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● Re: ChatGPTの講習会(定員5名) (128字) 森川林 nane 2024年01月04日 01時18分
15635 森の掲示板より
ありがとうございます。
1回目の様子を見て、また別日程で検討します。
> 人気で定員が埋まってからでもいいので、15時以降にもう一回やっていただけないかなぁと思ったのですが、ご検討いただますでしょうか。
> 次週以降でも構いません、よろしくお願いいたします。
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● Re: ChatGPTの講習会(定員5名) (197字) ヨーヨ母 waoho 2024年01月03日 19時50分
15634 森の掲示板より
お世話になっております。星田曜司(中2)です。
14日の講習会に大変興味があるのですが、生憎午前中は予定が入っており、参加できそうにありません。
人気で定員が埋まってからでもいいので、15時以降にもう一回やっていただけないかなぁと思ったのですが、ご検討いただますでしょうか。
次週以降でも構いません、よろしくお願いいたします。
> 講習会に参加される方はコメント欄にお書きください。
> (要生徒コード)
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● 言葉の森新聞2024年1月1週号 通算第1785号 (9047字) 言葉の森事務局 jun 2024年01月03日 12時24分
15631 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2024年1月1週号 通算第1785号
文責 中根克明(森川林)
■■平成六年(2024年)を迎えて――大事なことは、未来のための苗を植えること
●動画:
https://youtu.be/I5HRaYPtK_o
大事なことは、未来のための苗を植えることです。
言葉の森の苗は、日本に創造教育を根づかせることです。
それをオンライン少人数クラスというプラットフォームで実現していきます。
ふりかえってみれば、日本の国は、有史以来、これまで多くの困難をくぐりぬけてきました。
それは、目先の損得を超えた、大きな真実を守る無数の人々がいたからです。
■■【重要】新年度の教材の注文について
■新年度からの改訂版が2月に出る教材は、次のものです。
ウィンパス国語(小1)
ウィンパス算数(小1)
ウィンパス英語(小4)
プログレス国語(高3)
上記の改訂版以外のものは、1月から注文できます。
■数学と英語は、発展新演習から標準新演習に
中学生の発展新演習数学(中123)は、新年度から標準新演習にします。
同じく、中学生の発展新演習英語(中123)も、標準新演習にします。
ただし、発展新演習を希望する人は購入できます。
国語は、引き続き発展新演習(中123)でやっていきます。
数学と英語の標準新演習は、1冊の問題集を100%できるようにしていきます。
▼教材注文のページ
https://www.mori7.com/teraon/jgkyouzai.php
■■ChatGPTを作文学習、創造発表学習に生かすための講習会(無料)――中学生対象1月14日(日)10:00~
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=7Cfcee7lgok
作文の本質は、考えることです。
書くことは、その結果にすぎません。
楽しいのは、考える過程です。
考えて、自分なりの題材や表現や主題を思いつくことが、作文の創造的な面白さです。
しかし、それを作文というかたちで文章として表すのには時間がかかります。
時間の余裕があるときは、作文を書くことに時間が取られてもいいのですが、すでに自分の中に結論が出ていることをわざわざ文章として書くのが二重の手間に思えることがあります。
ただし、事実中心の文章では、書きながら考えたり、書くことによって次の言葉が引き出されたりするので、それはそれで楽しいことです。
しかし、説明文や意見文では、考えたことと書くことは、ほぼ一致しているので、考えることが済んだら、書くことが同じことの繰り返しのように思えることが多いのです。
1200字の作文を書く場合、中学生や高校生では大体1時間半の時間がかかります。
学校の勉強に追われているときは、この時間をできるだけ短縮したいと思うはずです。
そこで、言葉の森では、昔、構想図をもとに音声入力をテキスト化するという方法を何人かの生徒に教えたことがあります。
これは、構想図を書くのに15分、音声入力をするのに15分、テキスト化した文章を直すのに15分、という感じでした。
構想図というのは、平面的なものです。
作文にするための音声入力は、時系列的なものです。
平面的なものを時系列的なものに変換するのは、考えなければできないので、音声入力にはある程度時間がかかりました。
また、昔使っていたGoogleドキュメントの音声入力は、句読点がつかず、精度もそれほどよくありませんでした。
そのために、修正の時間もある程度かかったのです。
しかし、ChatGPTを使えば、平面的な文の集合体を、時系列的な文章に編集することができるようになりました。
また、AIの進歩によって、音声入力に自動的に句読点がつくソフトも生まれるようになりました。
また、音声テキスト自体の変換の精度もかなり上がってきました。
だから、忙しいときは、作文の本質である考えることだけに時間を使い、それをテキスト化したり文章化したりすることはソフトを利用すればいいと思ったのです。
もちろん、説明文や意見文でも、書きながら考えるという要素はあるので、時間があるときは、直接書くかたちでもいいのです。
ChatGPTの利用は、作文の学習だけでなく、創造発表の学習にも生かすことができます。
それは、自分の興味関心のあるテーマを、どう研究しようかというときに使えます。
人間の興味関心は、個性的なものが多いの、周りの人に相談できないことが多いものです。
お父さんや、お母さんや、先生や、友達に聞いても、「ふうん」という感じで受け止められてしまうことが多いのです。
しかし、検索サービスで、自分の興味関心を深めようとすると、かなり時間がかかります。
そのときに、ChatGPTは、身近な相談相手になります。
「こういうことに興味があるけど、それをどういうふうに研究したらいいか、また、そのための資料などはどういうところにあるか」と聞けば、何度しつこく聞いても、同じように優しく答えてくれます。
これからの勉強は、与えられたものを吸収し、その知識をテストで再現する勉強ではなく、自分の興味のあるものを探求し、自分なりの創造をする勉強になります。
たぶん、今の子供たちが成長して、お父さんやお母さんの年齢になったとき、その子供たちから、次のように言われると思います。
「お父さんやお母さんは、そんなつまらない、今なら機械でもできる勉強に時間を使っていたんだね」
もちろん、その時間は無駄だったのではありません。
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったため、知人から夜の間だけ辞書を借り、それを世を徹して何日も書き写しました。
やっと1冊を書き写したあと、生活費の足しにするために、また何日もかけ、もう一度書き写しをしました。
今なら、「コピーすればよかったのに」と言えることですが、そういう無駄に見える苦労が、勝海舟の人間性を形成したのだと考えることもできます。
ただ、現在、すでに先が読める人は、新しい道に一歩踏み出しておく必要があります。
そういう人は、アーリーアダプターに属しているので、世間一般の通念とは、キャズムという価値観の溝がまだあると思います。
しかし、若者は、何でも先取りする方向で勉強を進めていくといいのです。
そこで、中学生を対象にした「ChatGPT講習会」を行います。
・日時:2024年1月14日(日)10:00~11:00(時間は多少延長するかもしれません)
・会場:ZOOM会場_川
https://zoom.us/j/104606743?pwd=RjlRcGVyalVxT1ZId3gzNzNucGVJUT09
・定員:5名
・対象:中学1.2.3年生
・内容:テーマの構想図化、音声入力のテキスト化、ChatGPTの利用
・準備:ChatGPTを使うためにメールアドレスが必要です。自分用のメールアドレスを取得しておいてください。ChatGPTのアカウントを取得できる人は取得しておいてください。
・お申し込み:森の掲示板からお申込みください。
https://www.mori7.com/ope/index.php?e=15630
・費用:無料
■■「頭のいい人ほど語彙力が豊か」という記事――語彙力があれば高精細で物事が見られるが、語彙力がないとおおまかにしか見られない。語彙力をつけるには、難読と復読による語彙の身体化
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=fWrZXkbKlu4
面白いタイトルの記事があったので読んでみました。
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なぜ頭のいい人ほど語彙力が豊かなのか…言語哲学者が説く「語彙力のある人・ない人」の見えている世界の差
https://president.jp/articles/-/76535
====
筆者は、山口周(やまぐちしゅう)さんですから、面白いことは面白いのですが、前半は、ソシュールがどうしたというような専門的なことばかりなので、読んでいて退屈すると思います。
ただ、結びの「多くの言葉を知っていればより精密な世界が見える」は、そのとおりだと思いました。
一方、次のブログ記事も参考になります。
====
【気をつけて】よく喋るのに語彙力がない子の見つけ方
https://qr.paps.jp/2yvqo
====
これは、よく喋る子は、考えがないからよく喋れる、という話です。
例えば、小さい子は、ひっきりなしにいろいろなことを喋ります。
考えていないから、いくらでも言葉が口から出てくるのです。
これは、実は語彙力の問題です。
浅い語彙は豊富にあるのですが、深い語彙はありません。
だから、浅い語彙でいくらでも言葉が出てきます。
しかし、ここが難しいところですが、深い語彙を使っているように見えても、表面的にしか考えていない人もいます。
それは、使われている語彙が、教科書とか問題集のレベルで習得されたもので、実感を伴った身体的な語彙として身についていないからです。
では、考える語彙を身につけるために、どうしたらいいかというと、第一は、1冊の難しい本を読み通すことです。
1冊の本には、その本なりの世界観があります。
その世界観の中で読んだ語彙は、実感を伴う語彙になります。
だから、中学生以上の生徒には、説明文の難読が必要なのです。
世の中には、手軽に語彙力をつけることをうたっている本もあります。
かなり昔、「述語集」という難しい語彙だけを集めた本がありました。
今でも、似たような本はあります。
「語彙力が身につく本」のようなハウツーものの本は、知識としての語彙は増えても、考える力のもとになる語彙は増えません。
大事なのは、語彙力をつける本を読むことではなく、語彙力が必要な本を読むことなのです。
語彙力をつけるための、難読以外のもうひとつの方法は、繰り返し読むことです。
繰り返し読むことによって、その語彙が実感を伴った生きた語彙になります。
例えば、おじいちゃんやおばあちゃんが繰り返し言うことわざを聞いて育った子にとっては、そのことわざが実感のある語彙になります。
これは、ことわざ辞典などで覚えたものとは違う、身体化されたことわざです。
日本の素読教育は、語彙を身体化するための勉強でした。
だから、貝原益軒は、「百字の文章を百回読む」と言いました。(「和俗童子訓」)
言葉の森の暗唱の勉強も、100回読むような勉強です。
この繰り返し読む言葉が、その子の考え方や感じ方のバックボーンになります。
言葉の森の問題集読書も、繰り返し読む勉強法です。
1冊の問題集を、少なくとも5回は読む必要があります。
多くの人は、いろいろな問題集を1回ずつ読むような勉強法を好みます。
しかし、それでは表面的な語彙の知識しか身につきません。
1冊を繰り返し読むことが大事なのです。
では、語彙が豊かになると、どうなるかというと、物事が高精細で見えるようになるのです。
高精細でも、低精細でも、同じものを見ているので、表面的には何も変わらないように見えます。
しかし、高精細で見る人は、物事の本質がより深く見えるようになります。
年をとった人は、若い人よりも、考えが深いというのはよく感じることです。
たとえ、若い人の方が学歴が高くても、本質を見る目は、年をとった人の方が鋭いことが多いのです。
それは、なぜかというと、言葉を見聞きした繰り返しの回数が、若い人よりもずっと多いからです。
だから、年をとった人の方が、世の中を高精細に見られるのです。
若い人は、難読と復読によって、物事を高精細に見る力を育てていく必要があります。
これは、成績を上げるための勉強とは少し違った、もうひとつの新しい大切な勉強です。
■■オンライン少人数クラスの教育が広がれば、現在の教育問題のすべては解決する――更に、教育の重点を、知識の詰め込み教育から、思考力、創造力、共感力の教育へ
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=uD-Mm6EJsZ4
オンライン少人数クラスは、言葉の森が行っている授業の形態です。
ただし、この場合の少人数とは5人以内の人数のことです。
このオンライン少人数クラスの教育が広がれば、今の教育問題のすべては解決します。
これで解決できない問題は、教育以外の問題です。
教育の問題とは、例えば、落ちこぼれ、吹きこぼれ、不登校、知識中心の詰め込み教育などの問題です。
オンライン少人数クラスの教育は、小規模の教育機関ではできません。
同学年同レベルの生徒を5人以内の単位で集めることができないからです。
しかし、オンライン少人数クラスの教育は、大規模の教育機関でもできません。
それは、講師の臨時の休講や、生徒の臨時の振替出席に対応することが難しいからです。
ここが、少人数クラスの教育が、集団一斉指導の教育とも、一対一の個別指導の教育とも違うところです。
教育でこれから重要になるのは、生徒が先生に一方的に教えてもらうことではありません。
知識の吸収は、先生に教えてもらわなくても自分でできるようになっているからです。
大事なのは、生徒自身が創造的に発表することと、生徒どうしが相互に対話をし交流することです。
これを私はコミュニティ教育と呼んでいます。
このコミュニティの中で、知識的な学力だけでなく、思考力、創造力、共感力を育てていくことが、これからの教育の重点になります。
ところで、言葉の森がオンライン少人数クラスの教育を本格的に始めたのは、2020年のコロナ禍のときからです。
言葉の森は、作文の個別指導の教育に関しては、40年以上の実績があります。
だから、小学1年生から高校3年生まで、苦手な子から得意な子まで、どんな生徒にも対応できます。
しかし、オンライン少人数クラスによる教育に関しては、本格的に始めてから3年なので、運営の仕方にいろいろな改良が必要でした。
ここに来て、ようやく運営の仕方が定着してきたところです。
オンライン少人数クラスの教育は、国語、算数数学、英語などの学校で必要な教科を教えるだけではありません。
創造的な学習である、作文、創造発表、プログラミングにも力を入れています。
教科の学習は、よい参考書や問題集をもとにすれば、家庭でひとり勉強を進めることもできます。
しかし、ひとりではできないこともあります。
小4から中2にかけては、友達と一緒に勉強する方が、意欲的に取り組むことができ勉強の能率が上がります。
また、日本人の弱点になりがちな、人前で発表する力も、このオンライン少人数クラスで身につけることができます。
発表力は、学校の成績とは直接結びつかないので、この価値を気づいていない保護者も多いのですが、これからの総合選抜型の入試では、この発表力が合否を左右する力があります。
教科の学習と異なり、作文、創造発表、プログラミングなどは、学年に関係なく、ほかの生徒との交流の中で学ぶ方が意欲的に取り組めます。
ただし、そのためには、同学年同レベルの生徒のクラスが必要になるので、ここが運営の難しいところです。
しかし、ここに来て、その見通しがついてきました。
さて、オンライン少人数クラスがなぜ現在の教育問題を解決するかというと、落ちこぼれにしても、吹きこぼれにしても、同学年同レベルの少人数の生徒で少人数クラスを作ることで対応できるからです。
子供たちの個性によるロングテールは、通学教室ではカバーできません。
オンラインの教室であれば、ロングテールに対応できます。
しかし、そのためには、少人数のクラスを維持することが必要です。
このオンライン少人数クラスの教育を全国的に広げていくことが、今後の日本の教育の課題です。
言葉の森は、その最先端のリーダーとしてこれからの教育に取り組んでいきたいと思います。
■■志望理由書の書き方――お父さん、お母さんなどの第三者が見てあげることが大事。字数をぴったりに収めるために、下書きはパソコンで調整、清書は手書きで最後の行まで
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=S6ZmVFWoy7U
志望理由書の書き方は、これまでに何度も書いているので、多くの人が知っていると思いましたが、そうでもないようです。
小学生でも、中学生でも、生徒本人に任せると、内容が薄くなります。
お父さんやお母さんなどの人生経験のある人が見てあげて、その子の個性が出るように書くことが大事です。
読書感想文は、感想ではなく実例を書くということを言っていますが、それと同じように、志望理由書は、理由を書くのではなく実績を書くことが大事です。
理由は、誰が書いても同じになります。
その理由の裏付けとして自分の実績を書くのです。
実績は、できるだけ数字や固有名詞などのデータがあるものにします。
志望理由書は、手書きで書きますが、手書きで直接書くと字数の調整ができません。
下書きは、パソコンで、生徒が普通に書く文字の大きさで1行何文字になるかを数え、最後の行までぴったりに埋まるように調整します。
1行少ないのも、行をはみ出るのもよくありません。
最後の行の最後のマスあたりに、句点の「。」が来るように書くのが理想です。
実は、高校生の場合でも、志望理由書を本人に任せてしまうのはよくありません。
親が客観的な立場で見てあげることが必要です。
学校によっては、志望理由書を何枚も書かせるところがあります。
その場合は、志望理由書の内容でほぼ合否が決まっていると思います。
ただ、志望理由書は表現の工夫でうまく書けるわけではありません。
最も大事なのは、アピールするだけの具体的な実績があることです。
その実績は、学校の勉強以外のもので、知的なものであることです。
読書感想文とか自由研究などで、賞を取ったようなものあるといいと思います。
また、長い間続けたというのも実績になります。
リーダーの役割を担ったというのも、価値ある実績です。
お父さんやお母さんが、子供のそういう実績を探してそれを志望理由書に盛り込むようにするといいと思います。
■■作文を上達させるコツは、保護者への取材――対話によって実例が増え、語彙力がつき、感想が充実する。作文の勉強を通して豊かな教養を身につける
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=7ADLUJJQgec
言葉の森では、作文の構成を立体的にするために、自分の今の話だけでなく、次の段落で自分の昔の話や、自分とは違う別の人の話や、調べたデータの話などを入れるような指導をしています。
作文の構成を立体的にするために、最もいいのは、保護者への取材です。
場合によっては、おじいちゃん、おばあちゃんへの取材もあります。
例えば、「がんばったこと」という題名で書くとしたら、お母さんやお父さんに、「子供のころ、がんばった思い出はある」と聞くのです。
ここで、お母さんやお父さんが、子供時代の面白い失敗談などを話します(笑)。
すると、子供は喜んでその話を聞きます。
子供は、日常的に大人と話をする機会があまりありません。
友達と話すときと比べて、お母さんやお父さんと話をすると、語彙が自然に増えます。
大人と話すことによって語彙が増えると、感想を書く部分が充実してくるのです。
子供の作文でよくある結び方は、「とても楽しかったです。またやってみたいと思います。」というようなパターン化された書き方です。
なぜ、こういうありきたりな感想を書くかというと、感想を書くための語彙がないからです。
親子の会話が増えると、この感想の部分が長く書けるようになります。
中学入試の作文でも、差がつくのは感想の部分です。
体験実例は、誰でもそれなりに書けます。
しかし、感想の部分は、抽象的な語彙を使う力がなければ、「とても楽しかったです」のような書き方になってしまいます。
ところで、お母さんやお父さんがすごくいい話をしてあげたのに、子供はそれを聞いただけで、作文の中に書かないことがあります。
それは、その話を子供が消化し切れていないからです。
しかし、それは子供の心の中に確実に残っています。
だから、話を聞いただけで十分なのです。
この親子の対話が、作文教育の最も重要なところです。
小学5、6年生は、感想文の課題が、中学入試の説明文のレベルの文章になります。
「読書とは」「勉強とは」「遊びとは」「多様性とは」「日本の文化とは」というような抽象的なテーマになるのです。
こういうテーマで親子が対話できることは、子供にとって貴重な経験になります。
本当は、中学生、高校生になっても、親子の対話が続けばいいのですが、中学生は自立する時期なので、親との対話を避ける子も出てきます。
だから、中学生、高校生は、データ実例として、ネットなどを検索して探した似た話を組み合わせて構成を立体てきにしていくといいのですが、検索は時間がかかります。
そこで、今考えているのは、ChatGPTと対話をして、構成を立体的にすることです。
Gmailは、13歳からは自分のアドレスが作れます。
すると、そのアドレスで、ChatGPTのアカウントが作れます。
自分の体験実例だけで物足りないときは、お母さんやお父さんに似た話を聞くか、ChatGPTに似た話を聞くようにするといいのです。
たぶん、近い将来、勉強に関する質問は、AGI(汎用人工知能)でカバーできるようになります。
先生に相談したり質問したりするよりも、AGIに相談したり質問したりするようになります。
すると、大事なことは、結局、本人の個性と創造性になります。
知識のベースは、だれも同じになります。
個性と創造性のもとになるものは、身体的なところに根ざした知識と経験です。
身体的な知識の代表的なものは、読書と作文と数学と歴史(特に日本史)です。
身体的な経験は、個性と挑戦と感動と共感です。
作文の勉強を通して、どの子も豊かな教養を身につけていくといいと思います。
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● ChatGPTの講習会(定員5名) (155字) 森川林 nane 2024年01月03日 07時59分
15630 森の掲示板より
※定員になりましたので、受付は終了しました。1/6
別の日程がきまりましたら、またご連絡します。
現在までの参加者は、
・かいしゅう君
・ともてる君
・みずかぜ君
・ひろと君
・キビタキ君
・だいき君
です。
もし、変更があるようでしたら、ご連絡ください。
講習会に参加される方はコメント欄にお書きください。
(要生徒コード)
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● 中1 数学発展新演習の問題です。 (108字) あおらは aoraha 2023年12月29日 20時39分
15618 算数数学掲示板より
145ページの大問10の(2)の式で、私は(1×10)×4+(π×2の二乗×1/4)×4という式を立てたのですが、答えには(2×10×4)(以下式は同じ)と書いてありました。なぜ、1ではなく2をかけるのでしょうか。
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● 受験作文コースの課題は1月末までになります【送信指定】 (213字) 森川林 nane 2023年12月26日 12時56分
15608 言葉の森オンライン新聞より
この連絡は、受験作文コースに在籍中の方にお送りしています。
1月の受験作文コースの課題は、このあとお送りします。
受験作文コースは、1月いっぱいで終了となります。
受験の日程が1月中にある場合は、振替授業などで、早めに課題を消化してください。
2月以降は、通常の課題に戻ります。
通常の課題フォルダは、すでにお送りしています。
2月から、作文の受講自体を停止される場合は、1月10日までにご連絡くださるようお願いいたします。
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● 言葉の森新聞2023年12月4週号 通算第1784号 (10194字) 言葉の森事務局 jun 2023年12月22日 14時16分
15603 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2023年12月4週号 通算第1784号
文責 中根克明(森川林)
■■12月29日(金)・30日(土)・31日(日)は休み
12月29日(金)・30日(土)・31日(日)は、第5週のため通年クラスの授業はありません。振替授業もお休みです。
■■1月1日(月)・2日(火)・8日(月)は休み宿題
カレンダーに記載してあるとおり、1月1日(月)・2日(火)・8日(月)は「休み宿題」となります。
作文個別と作文クラスの生徒は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考に自宅でその週の課題を書いて提出してください。他の日に振替授業を受けることもできます。
「授業の渚」
http://www.mori7.com/nagisa/index.php
「ヒントの池」
http://www.mori7.com/mine/ike.php
作文以外のクラスの生徒も他の日に振替授業を受けることができます。
■■作文クラスの新学期教材
12月19日、国内の生徒さんに新学期の教材を発送しました。
24日になっても届かない場合はご連絡ください。
★受験コースの課題フォルダは、今月中に別便で発送いたします。
■■第4週は清書。幼稚園生は作文(作文クラス)
幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
小学1年生以上の生徒は、清書を行います。
■清書の意義と方法
清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。
内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。
書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。
■清書の投稿
清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。
手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
●小学生新聞の投稿先
■104-8433東京都中央区築地3-5-4 朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係
●新聞社に送る清書は市販の原稿用紙に
新聞社に送る清書は、市販の原稿用紙に書いてください。
その理由は、清書は個人で送るものなので、自分で用意した原稿用紙に書くのが、社会的なルールとなるからです。
※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。
■■自然の生き物たちとの共存――同じ地球の兄弟である生き物たちと、距離を置きつつ一緒に楽しく暮らすこと
●動画
https://youtu.be/tDQc7x-AAzU
庭の餌台に、鳥の餌を置いておいたら、最初は誰も来ませんでしたが、1か月ほどたって、スズメが1羽、2羽と来て、やがてだんだん家族や友達を連れてきて、次第に数が増え、今は10羽以上が餌台からあふれるほどの集まってきます。
別の餌台にミカンを置いておいたら、最初は、メジロが1羽やってきて、やがてもう1羽が来て、今は2羽で仲よくミカンをついばんでいます。
そのうち、シジュウカラが1羽やってきて、時々水盤で水浴びをしています。
時々ヒヨドリも来ます。
ヤマバトは、最初は1羽でしたが、やがて2羽になり、今は3羽がいつも近くの電線にとまっています。
朝方にやった餌が、あっという間になくなると、昼ごろに追加の餌をやることがあります。
すると、またどっとやってきます。
スズメたちは、今、住宅難のようなので、庭の木に、鳥の巣箱をいくつか作っておきました。
今の都会の家屋は、鳥が巣を作れるようなスペースがほとんどないので、住むところがないのです。
今、言葉の森の事務所の室内では、文鳥とオカメインコを飼っていますが、時々カゴから出してやると、喜んでその辺を飛び回り、あちこちでフンをします(笑)。
本当は、カゴの中で飼うよりも、自然に放してやり、スズメたちのように時々餌を食べにくるのがいいと思いますが、文鳥もオカメインコも、寒さには弱いので、日本の屋外で冬を越すのは難しいのです。
しかし、江戸時代には、野生の文鳥が群れをなしていたという記録があるようなので、適応することができるのかもしれません。
人間も、他の生き物たちも、同じ地球の住人です。
仲よく暮らすのがいちばんいいと思います。
ただし、距離を置くことが必要な場合もあります。
例えば、クマは人里近くに来ないような空間が必要でしょう。
カラスは、ゴミ箱をあさらないようなネットが必要でしょう。
野良犬は今はほとんどいませんが、野良猫は増えすぎないような対応が必要でしょう。
人と生き物の共存のひとつの見本は、奈良公園の鹿です。
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Bowing Deers of Nara, Japan
https://www.youtube.com/watch?v=tNYP6kl995s
【海外の反応】「世界196ヶ国で日本だけよ!」日本を象徴する光景が海外のSNSで2700万回再生された驚愕の理由とは?
