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勉強を通して人間力を育てること。小学校低学年からの作文教育と家庭学習  2013年2月24日  No.1751
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 これからの教育で最も大事なことは、子供たちのトータルな人間力を育てることです。そして、その人間力の土台の上に専門の学力を身につけられるようにすることです。そういう教育の基盤は、家庭にあります。

 小学生のころから塾で詰め込まれる勉強をしてきた子の中には、肝心の高校生になっても自分の力で勉強できないという子も多くいます。大事なのは、成績という結果ではなく、自分の力で勉強するという過程なのです。

 今は、教育の目標が混迷しています。子供の将来について、漠然と、医者、弁護士、公務員などになれればいいと考えている家庭は多いと思います。しかし、それらの仕事が果たして今後もあてのある仕事であるかどうかはわかりません。

 大きな企業に入ればそれなりに安心ですが、ずっと先には大企業の将来もどうなるかはわかりません。世界をリードしてきたアメリカのGMもフォードもクライスラーも、昔は将来を心配する人など誰もいませんでした。日本という国全体が、他のアジア諸国との相対的な関係で後退し始めている中では、日本の国内での場所だけ考えていることはできません。

 そして、今は会社に入っても仕事が続かずに途中でやめてしまう子も多いのです。この原因は、これまでの教育が、トータルな人間力というものを軽視して、勉強の成績だけに目を向けてきたことによります。だから、成績は一応よくても、たくましく生きていく力に欠けている子も増えているのです。

 このトータルな人間力を育てる核となるものは家庭です。家庭で、子供たちが将来社会人として自立する土台を育てておく必要があります。そして、その人間力の土台の上に、大学で専門の学力を身につけ、それを武器に世の中を渡っていく必要があります。

 では、人間力とは何なのかというと、それは、共感力、自立心、向上心、思考力のような能力と特性です。ところが、今の受験を目指す塾の教育の中では、その人間力と対極の教育が行われてしまうことも多いのです。

 受験勉強を能率よく進めるためには、競争に勝つことを目標にし、与えられたことに嫌でも素直に従い、合格以外のことには気をつかわずに、スピードを要求される勉強に慣れなければなりません。これらの特性は、自己中心性、従順性、小さな自己満足心、条件反射的な学力です。

 小学生という人間形成の初期に、こういう特性を身につけてしまうと、家庭の中でそれを挽回する力がないと、そのまま人間力の乏しい大学生になってしまいます。大学生になって、より大きな人間力を身につけ、より専門的な学力を身につけるという土台は、実は小学生時代の家庭教育に結びついています。

 だから、子育てを勉強だけに絞らないこと、勉強を他人任せにしないこと、家庭で勉強を通して人間力を育てることを、子供の教育の目標としていく必要があるのです。

 言葉の森は、この春から、作文という自分で考える勉強に加えて、家庭学習のアドバイスに力を入れていきます。中学3年生までは、塾に行かなくても家庭で充分に勉強ができます。しかし、その土台は、小学校の低学年から作っていく必要があるのです。


====今日のfacebook記事の引用====

 これまでの勉強は、日本丸のいい場所に乗ることでした。
 日本という国自体が、欧米のキャッチアップという目標で大きく動いていたので、それでよかったのです。
 そして、そのために、受験勉強が過熱し子供たちの教育が塾任せになってきました。

 子供の教育で最も大事なことは、将来仕事のできる社会人となることです。
 そのために必要な能力は、共感力、自立心、向上心、思考力という人間力と、専門の学力です。
 ところが、勉強の目的が受験の合格に絞られると、そういう人間力のついていない大学が増えてきたのです。

 大学入試はゴールではありません。
 本当は、大学はそこで専門の学力を身につけ、リーダーシップのような人間力を更に育てる場です。
 大学生になってから、そういう生活ができるかどうかは、子供が小さいころの家庭教育に結びついています。

 日本丸の動きが遅くなった分、アジア全体は大きく動いています。
 人間力と専門の学力さえあれば、自分でボートを作って漕ぎ出すこともできるのです。

====引用ここまで====

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