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総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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2020年度大学入試改革に対応する記述力、文章力  2017年8月21日  No.3005
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 2020年度の入試改革に、今の小学生の子供たちは、どのように準備したらいいのでしょうか。

 これからの入試で評価の中心となるものは、主に記述力です。
 また、自分の考えをひとまとまりの文章として書き表すことのできる作文力小論文力も重要になってきます。
 ひとことで言うと、記述力、文章力がこれから重要になってくるのです。

 これまでの入学試験は、多数の受験生を短期間で採点するために選択式の問題が中心になっていました。
 選択式の問題の多くは、考える問題ではなく知識を再現する問題です。
 ですから、選択式の入試問題に対応する形で、学校や塾でも知識の詰め込み型の勉強が多かったのです。

 しかし、これからは受験生の学力の評価に、もっと長い時間をかけられるようになります。
 東大や京大で新たに導入された特色入試や推薦入試では、高校3年生の秋ごろから評価が開始されます。
 これからは、その生徒の関心や実力を、長い時間かけてじっくり見るという形の入試に変わっていくのです。

 現在でも既に、国公立大学の入試問題はほとんどが記述式です。
 記述力、小論文力に対する力をつけることが、これからの小学生の勉強の方向です。

 では、この記述力文章力をつけるためには。どうしたらいいのでしょうか。

 第一に、最も基本となる「書く力」は、実際に文章を書くことによって育ちます。
  書く力をつけるためには、単に文章の書き方がわかればよいというのではなく、何度も書くことによって、手と目と頭脳が自然に連動していくようにする必要があるのです。

 この文章を書き慣れることが、小学生の最も基本となる勉強になります。
 ところが、小学校低学年のころは文章を書く練習をさせることができても、中学年、高学年と高学年が上がってくるにつれて家庭で、子供に文章を書かせる練習をすることはだんだん難しくなってきます。
 ここを工夫していく必要があります。

 記述力をつけるために、第二に重要なことは、考える力のもとになる家族との対話の時間を充実させていくことです。

 子供の思考力は、主に対話と読書によって育ちます。
 ところが、読書は、子供が自分から進んで難しい本を読むということはなかなか出来ません。
 また、子供に無理に難しい本を読ませようとすると、逆に読書嫌いにさせてしまうこともあります。
 したがって、読書によって思考力をつけるよりも前に、小学生のころは、親子の対話の中で思考力をつけていくのです。

 この親子の対話のために活用できるのが、作文の課題です。
 特に、高学年の生徒の作文課題は、考えるテーマが多くなってくるので、書く材料を探すために、事前に家族で話をする時間をとるといいのです。
 そうすると、思考力を育てる勉強と、家族の団欒や対話が同時に実現できるようになります。

 記述力をつけるために、第三に重要なことは、読書によって語彙力、表現力を伸ばしていくことです。

 作文がなかなか書けないとか、書くのに時間がかかるとか、書くことが思い浮かばないという場合、それらの生徒に共通するものは読書不足であることが多いものです。

 逆に、よく読書をしている生徒は、文章を書くスピードも速く、表現も滑らかで、書くことを苦にしないという面があります。
 更に書く力がついてくると、文章を書くことが楽しいというようになってきます。

 読書については、易しい、面白い本から、だんだんと難しい読み応えのある読書に移っていくことも必要ですが、それ以上に大事なのは、何しろ毎日読む習慣をつけていくということです。

 記述力、文章力をつけるには、以上述べてきたように、書き慣れること、作文を通して親子で対話をすること、毎日読書をする習慣を作ることが重要です。
 こういう普段の生活が積み重なって、記述力、文章力が育っていきます。

 2020年度からの大学入試改革に対応する学力は、これまでの勉強のように、受験前の短期間の集中学習で力をつけるというわけにはいきません。
 小学生のうちからの毎日の家庭生活の中で、少しずつ身につけていくといいのです。

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 コメント欄

森川林 20170821 1 
 作文力が短期間で上達する子は、読書力のある子です。
 しかし、読書力があまりない子でも、作文を書く練習を長く続けていると必ず上達していきます。
 大事なことは、気長に続けていくことです。
 この家庭での作文の勉強を続けやすくするために、言葉の森では、オンライン作文を行っています。
 これは、オンラインで1時間、作文を書く画面を先生や他の生徒と共有していく仕組みです。これで、通学教室と同じような臨場感をもって勉強をすることができます。

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