https://www.youtube.com/watch?v=MWvfzdIdBpU
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実際には、鹿との共存によるトラブルも少しはあるはずですが、それを禁止というようなかたちを取らずに、共存を維持しているところが人間の知恵と工夫です。
私は、日本中のほかの公園にも、鹿を放し飼いにするといいと思っています。
鹿の放し飼いが難しい場合は、ニワトリやウズラの放し飼いでもいいでしょう。
すると、毎朝、子供たちが早起きをして、近くの公園に行き、ニワトリやウズラの産んだ玉子を持ち帰り、朝ご飯に使うのです。
そして、街路樹や公園の木は、実のなる木を植えます。
カキ、クリ、ギンナン、ヤマブドウ、シイノキなどが植えてあれば、やはり子供たちが朝早く起きて、近所の街路樹や公園から、いろいろ木の実を集めてくることができます。
そのうち、そういう経済特区ができるかもしれません(笑)。
子供たちのほとんどは、生き物が好きです。
だから、世の中に、子供たちが自然の生き物と接することのできる場所がたくさんあるといいと思います。
社会の仕組みを、大人の利便性を中心にした判断よりも、子供たちの楽しみを優先したものに作り直していくといいのです。
それが、これからの新しい世の中の方向になると思います。
おまけ。猿の温泉。
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Snow Monkeys of Jigokudani Monkey Park in Japan
https://www.youtube.com/watch?v=914CadWYUDM
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■■「会話の書き出しはしない」「親へのインタビューはしない」というパターン化――日本の教育界は遅れているので、保護者が独自の判断をする必要がある。
●動画:
https://youtu.be/VrGVPADiXiw
ある保護者の方から質問がありました。
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> 先日の○○で、親のインタビューを書くことがパターン化されていると書かれておりました……
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文章を読み取る力のない人は、すぐに「パターン化がどうした」ということを言います。
作文を評価する人は、パターンで見るのではなく、内容で見ることが大事です。
手紙の書き方などは、パターン化の典型です。
しかし、そのパターンの中に、内容が盛り込まれています。
パターン化の批判への対応の仕方としては、今後、親へのインタビューの部分を省いて(というのもパターン化ですが)書くといいです。
しかし、作文そのものとしては、もちろん親のインタビューがあった方がずっといいものになります。
ある都立の中高一貫校の入試作文で、言葉の森の生徒がよく合格していました。
そのときも、学校説明会では、「パターン化がどうした」ということを言っていました。
学校としては、たくさんの上手な子の選抜をするよりも、たくさんの下手な子がいた方が採点しやすいので、そういうことを言っているだけです。
それは、やむを得ない面もあります。
作文の採点をする人は、本当に大変だからです。
ただ、そこに同情しているわけにはいきません。
作文の評価でいちばんいいのは、森リンで採点することですが、日本の教育界は、まだそこまでの決断はできないと思います。
今後、AGI(汎用人工知能)の利用で、教育の世界は大きく変わります。
しかし、教育に携わっている人は頭の古い人が多いので、新しい教育に踏み出せません。
だから、いまだに読書感想文の宿題を出すような学校があります。
読書感想文の宿題は、ChatGPTの利用ができる時代には、もうとっくに無意味になっています。
読書感想文は、宿題として出すものではなく、授業の中で指導していくものです。
授業の中で指導できないから、宿題にしているのです。
と、辛口のことばかり書きましたが、すべて本当のことです。
だから、親が、子供の真の成長を考えて判断していくことが大事です。
学校の宿題なども、やらなくていいものが多いと思います。
「この宿題は、お母さんがやっておくから、あなたは好きな読書をしていなさい」
というような対応があってもいいのです。
我が家でも、子供が小1のとき、「足し算の答えが同じものを色で塗る」という宿題が出されました。
先生は、それなりに工夫して宿題として出したのだと思いますが、子供はため息をつきながらその宿題をやっていました。
それを見て、私は、「お父さんがやってやるから、お前は本でも読んでな」と言って、電卓で計算して色を塗りました。いいのか(笑)。
子供は、「わあい」と喜んで、のんびり本を読んでいました。
勉強の主体は、というよりも、子供の成長の主体は、学校でも塾でもなく家庭です。
そして、子育ての基準は、子供がにこやかに生きていくことです。
■■身体化する学習と、機械化できる学習の違い――言葉を実感を持ってとらえられるようになるにつれて子供は成長する
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=83JTtONJylc
日本語と英語と中国語は、どれも同じ言語のように思いますが、人間が使える母語はひとつです。
日本人にとっては日本語が母語です。
母語というのは、身体化された言語です。
母語とは別に習得する言語は、学習する言語です。
その学習する言語は、今日のAIの発達によって次第に機械化されるようになっています。
機械化は、世の中のさまざまな面で進んでいます。
機械化のわかりやすい例が電卓です。
難しい計算も、電卓を使えば瞬時に答えを出せます。
しかし、機械化された計算ではなく、身体化された計算もあります。
それは、算盤です。
算盤に習熟すると、数字が実感を持ってとらえられるようになります。
言語についても同様です。
言葉を単に伝達の道具として使うだけでなく、実感を持って使うためには、母語に習熟しておく必要があります。
外国語の利用における機械化は進んでいます。
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“自分の声”でリアルタイム翻訳 英語など4カ国語に対応 NTTが日本初の新技術(2023年12月15日)
https://www.youtube.com/watch?v=Q5LXQRHYEvo
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この動画を見ると、英語や中国語などの習得は、話し言葉の利用も含めて、すべて機械に任せられる日が近いことがわかります。
だから、大事なのは、身体化された言語である母語に習熟しておくことです。
日本語を伝達の道具として使えるということと、日本語を身体化された言葉として使えることとは違います。
伝達の言語は、頭で理解する言語ですが、身体化された言語は、身体で実感する言語です。
身体化された言葉は、感情や感動と結びついています。
実感できる言葉が、人間を人間らしく成長させます。
例えば、坂村真民さんの詩。
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念ずれば
花ひらく
苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった
坂村真民のおすすめ詩文集
http://home.catv-yokohama.ne.jp/33/k544539/sakamurashinmin.html
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こういう言葉が心に響くようになるにつれて、人間は成長していきます。
そのために大事なことは、言葉を身体化させる時間を持つことです。
それが、子供時代からの対話と読書と作文です。
対話で聞く言葉と、YouTubeの動画で聴く言葉とは違います。
対話とは、人間のつながりの中で聞く言葉です。
茨木のり子さんの詩。
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汲む―Y・Yに―
大人になるというのは
すれっからしになるということだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女の人と会いました
そのひとは私の背のびを見すかしたように
なにげない話に言いました
初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを
隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました
私はどきんとし
そして深く悟りました
大人になってもどぎまぎしたっていいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子どもの悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……
わたくしもかつてのあの人と同じぐらいの年になりました
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです
庭文庫
http://niwabunko.com/125/
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中学生の子供たちは、勉強するよりも、こういう詩を読んで言葉を実感するのがいいのです。
もちろん、勉強はしてもいいけれど(笑)。
■■作文指導に関しては、言葉の森が日本一で、あとの教室はすべて言葉の森のコピー
自分のことは自慢したくないのですが、情報が少ないためによくわからない人が多いと思うので説明します。
言葉の森は、日本で最初に作文教室を始めた教室です。
「作文教室」という言葉を最初に使ったのが40年以上前です。
そのころには、もちろん、作文を教えるという概念自体がありませんでした。
私が作文教室を始めたのは、勉強などは自分でやればいいしどこでもできる、しかし、作文は他の人に見てもらわなければわからない、そして、作文は、子供たちの創造性を育てる、と思ったからです。
そこで、古今東西の作文教育に関する本を、手に入れられるものはすべて読みました。
200冊は優に超えていたと思います。
海外の作文教育に関する本も、読めるものはすべて読みました。
それで、作文教室を始めたのです。
最初の生徒は、小1と小6の2人でした(笑)。
言葉の森が作文教室を始めてから、やがて生徒が増え、その後だいぶたって、大手の教育業者が同じような作文教室を始めました。
しかし、まもなく撤退しました。
今も、各地にいろいろな作文教室があります。
塾でも、作文指導を始めるようになっていると思います。
しかし、それらの教室は、昔ながらの赤ペン添削の方法か、もっと気のきいたところは、言葉の森のコピーです。
赤ペン添削は、誰でも考えつく方法ですし、文章力のある大人なら誰でもできる方法です。
しかし、赤ペン添削で上達する子はいません。
書いたものを直す指導ではなく、書く前の指導が必要だからです。
更に言えば、書く前に、読む力をつけなければならないのです。
言葉の森は、もともと40年以上前にマスコミを目指す大学生のための作文教室としてスタートしました。
当時は、マスコミに人気があったのです。
その後、小学生のための教室を開きました。そのときに来たのが、小1と小6の2人です。
だから、言葉の森は、小学生から、中学生、高校生、大学生までの一貫指導ができます。
本当は、社会人の生徒もいますが、教材を作るのが大変なので、募集は控えめにしています。
実は、最初は、社会人になってからも続けられる一生の作文教室にしたいと思っていました。
月に1回程度でいいので、その時々の時事的なテーマで作文を書き、ディスカッションをするという教室です。
そのうち、できると思います。
以上、いろいろ自慢のようなことを書きましたが、これが真実です。
検索エンジンで「作文教室」を探すと、いろいろな教室が出てくるかもしれませんが、その中で、最も確かなのが言葉の森だと思ってもらうといいと思います。
■■登校しぶり、不登校の子に、どう対応するか――生活のルールを作ること、読書をすること、自分の好きなことをすること、他人とのコミュニケーションをとること
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=jKK-T5ZcCYM
学校に行きたくないときは誰にもあります。
私も、小学生のとき、「学校に行きたくないなあ」と思ったことがよくあります。
そのときに、「でも、かわいいなおこちゃんがいるから、そのために行くんだ」と自分に言い聞かせて学校に行った記憶があります。
なおこちゃんのほかには、いつも物静かだったよごさん、計算が早かった白石さん、その友達の山崎さん、いつも授業中まっ先に手を挙げるのを競っていた石渡さんなどがいました。
中学生になってからは、となりの席のまゆみちゃんが……(そんなことは、どうでもいいか。)
学校での授業中は、いつも窓の外を見て、「スズメは自由でいいなあ」と思っていました。
そして、教科書の全ページに落書きを書いていました。
なぜ学校に行きたくなかったかというと、先生の話を聞くだけの授業が退屈だったからです。
だから、自分でできる、図工と体育とテストの時間は好きでした。
椅子に座って、黙って人の話を聞くだけの時間が、忍耐だけが必要な不自由な時間と感じていたのです。
今は、子供たちがオープンになって、「学校に行きたくない」という子が増えてきました。
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中学生の5人に1人が「不登校・不登校傾向」5年で26%増
https://resemom.jp/article/2023/12/14/75000.html
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ここで大事なことは、学校には行かなくてもいいが、家庭での生活のルールだけは確立しておくということです。
例えば、朝起きる時間を決める、朝にやる仕事を決める(勉強でなくていいです)、夜寝る時間を決める、などです。
それは、社会人になってから必要になることだからです。
そして、そういう生活習慣は、理屈でできるようになるのではなく、毎日の積み重ねでできることだからです。
勉強に関しては、ほとんど心配は要りません。
やれば誰でもできるようになります。
しかし、読書だけは毎日続ける必要があります。
読書によって学力の基礎さえつけておけば、勉強的なことは、やる気になったときにすぐに追いつくからです。
ただし、すぐにとは言っても、それなりの時間はかかります。
生活習慣と読書と勉強の基礎を作るためには、言葉の森の朝のオンラインクラスに参加するのがいちばんいいと思います。
今はまだ、朝のオンラインクラスは、土曜と日曜が中心でほぼ満員ですが、平日のオンラインクラスも、希望があれば新たに開設することができます。
オンラインクラスは、5人以内の少人数で、勉強の時間以外に、生徒どうしの発表と対話と交流の時間をとっています。
社会生活を円滑に行うために必要なのは、勉強力以上にコミュニケーション力です。
コミュニケーション力は、生活習慣と同じで、理屈でできるものではなく、繰り返しによってできるようになるものです。
言葉の森で受講できる講座には、作文、基礎学力、総合学力、国語読解、算数数学、英語、創造発表、プログラミングがあります。
基本になるのは、作文です。
作文を通して、親子の対話が進むようになります。
読書は、毎回の読書紹介があるので、自然に読む習慣がつきます。
また、読書紹介や一人一言の時間によって、人前で發表する力、コミュニケーションをとる力がつきます。
時間的に余裕があれば、小学校低中学年の生徒は基礎学力クラス、小学校中高学年の生徒は総合学力クラスに参加するといいと思います。
このクラスで、国語、算数、英語が全部学べます。
ひとつの教科を更に深めたい場合は、国語読解、算数数学、英語のそれぞれのクラスに参加することができます。
個性的で創造的な子であれば、創造発表クラスかプログラミングクラスがいいと思います。
ほかの人がやっている勉強と同じものではなく、自分だけの勉強を深めていくことが、これからの総合選抜型の大学入試の時代には必要です。
しかし、もちろん大学入試を念頭に置く必要はありません。
自分の好きなことを研究すること自体が楽しいければいいのです。
私のうちの子も、小3か小4のときに、「学校に行きたくない」と言い出しました。
理由は、友達が先生に叱られているのを聞くのが苦しいからということでした。
気持ちの優しい子だったのです。
私は、即座に、「じゃあ、学校に行かなくてもいいよ」と言いました。
自分も、小学生のときに学校に行きたくないことがあったので、無理に行く必要はないと思ったのです。
結局、子供は、その後、山村留学で北海道に行き、しばらくして家に戻り、「やはり、お父さんとお母さんと一緒にいる方がいい」となり、もとの学校に復活するようになりました。
北海道では、みんなで海に出てウニを取り、浜辺で焼いて食べたそうで、とても楽しかったようです(笑)。
その後、早稲田に合格して、今は普通の社会人です。
塾や予備校には、言葉の森以外は行きませんでした。
子供の長期的な成長を考えれば、小学校や中学校で、学校に行くとか行かないとかいうことはどうでもいいことです。
大事なことは、今のことを考えるのではなく、先のことを考えることです。
先のことを考えれば、必要なことは、生活のルール、読書の習慣、ほかの人とのコミュニケーションだけになると思います。
■■地球はいいなあ、と思ったこと
うちの子供が1歳か2歳のとき、三浦半島の海岸に遊びに連れていきました。
裸ん坊で、波打ち際で遊んでいる子供を見たときに、ふと、いまこのとき、地球が暗黒の宇宙の中を時速10万kmで飛び、地球自身も時速1700kmで自転しているのだということを思い浮かべました。
その地球の上で、ころべばすぐに怪我をするような子供が、砂浜で嬉しそうに遊んでいるのです。
そのときに、自分が地球の上に生きているという不思議さを実感しました。
今日、天気がいいので、庭の芝生の上に寝転んで空を見ていると、そのときの感覚を思い出しました。
そこで、ふと出た言葉が、「地球はいいなあ」でした。
隣の餌台では、メジロがみかんをついばんでいます。
雲が、西から東にゆっくり動いています。
人間が地球の上で暮らせるのは、お金では買えないほど貴重な恩恵です。
だから、せめて同じ地球の生き物たちには、できるだけ優しくしよう、
それが、たとえゴキブリであっても(笑)、
と思ったのです。
子供のころ読んだ本の中に、ひとつの物語がありました。
ある大きな村で、何かの裁判が行われるとき、みんなが黒と白の石を入れて有罪か無罪かを決めるのです。
そこで、ひとりの老人だけが、どんなときでも必ず白を入れるというのでした。
そのときに、「どんなときでも白」というのが、心に残りました。
中村天風の言葉に、こういうものがあります。
「太陽の光線は、美人の顔も照らせば、犬の糞も照らしている」
そりゃ、そうだ(笑)。
比較をしたり、評価をしたり、優劣をつけたりするのは、人間の小賢しい知恵です。
それによって、確かに科学と文明は発展してきたでしょう。
しかし、そういう人為的な工夫から卒業する時期がもう来ているのです。
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● 12月保護者懇談会資料 (5047字) 森川林 nane 2023年12月22日 08時13分
15598 森の掲示板より
https://www.youtube.com/watch?v=BDW17Iv2jvE
●
確認テストは1回目で確定し、すぐに正解が見られるように
これまで、確認テストは、1回目で採点し、そのあと間違えたところを再度解き直しできるようにしていました。
しかし、早めに正解を見て理解する方が能率がよいと考えたので、1回目で点数を確定し、すぐに正解が見られるようにします。
●
新年度の教材で、中学生の数学・英語は、発展新演習から標準新演習へ(2月に改訂版が出ると思います)
中学生の数学と英語の発展新演習は、演習問題Bで難問がかなりありました。
通常の高校入試ではそのような難問は出ないので、新年度から教材を標準新演習にします。
そのかわり、問題集は1冊を100%解けるようになることを目標にし、できた人は学年先取りをするようにします。
小学456年生の算数問題集も、1冊が100%解けることが目標です。
小学23年生のジュニア新演習は、難しい問題がかなりありますが、どうしても解けない難問はないので、このまま続けます。
●同学年生徒を中心にするために
クラスの統合を計画
クラスによっては、小学生と中学生・高校生が混在しているクラスが、同じ時間に複数ある曜日時間があります。
生徒どうしの発表と対話を生かすために、今後、学年を基準にクラスの統合をすることを考えています。
●
登校しぶり、不登校の子は、早起きの生活を続けるために、朝のクラスに参加を
学校に行きたくない子、行けない子が増えています。
学校に行かなくても勉強の心配はありませんが、毎日の生活習慣作りと、友達とのコミュニケーションは必要です。
オンラインクラスの朝のクラスは、まだ土日が中心でほとんど満員ですが、平日の朝のクラスも開設できます。
ご希望があればご連絡ください。
●
個人面談の希望は、個別れんらく板で――授業のあとに1人10分、又は保護者会で
保護者と講師のやりとりは、個別れんらくでできますが、直接話をしたいという場合は、個人面談の希望をご連絡ください。
個人面談は、授業のあとに10分間行っています。
講師によっては、保護者会というクラスを設けている場合もありますので、そこで話をすることもできます。
個人面談の希望は、個別れんらくでお願いします。
●よく書けた作文は、
朝小に投稿を
朝小には、言葉の森の生徒が毎月のように載っています。
小学生で、よく書けた作文は、朝小に投稿してみるといいです。
ただし、子供の書いた作文には、保護者が手を加えないようにしてください。
直すのは、明らかな誤字だけとしてください。
・送り先は、言葉の森新聞の4週号に載っています。
・言葉の森の作文用紙は使わず、市販の作文用紙を使ってください。
・会話の書き出しはパターン化しやすいので、省略するか情景の書き出しなどに変えるといいです。
・保護者へのインタビュー自体はいいことですが、パターン化されているとみなされることがあるので、省略してもいいです。
・ダジャレ自体はいいことですが、これも無理があるとみなされることがあるので省略してもいいです。
・人や学校の固有名詞は、できるだけ匿名にするか省略するかしてください。
・ほかのところに応募した作品を投稿すると、二重投稿になるので、しないようにしてください(これは基本的なルールです。)
●言葉の森は、
中学受験の作文の指導はするが、中学受験自体の指導はせず――公立中高一貫校の倍率5~7倍の入試は小学生には非現実的な受験勉強。受験塾の過度の詰め込みからは距離をおくことも必要
受験作文については、言葉の森で勉強するのが最も効果が高いです。
しかし、公立中高一貫校の受験は、倍率5~7倍のところが多く、小学6年生が合格を目指して受験勉強をするのは現実的ではありません。
また、私立中学受験に関しては、いろいろな偏差値の学校があるので、どこかには合格できますが、今の学習塾は詰め込み勉強をするので、子供の生活が受験一色になりがちです。
そのため、受験勉強をしすぎた子の中には、中学生になってから勉強に飽きる生徒も増えています。
また、勉強の本当のゴールは、大学入試に合格することではなく、大学を卒業したあと社会で自分らしく活躍することです。
そのため、言葉の森では、受験対策よりも、本当の学力をつけることを目標にした勉強を行います。
結果として、そういう本筋の勉強をした子の方が、受験にも成果を出しています。
●これから重要になる学力は、読書力、
作文力、発表力。総合選抜の大学入試でも、社会人になってからも使える学力を。――中学生以上は説明文の読書が大切
世界と日本の教育は、大きく変わっています。
大学入試は、これまでのペーパーテスト中心の評価から、その生徒の学習歴、創造性、思考力、発表力、学習意欲を見る方向に進んでいます。
そして、何よりも、大学入試はゴールではなく、社会に出てからの仕事がゴールという認識が必要になっています。
当面の目標は受験だとしても、勉強だけでない幅広い学力を育てておくことが大切です。
本当の学力は、読書力と作文力とコミュニケーション力です。
中学生以上は、特に、説明文の読書の力をつけておくようにしてください。
読書記録のページを見て、同学年の他の生徒がどういう説明文を読んでいるか見ると参考になります。
▽読書記録
https://www.mori7.com/teraon/ds.php
・学年のところをクリックすると、その学年の読書記録だけが表示されます。
●
基礎学力クラス、総合学力クラスの国語、算数、英語は選択式に――国語だけやる形でも可。ただし、暗唱と創造発表は固定
小学1234年生対象の基礎学力クラスと、小学456年生対象の総合学力は、国語、算数、暗唱、英語、発表を週ごとに行う授業です。
しかし、生徒の中には、算数はすでにほかのところでやっているとか、英語はほかのところでやっているとかいう生徒もいます。
そこで、国語、算数、英語に関しては選択式にし、すべて国語にしてもいいし、国語と算数だけにしてもいいし、国語と英語っだけにしてもいいとします。
ただし、授業の中では、全体向けにはその週の科目の授業を行います。
学習記録に、あらかじめどの問題集の何ページから勉強するかを入れておいてください。
暗唱と発表の週は、固定で行います。
勉強は、家庭学習が基本です。
家庭で毎日の読書と、暗唱と、漢字の書き取りと、算数問題集と、英文の暗唱とができていれば、塾などに行く必要は特にありません。
ただし、全体をチェックする場所と、友達と一緒に勉強する時間は必要なので、基礎学力クラスと総合学力クラスは、そのための場所として開いています。
いろいろな勉強をあちこちの教室でやるよりも、基礎学力クラスと総合学力クラスにまとめて受講するのが無理のない能率のよい学習になります。
なお、総合学力クラスについては、今後中学生も対象にする予定です。
●
国語力の基本は問題集読書で1冊を5回繰り返す。読解検定の分析は保護者も協力して
国語力の勉強は単純です。
問題集読書をできるだけ音読で毎日1~2編続けること、読解検定の×だったところの分析をすること、この2つだけです。
ただし、読解検定の分析は、子供だけでは甘くなりやすいので、保護者の方も一緒に協力してください。
これまで、国語読解がの成績が上がった子は、保護者の方が読解検定の分析を一緒に考えてあげていたことが多いです。
読解検定ランキングに載ることを目標に勉強していってください。
▽読解検定ランキング
https://www.mori7.com/dokken/dk_rank.php
●
算数数学は、標準問題集で1冊を100%完璧に――数学力の土台にも読解力がある
算数数学の勉強は単純です。
1冊の問題集を100%完璧に仕上げることです。
いろいろな問題集をそれぞれ8割ぐらいずつ仕上げる勉強では力はつきません。
学習塾の中には、分厚い問題集を使ったり、次々にいろいろなプリントを渡したりするところもありますが、それは能率の悪い勉強の仕方です。
1冊を完璧にということを守って勉強していってください。
●
英語は、英文暗唱を基本に――AGIの進歩で英語の重要性は低下するが、当面の入試ではまだ英語が学力評価の基準に
