終わると言っていたけれど、やってみるとすごく難しくてとても五分では終わりませんでした。作り終わった時はもうくたくたで、お母さんに
「卵焼き作るの大変だね。」
と言ったら、お母さんはうなずいていました。まるで「そう、本当に大変なんだよ。」と言っているようでした。
 しばらくして、お母さんに
「あんたは幼稚園のころ、卵焼きが大好きで毎日お弁当に入れてくれとたのんでいたんだよ。」
と言われて、びっくりしました。僕は「こんなに大変なのに、毎日文句も言わずに作ってくれてお母さんは本当にえらいな。」と思いました。
 学校に行っても、口のおくから卵焼きのにおいが、まだただよっていました。

   講評   taimu

 こんにちは。新たに書き加えられた部分もあり、前回よりパワーアップしたね。今月は力作ばかりで、どれを清書に選ぶべきか、まよってしまったくらい。

12月も、ともじろうくんの作文を楽しみにしているね。
          


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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