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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   言葉の役割   ポンピー

 多くの人が仕事の話や用件に入る前に、お天気の話や当たり障りのない短い会話を交わすのも、これがお互いの警戒心や敵意を弱め反対に安心感を高める効用があるからである。交話機能とはこのように、人々が本格的な対話関係に入るためのいわば地均し、心の波長(ダイヤル)合わせを行うものであり、対話者どうしの一体感や帰属意識を高める潤滑油としての働きなのである。
 言葉の潤滑油としての役割を生かすことは大切だという意見がある。
 私が1年生の時の英語の先生は、言葉の潤滑油としての働きを、十分に活用していたと言える。みんなが授業に疲れてくると、さりげなく雑談をはじめる。先生が子供の時のおもしろい話や、先生自身が実際に体験した怖い話などをしてくれた。息抜きの時間もあったので、みんなはそれほど疲れなかった。
 おもしろい話の一つは、先生が小学校高学年の時に、友達と2人でキャンプをしていたときの話だ。2人がキャンプをしていると、台風がやってきて、テントと一緒に近くの砂浜までとばされたり、生まれて初めて台風の目の中に入ったという話だ。台風の目の中は、晴れていて、風も吹いていなかったそうだ。
 怖い話の1つは、先生が、高校生か大学生の時に、友達の住んでいる、古いアパートに電話を掛けたときのことだ。そのアパートは、1つ1つの部屋のドアに囲まれた中央に、共用の電話が一台あり、その電話が鳴ると、大家さんが電話をとって、大家さん経由で本人とつながる、という仕組みだった。そして、大家さんは当時50歳くらいのおじさんひとりである。
 先生が電話を掛けると、すぐにおばあさんが電話に出た。大家さんはおじさんひとりだと知っていた先生は、不思議に思ったけれど、友達の名前を言った。おばあさんは、
「ちょっと待っててください。」
 と言ったきり、待てど暮らせど電話には、おばあさんも友達も出ない。おばあさんみたいだったし、忘れてしまったのかなと思った先生は、そこでいったん電話を切った。
 次の日、学校で友達にあった先生は、きのう電話を掛けたことと、おばあさんが出たことと、何分待っても誰も電話に出なかったことを話した。すると、友達は、とんでもなくびっくりした様子だったので、どうしたのかと聞くと、友達は、
「実は、そのおばあさんは、その日の天気、湿度、気温が、全 て、ある条件に一致すると、でるんだよ。だって、僕の部屋  は、電話の真正面にあって、電話が鳴れば、絶対に聞こえるは ずなのに、ぜんぜんきこえてこなかったもん。」
 と、話してくれたそうだ。それ以来、先生はそのアパートには電話を掛けなくなったのだとか。
 しかし、潤滑油としてだけの役割だけで、中身はからっぽという話も困るという意見もある。
 昔話に、「3年寝太郎」という話がある。寝太郎は、ずっと寝てばかりいて、村のみんなからは悪口ばかり言われていたのにもかかわらず、なにも言わなかった。でも、村に雨がなかなか降らず、村が干からびそうになっていたとき、寝太郎は岩を動かし、川の水を村の方に流し、村を干ばつから救ったという話だ。悪口ばかり言って、中身のない話をしていた村人と、寝ているように見せかけて、本当は村を守る方法を考えていた寝太郎の違いは大きい。
 このように、言葉には、潤滑油としての働きと、内容の伝達をする働きがある。しかし、一番大切なことは、この2つをお互いに助け合わせることだ。
 『トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである』という名言があるように、良い中身があっても、それを使わなければ、意味がない。中身と表現をうまく両立させることが大切だ。

   講評   itoyu

 上手にできました。パソコン入力が板についてきたようですね。これからもこの調子で頑張りましょう!
 次回は、進級テストになります。準備をしておいてくださいね。
                           

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