英語の学習は、ChatGPTなど、今後AGI(Artificial General Intelligence。汎用人工知能)の発達によって必要性が低下します。
すでに、翻訳に関しては、辞書で調べて逐一翻訳するような人はいません。ウェブ翻訳で概略がわかればいいということになっています。
スピーキングとヒアリングについては、日本人が不得意な分野ですが、これも対応する機器とソフトの利用でカバーできるようになりつつあります。
ただし、学校教育の世界は対応が遅いので、今のところは入試で英語は重視されています。
それは、英語の成績は、勉強全体を真面目に取り組んだことと相関が高いからです。英語のよくできる人は、ほかの勉強もよくできます。
だから、大学入試の総合選抜でも、英語力が足切りに使われています。
当面の入試では、まだ英語力は必要ですが、これから重要性は低下し、やがて語学の試験というものは、英語だけでなく中国語も含めてなくなります。
そのときに残るのは、母語である日本語で深く考える力です。
少なくとも、小3までは日本語を中心に勉強するようにしてください。
●
創造発表は、新しい学力――5割を超えた大学入試の総合選抜型に対応できるのは個性と創造性と思考力と発表力。中学生以上はChatGPTを活用した研究を
探究学習は、2022年からは高等学校でスタートしています。
今はまだ始まったばかりですが、これからの大学入試では、この探究学習的な学力が評価されるようになります。
すでに、大学の総合選抜入試では、学力はオール4程度でいいので、あとはいかに個性と思考力と創造性と意欲を持っているかが問われるようになっています。
創造発表の学習は、教科書のない勉強ですから、すべて子供の興味関心に基づいて学習を進めるかたちになります。
このときに使えるのが、ChatGPTなどのAGIの利用です。
中学生(13歳)以上の生徒は、ChatGPTに自分のアカウントで登録できます。
小学生の生徒は、保護者の方が登録して、創造発表の勉強の方向を相談していくようにするといいです。
ChatGPTは、単なる検索サービスと異なり、質問を次々に深掘りしていくことができます。
子供が興味を持つテーマは漠然としたものが多いので、それをそのまま研究することがなかなかできません。
しかし、だからと言って、探究学習的な本に書いてあるとおりのことをそのままなぞっても面白くありません。
自分のやりたいことを、自分なりに研究していくためには、AGIの利用が必要になります。
現在、高校で行われている探究学習は、グループでテーマを決めて行い、発表も年に数回という中途半端なものです。
本当の探究学習を行うためには、ひとりで研究し、頻繁に発表する機会を作ることが必要です。
創造発表クラスは、今後中学生、高校生の人も含めた、高度な探究学習として進めていく予定です。
●
プログラミングは、小学生はScratchを学び自分なりに工夫できるように。中学生以上は、HTML、JavaScript、Pythonに。小学校高学年以上は、HTML作りで女子の参加も
プログラミングに関心を持つ生徒は男子が多いので、現在のScratchなどのプログラミングテキストも、男の子向けのゲーム作りのようなものが多いです。
しかし、プログラミングは緻密に考えることのできる女子に向いています。
これからの社会では、プログラマーになる必要はありませんが、どんな仕事でもプログラミング的な発想が必要になってきます。
Scratchの次の学習であるHTML作成は、ものづくりの好きな女子にも楽しめる分野です。
また、JavaScriptやPythonは、知的な学習が中心になるので、女子も男子も同じように取り組むことができます。
新しいことに取り組みのが好きな女子は、プログラミングクラスに参加してください。
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● 言葉の森新聞2023年12月3週号 通算第1783号 (10109字) 言葉の森事務局 jun 2023年12月15日 09時58分
15586 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2023年12月3週号 通算第1783号
文責 中根克明(森川林)
■■読書力はすべての学力の基礎、作文力はすべての学力の集大成――「なぜ文系も理系も「東大現役合格」は現代文が得意なのか…教え子の偏差値を劇的に伸ばした「R80メソッド」とは」を読んで
●動画
https://youtu.be/Pv4J_5MBF7c
中学生や高校生になるにつれて成績を上げる子がいます。
一方、小学生時代はよくできたのに、中学生、高校生になるにつれて成績が下がる子がいます。
その違いは、読書力の差です。
勉強の密度は、小学校低学年のころよりも高学年の方がずっと高いので、小学校低学年のときによくできなかった子でも、高学年になってやる気になればすぐに逆転できます。
わかりやすく言えば、小学1年生のときに1時間かけて身につけたことも、小学6年生で取り組めば10分でできるというようなことです。
なぜ、このような違いがあるかというと、小学1年生までの読書量と、小学6年生までの読書量が違うからです。
つまり、読書量があれば、それだけ理解する力や考える力が伸びているので、短時間で新しいことも身につけることができるのです。
それが、中学、高校での勉強にも続きます。
例えば、数学の問題の解法であっても、読書力のある子は、自分なりに理解しようとします。そして、理解できます。
読書力のない子は、数学の解法が少しややこしくなると、「難しいから、よくわからない」となるのです。
そして、勉強がわかりにくくなるから、勉強に対する意欲が低下します。
意欲が低下すると、成績も下がるので、更に勉強に対する意欲が低下します。
こうして、中学生や高校生の学年が上がるにつれて、成績が下がる生徒と、逆に学年が上がるにつれて成績が上がる生徒の差が生まれてくるのです。
親も、先生も、その根底に読書力があるのだとは気づいていません。
勉強の面だけで頑張らせようとします。
勉強の面だけ頑張って成績を上げることができるのは、小学校低中学年までの話なのです。
ところで、国語力という言葉は、範囲が広くなりすぎます。
漢字の書き取りや、国語の文法や、古文や漢文は、本当の国語力ではありません。
本当の国語力とは、読解力のことです。
その読解力の基礎になるのが、読書力と難読力です。
難しい説明文、意見文を読む力が難読力です。
その難読力の土台になっているのが、易しい本の読書も含めた読書量です。
小学1、2年生で、字の多い本をすらすら音読できる子は、学力の土台はひとまず安心です。
小学1、2年生で、つっかえながら本を読む子は、今は成績がよくても、あとで伸び悩みます。
将来の学力の差は、小学1、2年生のころに、すでについています。
また、中学生になっても物語文の本しか読まない子と、説明文、意見文の本も読める子との差も、同じように高校生以降の学力の差として表れてきます。
読書と成績の関係をうまく説明していた記事がありました。
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なぜ文系も理系も「東大現役合格」は現代文が得意なのか…教え子の偏差値を劇的に伸ばした「R80メソッド」とは
https://president.jp/articles/-/76476
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東大に行くような子は、それが理系であれ文系であれ、現代文がよくできているということです。
言葉の森の、中学生以降の意見文は、R80の80文字の文章と同じように、論理的に1200字の文章を書く練習です。
この練習をしていれば、読解力だけでなく記述力も身につきます。
ただし、そのためには、事前の予習メモを考えておくことが必要です。
たまに、振替授業を受ける作文個別の生徒で、先生が、「今日はどんなことを書くの」と聞いても、「まだ決まっていません」とか「まだ長文を読んでいません」という子がいます。
先生の解説を聞けば、その場で書くこともできますが、こういう生徒は考える力はつきません。
事前に課題を見て、自分なりにどう書くか考えておくことが勉強の前提です。
作文クラスの場合は、予習メモの発表の時間があるので、考えずに参加する生徒はまずいません。
この点でも、作文個別よりも作文クラスの方が、勉強がはかどるのです。
マンツーマンの指導が生きるのは、生徒が受験直前などで、やる気が十分にある場合か、受験直前でなくても毎週真面目に書くことを準備している生徒だけです。
子供たちの学力の土台は、読書力です。
これまでのペーパーテスト中心の入試では、読書力がなくても知識の勉強だけで、それなりの大学に合格することもできました。
しかし、そういう生徒は、大学に合格したころまでが学力のピークで、あとはその学力を使い減らすだけになります。
大学の合格後も、学力を伸ばすことができるのは、読書力のある生徒です。
読書力が学力の土台です。
作文力は、学力の集大成です。
作文の中には、あらゆる要素が入ってきます。
中学生の作文課題にあるデータ実例や、高校生の作文課題にある自然科学実例は、文章を書く力以外の予備知識を用意しなければ書けません。
将来、社会に出てからの文章力で必要になるのは、こういう総合的な作文力です。
小学4年生のころまでの生活作文の作文力から先に進むためには、読書のレベルを上げ、考える力を伸ばす必要があるのです。
■■中学受験に煽られている親子――昔の受験はもっと牧歌的だったが、今は過度な詰め込みによって結局勉強嫌いになる子が増えている――総合選抜の時代には、中高一貫校の先取り教育にメリットはない――むしろ子供に夢を持たせる教育を
●動画
https://www.youtube.com/watch?v=ToNkLJEP9UM
頭のいい子はいます。
すると、親は、せっかくだから中学受験をさせようと思います。
その選択自体は、何も問題ありませんが、今の問題は学習塾が過度な詰め込み学習をさせることです。
その理由は、受験に勝つためには、詰め込みが必要だからです。
そこで、学習塾どうしで、詰め込み競争が行われるようになっているのです。
その結果、受験に合格した子の多くが、その後、勉強嫌いになります。
勉強嫌いとまではいかなくても、勉強に飽きるようになります。
大学入試までは仕方なく学校のテストに合わせる勉強をしていても、大学入学と同時に勉強を続けることへの興味を失ってしまうのです。
こういう勉強の詰め込み過ぎによる弊害は、まだあまり表には出ていません。
しかし、いずれいろいろな事例が出てくると思います。
なぜ中高一貫校がいいかというと、中高の一貫教育によって、1年間の先取りができるからです。
高校2年生までに高校3年生までの勉強を全部終えておけば、最後の1年間は受験勉強に特化した勉強を行うことができます。
公立高校では、例えば歴史の授業で、高3の終わりになってもまだ現代史に入らないという場合もあります。
だから、中高一貫校の方が有利なのですが、その受験のための犠牲もまた大きいのです。
本当は、公立中高一貫校をもっと増やせばいいのですが、そういう政治のリーダーシップはありません。
ところで、今、大学入試は、総合選抜の方向に大きく舵を切っています。
それは、ペーパーテストによる1点差の選抜では、問題が多いことがわかってきたからです。
成績のいい子の中に、成績だけがよくて意欲や個性のない子が多くなってきたからです。
子供の教育のゴールは、大学に入ることではなく、その後の社会生活で自分らしく生きていくことです。
昔は、大学を卒業すれば、子供はみんな自分なりに考えて社会に巣立っていきました。
だから、大学入学がゴールでも、特に問題はなかったのです。
しかし、今は、そうならない子が増えています。
大学入学がゴールで終わってしまう子です。
その根本の原因は、小学生のころから「やらされる」勉強に適応しすぎて、自分らしく生きることを忘れてしまったことにあります。
競争に煽られると、誰でもその競争の勝ち負けに目が行きます。
しかし、保護者の方は、目先の競争に流されず、子供の将来の成長を考えて大きな判断をしていく必要があると思います。
下記に引用するYouTubeは、ホリエモンの一見過激そうなタイトルですが、今の学校教育の問題点をよく表しています。
そして、大事なことは、「夢を持つことだ」という話です。
====
「学校に行くのは「百害あって一利なし」という想いを強くしたのでお話しします」堀江貴文 ホリエモン
https://www.youtube.com/watch?v=DvgaixQ7YQc
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教育は、子供に知識を詰め込む教育から、子供に夢を持たせる教育に変わらなければなりません。
では、具体的にどうしたらいいかというと、私は、創造発表クラスで自分の好きなことを研究し、発表し、友達と対話する時間を作るのがいいと思います。
15歳ぐらいまでにひらめいた自分の好きなことは、将来、自分の仕事に結びつく可能性があります。
同じ意味で、15歳ぐらいまでに読んだ伝記は、自分の人生の方向を決めることがあります。
しかし、今、子供たちの「好きなこと」は、既に社会の枠にはめられたことが多いのです。
サッカーが好きだとか、野球が好きだとか、バスケットボールが好きだとか、テニスが好きだとか、ピアノが好きだとか、バレエが好きだとか、算数が好きだとか、英語が好きだとかいうのは、それはそれでもちろんいいのです。
そういう趣味は、人生を豊かにします。
しかし、それは、既に社会から枠組みを提供された「好き」です。
それは、一部の例外を除いて、将来の自分の仕事にもなりませんし、人生の主要な一部にもなりません。
子供のころ好きだった懐かしい思い出という範囲の好きなことなのです。
これからの社会は、すべての人が、自分の好きなことをして生きていく社会になります。
しかし、今の大人の多くは、自分の好きなことがわかりません。
それは、与えられた枠組みの中で生きることに適応することが必要な時代を生きてきたからです。
これからの子供たちの教育を考える場合、第一に優先するのは、子供の好きなことを育てることです。
第二は、今の社会に必要な勉強や社会生活のルールを身につけることです。
この順序を逆にしないことが大事です。
もちろん、受験勉強のときは、勉強第一でいいのですが、大きな方向として、好きなことを育てるということをいつも念頭に置いておく必要があります。
■■国語読解力をつける方法は簡単。国語問題集の問題文を繰り返し読むことと、読解検定の問題を理詰めで解くことだけ。しかし、この単純なことができずに、国語問題集の問題を解くような勉強を続けてしまう子供が多い。
●動画:
https://www.youtube.com/watch?v=ShY4IRxs3wo
国語読解力をつける方法は、実は単純です。
まず、小学校低中学年の場合は、読書を毎日することです。
目安は、学年の10倍ページで、小学5年生以上は毎日50ページ以上としておくといいと思います。
しかし、本を読む習慣のない子の場合は、10ページ以上でもいいです。
大事なことは、毎日読むことです。
小学1、2年生で、つっかえながら読む子には、保護者の読み聞かせを復活させることが大事です。
言葉は、目から入れるよりも、耳から入れる方が入りやすいからです。
そして、耳から入る文章語が増えてくると、目で読む力もついてきます。
「読み聞かせを続けていると自分で読まなくなる」という考えは逆です。
読み聞かせを続けることによって、自分で読む力がついてきます。
今は、読み上げ機能のあるソフトが使えるので、それを利用する方法もあります。
ただ、大事なことは、機械に任せっぱなしにするのではなく、親子で一緒にその読み上げ機能を使って本を読むというような使い方をすることです。
ちょうど、親子で一緒にテレビを見ているような感覚で使えば、人間的な触れ合いのある読み聞かせ機能の活用になります。
毎日本を読むという基礎力ができたら、次は、小学校高学年からは、問題集読書をすることです。
中学生、高校生の生徒も含めて、難しい文章を読めない人がかなりいます。
軽い物語文の本は、趣味の娯楽として読むのはもちろんいいのですが、それでは読む力はつきません。
説明文、意見文の難しい本を読む力をつけることが必要です。
「ちくまプリマー新書」や「岩波ジュニア新書」のリストを見て、自分の興味のある分野の本を読んでいくのです。
しかし、そこまでできない人でも、手軽に難しい文章を読む方法があります。それが、問題集読書です。
更に、その上の国語の勉強の仕方が、読解問題の理詰めの解説です。
この理詰めの解説ができるようになると、国語読解の成績は急に上がります。
しかし、子供本人による理詰めの解説だけでは、不十分なことがあります。
中学生でも、高校生でも、甘い解説で済ませてしまう人がかなり多いのです。
そこで、お母さんやお父さんに手伝ってもらいたいことがあります。
模擬試験のようなしっかりしたテストで、国語の読解問題のできなかったところを、親子で理詰めに分析するのです。
その分析の仕方の参考になるのが、「小学生のための読解・作文力がしっかり身につく本」です。
この本は、「小学生のための」と書いてありますが、小学生が読むものではなく、保護者が読んで子供に教えるための本です。
中学生、高校生の生徒にも、もちろん使えます。
学校の国語読解のテストは、適当なところがあるので、理詰めの分析までする必要はありません。
言葉の森の読解検定の問題は、理詰めに解くように作られているので、読解検定の問題の間違えたところを分析するのに適しています。
この生徒ごとの理詰めの読解問題分析は、先生が行うには時間がかかりすぎるのでできません。
高校生の大学入試共通テストの分析では、生徒の1人について、1時間から2時間かかります。
一斉指導でやるような性格の分析ではなく、それぞれの生徒の読みの浅さを分析する必要があるので、時間がかかるのです。
出口さんの論理エンジンは、たぶん同じような方法で、読解問題の分析をしているのだと思います。
しかし、私が思うのは、読解問題の理詰めの分析以前の、読む力がまだ不十分な生徒が多いということです。
勉強の順序としては、(読み聞かせ)→毎日の読書→問題集読書→説明文・意見文の読書(難読)→読解問題の理詰めの分析となるのです。
■■虫の声が言葉として聞こえる日本人――母音言語である日本語を生かして、自然と対話し、自分と世界に働きかける――とりあえず子供たちは勉強に生かす。大人は仕事と人生に生かす。
●動画:
https://youtu.be/12mnAM19K8s
角田忠信さんの「日本語人の脳」などですでに明らかになっていることですが、虫の声を左脳で聞くのは、日本人だけだそうです。(ポリネシア人もそうだということですが。)
それは、身体的にそうなっているようで、聞いた音が左脳に行くのか右脳に行くのかという神経の関門があり、そこで日本人は、自然の音を左脳で処理するようになっているのです。
だから、日本人以外、例えば欧米人は、秋の虫たちが草原で鳴いていても、それを不要な雑音として処理しているので、聴こえないということです。
角田さんが実際に海外の学者たちの研究会で経験したことですが、秋の草原の虫たちの声が、他の人たちにいくら説明しても聴こえないので、わざわざ録音して、室内で聴かせたら、やっと聴こえたということです。
自然の音を左脳で聞くのは、日本語の持つ母音中心の言語という特性から来ることで、その母音言語脳が育つのは、小学1年生から3年生にかけてだそうです。
だから、日本人以外の子供でも、小学1年生から3年生にかけて日本で暮らすと、日本語脳になるということです。
自然の音を左脳で処理するので、日本人は、勉強しているときに、風の音や波の音や虫の声や鳥の声が聞こえると、集中が妨げられます。
日本人は、静かなところでないと、集中して勉強ができないのです。
自然の音を左脳で処理する特性から、擬声語、擬態語が発達しました。
「雨がしとしとふっている」「風がビュービュー吹いている」「スズメがチュンチュン鳴いている」「オーシンツクツク」「ミンミンゼミ」「テッペンカケタカ、ホトトギス」などです。
だから、日本人は、自然界を人間界と同じように見なして暮らしています。
日本人にとっては、自然が人間のように語りかけてくるので、人間もまた自然に語りかけることができるように思うのです。
無農薬のリンゴを作った木村秋則さんの話ですが、何年も無農薬栽培がうまく行かず、次々に元気がなくなっていくリンゴの木に1本ずつ語りかけたそうです。
しかし、リンゴの木への語りかけを他人に聞かれると恥ずかしいので、隣の農園との境界あたりにあるリンゴには語りかけなかったそうです。
のちに、その境界近くにある語りかけることのできなかったリンゴだけは全部枯れてしまったということです。
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【ゆっくり解説】「奇跡のリンゴ」木村秋則さんが語る不思議体験がヤバすぎるんだが…
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日本には、言霊(ことだま)という文化があります。
言葉は、単なる音の振動ですから、実体はありません。
しかし、その単なる言葉が、現実の実体に働きかける力があるという考えです。
人間は、自分の感情や意識を直接コントロールすることはできません。
元気のないときに、元気を出そうと思っても、なかなか元気は出てきません。
しかし、そのときでも、言葉を出すことはできます。
外に出した言葉を媒介にして、自分の意識や世界の現実に働きかけることができます。
母音言語の日本語には、特にその力が強いのです。
例えば、元気のないときでも、「ありがとう。うれしい。」という言葉を何度も口に出して言っているとどうなるでしょうか。
最初は、ありがたくもうれしくもないので、言うこと自体に抵抗があります(笑)。言っていることが嘘だからです。
しかし、それを何度も言っているうちに、次第に、本当にありがたくてうれしいような気持ちに少しずつなってきます。
これは、日本語の特性を利用した自分自身をコントロールする方法です。
そして、自分をコントロールするとともに、やがて現実の実体もコントロールできるようになるのです。
それが、塩谷信男さんの大断言という考え方です。
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正伝 塩谷式正心調息法
https://www.youtube.com/watch?v=B1pvuHSNvlw
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子供たちは、今、勉強に苦労していると思います。
つまらない勉強と、煽られる競争の中で、ストレスを感じている子供たちは多いと思います。
そのときに、この言葉によるコントロールを生かすといいのです。
■■言葉の森がオンライン教育を成功させなければ、やがてアメリカや中国に追い越される――日本の教育は日本人が行うことが大事
●動画
https://www.youtube.com/watch?v=HNvW6K4C-7k
言葉の森が、森リンという自動採点ソフトを開発し、国際特許を取ったのは、私が、文章の自動採点というものについて危機感を感じたことがあったからです。
当時、E-raterという自動採点ソフトが、アメリカで開発されているという情報が入りました。
アメリカは、当然、そのソフトがうまく行けば、世界中に広げようと思うはずです。
言語が異なっても、理論的な仕組みは同じはずだからです。
そのとき、私は、日本の一太郎というワープロソフトが、アメリカのワードというワープロソフトに駆逐された歴史を思い浮かべたのです。
当時のワードは、ひどいソフトでした。日本語ではありえないような欠陥がありました。
しかし、日本語に十分な対応ができていないにも関わらず、ワード+エクセル+アクセスという統合環境で、結局ワードが日本のワープロソフト市場の勝者になったのです。
ワープロソフトなら、まだ仕方がありません。
しかし、教育の内容に関するところまでアメリカのソフトが入ってくれば、例えば、歴史の教育などは大きく歪められます。
日本は、日本独自のソフトを開発しなければならないと思ったのです。
幸い、言葉の森が開発した森リンは、アメリカのE-raterと同等の成果を出しました。だから、すぐに特許を取りました。
しかも、アメリカのソフト開発が、多数の開発メンバーを要し、膨大な資金を投入したのに比べて、こちらは、自分1人で費用は数千円(プリント代だけ)、基本的な設計ができるのに1ヶ月もかかりませんでした。
頭の中身が違うのです。
ところで、今、言葉の森が取り組んでいるのは、新しいオンライン教育です。
現在、日本にあるオンライン教育は、ほとんどすべてリアル教育の劣化コピーです。
そういうオンライン教育がいくつあっても、世の中はよくなりません。
言葉の森が行っているオンライン教育は、対面式オンライン教育と言ってもいいと思いますが、子供たちの発表と対話を生かした創造的なオンライン教育です。
しかし、その教育のよさが、まだ多くの人に伝わっていないと思います。
いずれ、アメリカと中国が、言葉の森が行っているような対面式のオンライン教育を開発すると思います。
アメリカも、中国も、土地が広いので、オンライン教育のニーズは日本よりもずっとあるからです。
それに対して、日本は人口密度が高いので、よほど辺鄙なところでなければ、すべて通学の教育で間に合います。
しかし、これからの世の中の流れは、必ずオンラインにシフトします。
すでに、日常生活の品物を注文するのに、歩いて数分で行けるリアルな店舗を利用するよりも、パソコンでアマゾンや楽天に注文するようなことが増えています。
コロナ禍のあとに広がったリモートワークは、それまで通勤で出社していた社員にとっては朗報でした。
自宅で仕事ができるのであれば、時間的にも精神的にもそれに越したことはありません。
今、リモートワークからオフィスワークへの揺り戻しが生まれていますが、いったん成立したリモートワークは、これから少しずつ定着していくと思います。
オンライン教育についても、同様です。
特に、言葉の森のオンライン教育は、対面式の少人数クラスのオンライン教育ですから、リアル教育よりも効果の高い、しかも面白い授業ができます。
やがて、アメリカや中国も、言葉の森のような少人数のオンライン教育を始めると思います。
そのときに、日本の側に、先に進んだオンライン教育がなければ、アメリカや中国のペースで進めるオンライン教育が日本にも広がる可能性があるのです。
教育には、国や民族や言語を超えた普遍性があります。
特に、理数系の教育はそうです。
だから、私は危機感を持っているのです。
日本の教育は、日本人が行う必要があります。
アメリカや中国に日本の教育を任せることはできません。
こういう危機感を持っているのは、たぶん私しかいないと思いますが。
言葉の森の目標は、今運営している日本のオンライン教育を広げることです。
この理念に賛同してくだる方は、ぜひ言葉の森のオンライン教育をほかの人にも伝えてください。
これは、日本の未来の教育を考えた目標なのです。
■■合格速報
●キリスト教愛真高等学校 O.T.さん
<担当講師より>
英語がいちばん不安だということで言葉の森で勉強を続けてくれていましたが、結果として英語の評価がいちばん高かったそうです。
わからなくても諦めずにわかるまで問題集を周回させ、×がなくなるところまで持っていく勉強法を貫いてくれました。単語・熟語・慣用表現に不安がありましたが、受験直前の3カ月間の猛チャージでなんとか間に合わせたがんばりはさすがでした。単語と文法が仕上がったところから読解問題のスピードが上がるという正に王道の伸び方でしたね!おめでとうございます!いつも明るく、誰に対しても優しいT君、高校生活も楽しんで下さいね!
