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小学生の作文力 as/3680.html
森川林 2019/04/13 06:49 
修 削

 小学生の作文は、学年ごとに重点が異なります。

 学年による違いを理解しないまま作文を教えると、上達しないばかりか、作文を書くことが苦手になることがあります。

 また、そのときはよいように見えても、あとになるとそのよいことがかえってマイナスになることもあります。
 例えば、小学3、4年生でよい書き方だと言われていたものが、小学5、6年生の受験作文ではかえってよくない書き方になることもあるのです。

 作文を教える先生は、その学年による違いを理解して指導することが大切です。

■小学1、2年生は、暗唱と親子の対話のある作文で、その後の学力のもとになる日本語力を育てる

 小学校低学年の時期は、上手な作文を書かせるのではなく、親子の対話を楽しみながら文章を書くことを自然な習慣にする時期です。

 そのことによって、その後の学力の最も重要な土台になる日本語力を育てるのです。

 小学1、2年生に上手な作文を書かせるようとすると、大人の考えた表現を教えることが多くなります。
 子供は、そのときは素直に従いますが、達成感がないので本当の自信はつきません。
 また、学年が上がると、そういう外からの押しつけにかえって反発するようになり、作文を書かなくなることがあります。

 低学年のころは表記ミスが多いのが普通ですが、正しい表記に直すことを重点にすると、書いた作文を直すことが勉強の中心になってしまいます。
 作文は楽しく勉強することが大事ですから、この時期は、よい文章を読ませることと、書いた作文のいいところをいつも褒めるようにしていくことが大切です。

■小学3、4年生は、作文検定で定期的に自分の作文力を把握し、目標を持って作文を書く

 小学校中学年の時期は、ただ書くだけでなく、表現の工夫をしながら書くことによって作文力を上達させる時期です。

 自分の経験したことをただそのとおりに書くだけでなく、書く前の準備として、似た例を探したり表現の工夫を考えたりすることが大切です。

 特に、小学3年生からは、感想文を書く力もある程度ついてくるので、文章を読み取って内容を理解し、そこから自分の似た例や感想を書く方法を身につけていく必要があります。

 一方、感想文でない事実中心の作文の場合は、小学3、4年生が最も作文力が伸びる時期にあたります。
 表現の項目などで、作文を書く目標をはっきりさせて書くことで力がついていきます。

■小学5、6年生は、受験作文に対応した作文力に切り換え、読解検定で国語力を伸ばす

 小学5、6年生の時期は、受験を視野に入れた作文を書く時期で、出来事を中心とした文章から主題を中心にした文章に切り替える時期です。

 そのためには、抽象的な語彙を使う力をつけることが大切で、国語力、読解力を伸ばしながら作文力も伸ばしていく必要があります。

 国語力、読解力を伸ばす方法は、説明や意見の書かれている難しい文章を読み取る練習をすることに尽きます。
 そういう文章を読み、自分なりに短い感想を書くことによって、説明文、意見文を書く語彙力がついてきます。

 また、それまで題材中心に書いていた作文を、主題中心に切り替えるためには、構成を意識して書くことが大切です。
 この構成を意識して書く練習が、その後の中学生、高校生の作文の書き方にもつながっていきます。

■暗唱検定、読解検定、作文検定を活用し、長期的な見通しを持って日本語力を育てる

 学年による発達段階の違いを理解して作文を教えてくれる先生が身近にいない場合は、どうしたらいいでしょうか。

 言葉の森では、そのような人のために、小学1年生から高校3年生まで定期的に受けることのできる読解検定、作文検定を公開しています。

 読解検定、作文検定を定期的に受けることによって、自分の読解力、作文力を把握しながら正しい方向で勉強を進めていくことができます。

 また、暗唱検定は、幼児から社会人まで随時受けることができます。
 暗唱検定のもとになる暗唱文集は、ウェブから自由にプリントアウトできます。
 暗唱検定は、一つの級を合格するために約3か月かかりますから、長期間の家庭学習をひとりでは続けにくいという人は、毎週の暗唱を発表をする場としてオンラインの発表学習クラスを利用することができます。



コメント欄

森川林 2019年4月13日 7時12分  ▽
 小学生の作文力の発達について、ここに書いたほど(簡潔ですが)系統的に書かれたものはないと思います。
 作文教育を専門にしているという人でも、自分の教えているある狭い範囲の学年や、狭い範囲のレベルの生徒を対象にした指導しかしていないからです。

nane 2019年4月13日 7時24分  ▽
 1、2年前、小学校の感想文指導の方法が話題になったことがあります。
 その方法というのは、実は言葉の森が昔開発していたものでした。
 それまでは、学校に、感想文の指導法というのはなかったのです。
 また、昔、作文の通信講座の宣伝文句を見て、なかなかいいことを書いているなあと思ったあと、これまで自分が書いていたことと同じだと気がつきました(笑)。
 よいものが真似されるのは、別にかまいません。
 しかし、本質を抜きにした表面的なことだけの真似では困るので、それで森林プロジェクトを立ち上げたのです。


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