ログイン ログアウト 登録
 公立中高一貫校文系国語の記述・作文の勉強法 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 4487番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/8/21
公立中高一貫校文系国語の記述・作文の勉強法 as/4487.html
森川林 2022/06/21 09:55 


https://youtu.be/oJERU0WSS6U

 公立中高一貫校の国語の記述問題の書き方を説明します。

 問題集を見て、記述や作文の問題をそのままやっていては時間がかかるだけです。
 能率のよい勉強法は、問題を見たあと、少し考えて、すぐに答えの解答例を見ることです。そして、そのような解答を書けばいいということを理解することです。
 自分なりにじっくり考えたい問題は、時間をかけて納得いくまで考えたらいいのですが、受験勉強というのは答えのある勉強です。ここでは、能率よくやることが必要です。

 しかし、ただ答えを見るだけではなく、そこに何らかの法則性と見ておくと、応用力がつきます。
 例えば、今、公中文系の国語で使っている小6の問題集の77ページ「両親は読書の習慣など」をもとに解説していきます。

1.まず、記述は、手紙文や志望理由のようなものでない限り、常体で書く方がいいです。
 敬体は、話しかける性格の文章、常体は自分の中で考える性格の文章だからです。
 もちろん、敬体で書いても間違いということではありません。ただ、これまで、いろいろな生徒の文章を見てきて、自然に常体で書き出す人は、本をよく読んでいて、考えもしっかりしていることが多かったからです。

2.文章の要約は、あまり時間をかけないことです。要約では差はつかないからです。
 小4までの三文抜書きの要領で手早くまとめていくことが大事です。
 設問でまとめ方が指示されている場合は、それに従うことです。

3.似た体験は、公立中高一貫校の受験作文には、決まったように出てきます。
 自分の個性、感動、挑戦、共感のある題材を用意しておき、それを使うように書いていくといいでしょう。特にいいのは、挑戦のある話です。
 大事なことは、他人を批判したり、暗い後ろ向きの話を書いたりしないことです。そういう話は、文章の力を弱くします。

4.感想の部分は、一般化の主題で書いていきます。
 これは、普段から練習していないと、咄嗟(とっさ)には出てきません。また、小学生の間はまだ抽象的な語彙が少ないので、両親と相談しながら考える練習をするといいです。
 本当は、主題を先に考えて、その主題の感想に合う体験実例を書くというのが正しい順序ですが、そういうことができる小学6年生は限られています。体験実例を先に書いて、その体験実例に合うような一般化の主題を書くということでいいです。
 問題集の解答例で、どういう抽象的な言葉が使われているかを見て、そういう言葉を自分でも使えるようにしていきましょう。

 次は、同じ問題集の79ページ「ところで、こどもとは何か」です。

1. この文章の前半は、難しい言葉が使われていて、かなり読みにくいと思います。こういう悪文を書かないようにしましょう。国語の問題集の問題文を読んでいると、その影響で読みにくい文章を書いてしまう人が時どきいます。よくある例は、「前者、後者」などという言葉です。また、「それ」というような指示代名詞を使うよりも、具体的にもう一度同じことを書いた方が読みやすいことが多いです。
 さて、こういう難しい文章に遭遇すると、最初から正確に読まなければいけないと思って、じっくり読み取ろうとする人がいますが、問題文の前半は重要でない話が多く、そのわりに難しく書かれていることが多いと考えておきましょう。大事なことは、文章の後半の最後の方に書かれています。前半は適当に飛ばして読んでもいいのです。

2.実例は、「大人になっていく経験」ですが、小学生にこんなことが書けるわけがありません。
 では、どうしたらいいかというと、お父さんやお母さんに取材するのです。お父さんやお母さんは、自分の小学生時代を思い出して、その中から「大人になったと感じた経験」を思い出すことができます。その話を聞くと、自分の似た体験も思い出せるのです。
 受験作文の勉強の仕方も同じです。両親に取材して似た体験を聞き、その両親の体験をそのまま書くのでなく、そこから連想した自分の体験を書いていくのです。