●学習院中等科 K.R.さん
<担当講師より>
本当におめでとうございます。
R君は、海外生活のころから、作文はもちろんのこと課題フォルダの音読もかかさず練習し、指導の際にはしっかり発表してくれました。
受験作文では、800字の最後のマスまでぴったり埋める練習をしてきました。
試験の緊張と時間との戦いの中で、普段通りの力を発揮してくれたのだと思います。
私も本当にうれしいです。
おめでとうございます!!
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● 言葉の森新聞2023年12月2週号 通算第1782号 (11984字) 言葉の森事務局 jun 2023年12月10日 10時57分
15572 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2023年12月2週号 通算第1782号
文責 中根克明(森川林)
■■小4~小6の 国語、算数、英語、創造発表をひとつの講座で学ぶ総合学力クラス。日本全国どこからでも受けられる最先端の対面式オンライン授業
●動画:
https://youtu.be/CK-IcvZPkrY
■小4~6の総合学力クラスは、ひとつの講座で、国語、算数、英語、創造発表の学習を行います。
勉強の基本は家庭学習です。小学生の国語、算数、英語は、家庭で毎日の勉強の習慣があれば、学校の勉強には十分に対応でき、学年の先取りもできます。
総合学力クラスは、5人以内の少人数クラスなので、毎週の読書紹介や生徒どうしの発表と交流があり、楽しく勉強に取り組むことができます。
受講料は、月額7,700円。週1回のワンストップで、国語、算数、英語の3教科と創造発表の学習をカバーします。
■第1週は国語の授業で、問題集読書のチェック、読解検定の解説、問題文の短歌作成を行います。
生徒が毎日取り組む国語の問題集読書のチェックを行い、毎月の確認テストと、毎月の読解検定の解説を行います。
また、自分の気に入った問題文を五七五七七の短歌にする練習で、生徒の創造性と表現力を伸ばします。
■第2週は算数の授業で、算数問題集のチェック、算数の確認テスト、算数問題の作成を行います。
算数は、積み重ねの勉強なので、進度に個人差があります。オンラインクラスは個別指導なので、それぞれの生徒に合わせて、先に進める勉強も、前に戻る勉強もできます。
自分でオリジナルに考えた算数の問題を作る授業もあります。
■第3週は英語の授業で、問題集のチェック、英文暗唱、英語確認テスト、自由英作文を行います。
小学生の英語の基本は、英語に慣れることです。テキストをもとに英文を暗唱し、自由英作文を行い、英語の感覚を身につけます。
英文暗唱と自由英作文の土台の上に、英語問題集で文法的な理解を深めるので、中学でも生かせる確実な英語力が身につきます。
■第4週は創造発表の授業で、理科実験、社会研究、自由工作など創造的な発表会を行います。
大学入試も、総合選抜が50%を超えています。知識だけではない、思考力、創造力、共感力が必要な学力になっています。
創造発表クラスでは、それぞれの生徒の興味関心を学問に深め、それを創造的に発表し対話をする授業を行います。
■総合学力クラスの無料体験学習ができます。
(1月からの新しいクラスの予約も受付中。)
無料体験学習のお申し込みは、お電話で。
TEL 045-353-9061(平日10:00-17:00 土日10:00-12:00)又は個別れんらくで。
■■サービスの多い都会よりも、自然の多い田舎から新しいオンライン教育が始まる。――「東京、カッペね。大阪、イモね。」の時代
●動画:
https://youtu.be/2thsjN0y9aI
都会の小学生は、現在、私立中学受験がピークになっています。
学校によっては、クラスの生徒の半数以上が中学受験をします。
小学高学年の子供は、周囲の子供たちに影響されるので、友達が受験勉強をするなら自分も負けたくないと思います。
それは、普通の感覚です。
それで、誰もが中学受験の塾に行くのです。
塾は、子供たちを合格させることが目的ですから、ひたすら詰め込みます。
競争や点数で煽りながら、合格という狭い目標に向かって知識や答え方を詰め込むのです。
勉強は、できる子にとってはそれなりに面白いものですが、そこで詰め込んだ勉強は、将来生きてきません。
中学受験のためだけの限られた勉強だからです。
私立中学の第一志望に受かった子と、それに落ちて第二志望校に行った子と、受験に落ちて公立中学に行った子が、結局同じ大学に行ったというのはよくある話です。
小6までの勉強と、中学生時代の勉強と、高校時代の勉強は、密度が違うので、高校生になってがんばった子が最も力がつくからです。
今の行き過ぎの中学受験は、やがて、問題が生じるときが来ます。
すでに、勉強の詰め込み過ぎや競争のさせすぎによる弊害が起きていますが、それがまだあまり表面に出ていないだけだけす。
中高一貫校の教育が、中学と高校を分けた教育よりも優れていたのであれば、公立中高一貫校をもっとたくさん作ればいいのですが、それは、たぶん私立中学の利権とぶつかるのでできないのだと思います。
一方、大学入試は、一般入試から総合選抜入試に移行しつつあります。
成績で1点差を争うような試験から、学力は8割程度でいいので、あとは思考力と創造性と意欲が大事だという試験に変わりつつあるのです。
更に重要なことは、大学入試がゴールであった時代は終わり、これからは社会に出て自分らしく生きる時代、あるいは、独立起業を目指す時代になりつつあることです。
独立起業というと、まだ多くの人にとって実感がわかないと思いますが、世の中は急速に変わっています。
「飯の食える大人になる」という言葉を、昔、高濱正伸さんが言っていましたが、今後はベーシックインカムで誰もが飯が食える時代になります。
飯を食うために嫌いな仕事を我慢して続ける時代は終わり、自分の好きなことをして生きる時代になるのです。
そのひとつの例が、よく挙げますが「さかなクン」の生き方です。
好きなことを追求しているうちに、それが自分の仕事になったのです。
世の中はそんなに甘いものではないという考えの人もいると思いますが、今ある仕事の中でも、すでに社会的な意味はないのに給料だけは支払われているというものは数多くあります。
例えば、昔は、「仕事がなくなったら、新聞配達をやろうか」とか、「ちり紙交換とやろうか」とか、「タクシーの運転手をやろうか」という考えが成り立っていましたが、今はその仕事自体がなくなりつつあります。
もっと大きい例では、銀行の仕事や新聞・テレビ・出版の仕事も明らかに衰退しています。
近い将来、AI技術の発達によって英語業界の仕事でも、人間のすることは少なくなります。
公務員の仕事も、IT技術によってかなり簡素化されるようになります。
だから、今ある社会を前提にするのではなく、どういう社会になっても生きていけるたくましい学力を育てることが大事なのです。
ところで、都会では、従来の教育サービスが幅広く残っています。
歩いて行ける範囲のところに、いろいろな習い事の教室があります。
学習塾もあるし、英会話教室もあるし、スイミングクラブもあるし、プログラミングスクールもあるし、多種多様な教育サービスがあります。
それは、それでいいことです。
その反対に、田舎では、歩いていけるような範囲に、そのような多様な教育サービスがありません。
中には、塾に行くのに1時間もかかるところがあります。
地域によっては学校に通うのも、バスに乗って行かなければならないところもあるでしょう。
そういう地方でも、人間のレベルはみんな同じですから、教育熱心な家庭は都会と同じ比率で存在しています。
そういう田舎の子供たちの学習意欲の受け皿になるものが、通信教育やオンライン教育です。
しかし、紙ベースの通信教育は、今後消滅の方向に向かいます。
インターネットで、ビジュアルなサービスが無料で見られる時代に、有料の紙の通信教育は時代遅れだからです。
また、今あるオンライン教育は、リアル教育のコピーがほとんどです。
リアルな通学教育で行われている授業風景をただ動画にしただけのようなオンライン教育を見ても、楽しく勉強できる子はいません。
だから、本当のオンライン教育は、都会で行われているリアルな教育と同じように、参加する子供たちが対話をしたり交流したりするようなコミュニティ機能があるオンライン教育です。
そのためには、オンラインクラスの生徒数が5人以内に限定されていなければなりません。
10人以上のオンラインクラスでは、結局先生による一方的な講義が中心になり、参加する生徒は受け身の形で参加するようになるからです。
今のほとんどのオンライン教育は、10人どころか人数の制限が特にない大量生産型の教育になっています。
したがって、言葉の森のオンライン少人数クラスの教育が効果を発揮するのは、多様なサービスに取り囲まれている都会よりも、むしろそういう雑音のない田舎の方です。
そして、田舎で広がったオンライン教育は、やがて都会にも広がります。
オンライン教育は国境がないので、日本以外のほかの国にも広がります。
また、今、増えている不登校の生徒は、結局、現在の学校システムの犠牲者です。
そういう行き場所のない子供たちも、リアルなサポート校を探すよりも、オンラインの教育で勉強面はカバーしていけばいいのです。
言葉の森は、国語、算数数学、英語の授業もしているので、勉強面は心配いりません。
また、言葉の森のオンラインクラスは、子供たちの交流があるので、勉強すること自体がコミュニティ活動になります。
都会と田舎の教育を比較すると、都会は多様な教育サービスがあり便利なように見えますが、インターネット時代には、そういう比較は意味がなくなります。
言葉の森は、作文、基礎学力、総合学力、国語、算数数学、英語、創造発表、プログラミングと、現在と未来の教育全体をカバーする指導をしています。
作文教育は40年以上の実績があり、どこのリアルの教室よりも優れた指導をしているので、小学生から始めて高校生まで続ける子もいます。
だから、言葉の森のオンライン教育をひとつの学校のように考えて参加していくことが、これからも子供たちの教育のひとつの方向になります。
このように考えると、便利に見える都会よりも、不便に見える田舎の方で、実は新しいオンライン教育が最初に開花するのだということがわかります。
実際に、私(中根)が教えているオンラインクラスの生徒の中で、勉強面も優秀で、創造発表的な学習に関しても個性的な発表ができる子は、なぜか都会よりも田舎に多い感じがしています。
ちなみに、中根の父と母の実家は岐阜と名古屋ですが、私自身が生まれ育ったところは、横須賀、横浜です。
横浜の人は、東京に対して微妙な劣等感と反発を持っているようで、1980年代、横浜モアーズがリニューアルオープンしたときのキャッチコピーは、「東京、カッペね。大阪、イモね。」でした。
これが、大きな看板になっていたので、思わず笑ってしまいました。
ITテクノロジーとAIテクノロジーに時代には、こういうキャッチコピーがさまざまなところで生まれます。
オンラインを生かして、最先端の教育を田舎から作っていきましょう。
■■苫米地英人さんの「日本転生」を読んで――リベラルアーツ教育と天才教育を実現するのは、政治のリーダーシップよりも、新しい教育のプラットフォーム
●動画:
https://youtu.be/i_u85PflCQs
苫米地さんの「日本転生 絶体絶命の国の変え方」が、やっと届いたので読みました。
教育に関する章で、大事なところのひとつは、「大学は、基礎学問(リベラルアーツ)を学ぶところであって、職業訓練や就職活動のために行くところではない」ということです。
その例として、アメリカのトップスクールの学習量は、1日20冊の専門書を読むのは当たり前で、苫米地さんがいたイェール大学では、1学期で半分以上の学生がいなくなったということです。
これには、私も同感です。
生徒の作文の進歩の様子を見ていると、小6、中3、高3ぐらいの学年で、急に作文の質が上がることがあります。
だから、本当は、高3のあと、大学生になってからの読書と作文の勉強があればいいのですが、大学ではそういう授業はありません。
これは、学生の知的な成長にとって、とてももったいないことだと思います。
少なくとも、大学生になったら、難しい本をしっかり読んでほしいと思います。
そのためには、中学生、高校生のうちに、物語文だけでなく、説明文・意見文の本を読んでおく必要があります。
もうひとつの大事なところは、「被支配者教育はやめて、天才教育を行う」ということです。
中学生や高校生の勉強を見ていると、どうでもいいことを定期テストで課せられて、そのどうでもいい勉強のために時間を費やさざるを得ない状況があります。
学校の先生は、ある意味で被支配者教育の枠組みで先生になったのですから、子供たちにも同じような被支配者教育をしようとします。
つまり、言われたことを素直に消化することが教育だと考えているのです。
言われたことを素直に消化するのは、小学校低中学年のうちは必要ですが、小学校高学年や中学生、高校生になったら、それを超えて、自分らしい創造や発表をすることが大事です。
しかし、今の学校では、そういう個性を伸ばす教育はありません。
では、こういう日本の教育を変えるためにどうしたらいいかということです。
苫米地さんは、問題点を明確に述べていますが、その対策を立てるには、強力なリーダーシップが必要だと考えています。
しかし、教育の改革は、政治のリーダーシップがなくてもできると私は思います。
その方法は、言葉の森が行っているようなオンラインの少人数クラスの教育を広げることです。
言葉の森のオンラインクラスでは、全国から、ある曜日のある時間帯に5人の生徒が集まります。(海外からの生徒もいますが。)
そのクラスで、例えば、作文や国語や算数数学や英語などの勉強をします。
そして、そのクラスで、毎週、読書紹介をします。
このオンラインクラスの中に、勉強のよくできる子が自然に集まるクラスがあります。
そういうクラスでは、それぞれの生徒の読書紹介も、かなりレベルが高くなります。
こういうクラスをたくさんつくり、そこで、リベラルアーツ教育と天才教育の方向を目指すのです。
もちろん、勉強のよくできない子だけが集まるクラスがあってもいいのです。
そのクラスで、そのクラスに合った授業を行えば、みんな勉強ができるようになるからです。
言葉の森が、このオンラインクラスの入口として考えているのが、小学1・2・3年生対象の基礎学力クラスと、小学4・5・6年生対象の総合学力クラスです。
基礎学力クラスは、幼長の子も対象です。
総合学力クラスは、中学生の生徒も対象になりますが、教材の選定などの準備が必要なので、開設は少しあとになります。
基礎学力クラスの勉強の内容は、国語、算数、暗唱、創造発表です。
総合学力クラスの勉強の内容は、国語、算数、英語、創造発表です。
ひとつの講座で、基本となる教科学びますが、もっと力をつけたいという場合は、国語クラスや算数クラスや英語クラスに参加することができます。
作文クラスや創造発表クラスやプログラミングクラスに参加することもできます。
私が考えているのは、日本によりよい教育を作り、日本をよりよい国にすることです。
そのためのキーになるのが、教育の新しいプラットフォームを作ることです。
オンラインの少人数クラスの教育を進めることによって、新しい日本の教育を作っていきたいと思います。
■■幸福感のインプリンティング――子供のころ、最初に感じた幸福が、一生の幸福感の土台になる――子育ての第一の目標は、子供を幸福に育てること
●動画:
https://youtu.be/tCgwJIsHyCo
子育て真っ最中のお母さんは、子供の成績にいちばん目が行くと思います。
小学3年生ごろまでは、子供はお母さんの生き方を模倣するので、お母さんに価値観に合わせて生きていきます。
しかし、そこで一歩立ち止まって考える必要があります。
保育園から小学校低学年の時代に、教育熱心な親のもとで育った子供たちは、みんな勉強がよくできています。
しかし、それは、ほとんど小学生時代の成績で終わり、中学、高校と進むにつれて、成績は人並みになる子が多いのです。
その反対に、小学生時代は、普通の成績だった子が、中学、高校と進むにつれて、どんどん学力を伸ばしていくケースもあります。
その差は、何かということです。
小学生時代は、親や先生がやらせれば、成績はみんな上がります。
勉強した時間に比例して、成績は上がるのです。
しかし、それがいつまでも続くわけではありません。
学力の伸びが続くためには、読書と対話と遊びによる意欲作りが大事なのです。
そして、それよりも大事なことは、子供時代の早い時期に、幸福感を育てることです。
その幸福感の最初のインプリンティングが、その子のその後の人生の幸福感の土台になります。
私の例で言うと、私は自然の中にいると、無条件に幸福になります。
花が咲いていたり、草が風に揺れていたり、空が青く晴れて雲が浮いていたり、野原に寝転ぶと草の匂いがしたりするときに、無条件に、世界は美しく、人生も美しいと思うのです。
しかし、もし、子供たちが、そういう幸福感でなく、スマホでゲームをしてクリアしたときに幸福感を感じているとすれば、その幸福感も一生続くと思います。
私も実はゲームは好きだったので、今でも、ゼルダの伝説やファイナルファンタジーの音楽を聞くと、そのときの幸福な感覚が戻ってきます。
しかし、もしそういうところにだけしか幸福感がなかったとすれば、人生は随分味気ないものになると思います。
人間は、太古の昔から、自然と一緒に生きてきました。
人工の環境が、自然の環境よりも優勢になったのは、ここ数十年のことです。
特に、不自然なのは、子供たちがマスクをしたり、消毒をしたりして生活するようになってからです。
大人は、今から、子供たちの幸福感の環境を作り直す必要があります。
そのためのひとつの例は、小さな生き物を飼うことです。
メダカでも、小鳥でも、犬でも、猫でも、何でもいいのです。
子供は、自然や自然の生き物と接する中で、原始的な幸福感を身につけます。
多くのお母さんは、「うちはマンションで生き物を飼えないから」とか、「子供がぜんそくだから」とか、「どうせ親が面倒を見ないといけなくなるから」という理由で、子供を人工的な環境にとどめておこうとします。
だから、これは、お母さんの決心次第です。
子供が、一生続く幸福感を育てるために、小学生時代は特に、自然の中で自然と一緒に楽しむ生活をしていくのがいいのです。
■■創造発表クラスで、ChatGPTを利用した学習を進める授業を行います――答えのある知識を吸収する勉強を超えて、興味関心を学問に深め、それを創造に高め、発表する勉強を進めよう
●動画:
https://youtu.be/H3M67YiP-DY
これからの勉強で大事なのは、与えられた知識を吸収するだけの勉強ではなく、自分から何かを創造し発表する勉強です。
創造性のある子は、今の学校の勉強に飽きています。
答えのある勉強をするよりも、答えのない勉強をしたいと思っています。
答えのある勉強は、やれば誰でも同じようにできます。
今の社会は入試があるので、生徒を選抜する学校側は、答えのある勉強で、どれだけいい点数を取れたかということで生徒を評価します。
すると、入試の問題は、生徒が学習するのに必要な範囲を超えて、どんどん難化していきます。
その入試の影響が、中学生の定期テストにも表れます。
中学生が学ぶ必要のある範囲を超えて、難しい問題や覚えなくてもいい知識の問題を出さなければ、生徒の点数に差がつかないからです。
そんな差は、もともとつける必要がありません。
中学生は、普通に必要な知識と学力をつけておけば十分なのに、差をつけるための勉強をしなければならないので、勉強に必要以上に時間がかかるのです。
そこで、言葉の森が行っているのは、創造発表クラスの勉強です。
この勉強は、答えを覚える勉強ではありません。
自分で問題を発見し、それを研究し、自分らしく発表する学習です。
しかし、この勉強は、口で言うほど簡単ではありません。
それは、何をやったらいいかわからないからです(笑)。
創造発表クラスの理念は、「興味関心を学問に、学問を創造に」です。
しかし、多くの子はそこまで行きません。
今は、理科実験や自由研究の本はたくさん出ています。
それらを活用するのがいいのですが、その本に書いてあるとおりのことをやって終わってしまうことも多いのです。
もちろん、最初はそれでもいいのです。
本に書いてあるとおりのことをやったとしても、実際にやってみると、そこには必ず新しい発見があります。
それは、本を読んだだけではわからない新しい世界です。
しかし、いつまでも、本のとおりにやっているのでは、学校の理科の授業や社会の授業と変わりません。
自分の興味を生かして、それを学問に深め、更に創造に高めることが大事なのです。。
そこで考えたのが、ChatGPTを利用して、自分の興味関心を生かす研究方向を見つけることです。
子供が、「こんなことを調べてみたい」、又は、「やってみたい」と思っても、それをうまくアドバイスできる人は、身近にはいません。
そのときに、ChatGPTに、例えば、
「私は中学生です。今度、こういうことを調べて研究したいと思っていますが、どういうふうに研究を進めればいいと思いますか」
と聞くのです。
ChatGPTは、検索とは違い、いくらでも追加の質問を深掘りして聞くことができます。
具体的な資料なども教えてくれます。
ひとりで考えていたのでは、雲をつかむような話だった自分の興味関心が、ChatGPTと相談することによって、具体的な研究方向に向かうことができるのです。
そこで、今、中根が担当している創造発表クラスでは、中学生だけのクラスなので、全員がGmailを取得し、ChatGPTに登録し、普段の授業でChatGPTを活用できるようにすることにしました。
Gmailは、13歳から取得できます。
子供たちの興味関心は、多様です。
しかし、ほとんどの場合、その興味関心は、思いついただけですぐに頭の中を通りすぎていきます。
その興味関心を相談できる友達がいれば、その興味関心は、独自に深めていくことができます。
その友達が、ChatGPTです。
そして、自分の興味関心がほかの方向に移ったとしても、人間の友達と違い、その友達と別れる必要はありません。
ChatGPTは、自分の興味関心に沿って、いつでも具体的なアドバイスをしてくれるからです。
現在、日本の高校の授業では、探究学習が行われていますが、それはあまり効果的に進められていないように思います。
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日本の学校ICT、探究学習への活用進まず 頻度「最下位」の項目も
https://news.yahoo.co.jp/articles/455748614e5488789f4bd2a3eb4fe4707ba32705
探究型教育で、デジタル活動をどの程度行ったかを聞いた。「実社会の問題や現象についての情報を、オンラインで見つける」について「毎日またはほとんど毎日」か「週に1~2回」と答えたのは計16・8%だった。PISAに参加したOECD加盟37カ国のうち、生徒にこのアンケートに回答させた29カ国の平均は34・9%で、日本の順位は29カ国中最下位だった。
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生徒も、保護者も、先生も、探究学習の面白さや有効性がわかっていないのです。
しかし、世界の教育は大きく変わっています。
答えのある知識を詰め込むより、自分の強みを生かす教育になっています。
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子どもの将来を決める、学歴より大切な「たった1つの武器」とは?
https://diamond.jp/articles/-/333009
世界屈指の名門大学であるカリフォルニア大学は2020年、SATやACTと呼ばれる「学力テスト」を入学選考から撤廃しました。これに追随するように、2021年現在、全米約5300大学のうち、入学選考から学力テストを「完全撤廃」した大学が1830校、学力テストの受験をオプション(任意)とする大学が1400校に上っています。
学力テストに代わって注目されてきたのが、「生徒自身の情熱」です。「あなたの強みは何ですか?」「得意なことは何ですか?」という問いに対する生徒の答えで合否が決まります。
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日本の子供たちは、今回のPISAで、点数を大きく上げました。
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日本の15歳、読解力は3位 前回15位からV字回復 PISA
https://news.yahoo.co.jp/articles/ad9d4e495fe4044ef6f9aab46016c39f2057c2fe
日本は「読解力」が前回18年の15位から3位へと順位を上げた。「数学的リテラシー(応用力)」は6位から5位、「科学的リテラシー」は5位から2位へと上昇するなど、ともに世界トップレベルを維持した。
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PISAの点数が上がることはよいことです。
しかし、それは真面目に言われたことをやる文化があれば、それなりの成果が出るということです。
これからは、更にその上の、自分らしい創造をし、それを発表することが必要な時代になってきます。
中学生や高校生で、学校の勉強以外に新しい創造的な勉強をしたいと思っている人は、言葉の森の創造発表クラスの体験学習をしてみてください。
(現在、水曜日19:00、木曜日18:00のクラスがあります。)
■■受験勉強などは誰でもできる――本当に大事な勉強は、読書と作文を続けること――塾の勉強は残らないが、読書と作文の勉強は残る
●動画
https://www.youtube.com/watch?v=0HUENZcl-qg
1月か2月になると、それまでよく勉強をしていた小学3年生の生徒が、「塾に行くので続けられなくなりました」と言ってくることがあります。
それは、実は、本当はもったいないことなのです。
作文の勉強は、小学5年生から難しい課題になり、それが小学6年生、中学生、高校生と続きます。
小学4年生ぐらい作文の勉強を終えてしまうと、学校で勉強している作文と同じレベルの勉強までしかしなかったことになるからです。
受験のための勉強は、詰め込めば誰でもできるようになります。
言葉の森の生徒は、優秀な子が多いので、多くの生徒がいい中学や高校や大学に行きます。
だから、中学受験する生徒がかなりいます。
ある程度頭がよくて、長時間の受験勉強に耐えられれば、誰でも成績は上がります。
しかし、成績を上げて、志望校に合格することは大事ですが、保護者の方は、子供たちのもっと先の未来を見ていく必要があります。
塾の受験勉強の詰め込みは、あとに何も残りません。
詰め込みすぎて、勉強がきらいになってしまう子もいます。
受験のためだけの勉強に、時間を費やすことは、子供の長期的な成長にとってはプラスになることはあまりないのです。
だから、受験を勉強のゴールにしないことです。
勉強のゴールは、子供の思考力、創造力、共感力を育て、将来、社会に出てから活躍できる人間に育てることです。
そういう大きいゴールを考えた場合、最後に残る大事な勉強は、読書と作文になります。数学も少し入ります。
小学校高学年からの作文の勉強は、抽象的な課題の感想文が中心になります。
この難しい課題を、自分で考えたり、両親に取材して話を聞いたりすることによって、子供の語彙力と思考力は著しく伸びます。
この勉強を、中学生、高校生まで続けていくといいのです。
今の中学では、作文の勉強をしないところがほとんどです。
それは、中学の側に、作文指導のノウハウがないからです。
また、高校入試でも、本格的な作文試験があるところは、一部のトップ校だけです。
それは、高校側にも作文を評価するノウハウがないからです
そういう評価と指導のノウハウを持っているのは、言葉の森だけだと思います。
高校生になると、大学入試の小論文があるので、付け焼刃的に作文の勉強をする生徒も増えてきますが、もともとの読書力が伴っていないと、すぐには作文力を上達させることはできません。
子供たちが、将来社会に出て何らかの仕事をするときに生かせるのは、受験勉強で詰め込んだ知識ではありません。
自分なりに読んだり考えたりする力、それを文章として表現する力、他の人とコミュニケーションを取る力です。
中学や高校や大学に合格することがゴールなのではなく、大学に進み社会出てから活躍できる力をつけることがスタートなのです。
このゴールとスタートを取り違えないことが大事です。
勉強は、続けることが大事です。
「忙しいから、こっちを中心にして、あっちは休んで」というのは、一見合理的な考え方のように見えます。
しかし、「忙しかったけれど、何とか両立させて続けた」という経験は、その子の自信となってあとまで残ります。
ここで、保護者の人生観が問われるのです。
その時々の情勢に応じて流される人生ではなく、一本筋の入った人生を歩むことが、子供の成長に生きてきます。
お父さん、お母さんは、目先の必要に流されることなく、子供の本当の成長を考えて、長期的な視野で取り組んでいってくださるといいと思います。
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● コロナワクチン 私たちは騙された (宝島社新書) (289字) 森川林 nane 2023年12月08日 04時57分
15564 森川林日記より
こんな本が、もう出るようになったんだ。
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コロナワクチン 私たちは騙された (宝島社新書) 新書 2023/12/26
https://www.amazon.co.jp/dp/4299050428
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YouTubeやFacebookは、いまだにコロナワクチン検閲を続けているらしいが、時代はもう変わっている。
ただし、日本だけは、自己増殖型(レプリコン)ワクチンを承認したらしい。
これは、ワクチンを打たない人にも感染を広げる。
政治のリーダーシップを発揮するのは、そういうところじゃないだろ。
政府も厚労省も、国民の方ではなく、アメリカの薬品会社の方を向いている。
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● 小学3456年生は想像発表クラスの勉強を (90字) 森川林 nane 2023年12月07日 18時53分
15563 森川林日記より
今日の創造発表クラスの授業に参加したら、かなりレベルが高かった。
国語算数英語などの普通の勉強はいつでもだれでもきるから、やる気のある子は、創造発表クラス参加するといいと思った。
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● 言葉の森新聞2023年12月1週号 通算第1781号 (8010字) 言葉の森事務局 jun 2023年12月04日 17時52分
15557 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2023年12月1週号 通算第1781号
文責 中根克明(森川林)
■■言葉の森の電話受付時間を変更します
言葉の森の電話受付時間を、平日10:00~17:00、土曜・日曜10:00~12:00とします。
(平日の時間を早めに終了することにしました。一方、日曜の午前中も電話連絡を受け付けるようにしました。)
受付時間外の欠席連絡は、検索の坂から、又は、オンラインクラス一覧表のご自分の名前の横の△印からお願いします。
受付時間外のその他のご連絡やご相談は、個別れんらく板からお願いします。
土曜・日曜は、教育相談も受け付けます。ただし、ご相談は15分以内を目安としてください。
以上、よろしくお願いいたします。
■■12月1週は次学期の進度の参考試験(作文)
12.1週は、これまでの2ヶ月間の勉強の実力を見て、次の学期からの進度の参考にする実力試験として行います。
ただし、今学期から受講を開始された方は、実力試験の結果にかかわらず原則として自動進級します。
【課題】 課題はその週の作文又は感想文の課題です。
【評価】 課題フォルダの構成・題材・表現・主題の★印と字数が全部できていることが評価の基準になります。(表現の項目などで二つ以上の項目が指定されている場合はどちらかができていればその項目は◎です)。
キーワードと字数が採点の基準ですので、指定された字数以上で必要な項目が全部入る作文を書いてください。項目を入れたところには、項目マークを必ず書いておいてください。
【時間】 時間制限はありませんが、参考のためにかかった時間を記録しておいてください。時間は、課題を見てから書き終えるまでの時間です。
【締切】 作文実力試験の提出締切は、8日です。(郵便の場合は8日投函までですが、郵便に時間がかかるためオンラインでの提出をおすすめします。)
■■小学456年生対象の総合学力クラスは、週1回の授業で、国語、算数、英語、創造発表の授業をまとめて受講できる
●動画:
https://youtu.be/gnEw-1iYNGU
これからの子供たちの勉強で大事なのは、ひとつは国語、算数、英語などの教科的な学力をつけることですが、もうひとつは、作文、創造発表、プログラミングなどの創造的な学力をつけることです。
国語、算数、英語などの学力は、塾に通わなくても、家庭で毎日の学習習慣があればそれで十分です。
しかし、小学123年生のころは、親の指示で勉強していた子も、小学4年生以上になると、親子関係だけでなく、友達関係の中で勉強することを望むようになります。
そこで、言葉の森が提案するのが、小学456年生対象の総合学力クラスです。
総合学力クラスでは、1週目に国語の授業、2週目に算数の授業、3週目に英語の授業、4週目に創造発表の授業を行います。
それぞれの授業で更に深めたいものがあれば、国語読解や算数数学や英語や創造発表やプログラミングのクラスに移ることもできます。
いずれも、小学456年生にとどまらず、中学3年生まで続けることができます。(作文、国語読解、創造発表、プログラミングは高校3年生まで)
作文は、これからの学力として重要になりますから、小学456年生の基本的な学習は、作文と総合学力ということで進めていき、総合学力の中で更に深めたい講座があれば、国語読解、算数数学、英語、創造発表、プログラミングなどの単独の講座を受講するというのがいいと思います。
総合学力クラスは、新しく開設したので、まだクラス数が限られていますが、今後クラス数を増やしていきます。
友達と一緒に勉強できるオンライン5人クラスで、国語、算数、英語、創造発表の授業を体験してみてください。
すでに大学入試では、総合選抜入試が主流になっていますが、小学校時代から、自分の興味のあることを研究し実験し発表するというのは、新しい勉強のスタイルになると思います。
無料体験学習を希望される方は、お電話でお申込みください。(クラス数が少ないため先着順)
電話:045-353-9061(平日10:00~17:00、土日10:00~12:00)
■■対面授業とオンライン授業の比較を超える対面型オンライン授業
言葉の森のオンライン授業は、対面型オンライン授業です。
Googleの生成AIによると、
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対面授業とオンライン授業には、次のような違いがあります。
●対面授業
コミュニケーションが取りやすい
実物に触れることができる
周囲の雰囲気に合わせて学習に取り組める
通学時間やスクールの非日常的な環境がスイッチとなり、学習にメリハリがつく効果が期待できる
●オンライン授業
好きな場所で授業を受けられる
緊急時にも授業が実施できる
不登校や病気の生徒も授業が受けられる
より質の高い授業を提供できる
学習履歴や進捗を記録しやすい
生徒一人ひとりに合った授業を実現できる
また、対面とオンラインを組み合わせた学習活動を効果的に組み合わせたカリキュラムや授業形態を「ブレンデッド教育」といいます。
====
世間の認識は、大体、この生成AIの説明と同じだと思います。
しかし、言葉の森のオンライン授業は、このどちらにも当てはまりません。
それは、対面型のオンライン授業だからです。
なぜ対面型のオンライン授業ができるかというと、参加生徒を5人以内に限定したオンラインクラスで授業を行っているからです。
子供たちの教育を考えた場合、授業の中で残るのは、先生の講義ではありません。
講義を聴くだけの授業や、問題を解くだけの授業は、しばらくたてば何をしたか忘れてしまいます。
あとまで残りるのは、生徒が自分で発表したこと、自分で質問したことです。
つまり、生徒が主体的に参加したことが、学習の中身になるのです。
ブレンデッド教育は、過渡期の教育です。
その形態は、生徒が一応学校に行き、教室で勉強しますが、一人ひとりがパソコンを使ってで自分に合った単元を勉強するという仕組みです。
それぐらいなら、わざわざ通学の教室に行かなくても、自宅で他の生徒と交流しながら自分の勉強をしていけばいいのです。
言葉の森のオンラインクラスは、少人数なので、生徒どうしの読書紹介や発表や交流ができます。
これが、ブレンデッド教育の先にある本来の対面型オンライン教育です。
対面型オンライン教育であれば、小学1年生から、作文をはじめとするオンライン授業に参加することができます。
そして、同じクラスで一緒に勉強する中で、やがて勉強を通した友達もできるようになるのです。
■■言葉の森が考える、これからの子供たちの教育のビジョン――全教科8割の学力をつけ、思考力と創造力を伸ばし、社会で活躍できる人になる
●動画:
https://youtu.be/meGzbkU8Gr8
言葉の森で、中根が教えている中高生のクラスでは、定期テストの結果を毎回聞くようにしています。
中高生の参加しているクラスは、現在、国語読解、数学、プログラミング、創造発表、作文ですが、テストの成績を効くと、ほとんどの子が全教科平均80点以上の成績を取っています。
中には、平均95点以上という生徒もいます。
みんな、よく勉強しているのです。
テスト前の2週間は、テスト対策期間ということで、読書は休んでもいいとしていますが、それでもちゃんと本を読んでいる子がいます。
テストに直接関係のない作文やプログラミングや創造発表のクラスでも、テスト前に授業に参加する子がいます。
みんな、頑張っていますが、決して息切れをしながらやっているわけではありません。
こういう実力も意欲もある子供たちの将来の勉強のビジョンを、保護者が大きく捉えていく必要があります。
まず、将来の勉強のゴールは、大学入試ではなく、その先の社会に出て活躍することだと考えることです。
社会に出て活躍するというのはすぐにはできませんが、社会に出て自分らしい仕事をするというのが、現在行っている勉強のゴールと考えておくのです。
わかりやすく言えば、社会に出て自分の会社を立ち上げて社長になることが将来の目標と考えておいてもいいと思います。
これからは、大きな木に寄りかかって安定した生き方をする時代ではなく、自分の木を自分らしく育てる時代になるからです。
「飯の食える大人になる」という言葉がありますが、将来は、ベーシックインカムが広がり誰でも飯を食えるようになります。
大事なのは、飯が食えるようになったあと、つまり衣食住の安定のあと、自分らしい創造をすることが生きがいになるということです。
さて、しかし、社会に出る前に、大学入試ににも合格しておく必要があります。
今までの大学入試では、点数で輪切りにされて合否が決まっていましたが、これからは総合選抜型の入試が広がります。
総合選抜型入試に必要なのは、8割の学力と個性と思考力です。
昔のように、成績の点数だけで1点差を争うような試験ではなくなってくるのです。
すると、本当に差がつくのは、個性と思考力の方です。
個性は、創造発表などで、身につける力です。
思考力は、難しい読書と難しい作文で身につける力です。
学力に関しては、わざわざ塾や予備校に行く必要はありません。
模擬試験は、時々受ける必要がありますし、志望校の過去問には早めにアクセスしておく必要があります。
しかし、勉強は、人に教えてもらうよりも、家庭で自分でやる方がずっと能率がよいものです。
勉強に必要な教材や学習法は、既にインターネットを利用すれば豊富に揃っています。
ただし、勉強の全体の方向アドバイスしてくれる先生役の人は、必要になります。
そういう人がいれば、勉強は家庭でひとりでやっていけるのです。
言葉の森では、現在、小学1234年生向けに、基礎学力クラスを開いています。
これは、1か月で週ごとに、国語・算数・暗唱・創造発表の勉強に取り組むクラスです。
小学456年生向けには、総合学力クラスを開いています。
これは、1か月で、国語・算数・英語・創造発表の勉強をするクラスです。
今後、中学123年生向けに、全科学力クラスも開く予定です。
全科学力クラスは、1か月で、国語・数学・英語・理科社会の勉強をします。
自宅で勉強するときに、勉強のきっかけをつかみにくいという人は、自習室を利用するといいと思います。
自習室は、入室・退室の時刻と、自習内容を記録することになっているので、自分の勉強の経過を記録できます。
また、他の生徒も自習室に参加しているのを見れば、自然にやる気を出すことができます。
現在、自習室は、毎日1人か2人しか参加していませんが、今後、先生が担当するクラスの生徒の勉強の様子を見て、勉強の進まない生徒によっては自習室参加を義務づけるということをしてもいいと思います。
というのは、子供が自覚して勉強する年齢は中学3年生以降なので、小学1年生から中学2年生までは、ある程度勉強強制することも必要になるからです。
ただし、子供本人の意欲とは関係なく、あまりにも勉強的なことを強制すると、学力ではなく、意欲が低下するようになります。
意欲の低下は、学力の低下よりももっと大きなマイナスになるので、勉強に対する強制は、限定しておく必要があります。
言葉の森の基礎学力クラス・総合学力クラス・全科学力クラスで、トータルな学力をつけ、全教科8割以上の成績を取っていれば、あとは総合選抜型入試で十分に大学入試に対応できます。
だから、これから大事になるのは、教科の学力だけでなく、思考力と創造力を伸ばしていくことです。
思考力は作文クラスで、創造力は創造発表クラスで、育てていくことができます。
また、今後はITテクノロジーに精通しておく必要があるので、プログラミングクラスも必要になりますす。
学校では、プログラミングクラスのような先進的な授業はなかなか行えません。
だから、作文、創造発表、プログラミング、全教科型のクラスが、これからの子供たちの勉強の基本になります。
言葉の森のオンラインクラスのいいところは、生徒どうしの発表と交流の時間があることです。
しかも、オンラインのクラスなので、どこかに出かけなくても、自宅で他の生徒と対話し交流し発表することができます。
今後は、遠足やサマーキャンプなどの企画を復活させるので、将来は、リアルな交流の機会もできるようになります。
しかし、学校や塾のように、毎日リアルに会う必要はありません。
通常はオンラインで交流していて、たまにリアルで会うというようなことで十分なのです。
以上が、言葉の森の描く子供たちの教育のビジョンです。
このようにして、どの子も楽しく、しかも楽に参加できるオンラインクラスで、勉強の実力をつけ、創造力を育て、思考力を育てて、将来の社会生活の準備をしていくのです。
■■見るのが面白い読売KODOMO新聞、するのが面白い毎日小学生新聞、載るのが面白い朝日小学生新聞
●動画:
https://youtu.be/HyqlDnmCS6A
昨日の保護者懇談会で、子供向けの新聞についての質問がありましたので、それに関連することを書きます。
しかし、これは、私(森川林)の全く個人的な見解ですから、実際に新聞を見てご自分で判断してください。
■読売KODOMO新聞
読売KODOMO新聞は、週1回の発行ですから、読み応えがあります。
毎回、面白い企画を載せています。
見るだけでしたら、読売KODOMO新聞はいちばんいいと思います。
しかし、何かを「する」という企画は、あまりありません。
今後、「する」企画を増やし、作文を投稿する欄を作ってくれるといいと思います。
■毎日小学生新聞
毎日小学生新聞は、タブロイド版8ページほどの新聞で、毎日発行しています。
読売や朝日に比べてみすぼらしい感じがするかもしれませんが、内容は優れています。
ひとつは、毎回、充実した内容の説明文が載っていることです。
これを読むだけで、立派な社会や人生の勉強になります。
もうひとつ、更によいところは、子供が何かを「する」企画をよく載せていることです。
「こんなことをやってみよう」とか、「こんなことができる」とかいう記事が時々載るので、この毎小を活用すれば、創造発表クラスの作品発表や自由研究に生かせます。
毎小の編集は、子供の視線に立っていると思います。
毎小は、昔、作文の投稿欄がありましたが、今は、習字や詩だけの投稿欄だけになっています。
早く作文の投稿欄を復活させてほしいと思います。
■朝日小学生新聞
朝日小学生新聞は、普通紙と同じサイズの8ページの新聞なので、毎日作るのが大変だろうと思います。
記事は充実していますが、いちばんいいのは、作文の作品欄があることです。
この作品欄に投稿することが、子供たちの作文の勉強の励みになります。
できれば、朝日中学生新聞でも、作文の投稿欄を作ってくれるといいと思います。
昔、この作品欄は、たぶん90歳ぐらいの元小学校の先生が選者をしていました。
この先生がとても立派な人で、現役時代には、毎日、教室の子供たちが書いた作文を持ち帰り赤ペンを入れて返していたそうです。(「致知」の投稿欄に載っていました。)
あるとき、言葉の森の小6の女の子が、学校にいる自分の好きな人の話を載せました。
そのときの選者の講評が、とても心の温まるものでした。
私はその講評を見て(内容は忘れましたが)、こういうことを書ける人は子供の気持ちをよくわかっている人だと思った記憶があります。
子供向けの新聞は、現在、読売、毎日、朝日と3種類ありますが、どれかひとつを勧めるとしたら、毎日小学生新聞です。
理由は、「子供が何かをする」ことのできる企画が多いからです。
しかし、いずれもいい新聞ですので、実際に中身を見て判断してください。
■■寺子屋教育の伝統を、現代のIT技術で復活させる
●動画:
https://youtu.be/0hTL8dcP5sk
寺子屋教育の本質は、ひとことで言えばコミュニティ教育です。
子供たちは、成績や競争や賞罰によって勉強するのではなく、友達と一緒だから楽しくて勉強したのです。
今の教育、特に受験教育は、子供たちを個々ばらばらに孤立させて、競争によって意欲化させるという方法で行われています。
ここに、根本的な違いがあります。
そして、寺子屋教育の勉強の方法は、精選された教材を元にした音読、暗唱、書写、算盤の反復学習でした。
しかし、ただそれだけを続けていては、学習が単調になってしまうので(マンネリ化という言葉よりも単調化の言葉の方が日本語らしい)、季節ごとに街に出て多くの人に自分の書写を見てもらうというような企画も用意されていました。
寺子屋時代の子供たちは、コミュニティを楽しんでいたので、いろいろな悪ふざけやいたずらもしました。
それが行き過ぎると、先生は叱らなければなりませんでした。
しかし、叱る方法は、単純な禁止や罰という方法は少なく、子供たちが傷つかないような工夫した叱り方が行われていました。
例えば、先生が悪いことをした子供をひどく叱ったあとに、近所のおばあさんが出てきて、「私に免じてどうか許してやってください」と頼むというような打ち合わせが事前に仕組みとして考えられていたのです。
子供たちは、朝早くから寺子屋に来て、みんなで大声で暗唱するような勉強をしたあと、午後は家に帰り、そのあとは子供たちどうしで楽しく遊びました。
