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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本の創造性   PINK

 発展途上国と先進国における経済の最も重要な差異は、前者は先進国モデルを目標に掲げることが可能であるが、後者は自ら新しい知識を創造することが求められるという点であろう。日本は既に後者の立場に立っているにもかかわらず、教育システムのほうは何ら本質的進化も改革も見られないとすればそれは大きな問題である。日本の教育現場では、独自の意見を押し出す生徒を嫌がる教師が多い。平等主義的な教育思想を重んじるあまり、独創的な人材の芽を摘み取っている危険に、我々は一刻も早く気づかねばならない。日本人は欧米の真似をするのではなく、もっとオリジナル性を持つべきだ。
 そのための方法としては、第一に他人と違う事に取り組むのを恐れないことだ。人と違う事をするのは非常に勇気のいる行動ではあるが、実際何でも友人や先生の言うとおりにしたところで何も得られないのが現状ではないだろうか。自分なりの独創性を押さえ込むうのではなく、誰に何と言われようと貫き通す強さが必要だ。どんな分野においても、人と違う観点で、違う考え方で物事を捉えられる人が新しい発見や発明をする。例え大勢の枠からはみ出て失敗したとしても、その経験は決して無駄ではなく、むしろ更なる発展に繋がる可能性さえあるのだ。
 また第二の方法として、教育現場では生徒一人一人の個性を生かす教育を推進することだ。一般的に義務教育では、多くの知識を頭に叩き込み、試験の時正確に再現する能力の高さで成績を付けている。日本で優秀な生徒と呼ばれるのは、テストでいい点を取り、教師の言うことに逆らわず、模範的な態度を示す子供で、いくら独創的な思考に優れていても『優秀』と言われることはまず無い。当たり前のように思えるが、知識吸収に重きを置くあまりオリジナリティーを育成する役割はなおざりにされてきた事実を忘れてはならないと思う。江戸時代、庶民の学校として親しまれた寺小屋は、全員一斉に暗記させられる、などというものではなく、生徒に合わせて多種多彩な指導を行っていたのだ。(歴史実例)他にも、ドイツでは小学校4年生の段階で大学進学を目指すか職業訓練をするか決め、それに従って個々の教育が行われているそうだ。個性を尊重した教育こそが豊かな人材育成と創造力のある子供たちの芽を摘み取らない工夫なのだ。
 確かに、欧米諸国を真似する能力ことも大切だ。学校で教わる多大な知識は創造に多様な刺激を与えてくれるのは間違いないし、日本は『追いつき、追い越せ』の精神でここまで発展出来たともいえる。だがしかし、いつまでも欧米と同じことをしていては進歩も発展も訪れない。日本が先進国として世界をリードする立場になった今、日本らしさや創造力を重要視していかなければならない。手本はただ真似するためにあるのではなく、自分なりに応用して活用するためにあるのだ。これからの時代は、皆と同じことを一生懸命やるのではなく、誰もやっていない個性的なことをやる人が求められているのだ。

   講評   kira

 PINKさん、こんにちは。日本は西欧の技術文化を積極的に取り入れて発展して来たため、模倣は上手だが創造性に欠けるといわれます。また、それを恥じていたりします。ところが、創造とはじつは模倣から生まれてくるものであり、すでにキャッチアップを終えた日本は、他に誇る創造性を持ち得ているともいえるのです。あとは、心の持ちようかもしれません。
 周囲を見渡して、人と違っているということは勇気のいることですね。多くの人はそれを孤独ととらえたりして、人と同じであることに懸命です。日本はまた見た目にも同一である国であったために(多民族国家ではないため)、異なるものへの排除の考えがあったようで、人に先んじてことを成すには強い精神力が必要です。
 教育現場でも、ほんとうの個性を重んじる改革が必要でしょう。さまざまな可能性を提示し、選択の余地を与え伸ばしていくしくみです。
 手本を乗り越える人物の活躍が求められますね。常識がものごとの限界を決めてしまっているのかもしれません。

★欧米諸国を真似する能力ことも大切だ→欧米諸国を真似する能力も大切だ


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