対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日3224 今日2059 合計57619
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   広告の価値   いへゆ

広告が商品というモノを息づかせることなく、モノから離れ、一人歩きしていった。日本の商品は欧米に追いつき、商品間の差異も消えはじめた。欧米が手本でなくなり、品質
・性能という明快な目標も消えはじめたのである。品質・性能の平準化が加速し、「差別化」の役割が広告に移っていった。その広告でも同様の平準化が起こったのである。
私は日本のやりすぎた広告の宣伝の仕方は問題だと思う。
なぜやりすぎた宣伝をしてしまうのだろう。
その原因として第一に、その商品とは別に広告だけで価値を持つようになったからだと思う。今の日本の広告やコマーシャルは見ていて楽しい。自分の好きなタレントさんがのっている広告を部屋にはっている人も多いし、コマーシャルも「あぁ、またコマーシャルか。」とうんざりすることも少なくなった。広告やコマーシャルはその宣伝している商品を買う動機になっているのは今も昔もかわりはないが、「その商品が必要だから。」という考えだけではなく「そのコマーシャルにダレダレがでてるから。」という考えで商品を買っているひとが増えた。たしかに、広告のおかげで商品を買ってくれるのだから、これもひとつの宣伝方法なのだろう。しかし、これでは商品よりも広告のほうが価値が高くなってしまっているように思う。もっと、商品を引き立てる宣伝をするべきだ。
その原因として第二に、新しい商品が次々とでてきてしまいすぎるからだ。新しい商品がどんどんでてきてしまい、その広告やコマーシャルもどんどん作らなくちゃいけなくなってしまう。今では、機能は同じでもデザインが違う新しい携帯電話やアイポット、季節ごとにどんどんバージョン変わっていく化粧品など、必要以上に新しいものを作りすぎだと思う。だから新しくなった商品を宣伝しようと思うと、“ちょっと”しか商品が変化してないから広告やコマーシャルは“だいぶ”変化させないと目をむけてもらえないのだ。そして、そのうち商品を引き立てることよりも、どうやって目を向けてもらうように華やかな宣伝を作るかというほうが重視されるようになったのだろう。
たしかに、宣伝を面白くするのは大切だ。たくさんの人に目を向けてもらうには、今までの宣伝と違うことをしなければならない。しかし、「メガネとは、目が悪い人が視力を補うものであって、目のいい人がかけるものではない。」。私は、商品を引き立てなければならない広告やコマーシャルが商品と関係なく目だってしまっているのは問題だと思う。

   講評   huzi

 最近は、視力の悪くない人でもメガネをかけることがあります。これも、広告によって「オシャレ心」を刺激された結果かな。
  広告の問題点を、具体的に論じることができています。モノの質が平準化したため、広告で差別化する必要が生じ、派手で目を引く広告が増えていますね。人気商品の値段の何%かは、広告料です。
  けれども、モノを買うときは人間、それほど冷静に計算せず、「ダレダレと同じの」と選びます。イメージでモノを選ぶのですね。それもまた、楽しいことですし、購買によって景気向上にもつながります。
  しかし、すでに世の中には必要なモノ、必要でないモノがあふれかえっているのが現状。そこにまた、新たなモノを割り込ませるのは、容易なことではないでしょう。ちょっとの変化を大きく見せるための演出について指摘していますが、これはなかなか鋭い視点です。
 結びまで一貫性のある論に仕上げることができました。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)