当時のヨーロッパでは、限られた貴族階級の子弟たちが、先生に鞭で脅されながら勉強をしていました。
日本の当時の識字率は、世界でも最も高いものでした。
その子供たちが、明治時代に日本の近代化を急速に成し遂げる人物に育ていったのです。
勉強は、楽しく主体的にやるものです。
競争で煽られながら、言われたことをただひたすらやって、その結果を競争で評価されるようなものではありません。
言葉の森が目指しているのは、かつての日本の寺子屋教育の伝統を、現代のITテクノロジーを生かして、高度に復活させることです。
そのプラットフォームが、現在、500人以上の生徒が参加しているオンライン少人数クラスの教育です。
オンライン教育は、しばしば対面式の通学教育と比較されますが、言葉の森のオンライン少人数クラスは、通学教育よりも更に対面式の密度が濃くなったオンライン教育です。
このオンライン少人数クラスの教育を生かすためには、同学年の同レベルの生徒が5人以内の少人数で集まるクラス運営を無数に増やす必要があります。
そのためには、生徒数は、1万人を超える必要があります。
この規模になれば、現在の通学式の集団一斉指導の学校教育は、少人数の対面式オンライン教育に置き換わるでしょう。
それが、寺子屋教育を現代に復活させるということです。
教育改革の第一歩は、先生がどうしたとか、教材がどうしたとか、教え方がどうしたとかいうことではなく、理想のプラットフォームを作ることです。
そのプラットフォームを作ったあとに、先生や教材や教え方の問題が出てくるのです。
こういう言葉の森のビジョンと同じようなことを言っている人は、まだ誰もいません。
しかし、言葉の森には、毎日楽しく勉強している子供たちと、言葉の森の教育を理科してくれる保護者の方と、長年言葉の森で指導を担当してきた多くの優れた講師がいます。
日本によりよい教育を作り上げ、そして、日本をよりよい国にするためにこれからも努力していきたいと思います。
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● いろいろなところで、膿みが出ているが (315字) 森川林 nane 2023年12月03日 20時59分
15555 森川林日記より
いろいろなところで、膿みが出ている。
及川さんのYouTubeのBANは、ワクチンにかこつけて、WHO批判やロシア支持をBANしたかったのだろう。
YouTubeは、いずれ終わる。
参政党が、選挙前に言っていたことと、そのあとに言うことが変わったという批判が出ている。
神谷さんも、いずれ終わる。
その一方で、静かに前進していることがある。
後退しているのは表面だけで、底の流れは前進している。
それは、ネットで真実が伝わるようになったからだ。
今はまだ、金と権威が表面に残っているが、川の底では正しい情報が流れている。
中国は、川の底も監視しようとしているが、その前に、もとの中国がこけるだろう。
膿みを見るのではなく、底の新しい流れを見ることだ。
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● 及川幸久さんのYouTubeがBANされたそう (103字) 森川林 nane 2023年11月30日 17時46分
15550 森川林日記より
及川幸久さんのYouTubeがBANされたそう。
YouTubeも、Facebookも、しょうがないメディアだから、Xを中心にするといいと思う。
日本発のメディアもがんばれ。
昔は、mixiがあったけど。
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● 【重要】作文個別の生徒の振替について【送信指定】 (662字) 森川林 nane 2023年11月30日 15時11分
15549 言葉の森オンライン新聞より
この連絡は、言葉の森の作文個別講座を受講されている方にお送りしています。
作文個別の生徒の振替について、次のように変更します。
言葉の森では、これまで欠席した分の振替を受け付けていましたが、現在、振替システムを続けることが難しくなってきました。
その理由は、作文クラスを担当する講師の割合が増えたために、授業の途中に10分程度の振替指導を入れることが難しくなったためです。
そこで、振替については、12月から次のようにさせていただきます。
1.振替は、これまでは、10分以内にできる場合がほとんどでしたが、今後はもう少し長い時間待っていただくことが多くなります。もし30分たっても振替講師が決まらない場合は、その振替はキャンセルにしてただくことがあります。その場合は、後日あらためて振替をご連絡ください。
2.作文個別の方も、作文クラスで振替することができます。ご希望の日時をご連絡いただければ、振替のできるクラスをご紹介します。
ただし、連絡は振替希望の前日までにお願いします。
作文クラスへの振替は、読書紹介や予習の発表ができ、その場で作文を書き始めることができるので、おすすめです。
初めて作文クラスに振替をされる場合は、事前に、平日又は土曜の朝8:30からの初参加説明会にご参加ください。(保護者のみで結構です。時間は20分程度)
3.指名振替というかたちで、講師を指定し、講師と生徒保護者様の間で直接振替の日時を相談していただくことができます(有料550円)。
指名振替を希望される場合は、言葉の森までご連絡ください。
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● 【重要】作文個別の生徒の振替について (649字) 森川林 nane 2023年11月30日 15時04分
15547 森の掲示板より
作文個別の生徒の振替について、次のように変更します。
作文クラスの生徒については、変更はありません。
言葉の森では、これまで欠席した分の振替を受け付けていましたが、現在、振替システムを続けることが難しくなってきました。
その理由は、作文クラスを担当する講師の割合が増えたために、授業の途中に10分程度の振替指導を入れることが難しくなったためです。
そこで、振替については、12月から次のようにさせていただきます。
1.振替は、これまでは、10分以内にできる場合がほとんどでしたが、今後はもう少し長い時間待っていただくことが多くなります。もし30分たっても振替講師が決まらない場合は、その振替はキャンセルにしてただくことがあります。その場合は、後日あらためて振替をご連絡ください。
2.作文個別の方も、作文クラスで振替することができます。ご希望の日時をご連絡いただければ、振替のできるクラスをご紹介します。
ただし、連絡は振替希望の前日までにお願いします。
作文クラスへの振替は、読書紹介や予習の発表ができ、その場で作文を書き始めることができるので、おすすめです。
初めて作文クラスに振替をされる場合は、事前に、平日又は土曜の朝8:30からの初参加説明会にご参加ください。(保護者のみで結構です。時間は20分程度)
3.指名振替というかたちで、講師を指定し、講師と生徒保護者様の間で直接振替の日時を相談していただくことができます(有料550円)。
指名振替を希望される場合は、言葉の森までご連絡ください。
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● 齋藤孝さんは、いろいろなことに首を突っ込んでいますが (165字) 森川林 nane 2023年11月30日 08時41分
15545 森川林日記より
齋藤孝さんは、いろいろなことに首を突っ込んでいますが、言っていることのほとんどは、ほかの人のコピーです。
オリジナルなものはありません。
しかし、毒にも薬にもならないことを言っているので、誰にも重宝に使われているのだと思います。
(人の悪口は言いたくありませんが、あまりにも低レベルで、日本の教育の質を下げていると思ったので、あえて。)
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● 【重要】基礎学力クラスはウェブから読解検定ができます【送信指定】 (640字) 森川林 nane 2023年11月29日 14時09分
15544 言葉の森オンライン新聞より
この連絡は、基礎学力クラスの方にお送りしています。
1.
読解検定は、読解検定のページから正式に申し込めば、問題の印刷物が郵送され、結果も郵送で返却されます(ただし国内生徒のみ)。
その際、通常の検定料は550円ですが、基礎学力、総合学力、国語読解クラスの生徒は、検定料が330円になります。
2.
読解検定を正式に申し込まない場合でも、基礎学力、総合学力、国語読解クラスの生徒はウェブから読解検定を受けることができます。
この場合、検定料は無料です。
問題の郵送や結果の郵送はありません。
ウェブから読解検定を受ける手順は下記のとおりです。
(1)オンラインクラス一覧表の「基礎学力クラス」のタイトルをクリックします。
(2)左上の2行目に、「読解検定長文と問題」というリンク先があります。
(3)そのリンク先をクリックすると、「読解検定長文リスト1」というページが開きます。
そこで、月と学年を選びます。
(4)問題文は、印刷する方が読みやすいと思いますが、ウェブで読むこともできます。
(5)左上の「読解検定送信フォーム」というピンクの文字列をクリックすると解答送信フォームが開きます。
(6)送信すると、採点結果が表示されます。
※基礎学力クラスは、名称が変わったために、しばらく送信できない状態になっていましたが、現在は直っています。
11月の5週目は、まだ10月分の問題の選択ができませんが、12月になると、10月分問題の選択ができるようになります。
以上、よろしくお願いいたします。
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● 言葉の森の電話受付時間を変更します (208字) 森川林 nane 2023年11月28日 16時31分
15543 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森の電話受付時間を、平日10:00~17:00、土曜・日曜10:00~12:00とします。
(平日の時間を早めに終了することにしました。一方、日曜の午前中も電話連絡を受け付けるようにしました。)
受付時間外の欠席連絡は、検索の坂から、又は、オンラインクラス一覧表のご自分の名前の横の△印からお願いします。
受付時間外のその他のご連絡やご相談は、個別れんらく板からお願いします。
以上、よろしくお願いいたします。
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● 真実を述べようとしている人の文章は強い。 (4525字) 森川林 nane 2023年11月26日 09時22分
15533 森川林日記より
真実を述べようとしている人の文章は強い。
「進行がん患者を救う 「奇跡の治療薬」への挑戦 のレビュー」を読んだ。
この本は、現在中古しかなく9,500円(高すぎ)。
https://www.amazon.co.jp/product-reviews/434491547X/ref=acr_dpx_hist_5?ie=UTF8&filterByStar=five_star&reviewerType=all_reviews#reviews-filter-bar
====引用ここから。
kkb369
5つ星のうち5.0 とにかく2冊とも読みましょう
2019年3月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
岡崎公彦氏著「がんの特効薬は発見済みだ!」と併せて、ぜひともお読みください。白血病を患う天才スイマー池江璃花子さんの周囲の方々、ぜひとも、ベンズアルデヒド(およびパラヒドロキシベンズアルデヒド)のことを池江璃花子さんやご家族にお知らせください。医療のパラダイムは転換しました。ぜひ読んでいただきたい。
2021-10-22付追記→ 池江璃花子さん、順調な回復と復帰おめでとうございます。再発予防に下記のベンフォチアミンを使用されるとよいかもしれませんね。
本書では、かつて一世を風靡したガンの特効薬としてのベンズアルデヒドが忘れ去られていった(葬り去られた)経緯を、東風博士のお弟子さんであった著者が詳しく説明しています。
マスコミ報道・TV・新聞・雑誌などでベンズアルデヒドを目にすることは皆無です。
なぜ報道が皆無なのかを疑問に思う方はお読みください。
上記ベンズアルデヒドを含む入手容易なサプリメントとしてはベンフォチアミン(=ビオトーワ)があります。ベンフォチアミンは、ビタミンB1にベンズアルデヒドを結合したビタミンB1誘導体製剤です。ベンフォチアミンについては、下記引用のHOさんのレビューを参照ください。
なお、医師である著者の髙橋氏(千葉県松戸の一条会クリニック院長)が現在治療に使用しているのは、ベンフォチアミン(=ビオトーワ)ではなく、ベンズアルデヒドをシクロデキストリンに結合した製剤です。(経口投与薬と座薬の2種類があるとのことです。)
そして、東風博士のご高齢の奥様が気力を振り絞ってベンズアルデヒドについてお書きになった下記の本があります(2020年2月出版)。これも読みましょう。
「がん患者が真に求める抗がん剤の復権に向けて」東風斡子 (著)
*2021-7-12付で以下を追記します。
参考に、ベンフォチアミン錠(メガベンフォチアミン 250mg、3本セット)を使用されている方(HOさん)のレビューをご紹介します(下記引用)。
なお、下記引用レビューに言及される「京都在住の名医」とは、おそらく、『がんの特効薬は発見済みだ!』の著者である岡崎公彦氏と思われます。
「HO」
「ガン予防と治療に不可欠。」
「私共夫婦は14年前同時に癌を患い(私は内視鏡による胃の3層までの摘出、家内は悪性リンパ腫の疑い)で、京都在住の名医に直接お会いして、勧められたのがこのベンフォチアミンです。以来このサプリを飲み続けておりますが、家内は癌の進行がピタリと止まり、私は癌の再発、転移など一切ありません。
通常は1日2カプセル、疲れたと感じた時は3カプセル飲みます。ビタミンb1の誘導体ですから、飲みすぎても体外に排出されるだけです。
長期間複数人で用いるのに3ボトルは経済的で、注文回数も少なくてすみ大助かりです。癌に侵されている方は4錠(1000ミリ)予防としてなら2錠飲むように先生からは勧められました。私どもは14年の実績から一生飲み続けるつもりです。」
*2019-4-16付で以下追記します。
重要な内容をふと思い出しました。本書によると、(ガンのメカニズムは複雑で未解明の部分が多く、)ベンズアルデヒドがガンの治療効果を発揮しないケースもあるとのことですが、その場合でもガンの痛みを緩和する効果があるとのことです。
したがって、ベンズアルデヒドは、ガンの痛みにかぎらず、痛みを伴う広範な病気の、少なくともQOLの改善に大いに役立つのではないでしょうか? 例えば、線維筋痛症(全身が恒常的な強い痛みに襲われる病気)の患者さんにも救いとなる可能性があるかと思います。痛みを伴う病気を患う方々に、本書をぜひ教えてあげていただきたいと思います。(もしかして、このことはもう有名で多くの患者さんがすでに服用されているのかもしませんが。)
*2019-05-04付で以下を追記します。
ガンの特効薬や特効療法は、実は、ベンズアルデヒド以外にもいくつも発見済みです。ベンズアルデヒド以外の、歴史に埋もれた(または隠蔽された)ガン特効薬や特効療法に関心のある方は、下記の本、
「ガンの原因も治療法もとっくに解明済だった! 底なしの闇の[癌ビジネス] 隠蔽されてきた「超不都合な医学的真実」」ケイ・ミズモリ (著)
を是非お読みください。 タイトルは怪しげに見えるかもしれませんが、とても真面目に書かれた本です。
この本の中で特に印象に残るのは、以下の一節です。「どうやら世界中に監視ネットワークが存在し、効果のあり過ぎる治療法・治療薬の発見が行われると、そのような研究者の信用を貶める工作が瞬時に講じられ、専門の研究機関はそれに関わらないよう通達を受ける現状があるようだ」。世界中の医療産業のトップの方々には、いろいろなご苦労があるようですね(笑)。この本の内容の一部を、研究者の知人に話してみたら、「あ、知ってます。○○の原因は××なんですよね」とのことでした。なお、この本に登場する研究者の1人であるシモンチーニ氏が下記書籍の監修者です。
「イタリア人医師が発見したガンの新しい治療法 重曹殺菌と真・抗酸化食事療法で多くのガンは自分で治せる」世古口 裕司 (著), トゥリオ シモンチーニ (監修)
ちなみに、ベンズアルデヒドを利用するガン治療法は、別にベンフォチアミン(=ビオトーワ)などの合成薬剤を使わなくても、例えば、「梅の天仁」(梅の種の中身を粉末にした健康食品)を使用すればできます(これを、外国ではレートリール療法やアミグダリン療法と呼んでいます。)自然派志向の方にはこのほうが向いているかもしれません。梅の種子には猛毒の青酸が含まれていますが、一度に茶碗で山盛りのような大量に食べなければ心配ありません。ベンズアルデヒドは、梅、桃、アンズ、プルーン、リンゴ、イチジクなど、いろいろなバラ目やバラ科の植物の種子に含まれている成分なので、梅、桃、アンズ、プルーン、リンゴ、イチジクなどバラ目やバラ科の植物の種子やその周辺の果肉、つまり果実「丸ごと」、を食すると摂取できます。特に、主にコストパフォーマンスからは、リンゴを丸ごと食べるのをお勧めします。つまり、リンゴの芯と種まで丸ごと食べることがよろしいと思います。ただし、リンゴは、タワシと水又はお湯でよく洗って農薬を落としてから食べて下さい。毎日リンゴを最低1個食べることが、最も簡単で効果的な健康法です。ついでにいえば、梅干しを毎日最低1個食べることも、同様にお勧めできます。(梅干においては、ベンズアルデヒドの大部分が安息香酸に変化していると思いますが、安息香酸はベンズアルデヒドと構造が似ているので、ほとんど同じ作用(チロシンキナーゼを阻害する作用)を発揮しており、これが、梅干しの伝統的な健康効果の原因です。)
*2019-08-05付で以下を追記します。
<すべての病気に共通する原因がある>
ベンズアルデヒドは多くのガン患者さんにとって素晴らしい治療薬と思いますが、それ以前に非常に重要なことがあります。
すべての病気に共通する原因があることを最近知りました。難病や感染症を含めたすべての病気・精神疾患・体調不良・関節痛・体各所の痛みなどの悩みをお持ちならば、
(1)「病気を治す飲水法―万病を予防し治す水の力を総解説!」F. バトマンゲリジ (著)、と
(2)「なぜ《塩と水》だけであらゆる病気が癒え、若返るのか! ?」ユージェル・アイデミール (著)、
をぜひともすぐにお読みください。できれば上記(1)と(2)の順番に読まれるのが良いかと思います。(2)の中で著者は、(1)の著者の考え方をベースに自分自身も調査と研究を重ねて(2)を書いた旨を述べています。
普通に生活していると、誰でも体内が水不足の状態になり、この体内の水不足があらゆる病気の根本原因であるということがわかります。これは本当に驚きでした。水は最も重要な栄養素であり、また、(積極的に飲水しない限り、)水は体内で慢性的に不足しています。水はあらゆる細胞と組織における全ての活動と反応に必須で、常に大量に消費されています。
「水分補給のために、お茶・コーヒー・コーラなどを飲もう」と考えがちですが、これらの飲料はカフェインを含有しており、カフェインは利尿作用により、かえって脱水してしまい、水分補給にはまったくならず、むしろ水不足をさらに助長してしまいます。(ほうじ茶はカフェインレスではなく、緑茶の半分ほどの量のカフェインを含みます。)アルコール飲料は体内での分解に水を消費しますので、これも脱水作用があります。また、わたしの推測ですが、たとえカフェイン入り飲料やアルコール飲料でなくても、水を(塩以外の)他の物質との混合物や溶液として摂取すると、水の吸収が阻害される未知のメカニズムがあるのかも知れませんので、野菜ジュース・フルーツジュース・麦茶などを含めて、すべてのドリンク類は水としてカウントしないほうがよいです。
なお、水とともに適量の天然塩(自然塩)(つまり、電解膜などを使用する精製工程を経た精製塩(ほぼ100%の塩化ナトリウム)ではなく、海水を乾燥させるだけの工程で得られる海塩や、岩塩)をとる必要がありますので、ご注意下さい。1日当たりの水の摂取量は、体重数値(キログラム)の1/30のリットル数の量で、水と天然塩の割合は、水1リットルに対して塩1グラムの割合とします(0.1%濃度の塩水)。水と天然塩は別々に摂取しても構いませんが、混合して塩水として飲むのが便利です。1日における飲水量の配分など、詳しい飲み方は上記書籍を参照下さい。病気に悩む方や病気予防をしたい方は、直ぐに飲水療法を始めることをお勧めします。
「水毒」(水の摂り過ぎが病気を引き起こす)という考え方がありますが、おそらく、適量の塩を摂らずに水を大量に飲むことによる問題か、または、水分補給のつもりでカフェイン入り飲料を飲み過ぎることによる脱水障害ではないでしょうか。前者の場合、体内で水と塩とは一定のバランスを維持するようになっていますので、塩が不足するので水は体外へ排出されてしまいます。水と天然塩とは必ずワンセットで考える必要があります。飲水法を正しく行なって健康を害することはありません。
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====引用ここまで。
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● 11月保護者懇談会資料 (1427字) 森川林 2023年11月22日 13時39分
15514 森の掲示板より
11月保護者懇談会資料
水草
●動画:https://youtu.be/0EoUus9d4L0
●読書記録で、同学年の読んでいる本を参考に
読書記録は、現在6500件の記録があります。
学年のところをクリックすると、該当する学年の生徒の読書記録だけが表示されます。
https://www.mori7.com/teraon/ds.php
同学年の他の生徒が読んでいる本を参考に、自分の本の幅を広げていってください。
特に、小学校高学年の生徒は、物語文だけでなく、説明文の本も読むようにしていきましょう。
●大学入試は総合選抜の流れが広がる――個性と読書が土台
大学入試は、お父さんお母さんが高校生だったころの入試とは違い、一般入試よりも総合選抜型の入試(AO入試)が主流になりつつあります。
1点差を競うような知識詰め込み型の勉強から、創造性と思考力と発表力が評価されるようになっています。
小中学生の生徒は、まだ実感がわかないと思いますが、今のうちから個性と意欲と思考力を伸ばす教育をしていきましょう。
●今後の大事な勉強は、読書、作文、数学
AIテクノロジーの進歩によって、知識型の勉強は急速に重要性を低下させています。
生徒本人の身についた学力という点で、大事なのは、読書力(読解力)、作文力(小論文力)、数学力になっています。
今後は、大学入試の文系でも数学が必須になるので、数学は中学生の時期から得意にしておくことが必要です。
数学の勉強法は、1冊の問題集を完璧に仕上げることです。
(何冊もの問題集を8~9割仕上げても力はつきません。)
●家庭での勉強がはかどらない人は自習室の活用を
中学生までは、家庭学習はリビングで行うのが原則です。
中3になるまでは勉強の自覚がまだないので、自分の部屋などで勉強をすると集中できなくなるからです。
家庭学習で、集中するきっかけがつかめない場合は、朝~夜まで開いている自習室を利用してください。
https://www.mori7.com/teraon/js.php
●小123年生は、基礎学力クラスで国語算数暗唱発表の学習を
子供たちの勉強の基本は家庭学習です。
家庭学習の目標作りに、小学123年生の場合は、基礎学力クラスが役立ちます。
毎週の授業に合わせて、毎日の国語・算数・暗唱の勉強を進めていってください。
●小456年生は、総合学力でクラスで国語算数英語発表の学習を
基礎学力クラスと同じですが、子供たちの勉強の基本は家庭学習です。
家庭学習の目標作りに、小学456年生の場合は、総合学力クラスが役立ちます。
毎週の授業に合わせて、毎日の国語・算数・英語の勉強を進めていってください。
