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　　　がんばり坂の通学路　　　レモネード

　四月八日木曜日わたしたち城南小学校の始業式がありました。わたしは、三年二組になりました。先生は、若くてハンサムな男の先生です。クラスのお友達は、ほとんど新しい人ばかりで二組は三十七人もいます。わたしの新しい三年生の生活は、毎日の通学路を通って学校に行くことから始まります。特に、わたしの一番の苦しみでもあり、一番の楽しみでもあるのが、がんばり坂です。この坂は、通学路の真ん中にあってかたむきがぜったい五十度はあるとわたしは思います。わたしの苦しみは、やはり登りです。夏の暑いときなどは最悪です。でも登り切ったときは、なぜだかとてもいい気分になります。それは、まるで山頂についたときのような気分です。
　坂を登ったところに、さんぱつ屋さんがあります。そこは、わたしが生まれる前から、わたしの家族の行きつけのお店です。わたしの姿を見つけると、お店のだれかが必ず
「レモネードちゃん、今、帰りよんのかえ？」
と、にこにこ笑いながら声をかけてくれます。
わたしも、
「バイバイ。」
と、大きく手をふって帰ります。
　わたしの家から学校まで歩いて二十分だけれど、わたしのじいじが子どものころ、熊本に住んでいて、家から学校まで一時間近くかかったそうです。途中に熊本城があって、よくお城の石垣に友達と登って遊んでいたらある時まむしにかまれて大変だったそうです。もしわたしがじいじだったら、下りるときこわくてワーワー泣いて大騒ぎした事でしょう。
　わたしは、みんなそれぞれ通学路の思い出があるんだなぁと思いました。わたしのがんばり坂の思いでも、きっといい思い出になると思います。わたしは、ばあばに、
「六年間、あの坂を登ったり下りたりしたら相当、足腰が強くなると思うよ。」
と言われました。わたしも、ばあばの言う通り、体力作りをしながら、思い出作りもできるし、毎日、この坂をいやだなぁと思わず通うことにしようと決めました。

　　　講評　　　komiko

　レモネードちゃん、こんにちは！　清書は、ここを直すといいよ、とお話していたところをしっかり直して書くことができましたね。「もしわたしがじいじだったら、〜。」とすてきな「そうぞう」を書けました。よくがんばりましたね！

　次は、五月一日（土）におでんわします。「お手伝い」「星空をみたこと」の書きやすいほうをえらんでおいてくださいね。