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 言葉の森のビジョン(その2) 言葉の森 | 作文国語教室【公式】
 
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言葉の森のビジョン(その2) as/1012.html
森川林 2010/09/07 11:55 
修 削



 言葉の森のビジョンの図解説明の続きです。




 日本語の第三の特徴は、膠着言語というところにあります。

 他の言語が、主に語順によるか、言葉自体の活用によって、単語どうしの関係を表すのに対して、日本語は名詞のあとにつく助詞や、動詞のあとにつく助動詞によって単語の関係を表します。

 いわば、助詞や助動詞という変化しやすい水の上に、名詞や動詞という形の決まった葉っぱが浮かんでいるという状態です。

 この単語どうしの関係を容易に変化させることのできる性質が、日本語の持つ創造性を生み出しているのではないかと思います。


 これら三つの特徴のほかに、日本語には、最後まで聞き取らないと意味が通じないという特徴もあります。これは、見方を変えれば、微妙な差異に注意を払わないと肝心なことが伝わらないという微妙さに対する感受性を生み出していると考えられます。

 余談ですが、このために、日本語は難しい話を耳からだけ聴いていると眠くなるという性質があるのだと思います。

 また、他の言語に比べて音素数の少ない日本語には同音異義語が多く、単語をその前後の文脈から理解する必要がしばしばあります。日本人は人の話を聞いているとき、同音異義語の単語を頭の中で該当する漢字に視覚的に変換しながら理解しているのです。

 酸素濃度の少ない高地に住む人の心肺機能が自然に鍛えられるように、日本語は使っているだけで自然に頭脳の理解機能が鍛えられる言語なのです。

 また、音素数の少なさは、日本語に独特のダジャレの背景にもなっています。このだれでも気軽にダジャレを楽しめるというのも日本語の大きな特徴で、このダジャレ的なものの見方によっても、日本人の創造性は更に鍛えられているのです。


 以上が、国際社会の中で日本の自立を守るために日本の文化を豊かにする要として生かしていく日本語の特徴です。




 次に、歴史的な面から、現代という時代が経済的にどういう時代なのかということを考えてみます。

 最初に、個人の消費生活に対する欲望があります。自動車を持っていない人が自分の車を持つということに対する憧れは、今の日本人はもうほとんど忘れていますが、実はとても大きなものでした。同様に、テレビのないうちがテレビを買うというときの感動は、今では想像できないほど大きなものでした。

 その未来の夢のために、個人は仕事をし収入を手に入れようとします。

 この仕事は、古代の人が舟に乗りたいから自分で丸木舟を彫るというような自給自足的なものではありません。自分で自動車を作るということは当然できないので、個人は企業で分業の一部として働くことによって収入を得ます。

 この分業が、実は企業にとって利益の源泉になります。企業は、決して労働者を搾取して利益を上げるわけではありません。分業という仕組み自体が個人の労働の投入量の総和よりも大きな価値を生み出すことから利益が生まれるのです。

 この利益を更に大きくするために、企業は技術革新を行います。利益が技術革新に使われ、ますます質量ともにすぐれた分業体制を作った企業は更に利益を上げていきます。

 そして、この企業の作った製品が、労働によって収入の増えた消費者によって購入されるというのがこれまでの経済の流れでした。

 松下電器(現パナソニック)がアイロンを作ったころ、アイロンという商品はかなり高価なものでした。しかし、多くの人がアイロンのある生活に夢を見る一方、松下電器がその夢に応えて庶民の手に入る価格のアイロンを作ることによって(昭和2年)、個人の企業も豊かになっていったというのが、日本の資本主義が発展し始めたころの社会の姿でした。そして、このアイロンが、カラーテレビ、自動車、クーラーへと対象を変えて発展してきたのがこれまでの社会でした。


 「言葉の森のビジョン」の後半を簡単に書くつもりがだんだん長くなってきました。(^^ゞ

 まだ画像が十数枚あり、この調子で書いていると何の話かわからなくなりそうなので、以下急いで(笑)。




 現代の日本の社会は、個人に消費したいものがなくなっているという状態にあります。しかも、それが格差社会の拡大の結果、お金のない人は消費したいものがあるのに仕事と収入が増えない結果消費したいものがない、お金のある人はただ単にこれ以上消費したいものがないという形になっているところに問題があります。

 消費したいものがない結果、物が売れないため、企業は売上の減少の中でも利益を上げるために省力化を押し進めます。省力化が進めば進むほど、個人の働き口がなくなり、それが消費と設備投資を更に低下させるという縮小スパイラルの状態に今の経済は陥りつつあります。

 拡大スパイラルが縮小スパイラルに転換した大きな要因の一つは、企業の利益、言い換えれば社会全体の利益が新しい生産を創造するための投資に向かわずに、軍事費や社会保障費やマネーゲームという価値を生み出さない分野に吸収されていったことです。

 しかし、もう一つの大きな要因は、個人の欲望を喚起するような大きな魅力のある商品が現代の社会、特に先進国の社会で見つからなくなったことです。




 では、先進国、例えば日本に暮らす個人の欲望の対象は、今どのように変化したのでしょうか。

 これまでは、よりよい家、よりよい車、よりよい服、よりよい食事という豊かな消費生活が個人の欲望の焦点になっていました。

 今は、そうではありません。もちろんよりよい消費生活への希望はまだだれにでもありますが、それらが大きな感動を伴う消費ではなくなったのです。

 今、個人が大きな夢を持って求めている対象は、物ではなく自己の向上です。それは、より美しい自分、より健康な自分、より知的で、魅力的で、能力があり、人気があり、自己を実現し、社会に貢献できるような自分自身なのです。


 だんだん「言葉の森のビジョン」の話とつながってきた。(^^ゞ



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