※今後、中学123年生対象の全科学力クラス(国語・数学・英語・理科社会)も開始する予定です。
●新年度の教材注文は2月以降に(学習指導要領改訂の影響で今後も改訂あり)
学習指導要領改訂の影響がまだ続いています。
新年度の教材が確定するのは2月ごろですので、新学年の教材は2月以降に注文するようにしてください。
●作文個別の振替は廃止。作文クラスで行う方向に
作文クラスの生徒と講師が増えたため、作文個別を担当する講師の振替授業
がしにくくなってきました。
そこで、12月より作文個別の振替授業の制度は廃止します。
そのかわり、作文個別の生徒も作文クラスで振替できるようにします。
今後、作文クラスへの振替の仕方がわかるページを作ります。
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● 言葉の森新聞2023年11月4週号 通算第1780号 (9665字) 言葉の森事務局 jun 2023年11月22日 10時05分
15512 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2023年11月4週号 通算第1780号
文責 中根克明(森川林)
■■11月29日(水)・30日(木)は休み
11月29日(水)・30日(木)は、第5週のため通年クラスの授業はありません。振替授業もお休みです。
■■第4週は清書。幼稚園生は作文(作文クラス)
幼稚園年中と年長の生徒は、第4週も普通の作文を書く練習です。自由な題名で作文を書いてください。
小学1年生以上の生徒は、清書を行います。
■清書の意義と方法
清書とは、これまでに書いた作文の中で内容がよかったものを書き直すことです。
内容がよいとは、個性、感動、共感などがあるということです。
書き直すときは、次の点に留意してください。
(1)漢字で書けるところは漢字で書く。
(2)たとえや自作名言を工夫できるところがあれば工夫する。
(3)似た話や続きの話を書くことによって字数を増やす。
(4)作文用紙の空いているところに絵などをかいてもよい。
■清書の投稿
清書した作文は、小学生新聞や一般紙などに投稿してみましょう。
手書きの清書の原本を、新聞社に投稿したり、コンクールに応募したりする場合は、清書のコピーの方を先生に送ってください。
新聞社に投稿する際は、作文用紙の欄外又は別紙に次の事項を記載してください。
(1)本名とふりがな(2)学年(3)自宅の住所(4)自宅の電話番号(5)学校名とふりがな(6)学校所在地(町村名までで可)など。
投稿する際は、ペンネームを本名に訂正しておいてください。作文の中に友達の名前が固有名詞で入っている場合は、イニシアルなどに直しておいてください。投稿する作文の内容は、保護者がチェックしてあげてください。
同じものを複数の新聞社やコンクールに送らないようにしてください。これは二重投稿といって、もし両方に掲載されてしまった場合、掲載先に迷惑をかけることになります。
●小学生新聞の投稿先
■104-8433東京都中央区築地3-5-4 朝日小学生新聞「ぼくとわたしの作品」係
●新聞社に送る清書は市販の原稿用紙に
新聞社に送る清書は、市販の原稿用紙に書いてください。
その理由は、清書は個人で送るものなので、自分で用意した原稿用紙に書くのが、社会的なルールとなるからです。
※清書した作文を投稿しない場合でも、額などに入れて家の中に飾っておきましょう。
■■受験勉強の根底にある学力は、読書力と作文力――そして、受験後も本当に続く学力は、読書力と作文力――小学4年生までの作文と、小学5年生から先の作文は質が違い、小学生までの作文と中学生からの作文も質が違う
●動画:
https://youtu.be/RxUeltXORR8
中学受験にしろ、高校受験にしろ、受験勉強は、全力で取り組むことが必要です。
次々に出される宿題や、次々に行われるテストに合わせて、生活を受験一色にして取り組むのです。
人間は、何かに熱中する時期が1年間ぐらい続くことがあります。
そこで得られるものは、もちろんあります。
しかし、忘れてはならないものもあります。
それは、人間として正しい成長をすることです。
正しい成長とは、ひとことで言えば、思考力、創造力、共感力を育てることです。
人生は、入試のあとも長く続きます。
その長く続く人生を有意義にするのが、考える力、創造する力、共感する力です。
小学1・2・3年生から作文の勉強を始めた生徒は、小学4年生になると、自由に上手な作文を書けるようになります。
しかし、上手な作文を書くことが、作文の勉強の目的ではありません。
小学5・6年生になると、作文の課題が抽象的になります。
「人間とは」とか、「友情とは」とか、「優しさとは」とかいうテーマが出てきます。
そのときに、ありあわせの知識でお茶を濁した作文を書くこともできます。
しかし、そこで、お父さんやお母さんと話をして、より深い考えを持つこともできるのです。
また、読書は、受験勉強には直接結びつきません。
本当は、読書力のある生徒は、国語だけでなく算数も英語もできるようになるのですが、それは即効的にそうなるのではありません。
だから、受験勉強の間は、読書は少なめになってもやむを得ません。
しかし、読書は、受験後の勉強や生活に生きてきます。
この受験後の生活の方がずっと長いのですから、読書の習慣は絶やさないようにすることが大事です。
読書と作文の勉強を続ける最初の選択は、小学4年生ごろに来ます。
受験する生徒は、塾の勉強が忙しくなるので、読書と作文を続けられなくなります。
しかし、ここで将来のことを考えて、読書と作文は忙しくなっても続けていくという選択をすることが大事です。
その選択が、あとで生きてくるのです。
小学4年生は、普通に作文が上手に書けるようになる時期です。
しかし、それは普通の生活作文であって、小学5、6年生から始める説明文ではありません。また、中学生から始める意見文でもありません。
小学4年生までの生活作文は、その後の説明文、意見文の土台にはなっていますが、質が全く違います。
だから、小学5年生になってから急に作文を難しく感じたり、中学生になってから急に構成どおりに書けなくなってくる生徒がいるのです。
これは、読書も同じです。
易しい物語文の本から、自然科学や社会科学や人文科学の説明文の本に移行できるかどうかが読書力向上の境目になるのです。
■■教育の世界で、子供たちの中に残るものは何か――子供たちの勉強で大事なのは、知識を吸収することではなく、発表すること、対話をすること、時々脱線をすること
●動画:
https://youtu.be/vS4kbpH5nno
子供たちが、学校の勉強の中で、何を頭に入れ、何を記憶に残していくかということは、よく考えなければなりません。
私(森川林)は、幼稚園と小学校1、2年生のころはよく覚えていますが、小学校3、4年生は、ほとんど全く記憶にありません。
たぶんその時期、自分は学校生活の中で生きていなかったのだと思います。
学校の生活が面白いかどうかということは、子供の成長に大きく影響しています。
学校の勉強で、子供たちの中に残るものは、授業の内容ではありません。
みんなの前で発表したこととか、友達と話をしたこととか、または先生の脱線した話とか、そういうものが残っています。
勉強は、もともと自分ひとりでやればいいものです。
昔の子は、塾にも予備校に行かずに、自分の家で勉強していました。
そして、その人たちが成長して、日本の発展を支えるようになりました。
今の子供たちは、確かに昔よりも成績は良くなっています。
しかし、考える力は、かえって低下しつつあるように思うときがあります。
子供たちの教育に何が必要かというと、まず、教育の目的を、大学入試のような近視眼的なところにではなく、社会に出て活躍するところに置くことです。
社会生活が、本当のゴールだと考えることです。
低学年から、何とか検定のように目標を持って勉強するのは、それなりに面白いことです。
しかし、そういう勉強に力を入れるよりも、もっと大事なことは、読書をすことと遊びに熱中することです。
読書は、考える力を育てます。
遊びは、生きる意欲を育てます。
思考力と意欲さえあれば、受験のための勉強は、必要になったときにすぐにできるようになります。
勉強は、早めに先に進んでいればいいというのではありません。
逆に、先に進ませようとしすぎて、子供が勉強に面白みを感じなくなってしまうことさえあります。
教育の基本は、家庭学習です。
そして、親子の対話です。
そして、読書の習慣です。
そして、子供が何かに熱中する時間があることです。
言葉の森のオンラインクラスは、授業の中で学習のチェックはしますが、先生が講義をするのではありません。
少人数のクラスで、ほかの生徒と一緒に勉強するところに意味があります。
みんなで一緒に勉強をするので、ひとりだけさぼるわけにいきません。
これが、少人数クラスのいいところです。
また、生徒どうしの交流を深めるために、読書紹介や一人一言という全員発表の時間を作っています。
そして、先生が時々脱線した話をします。
子供たちに勉強として残るのは、家庭学習です。
子供たちに人生の経験として残るのは、自分が発表したこと、他の生徒と話をしたこと、そして先生の雑談を聞いたことです。
だから、私は時々子供たちの発言の中で、気になることがあると、時間はかかっても、あえてその場で言うようにしています。
例えば、子供たちはよく先生の悪口を言うことがあります。
しかし、私たち大人は、長年生きているので、みんなそれなりに苦労しているということを知っています。
単純に悪い人というのは、世の中にはいません。
そういうことを子供たちに言っておく必要があります。
逆に、単純に言わなければならないこともあります。
例えば、戦争の悲惨さのような話をする子がいた場合、問題なのは、戦争の結果ではなく、その戦争を起こした人がいたことだということを言います。
言うべき内容に、マニュアルはありません。
ある子についてAと言ったことを、ほかの子についてはBと言うこともあります。
そのようなことを判断するのは、長年いろいろな経験をしてきたベテランの先生の直感です。
幸い、言葉の森の講師は、長年作文教育を続けてきた優れた先生が揃っています。
そういう先生の力がよりよく発揮できるような教室運営をしていきたいと思っています。
■■学校の成績ではなく、社会に出てからの仕事で評価する文化を取り戻すことが大事――しかし、学校の成績は、オンライン少人数クラスの教育で簡単に改善できる――今日の教育問題を解決する道はオンライン5人クラスの教育
●動画:
https://youtu.be/EJufJGfmmEY
昔の世代の人たちの中には、学校に行くよりも社会に出て仕事を早く覚えた方がいいと考える人が数多くいました。
法隆寺の宮大工として知られている西岡常一さんも、大学の工学部に進みたかったそうですが、そんなところに行っても何も身につかないといって止められたそうです。
確かに、人生で大事なのは、社会に出て仕事をすることです。
その準備として大学で勉強することはありますが、大学に行くことがゴールなのではありません。
中には、西岡常一さんのように、大学に行くことがマイナスになるかもしれないという人もいるでしょう。
しかし、今の社会は、大学がゴールになっている面が強いので、子供たちはそこで優越感を持ったり劣等感を持ったりしてしまいます。
本来、能力を持った多くの子供たちが、不要な劣等感で勉強を避けるようになるのは、もったいないことです。
学校の成績というものは、本気でがんばっても数ヶ月かけなければ成果は見えてきません。
だから、ほとんどの子は、途中であきらめてしまいます。
これが、今日の教育問題の背景にあります。
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なぜ「無気力な生徒」が増えたのか…“低偏差値高校”から見える日本の教育の「大きな問題点」
https://gendai.media/articles/-/114206
「取り組まなくてはいけないのは、高校そのものの改革もありますが、まずは小中学校のほうでしょう。小中学校時代の教育を抜本的に変えていき、わからない分野を最低限理解できるまで丁寧に教えるという取り組みが必要です。
そのためには、1クラスあたりの人数を40人から半分の20人にする少人数クラス制を実施したり、教員の数を増やしたりすることが急務となります。もちろん、それでもすぐに解決できる問題ではないので、長期的な視座が必要となるでしょう。」
(児美川 孝一郎)
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「40人学級を20人学級にする」とか、「教育の数を増やす」とかいうことは、解決の方向のひとつですが、「すぐに解決できる問題ではない」ことは誰にでもわかります。
この考え方の根底にある考えが、リアルな通学式の学校教育だからです。
40人学級を20人学級にしても、それでは、全然少人数ではありません。
1人の先生が、20人の生徒を個別に指導することはまずできません。
トルストイは、「アンナ・カレーニナ」の中で、「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」と書きました。
成績のいい子はどれも似たものですから、集団一斉指導ができます。
成績の悪い子はそれぞれに悪いのですから、個別指導でしか対応できません。
リアルの通学式の教室で、成績が同じ分野で同じように悪い生徒を20人集めて一斉指導をするということは、理屈の上ではできますが、現実にはそういうことはありえません。
しかし、オンライン教育であれば、全国から、同じ分野で同じように成績が悪い子を集めることはすぐにできます。
逆に、成績のよい子に関しても、全国から、同じ分野で同じように成績がよい子を集めることもすぐにできます。
だから、オンライン教育が、教育の根本的な改善の鍵なのです。
これが、今、言葉の森が実践していることです。
オンライン教育であっても、先生が一方的に講義をするような教え方ではなく、生徒一人ひとりが主体的に参加する教育にするためには、人数は5人以内に絞ることが必要です。
では、そのための先生の数は多くなるかというと、そういうことはありません。
オンライン教育であれば、先生は、数多くの5人クラスを持つことができるからです。
言葉の森では、今、数百人の5人クラスの生徒を、数十人の講師がそれぞれに教えています。
しかも、オンライン教育なので、生徒は自宅から受講し、講師は自宅から指導をしています。
だから、生徒も講師も、日本全国(海外も含めて)から参加できます。
しかも、5人以内のクラスですから、生徒どうしの交流があります。
これが、未来の教育の方向です。
現在、世の中にあるオンライン教育の多くは、リアルな通学式教育をただコピーしただけのものです。
リアル教育の劣化コピーであるオンライン教育では、今日の教育問題は解決しません。
教育関係者の多くが、このオンライン教育の可能性に気づいていないことが、今日の教育問題のひとつの大きな原因です。
もちろん、言葉の森のオンライン教育は、まだ完成したものではありません。
その理由は、同じレベルの生徒が5人集まるクラスを作るためには、母集団の数がまだ少ないからです。
しかし、すでに、同じ学年で同じように優秀な生徒が5人集まるクラスもできています。
このオンライン少人数クラスが広がれば、生徒たちの勉強は楽しくなり、先生の仕事も楽しくなり、今の日本にある教育問題のほとんどは解決すると思います。
■■マイナスをゼロに戻す教育ではなく、ゼロをプラスにする教育を――AIテクノロジーとITテクノロジーと新しい理念によって、日本の教育と社会は変わる
生まれたばかりの子供は、足し算も引き算もわかりません。
成長して自然に覚えるわけでもありません。
だから、社会の基準をゼロとすれば、マイナスで生まれてきます。
教育のスタートは、このマイナスをゼロに戻すことから始まります。
そこまではいいのです。
しかし、子供が、小学生になり、中学生になり、高校生になっても、このマイナスをゼロに戻す教育が続けられます。
それは、要求されるゼロの基準が学年に応じて上がってくるからです。
しかし、そのゼロの基準は、社会人として普通に仕事をしている大人でも、もうすっかり忘れてできなくなっていることがかなり入っています。
だから、多くの子供たちは、勉強を大変なものと感じているのです。
その根底にあるのが、教育利権です。
例えば、国語で言えば、文法や古文や漢文や漢字の書き取りは、概略がざっとわかっていればいいものですが、あえて間違いやすく作られた問題が出されて、生徒に点数の差をつける教育になっています。
ゼロの基準が、社会人として必要な水準を超えて、子供たちに課せられているのです。
その仕組みを支えているのは、その仕事で生計を立てている人たちです。
毎年、誰も求めていない読書感想文の宿題が出るのも、同じ事情からです。
そして、その人たちを束ねる組織があり、その組織をさらに束ねる大きな組織があり、さらに大きな組織があり、というふうに何重にも組み合わさった利権が、戦後80年近くたった日本に蓄積されているのです。
これは、教育に限らず、医療にも、農業にも、政治にもある利権構造です。
この利権構造が、日本の社会の停滞を生み出しています。
日本の発展が抑制されているのは、さまざまな分野に無数の利権の網の目があるからです。
その利権を崩すものがあるとすれば、それは政治のリーダーシップです。
しかし、もうひとつ、利権を崩すことのできるものがあります。
それは、マイナスをゼロに戻す考え方から、ゼロをプラスにする考え方をすることです。
マイナスをゼロに戻すことが好きな人は、それをそのまま続けていていいのです。
その人たちは放っておいて、ゼロをプラスにする仕事をすることです。
教育で言えば、それが、作文教育であり、創造発表教育であり、新しいプログラミング教育です。
また、国語、算数数学、英語の教科においても、創造し発表する授業を取り入れていくことです。
文部科学省の探究学習は、同じような方向を志向しています。
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総合的な学習(探究)の時間は、変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標にしていることから、これからの時代においてますます重要な役割を果たすものである。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sougou/main14_a2.htm
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しかし、現場の先生や、保護者や、生徒自身が、まだこの新しい教育の方向になじんでいません。
昔ながらのマイナスをゼロに戻す教育に適応しすぎているからです。
ゼロをプラスにする新しい教育は、少しずつ広がっていくでしょう。
それを加速するものが、ITテクノロジーです。
一方、マイナスをゼロに戻す教育は、少しずつ少なくなっていくでしょう。
それを加速するものが、AIテクノロジーです。
世の中を変えるのは、昔も今も、新しいテクノロジーの誕生です。
例えば、読書感想文の宿題は、ChatGPTの登場によって今後自然に消滅します。
しかし、そこから、本当の読書感想文の教育が始まります。
その新しいテクノロジーの誕生を生かすものは、新しい教育の理念なのです。
■■小学1年生の作文で、なぜダジャレを入れるのか――ダジャレは言語感覚を磨き、親子の対話のきっかけになる――音素数が少なく同音異義語の多い日本語の特徴を生かすダジャレ
●動画:
https://youtu.be/su0TT8cb5FM
小学1年生の作文課題の項目にダジャレがあります。
その理由は、2つあります。
一つは、言葉の感覚を広げるためです。
もう一つは、そこから親子の対話を増やすためです。
日本語圏以外の言語では、ダジャレという言葉遊びはありません。
帰国子女の生徒が、言葉の森で作文を書くときにつまずくのが、このダジャレです。
英語は、多様な民族が話せる共通語として発展したので、同音異義語のような文脈で理解する言葉の文化がないからです。
日本にダジャレがあるのは、音素数の少ない日本語を利用して、言葉そのものではなく、言葉の裏になる意味を理解し合う文化があったからです。
小学1年生の子にとって、このダジャレは難しいです。
私自身の経験で言うと、幼稚園のころ、みんなで絵をかいていました。
私が汽車の絵をかいていると、ほかの子たちが寄ってきて、「中根の汽車の絵、うまいじゃん」と言いました。
そのとき、私は、ダジャレのつもりで、「でも、大根はまずいよ」と言いました。
しかし、それがわかった子は誰もいなかったと思います。あたりまえですが。
私は、そのダジャレが気に入ったので、家に帰ってから、母親にそのことを話しましたが、たぶん感心されたようなことは何も言われなかったと思います。
小学1年生のころのダジャレは、面白くないか、わけのわからないものが多いです。
しかし、このダジャレで、言葉の感覚を磨くことができるのです。
これは、「たとえ」でも同様です。
たとえも、言葉の感覚を磨く練習になります。
たとえを使うということは、現実のものごとから離れて言語的な表現の世界に入ることですから、言語の世界の乏しい子は、たとえが思いつきません。
子供によっては、知識として覚えたたとえを使うことがあります。
「チーターのように速く走った」というようなたとえです。
チーターの走るところなどは見ていないはずですが、それを知識としてたとえにするのです。
しかし、そういう場合でも、先生は褒めます。
「ありきたりなたとえだ」などということは言いません。
褒められることによって、子供はよりよいたとえを使うようになるからです。
ダジャレの能力とたとえの能力は関連があります。
たとえは、よく考えれば誰でもできます。
しかし、ダジャレはよく考えてもなかなか出てきません。
だから、項目指導では、たとえかダジャレのどちらかが入ればいいとしています。
ダジャレの項目指導の大事な効果のもうひとつは、そこから親子の対話が始まることです。
一般に、真面目なお母さんは、ダジャレを思いつかないことが多いです。
しかし、お父さんは、真面目でないことはないのでしょうが、大胆にダジャレを思いつくことが多いです。
子供と、お父さんとお母さんが話をして、この作文にどんなダジャレが使えるかなあという話ができれば、親子の知的な対話が始まります。
この話し合いのときに大事なことは、決してほかの人の意見を批判しないことです。
キーワードは、「でも」という言葉を使わないことです。
頭のいい人は特に、「でも」という言葉は、家族の会話の中では使わないと決めておくといいと思います。
言葉の森の初参加説明会でも、私が、
「子供の作文は、書いたあとは褒めるだけ」
と言うと、必ず何人かの保護者の方が、「でも」と言います。
「でも、明らかに字がまちがっていたらどうするのですか」というようなことです。
それも、褒めるだけでいいのです。
なぜかというと、そういう話をするお母さんは、これまで子供に、いろいろなかたちで注意をしてきたからです。
その発想を根本的な変える必要があります。
「3つ褒めて1つ注意する」というようなあいまいなやり方では、これまでの注意しすぎの家庭文化は直りません。
だから、どんな間違いがあっても褒めるだけでいいのです。
親から注意されて育った子は、小学校低学年のころは、確かによくできる子が多いです。
しかし、いつも親の顔色をうかがって話をしたり勉強をしたりしています。
だから、学年が上がるにつれて、かえって勉強に対する意欲を持てなくなることが多いのです。
表記の間違いなどは、何も直さなくても、子供の読書量が増えれば自然に直ります。
自然に直るのに時間がかかる場合でも、読書量のある子は、ひとことの注意で直ります。
読書量のない子は、何度も同じ注意をしても直りません。
だから、褒めるだけということと、本を読むことと、親子で対話を楽しむことが、作文の勉強の要になるのです。
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● 人類にとって最強、最大の難敵との戦い方 (549字) 森川林 nane 2023年11月18日 03時26分
15506 森川林日記より
人類にとって最強、最大の難敵との戦い方
https://ameblo.jp/institutejpn/entry-12829009218.html