3.設問に、「理由を含めて」などと書いてある場合は、文章の中に、わざわざ「理由」という言葉をはっきり入れておくことが大事です。
 文章を読む人(採点者)は、じっくり読んでいるわけではありません。斜め読みに近い読み方で読んでいるので、できるだけわかりやすく書いておくことが大事です。

4.「感じたこと、考えたこと」は、漠然と書くのではなく、必ず一般化の主題に関連させて書くように考えましょう。
 そして、文章力に自信のある人は、この感想の部分に自作名言を入れていくようにしましょう。それだけで、印象点2割ぐらいアップします。


 低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


コメント欄

森川林 2022年6月22日 18時51分  
 公立中高一貫校に限らず、受験勉強には共通する勉強法があります。
 それは、問題を解くのではなく、すぐに答えを読んで理解することです。
 解く勉強は、読む勉強に比べて5倍以上時間がかかります。
 だから、1回解く時間があれば、その同じ時間で5回読む方がいいのです。
 それなのに、なぜみんな問題を解きたがるかというと、その方が勉強している雰囲気が感じられるからです。
 国語は特に、読む勉強の仕方が大事な教科です。

kana 2022年6月28日 10時45分  
初めて質問させていただきます。
先に答えを見る勉強法は、国語、算数、理科など科目を問わず、問題内容をとわず共通するものなのでしょうか?
国語の読解問題や算数の文章題が苦手なので、先に答えを見せてしまっても良いのでしょうか?よろしくお願い致します。

森川林 2022年6月28日 11時36分  
受験勉強は答えのある世界ですから、答えを見るというのがいちばんいい勉強法です。
しかし、小中学生のころは、勉強に対する自覚がないので、答えを見てわかった気がしておしまいということもあります。
答えを見て理解シた上で、同じ問題を何度も繰り返す必要があります。


コメントフォーム
公立中高一貫校文系国語の記述・作文の勉強法 森川林 20220621 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ほまみむ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ほまみむ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
記述力(0) 公立中高一貫校(63) 
コメント1~10件
コメントは24時間以内に表示
昔テレビで一億 森川林
最近の研究では、ゲームは頭をよくするということが言われていま 7/17
記事 2968番
昔テレビで一億 匿名
最新の医学研究でYouTubeを筆頭としたスマホコンテンツが 7/10
記事 2968番
掛け声だけでな 森川林
 あおさん、ありがとう。  読書会、確かにいいですね。 6/12
記事 5344番
掛け声だけでな あお
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入 6/10
記事 5344番
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 読解検 森川林
 国語の問題は、数学のような厳密な正解というものはありません 8/12
国語読解掲示板
Re: 読解検 みきひさ
問題文にある「うれしい」と本文にある「愉快、得意な気持ち」は 8/11
国語読解掲示板
読解検定小4 みきひさ
本文7行目に「はじめ自分と同じ年くらい」と書いてあるので、は 8/11
国語読解掲示板
Re: 読解検 森川林
 易しい読解問題は、同じ内容が同じ言葉で書いてあります。 8/11
国語読解掲示板
読解検定小4 みきひさ
問題3ーBに「正三は、自分より強そうな相手にはっきりと意見が 8/11
国語読解掲示板
日本保守党 森川林
日本保守党、 反対勢力の悪口は言ってもいいけど、 少しで 8/6
森川林日記
四行詩:枠組み 森川林
 教育には枠組みが必要だ。  しかし、これまでの教育では、 8/6
森川林日記
作文検定を作文 森川林
 作文教育を学校教育の中心に、  作文検定を作文教育のスタ 8/4
森川林日記
「この世」と「 ゆめ
「この世」からは「あの世」がとっても高くて遠いところにあるよ 7/25
ゆめ日記
SBペイメント 森川林
 クレジットカード支払いの仕組みを探して、SBペイメントに頼 7/25
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン