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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   存在するもののつながり   嵐ちゃん

「このように分化の低い動物で、このように重要な役割を演じてきた動物が、ミミズ以外にいようか。」もっと分化の低い動物、海のサンゴとミミズとを対比して、地表で絶え間なく働き続けてきたミミズに敬意を表し、ケント州ダウンの家の庭で数々の実験的観察を行っているダーウィン。人間が自然をひどく痛めつけた結果、自分たちの命にひどい影響が及んでいる現状が詳しく書かれている有吉佐和子の小説「複合汚染」。この二つのことから、自然の中でのミミズの役割を科学的に認識することによって、人間としての付き合い方を選べるものなのだと、思わず自分の日常生活を振り返らされたものだ。
私は、自然界の小さな生き物を大切にするべきだと思う。
 その第一の理由は、小さい生き物にも命があるからだ。生きている限り、存在するものには、何かの役割があると思う。
私が、家族とよく訪れる店。その店の外側には誰でもすぐ目がつくような大きい文字で、「シロアリ駆除<<<」と書いてある看板がある。シロアリとは木造家屋などに棲みつき、木材を食い荒らす害虫として忌み嫌われる生き物だ。そんな生き物、シロアリの駆除法。それは、シロアリ薬剤を柱の食害部分に直接注入したり、周りに散布する方法だ。その他にも、建築害虫であるシロアリの駆除を専門とする業者が数多く存在するという。
もし自分がシロアリの立場だったらどうだろう。私たちが普段食べている肉。もし牛や豚が私たちみたいにお互いコミュニケーションがとれたとしたら・・・。自分たちを切って食べる人間。そんな人間から自分の身を守る為に私たちがシロアリにやるように、牛や豚、皆で力を合わせて人間が吸うと死んでしまうような薬をばらまくかましれない。牛や豚が私たち人間に会う度に薬をかけていくかもしれない。生きている限り誰だって何かを食べていかなければならない。たとえそれが自分と同じ生きているものだとしても。だから私たちは、自分たちが生きる為に殺してしまった命に「スミマセン」、「アリガトウゴザイマス」の気持ちを込めて日々、「イタダキマス」、「ゴチソウサマデシタ」の言葉を言っているのではないか。シロアリだって同じだ。本当なら、森林に生い茂っているような木を食べたいが、人間が自分たちの為に、生活を便利にする為に木を伐採して大きな大きなビルや建物をつくってしまうため、シロアリは生きる為に仕方なく人間が住んでいる木造の家を食べているのではないか。「スミマセン」、「アリガトウゴザイマス」の気持ちを込めて食べているのではないか。私たち人間がシロアリを駆除するのなら、牛や豚、その他私たちが日々生きる為に殺してしまっている動植物に、私たちが殺されてもおかしくないと思う。
 第二の理由は、食物連鎖が成り立たなくなったら、自然界が崩壊して人間も地球も生きていられなくなるからだ。食物連鎖。それは生態系の中で植物プランクトンを動物プランクトンが食べ、動物プランクトンをイワシが食べ、イワシをブリが食べるというような、食べられる食物と食べる食物の、一つながりの関係のことだ。私たちはこの食物連鎖がうまく保たれているから、こうして平和に毎日を過ごすことができる。しかし、小さい生き物を全て駆除してしまうとどうだろう。今まで保たれ続けてきた食物連鎖が一気に崩れ、人間は食べるものがなくなり飢え死にしてしまう。そのことで全ての動植物が死に、ついには地球まで死んでしまう。まるで地球温暖化と同じだ。人間が安心して暮らせる地球にするためにしたことが、二酸化炭素を日本だけでも4・9%、アメリカでは22・4%も排出してしまい、今ではもう地球への影響までもが心配されている。地球温暖化のように事態が大きくなる前に対処すべきことだと思う。
 確かに、小さい生き物を駆除すべきだともいえるだろう。どんどん繁殖していき、全ての物が小さい生き物で埋めつくされては、さすがに誰だって困る。
だが、普通なら自分の身の回りにいない生き物がいる場合は、それは人間がしてきた自然崩壊に何か問題が生じたという合図だと思う。自分たちが身勝手してきた行為を素直に受け止め、私たちが壊してしまった小さい生き物の家である森林。その森林という命とともに他の数多くの生き物の命までも奪わぬように、責任を持って守っていくべきではないか。かつて、誰かが言った「存在するものには、良いとか悪いとかを言う前に、全てそれなりの理由がある。」のように、同じ地球という星に存在するもの同士、力を合わせていくべきではないかと。だから私は、自然界の小さな生き物を大切にするべきだと思う。

   講評   yuta

 今年も残すところ1ヶ月となりました。一年というのはあっという間ですね。
       
☆12.1週は進級テストです。合格めざしてがんばりましょう。
☆提出のしめきりは 12/8(火) です。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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