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実際、世界中に戦争、紛争の種をまき続けているのは、民主主義と自由を守るはずの「アメリカの軍産複合体」なのです。
同じ文脈で言うと病気や健康被害をまき続けているのは、命と健康を守るはずの「産官学の医療制度とその受益者たち」なのです。
そして、そういったものを生み出す真因は個人、人類が持つ「貪・瞋・痴」の三毒、業想念にあるのが判るでしょうか。
イエスも釈迦もムハンマドも老子も、過去の聖者方はそのことを見抜き、これへの対処法を自らの教えとして説かれました。
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甲田先生はよく「観普賢菩薩行法経」の有名な下の一節を口になさいました。
一切の業障海は
皆妄想より生ず
若し懺悔せんと欲せば
端坐して実相を思え
衆罪は霜露の如し
慧日能く消除す
(訳)不幸や病などの一切の業障は、すべて誤った想念、妄想から生み出される。もし自分の業障を懺悔したいなら、静かに端座して実相を思えばよい。実相とは自身が光であり、神性であり、仏性であるということだ。そうすれば罪として見えている不幸や病は、あたかも霜や露のごとくものだから、智慧の光に照らされ消えてしまうのだ。
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● 子供たちの教育に必要なのは、知識の詰め込みではなく、創造性を伸ばすこと (379字) 森川林 nane 2023年11月15日 16時33分
15496 森川林日記より
子供たちの教育に必要なのは、知識の詰め込みではなく、創造性を伸ばすことだ。
創造性のある人だからこそ、そう思うのだろう。
そのためには、全財産を寄付しても惜しくない。
市村アイデア賞
https://www.sgkz.or.jp/develop/idea/54/
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市村清新技術財団とは、リコー三愛グループを創った故市村清が全財産を寄付してできました。
市村清は、子供の頃からアイデアを考えることが大好きでした。大人になってからも次々にアイデアを活かして、株式
会社リコーを創り、大きく発展させました。その他いろいろな新しい仕事をする会社を沢山創り、人々に「アイデア社
長」と呼ばれました。アイデア賞は、子供の頃にいろいろなアイデアを考える事が大人になってからも大変役に立つと
いう市村清の遺志を受けつぎ、子供の発明や工夫の力を育てることを目的としてできました。
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● 言葉の森新聞2023年11月3週号 通算第1779号 (8671字) 言葉の森事務局 jun 2023年11月15日 16時02分
15494 言葉の森オンライン新聞より
言葉の森新聞2023年11月3週号 通算第1779号
文責 中根克明(森川林)
■■11月23日(木)は「休み宿題」
カレンダーに記載してあるとおり、11月23日(木)は祭日のため「休み宿題」となります。
作文個別と作文クラスの生徒は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考に自宅でその週の課題を書いて提出してください。他の日に振替授業を受けることもできます。
「授業の渚」
http://www.mori7.com/nagisa/index.php
「ヒントの池」
http://www.mori7.com/mine/ike.php
作文以外のクラスの生徒も他の日に振替授業を受けることができます。
■■勉強に創造と発表を――答えのある勉強は誰でもできるが、これからは答えのない勉強を。「わて昨日うみに行ったんや。そしたら、タコが一匹おったわ。」
●動画:
https://youtu.be/3ISqTcALt6U
答えのある問題に答えるのは、退屈な勉強です。
それは、誰でも同じ結果になるだけだからです。
しかも、大体答えられればいいものを、今は、1問単位で差をつけて、順位を決める教育が普通になっています。
人間は、競争に弱いので、特に10代のころは競争に敏感な時期なので、競争状態に置かれると、競争に勝つことがいちばんの目的になります。
しかし、大事なことは、同じ狭いルールの中で競争に勝つことではありません。
広い世界の中で、自分らしい創造を作り出すことです。
これまでの世の中で、競争が関心の中心になっていたのは、人間が欠乏の時代に生きていたからです。
しかし、理屈の上では、すでに人類全体の生産力は、人類全体の消費力を上回っています。
そのように見えないのは、無駄なところに生産力が使われているからです。
理屈の上では、欠乏の時代は終わっています。
現実がまだそれに追いついていない以上に、私たちの意識がまだそれに追いついていないだけです。
では、欠乏から自由になったときに、人間はどこに喜びを見出すかというと、それは競争に勝つことではありません。
多少の競争は面白いので、娯楽としての競争は、これからも続くでしょう。
しかし、競争が人間の主要な関心事になる時代は、過去のものになります。
人間の主要な関心は、競争から創造に移行するのです。
言葉の森では、今、国語、算数数学、英語などの教科の勉強も教えています。
しかし、私(森川林)は、個人的には、答えのある勉強など誰でもできるのだから、その勉強ができるようになったからといって、それがそれほど面白いことだとは思っていません。
成績がよくなれば、それは嬉しいことですがそれだけです。
そこで、私が担当している国語読解、算数数学、総合学力のクラスでは、4週目に、少し時間を割いてもっと面白い創造的な勉強の時間を作ろうと思いました。
具体的には、国語読解クラスでは、問題集から自分の好きな問題文を選び、それを57577の短歌で表現する練習です。
金曜日の国語読解クラス(中学生高校生)の作品例
====
中3の国語問題集P64の問題文から
間の文化
軽やかな家
仕切りなし
西洋の家
重苦しい仕切り
中3の問題集P62の問題文から
日本の常識
文化でつくられ
生活している
Why Japanese people?と外人さん
不思議さわかるよ
高1の問題集P46の問題文から
家庭での
仕事も食事も
変化して
生活時間
個人化してる
その他の問題集から
プロはすごい
でもはじめはみんな
同じライン
たいして差は
ないのでは
人間は
同じ行為で仲間入り
意識を向け
それからきっと
進化してきた
二つの自我
自分の都合が
いいように
自分の視野に
支配しようとする
山頭火(さんとうか)の句を連想するような作品が多かったです(笑)。
====
算数数学クラスでは、自分がこれまでに解いた問題を参考に、自分で新しいオリジナルな問題を作ってみることにしました。
月と火曜日の算数数学クラス(中学生)の作品例
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(2/3,-13)(108,631)の二点があるときこの二点を表す一次関数を求める。
図形の問題
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2023/11080340530.jpg
原価1000円の品物にx割の利益を見込んで、定価をつけたが、売れないので定価のx割引きで売ったら、360円の赤字がでた。
問題 <1次関数>
2点(0,b),(a,0)を通る直線の式を表して下さい。ただし、a,bは0でないものとします。
答え y=-b/ax+b
図形の問題
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2023/11080338290.jpg
結構難しい問題もありましたが、作った人がわかりやすく説明してくれました。
====
総合学力クラスの英語の授業では、Google翻訳を利用して、自分が日本語で言いたいことを英文で言えるようにしました。
将来は、英語だけでなく、中国語や他の言語でも言えるようになるでしょう。
火曜日の総合学力クラス(小4)の作品例
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今日はシチューをたべました
I ate stew today.
私の好きな動物はモモンガです。特にあのモフモフな毛が大好きです。
My favorite animal is the flying squirrel. I especially love that fluffy fur.
英語は、結局使えることが大事なので、自分が言いたいことを英語で言えるようにするのが、いちばんいいと思います。
====
英語だけでなく、ChatGPTなら、方言に直すこともできます。
例えば、
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次の文章を大阪弁で表現して。
「僕は昨日海に行きました。すると一匹のタコがいました。」
「わて昨日うみに行ったんや。そしたら、タコが一匹おったわ。」
続いて、東北弁で言ってみて。
「わ、きのう海へ行ったんだ。そしたら、タコが一ぴきいたべ。」
横浜弁で。
横浜には特有の方言があるわけではありませんが、神奈川県の標準的な関東方言を使って表現すると以下のようになるかもしれません。
「俺、昨日海行ったんだよ。で、タコが一匹いたんだよね。」
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今はまだ、答えのある勉強が教育の中心ですが、将来は、答えのない勉強が教育の中心になると思います。
その最先端の教育が、言葉の森のクラスで言えば、作文と創造発表とプログラミングのクラスです。
■■勉強と呼吸法――酸素の多い環境で勉強すること、時々深呼吸しながら酸素の供給量を増やすこと。これで脳機能が活性化し勉強がはかどる
●動画:
https://youtu.be/YldU3TvB7YA
勉強を能率よく進めるには、教材と学習法と時間配分が大切です。
しかし、忘れられがちなのが、環境です。
環境のひとつは、中学2年生まではリビングで勉強することです。
中学3年生になると、子供は自然に勉強の自覚ができるので、自分の部屋で勉強することもできます。
しかし、それまでは、みんなのいる中で勉強することが大事です。
これは、すでに子供が自分の部屋で勉強するようになってからは、リビング勉強に戻すことは難しいので、小さいころから、勉強はみんなのいるところですること、と決めておくことです。
リビングで子供が勉強する際、テレビやビデオやYouTubeなどの音声が出るものは、勉強の妨げになります。
特に、日本人の脳は、ほとんどの音を左脳の言語脳で処理するので、音が出る環境では、それが自然の音であっても、集中力がとぎれます。
家庭で、子供が勉強しているときに、家族がテレビを見る場合は、ヘッドホンで音が外に出ないように配慮してあげることです。
機械文明の中では、機械の弊害が出ないように、別の機械を利用するという工夫が必要です。
とりわけ、幼児期の子供に関しては、意味のある話しかけの音声は必要ですが、意味のないテレビやビデオの音声は、子供の人間的な脳の成長の妨げになります。
だから、DVDの教材の聞かせっぱなしなどは、よくないのです。
さて、もうひとつの大事な環境は、酸素です。
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脳は体の中で最もたくさんの酸素を必要とする器官で、その重さは体重の2%程度なのに、エネルギーの消費は全体の20%近くを占め、呼吸の際に吸い込む酸素の30~50%を消費しています。
(FUJIFILMからだサイエンスラボより)
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どのくらいのパーセントかは、研究によって異なりますが、大量の酸素を消費するということは共通しています。
個人的な話ですが、うちの子が小学生のとき、ドライアイスの煙が出るのが面白く、そのドライアイスをこたつのなかに入れ、しばらくそのこたつに入っていましたが、そのうち、「頭が痛い」と言って出てきました。
真似をしないようにしてください(笑)。
酸素の少ない環境では、脳の働きが低下します。
潜水作業で酸素が不足すると、単純な足し算などの計算もできなくなるという話を聞きました。
また、高山病は、死に至ることもありますが、それは結局、体が機能しなくなるのではなく、体全体をコントローする脳が機能しなくなるからです。
それだけ重要な脳を上手に活性化させるためには、豊かな酸素がある中で勉強や仕事をする必要があります。
中村天風氏は、夜寝るときは、窓を少し開けておくことが大事だと言っていました。
窓を締め切っていると、必ず酸素が不足してくるからです。
現在、室内の二酸化炭素を測定する機械が出ています。
私が、昔購入したのはこれですが、今は在庫切れになっているようです。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B091CHPB2G/
これを室内に置いておくと、人がたくさん入ってきたり、又は、話が盛り上がったり、又は、卓上コンロで料理をしたりすると、すぐに二酸化炭素濃度が1000ppm以上になりアラームが鳴ります。
それで、慌てて窓を開けると、通常の大気中の二酸化炭素濃度の420ppmぐらいに戻ります。
この二酸化炭素濃度は、機械を使わなければわかりません。
だから、締め切った部屋で一生懸命勉強していると、いつの間にか二酸化炭素濃度が高くなり、脳の機能が低下し、記憶力も理解力も低下してくるのです。
この二酸化炭素濃度をいつも測定することとは別に、もうひとつ大事なことは、深呼吸によって自分の意識で脳に酸素を送ることです。
実は、これが、いちばん大事なことです。
塩谷信男さんの「自在力」という本があります。
ここに、呼吸法の方法と効果が載っています。
錦城ひかりさんの「正心調息法」の話も参考になります。
「正伝 塩谷式正心調息法」
https://www.youtube.com/watch?v=B1pvuHSNvlw
呼吸法については、YouTubeでバシャールも言っています。
「脳波が上がる「意外な呼吸法」(バシャール)」
https://www.youtube.com/watch?v=Dizf68ctZPA
ここからは、私(森川林)の推論ですが、脳に供給される酸素の量が少なくなると、人間の思考力などの高級な機能からまず酸素が供給されなくなり、次第に、人間の動物的な脳に酸素が供給されなくなるのだと思います。
すると、逆に考えれば、脳に豊富な酸素が供給されると、人間の人間らしい高級な脳以上のもっと奥にある更に人間的な脳機能が活性化されてくるのではないかと思います。
塩谷さんの「自在力」では、呼吸法によって病気が治ったとか、運がよくなったとかの話が実例入りで出てきます。
この本を著した当時の塩谷さんは、確か96歳ぐらいでしたから、書かれていることはほぼ真実だと思います。
なぜ、呼吸法だけで、健康になるとか、運がよくなるかというと、私の考えでは、脳が本来持っている人間の更に高度な脳機能が、酸素の供給によって活性化するからです。
そこまで考えを進めなくてもいいですから、まず、子供が勉強する環境では、二酸化炭素濃度を測定し、常に酸素の多いところで勉強することと、できれば、定期的に深呼吸をして酸素を供給しながら勉強を進めることが大切だと思います。
もうひとつ言うと、なぜ低学年のころの暗唱の勉強がいいかというと、暗唱を10分間していると、深呼吸を10分間しているのと同じ効果があるからです。
暗唱は、幼長から小2までがいちばん抵抗なくできる時期です。
もちろん、そのあとの時期でも暗唱はできますが、年齢が上がると、単純な音読ではなく、覚えようとする音読になるので、暗唱が難しくなるのです。
低学年の時期に、暗唱の勉強を利用して、子供の脳機能を活性化していってください。
■■これからの文化産業における工夫――日本の将来の輸出産業は、機械工業製品から、文化教育サービスの製品になる
●動画:
https://youtu.be/WHqUFQvN3rA
道を歩いていて、工事現場などを通りすぎるとき、そこで使われている機械や設備を見て、「よく、ここまで工夫して作ったなあ」と感心することがあります。
これが、かつての日本の国際競争力の源泉でした。
今も、日本の自動車産業などでは、それが続いています。
しかし、それらの機械工業のあとのサービス産業の分野では、おもてなしなどの人間的な工夫はなされていますが、システムとしての工夫はまだ不十分なようです。
例外なのは、受験教育産業の分野です。
ここは、目的がはっきりしているので、機械工業のような発想で取り組むことができます。
そこでは、工夫した教材だけでなく、偏差値や順位や合格可能性などが、子供たちの勉強の動機づけに使われています。
もちろん、それは、それでいいのです。
しかし、これからのサービス産業の新しい分野は、受験教育ではなく、もっと広義の文化教育の分野になります。
この文化教育の分野では、システム上の工夫は遅れています。
文化教育とは、受験という目標に必ずしも結びつかない分野です。
この文化教育の分野で、人間力だけに頼らない新しい仕組みを作ることが、これから日本が発展する道です。
やがて、日本の輸出の中心は、機械産業から文化産業に移っていくでしょう。
そのときに、他国が簡単には模倣できないようなハイレベルの仕組みを作っていくことが大事になります。
言葉の森の行っている教育は、主に文化教育の分野です。
作文、創造発表、プログラミングなどは、点数や順位や偏差値ではなく、創造と発表の喜びに基づいたものです。
また、国語読解、算数数学、英語も、できるだけ創造や発表の面を取り入れていきたいと思っています。
例えば、授業の前のみんなの読書紹介や、授業のあとの一人一言の時間などは、勉強の能率を考えれば、無駄なように見えるかもしれません。
しかし、この読書紹介や一人一言の時間の中で、みんなが創造的に発表する機会を持つことができ、それがその子の成長につながっていくのです。
言葉の森の教育の目的は、思考力、創造力、共感力を育てることです。
引き続き、この方向で、勉強の方法を工夫していきたいと思います。
■■「読書をする子は算数に強い」を読んで――低学年の時期はとくに勉強よりも読書。高学年の生徒では説明文の読書を
●動画:
https://youtu.be/1-lejLltNQc
言葉の森に、小学校低学年から来る子供たちは、みんな優秀です。
クラスでも、1番か2番という子も多いです。
しかし、その子たちが、受験勉強に入ると、だんだん頭が悪くなっていくのです。
成績は良くなっていくのですが、それに反比例して頭が悪くなっていくのです。
それがわかるのは、話をするときの中身が、次第に表面的になっていくからです。
要するに、考えない、知識中心の話が多くなっていくのです。
その路線で、大学入試までは、やっていくことができるでしょう。
大学入試は、答えのある勉強なので、その頭の使い方で十分なのです。
しかし、大学入試の先は、もう答えのある勉強はありません。
就職試験によっては、答えのある勉強で、成績だけで合否が決まる科挙のようなものもあるので、過去問対策で対応できますが、その先はもうありません。
過去問対策ができない現実の世界で大事なのは、考える力と行動する勇気です。
では、考える力はどこで育つかというと、それはやはり読書です。
中学生高校生以降は、特に難読です。
「難読」とは、難しい本の読書という意味の造語です。
先日、算数の成績も、読書力によるという記事を見ました。
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【算数】なぜ「読書をする子」は「算数に強い」のか?
https://news.yahoo.co.jp/articles/4863d1cfdb8568e4ab2df9322e13de6dca9068c9
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この記事に納得する人は、読書をしてきた人です。
読書力(特に難読力)があると、考える力ができるので、算数数学の解法のややこしい説明も理解することができます。
読書力がないと、解法の難しい説明を理解しようとしなくなります。
この理解力が、算数数学の学力の差になります。
言葉の森の読書記録のページにも、説明文の本が多くなってきました。
特に、小学校高学年の生徒は、かなり難しい本を読んでいる子もいます。
もちろん、読書は楽しく読むことが大事なので、無理に難しい本を読み続ける必要はありません。
難しい本を読もうとして、読書量自体が少なくなってしまえば、その方がマイナスだからです。
試みに、小6の読書記録を見てみると、次のようなリストになっています。
【例】小6の読書記録(11/14現在1109件)
https://www.mori7.com/teraon/ds.php?gakunenn=%E5%B0%8F6
※読書記録は、学年のところをクリックすると、その学年の記録だけが表示されます。タイトルの「読書記録」という文字をクリックすると全学年の表示に戻ります。
ただし、読書が大事だとは言っても、中学生の定期テスト対策などで言うと、読書力だけでは、いい成績は取れません。
それは、今の学校のテストは、生徒に差をつけるために行われているので、テストのための勉強をしなければ対応できないからです。
このテスト対策の勉強で役に立つのは、暗唱力です。
小学校低中学年までに暗唱力をつけておけば、中学生になってからの知識の勉強も、楽にできるようになります。
【例】暗唱検定のページ
https://www.mori7.com/askt/
■■ベネッセの上場廃止のニュースから、未来の教育を考える――一年の計は穀(こく)を樹(う)うるにしくはなく、十年の計は木を樹うるにしくはなく、終身の計は人を樹うるにしくはなし
●動画:
https://youtu.be/F0kW3Kzd9s0
ベネッセがMBOで、株式公開を廃止。
世間の目先の評価から距離を置くことは大事だ。
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ベネッセ創業家が自社買収、上場廃止へ 「進研ゼミ」会員減止まらず、立て直し急務
https://www.sankei.com/article/20231110-IOSJR2AANFMXRFJMNYFZQ2IVLM/
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すでに、紙ベースの通信教育には限界がある。
しかし、受験のニーズでSAPIXなどのリアルな教室に人が集まるのは一時的だ。
AI技術の時代には、受験教育は不要になる。
やがて、IT技術によって受験自体が不要になる。
更に言えば、競争自体が不要になる。
誰もが創造で生きる時代になるからだ。
ついでに、戦争も不要になる。
どの国も創造で生きる時代になるからだ。
いまだに、漢字の書き取りを覚えさせる教育、間違えやすい計算問題を出す教育、生涯使わない知識を覚えさせる教育などが残っている。
漢字は読めればよい、計算は理屈がわかっていればよい、知識は探せればよい。
教育に携わる人は、真面目に勉強してきた人が多い。
学校の先生、塾の先生、高学歴のお父さんお母さんたちは、「でも、一応は……」と言うだろう。
しかし、時代は先に進んでいる。
江戸時代の末期に、「でも、一応は、剣術と馬術と四書五経はやっておいた方が……」と言っていたのと共通している。
新しい時代は見えないから、古い時代の確かなものに、一応は頼ろうとする。
大事なことは、先を見ようとすることだ。
しかし、新しい時代の方向は、STEM(STEMA)ではない。
GAFA(GAFAM)の好きな人たちが言っているSTEM(STEMA)ではなく、もっと文化的なものだ。
今、日本でも起業という概念が広がってきたが、若い人たちの起業の方向の多くがAI技術、特にLLMの技術だというところに視野の狭さがある。
時代の方向は、個性、思考力、創造力、共感力であり、具体的には、読書、作文、発表、対話、学力の教育だ。
学力の土台として、日本語力と数学力がある。
英語力はもうない。AIにまかせればいいからだ。
理科も社会もない。読書ができればいいからだ。
精選された学力の土台の上に、創造と共感の文化を作ることが、今後の教育の方向である。