ログイン ログアウト 登録
 勉強のし過ぎによる勝ち負け感覚を克服する――文化の学力 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 2588番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/20
勉強のし過ぎによる勝ち負け感覚を克服する――文化の学力 as/2588.html
森川林 2016/05/23 21:07 


 小さいころから勉強に力を入れていると、勉強することが苦にならないというよい習慣作りにもなりますが、その反対に勉強中心に世の中を見てしまう弊害も生まれてきます。

 小中学校の勉強は、基本を学ぶ勉強ですから、本来それほど面白いものではありません。九九のような基本的な技能でも、初めのうちは、何でこんなわけのわからないものを覚えさせられるのだと多くの子は感じているはずです。基本となる大事な勉強は、面白くはないものなのです。

 しかし、それでは勉強が進まないので、教える側としては、褒めたり励ましたりしながら何とかその勉強の基礎技能を身につけさせようと思います。
 その意欲付けの方法の一つに競争があります。

 限られた価値ある物があり、それを奪うために競い合うという方法は、人間の意欲に強く働きかけます。
 この競争の持つ意欲喚起を、子供本人が自分を励ますために行う分には何も問題がありません。よく、退屈な勉強をするときに自分でタイマーを測って「何分以内に仕上げる」などと自分で決めて行うのは、競争を前向きに使うよい例です。

 しかし、この競争を親や先生が、子供の意欲付けのために使いすぎてしまうことが多いのです。特に、低学年から塾で勉強するような環境に置かれると、そこでは必ず他人との競争が出てきます。

 この競争意識の問題点は、他人との協力よりも競争を優先した発想をしてしまうことです。
 これからの世の中は、競争よりも協力や共存を大事にする社会になります。かつての社会では、競争に強いことが人間の一つの魅力になっていましたが、これからは競争力よりも協調力の方が評価されるようになります。

 それは、昔のまだ物が乏しかったころは、競争が豊かさの源泉だったからです。しかし、これからの競争はむしろ、環境を破壊したり格差を拡大したりする貧しさの源泉になりつつあるからです。

 未来の社会の中では、競争意識が強く勝ち負け中心に物事を考える人はかえって、社会になじめなくなり、社会からも高く評価されなくなるのです。

 小学校低学年からの過度の競争意識を緩和させるのは、親の役目です。
 子供が、勉強の面で誰に勝ったとか負けたとか、誰が成績がよいとか悪いとか言ったときに、親は同じように「勝ってよかった」とか「負けて悔しい」とか言うのではなく、勝ち負けよりももっと大事なものが世の中にあるということを子どもに伝えていくべきなのです。

 それが文化の教育です。
 これまでの学力は、主に成績に現れる学力でした。
 しかし、これからの学力には、成績や点数で表せない文化的なものが含まれるようになり、それが次第に大きくなるのがこれからの時代なのです。



コメント欄

コメントフォーム
勉強のし過ぎによる勝ち負け感覚を克服する――文化の学力 森川林 20160523 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
すせそた (スパム投稿を防ぐために五十音表の「すせそた」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 教育論文化論(255) 
コメント1~10件
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
国語力、読解力 森川林
読検の解答は個別れんらくでお送りください。 12/29
記事 4331番
国語力、読解力 すみひな
本日の読解検定を受け忘れてしまいました。回答をどちらに送れば 12/27
記事 4331番
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
子どもの文章力 森川林
今の受験は知識の詰め込みの勉強になっています。 考える問題 12/8
記事 5392番
作検研究。森リ 森川林
作文は、褒められても注意されても、そこに客観的な基準がなけれ 12/7
記事 5391番
「作文検定」「 森川林
 今は、AI社会の前夜。  昔は新聞やテレビが中心だった。 12/7
記事 5390番
AI時代に子ど 森川林
AI時代には、先生の役割は「教えること」ではなくなります。 12/6
記事 5389番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
そういう未来が 森川林
 自分には、そういう未来が見える。 >  子犬がいつも 3/14
森川林日記
子犬がいつも楽 森川林
 子犬がいつも楽しく走り回るように、  人間も、生まれてか 3/14
森川林日記
AIの可能性と 森川林
 AIの可能性と限界とは、裏返せば人間の可能性と限界というこ 3/14
森川林日記
Re: 2月分 森川林
 お返事遅れて失礼。 問2のAが×なのは、 「……助 3/7
国語読解掲示板
ChatGPT 森川林
少し大きな話になりますが、かなり現実的な話として書きます。 3/6
森川林日記
Claudeに 森川林
作文検定が成功する確率は何%ぐらいだと思う(笑) (笑 3/6
森川林日記
今後の政治経済 森川林
 Claudeがいちばん自分の考えにぴったり合っていた。 3/6
森川林日記
故障が3件 森川林
 朝、ICレコーダのスイッチが故障した。  オリンパスに問 3/4
森川林日記
AIにふりがな 森川林
●内容(ないよう)には点数(てんすう)をつけませんが、次(つ 2/26
森川林日記
2月分 なかそう
中学2年生の読解検定の質問です。問題3のAは本文の4行目〜5 2/25
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン