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時間をかけるのは個性と経験と読書。勉強は短期間の集中力で  2016年3月23日  No.2557
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 受験勉強というのは、それほど面白いものではありません。既に答えのある世界で、他人と同じことをより速くより正確にやるという競争ですから、個性のはっきりしている子ほど飽きるのも早いのです。
 しかし、現実に競争があるのですから、やらないわけには行きません。そこで、出てくるのが、最後の1年間(又は半年)で死に物狂いの集中力で得点力をつけるという方法です。

 地道で計画的な勉強を考える人は、そういうやり方を不安視しますが、実はこの短期間の集中勉強というのは、大きな成果を上げるものです。
 ただし、それまでに、基礎的な実力はつけておく必要はありますが、その基礎的な勉強は、学校で普通に勉強していればつくというレベルのもので十分です。

 受験勉強というものは、本人の実力を測るものではなく、限られた範囲の試験での得点力を測るものですから、過去問を分析し自分の弱点を見極め、集中的に取り組めば、半年ほどで成績が急上昇します。

 保護者の中には、こういうことを自分で身を持って体験している人がいます。そういうお父さんやお母さんは、子供の勉強にあまり口出しをしません。普通に勉強していれば、いざというときにがんばれるということがわかっているからです。
 そして、それまでの勉強をあまり無理せずに行っていて、自分の自由な時間をたっぷり持っていた子供ほど、短期間の集中力は爆発的になるのです。

 ところが、今は塾の情報が多いせいか、子供が小さいころから塾に通わせて受験勉強の先取りをする家庭が増えています。
 もちろん勉強すること自体は、子供の仕事のようなものですから、それはそれでいいのです。
 しかし、受験の先取り的な、学校でやらないような問題を解かせるような勉強は、多くの場合全くの無駄になることが多いのです。なぜなら、例えば小学校3年生で1時間かけてやっと身につけたようなことは、小学校5年生になると10分でもっと確実に身につけられるというようなことがあるからです。
 そして、早めに無理な勉強をがんばっていると、勉強の生活に飽きるせいか、受験のときの短期間の爆発力が出ないのです。

 勉強は、時間をかければ確かに成績は上がります。だから、受験の最後の1年間の集中力で成績を上げるよりも、早めにこつこつと成績を上げておいたほうがよいという考えもあります。
 しかし、受験のための勉強に時間をかけるのは、実はもったいないことです。

 これからの子供たちの成長に大事なことは、個性を伸ばし本当の実力をつけておくことです。
 成績を上げるための勉強は、短期間の(と言っても半年か1年の期間ですが)集中力で取り組み、そのかわり、自分の好きなことに熱中し、経験と読書の質と量を高めていくことに多くの時間を費やすようにしていくといいのです。

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