ログイン ログアウト 登録
 虫の声が言葉として聞こえる日本人――母音言語である日本語を生かして、自然と対話し、自分と世界に働きかける――とりあえず子供たちは勉強に生かす。大人は仕事と人生に生かす。 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 4884番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/25
虫の声が言葉として聞こえる日本人――母音言語である日本語を生かして、自然と対話し、自分と世界に働きかける――とりあえず子供たちは勉強に生かす。大人は仕事と人生に生かす。 as/4884.html
森川林 2023/12/14 05:20 

朝の舞岡公園


●動画:https://youtu.be/12mnAM19K8s

 角田忠信さんの「日本語人の脳」などですでに明らかになっていることですが、虫の声を左脳で聞くのは、日本人だけだそうです。(ポリネシア人もそうだということですが。)

 それは、身体的にそうなっているようで、聞いた音が左脳に行くのか右脳に行くのかという神経の関門があり、そこで日本人は、自然の音を左脳で処理するようになっているのです。

 だから、日本人以外、例えば欧米人は、秋の虫たちが草原で鳴いていても、それを不要な雑音として処理しているので、聴こえないということです。

 角田さんが実際に海外の学者たちの研究会で経験したことですが、秋の草原の虫たちの声が、他の人たちにいくら説明しても聴こえないので、わざわざ録音して、室内で聴かせたら、やっと聴こえたということです。

 自然の音を左脳で聞くのは、日本語の持つ母音中心の言語という特性から来ることで、その母音言語脳が育つのは、小学1年生から3年生にかけてだそうです。
 だから、日本人以外の子供でも、小学1年生から3年生にかけて日本で暮らすと、日本語脳になるということです。

 自然の音を左脳で処理するので、日本人は、勉強しているときに、風の音や波の音や虫の声や鳥の声が聞こえると、集中が妨げられます。
 日本人は、静かなところでないと、集中して勉強ができないのです。


 自然の音を左脳で処理する特性から、擬声語、擬態語が発達しました。
 「雨がしとしとふっている」「風がビュービュー吹いている」「スズメがチュンチュン鳴いている」「オーシンツクツク」「ミンミンゼミ」「テッペンカケタカ、ホトトギス」などです。

 だから、日本人は、自然界を人間界と同じように見なして暮らしています。
 日本人にとっては、自然が人間のように語りかけてくるので、人間もまた自然に語りかけることができるように思うのです。


 無農薬のリンゴを作った木村秋則さんの話ですが、何年も無農薬栽培がうまく行かず、次々に元気がなくなっていくリンゴの木に1本ずつ語りかけたそうです。

 しかし、リンゴの木への語りかけを他人に聞かれると恥ずかしいので、隣の農園との境界あたりにあるリンゴには語りかけなかったそうです。

 のちに、その境界近くにある語りかけることのできなかったリンゴだけは全部枯れてしまったということです。

====
【ゆっくり解説】「奇跡のリンゴ」木村秋則さんが語る不思議体験がヤバすぎるんだが…
====

 日本には、言霊(ことだま)という文化があります。
 言葉は、単なる音の振動ですから、実体はありません。
 しかし、その単なる言葉が、現実の実体に働きかける力があるという考えです。


 人間は、自分の感情や意識を直接コントロールすることはできません。
 元気のないときに、元気を出そうと思っても、なかなか元気は出てきません。
 しかし、そのときでも、言葉を出すことはできます。
 外に出した言葉を媒介にして、自分の意識や世界の現実に働きかけることができます。
 母音言語の日本語には、特にその力が強いのです。

 例えば、元気のないときでも、「ありがとう。うれしい。」という言葉を何度も口に出して言っているとどうなるでしょうか。
 最初は、ありがたくもうれしくもないので、言うこと自体に抵抗があります(笑)。言っていることが嘘だからです。

 しかし、それを何度も言っているうちに、次第に、本当にありがたくてうれしいような気持ちに少しずつなってきます。
 これは、日本語の特性を利用した自分自身をコントロールする方法です。
 そして、自分をコントロールするとともに、やがて現実の実体もコントロールできるようになるのです。

 それが、塩谷信男さんの大断言という考え方です。
====
正伝  塩谷式正心調息法
https://www.youtube.com/watch?v=B1pvuHSNvlw
====

 子供たちは、今、勉強に苦労していると思います。
 つまらない勉強と、煽られる競争の中で、ストレスを感じている子供たちは多いと思います。
 そのときに、この言葉によるコントロールを生かすといいのです。



コメント欄

コメントフォーム
虫の声が言葉として聞こえる日本人――母音言語である日本語を生かして、自然と対話し、自分と世界に働きかける――とりあえず子供たちは勉強に生かす。大人は仕事と人生に生かす。 森川林 20231214 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
むめもや (スパム投稿を防ぐために五十音表の「むめもや」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
息抜き(19) 日本語脳(15) 
コメント1~10件
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
子どもの文章力 森川林
今の受験は知識の詰め込みの勉強になっています。 考える問題 12/8
記事 5392番
作検研究。森リ 森川林
作文は、褒められても注意されても、そこに客観的な基準がなけれ 12/7
記事 5391番
「作文検定」「 森川林
 今は、AI社会の前夜。  昔は新聞やテレビが中心だった。 12/7
記事 5390番
AI時代に子ど 森川林
AI時代には、先生の役割は「教えること」ではなくなります。 12/6
記事 5389番
【合格速報】順 森川林
Rさん、合格おめでとう!! よくがんばりましたね。 受験 12/4
記事 5387番
森リン大賞9月 森川林
 従来の作文評価は、小学校低学年では「正しい表記ができている 11/9
記事 5382番
作文の学習で大 森川林
 「何でも自由に書いてごらん。いつでも褒めてあげるから」とい 11/7
記事 5381番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年12 森川林
 12月8日から、中根が休講してしまい、いろいろな連絡が遅れ 12/22
森の掲示板
3I/atla 森川林
日本にはかつて穏やかに何万年も続いた縄文文明があった。そのよ 12/12
森川林日記
Re: 11月 森川林
 これは、解き方の問題ではなく、読む力の問題です。  読解 12/5
国語読解掲示板
Re: ICレ 森川林
 ChatGPT、あまり文章うまくないなあ(笑)。  音声 12/5
森川林日記
ICレコーダと 森川林
AI時代に子どもが伸びる――全科学力クラスという新し 12/5
森川林日記
noteのペー 森川林
https://note.com/shine007 12/4
森川林日記
11月分 4  あういと
問題7と問題8が分かりません。 キーワードはわかるのですが 12/3
国語読解掲示板
Re: 森川林
 字がきれいだったのは、そのあとの日記の内容を見ると、弟が葛 11/30
国語読解掲示板
Re: 11月 森川林
 お返事遅れて失礼しました。  易しい国語問題は、「同じ言 11/30
国語読解掲示板
ともとも
小5の11月の読解検定のBの問題が誕生日だから字が綺麗だと思 11/28
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン