森リンの丘 森リン大賞の記録


森リンの丘


 

12月の森リン大賞と上位入賞者(小1の部72人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 キッザニア きよれ 62 28039495892
2 二回もトイレにいってしまった きみけ 60 50139536580
3 きろくかい ルビー 59 43539435280
4 クリスマスツリーをかざったこと あじさい 59 46946445192
5 がっしょうのかい ピカチュウ 59 33339475190
6 きょうのこと なりの 59 65742445084
7 チェンバロ 清良 59 35239445083
8 がっそうのこと きもれ 58 39443435083
9 さんすうのテストをうけたこと きゆけ 57 45438434779

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(小2の部116人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 ディズニーランドに行ったよ おはなちゃん 67 56142547581
2 校内マラソン大会 みるく 67 103541557283
3 マリアズのえんそう会 じんか 66 106643537079
4 ディズニーシーにずっといたい クリーム 66 52042576977
5 うれしい、スピードが速い自転車 とらたいがくん 66 39441486593
6 ピカピカ さわむ 66 42941476290
7 クリスマスツリーをかざったこと レモン 66 55738476095
8 金魚とタニシとなぞの魚 リリー 66 86751445989
9 アウリカンダンス みりまりん 65 55341486084
10 スカイツリーって高いな! コッピー 65 40138475990

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(小3の部161人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 赤ちゃんの世界 長村 真由美 76 597415093105
2 平和への道 おゆな 73 73443488892
3 アインシュタインと原ばく きゅうちゃん 73 127151648189
4 いろいろなバッタ イナズマなおき 71 62539547186
5 なぜ原子力を作ったの、アインシュタイン博士 りめい 71 69844546683
6 こうたのいろいろ パルキア 70 58446476793
7 オクラばんざーい ガゼル 70 76248476676
8 かくへいきのない平和な世界 きやも 70 75749456592
9 わたしのお手伝い りすっぴ 70 85543486492
10 友達っていいな! レモネード 70 86244476295

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(小4の部137人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 ダイナミック・アンド・ピンチな泳ぎ ダイヤモンド 79 698436910081
2 ぼくのすきなスポーツ MANCHESTER U 79 98653808877
3 無口でおとないしい私の友だちのしほちゃん なっち 78 106446627992
4 こころがいやされる羊毛ゆりかご ふらいぱん 77 86842588883
5 大好きな友達&親友 ルナ 77 87441568896
6 次こそ、ゆう勝 ピカピカ 76 84143588280
7 オレってついてない? うっちー 76 110148547887
8 大切なたからもの スヌーピー 76 101744667881
9 大切な宝物 いちご 76 84546547090
10 お米は生きているを読んで みすか 76 91152546887


12月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部143人中)


私の食に関するアルバム
みっくまっく
「いただきまーす。」
一同が一斉にがつがつと食べ始めた。でも私だけは違った。一人でご飯の一口しか食べない。
私の友達は、
「ねえ美有紀、なんでそんだけしか食べないの?。ねえ、競争しようよ。ねえってば、聞いてるの?。」
でも食が細い私は
「・・・。」
何も応答は無かった。昨日の不愉快な現実からは眼をそらせなかったからだ。その私が最もいやな事実とは・・・。
 先日の給食はものすごくまずそうなメニューであった。いま思えば、期待に裏切られた、といったほうが正しいかもしれない。
給食係が告げた。
「今日はご飯、牛乳、アユのみそ焼き、ピーマンとチーズのアツアツ卵焼き、里芋と野菜の和え物です。皆さん残さず食べましょう。」
その言葉を聴き、私はふらりと倒れそうになった。
「ゲッ!今日私が大嫌いなメニュー!給食ってメニューがチンプンカンプン!だから頭いたいって言って帰っちゃおうかな・・・。」
なんて思いながらも私はちびちび食べていた。
でもそのときの担任は給食はちゃんと食べなきゃいけないといつも言い張っている四年の先生、小林先生だ。「食」に関しては吃驚するほど厳しい。食がない私はいつも先生から、
「有紀ちゃん、食べてみなサーーーい?。」
などといつも説教を受けていた。私は「馬の耳に念仏」というようにいつも聞き流していた。左の耳穴からはいって右の耳穴へとスルーする。あーあーあーあー、困っちゃう、いつも私はそう思っていた。自分のためとは存じているのだが、なかなか口や手がいうことを利かないのである。
指定日の抽選会の日に完食すればシール、と同様にごほうびが貰える。私は一回もそんな御褒美なんて取ったことは無かった。欲が体中をめぐっていたとも考えられる。その抽選会は、第三月曜日の昼・・・つまり今日だった。御褒美当てのやり方は、超単純だ。先生とじゃんけんをして、勝った(生き残った)人が貰える。但し、それは給食を完食しなければいけない。でもこの苦境を何とか乗り越えるだろうか。御褒美目当ての私は、まるで国政よりカネに目がくらんだ大臣になった気分だった。
「頂まーす。」
そして給食を見た私は、思わず笑い転げそうになった。「里芋と野菜の和え物」という題なのに、里芋が一つも入っていないからだ。あの屈辱的なネバネバ感も含まれてない・・・?そ、そんな、ぁ。里芋は、ぬるぬるしたところとまるで蜘蛛の巣のようにきらめくネバネバ感が嫌だ。でも、いまはとにかく喜ぶべきである。
「大嫌いな里芋が入ってないなんて・・・?」
「こりゃラッキー!。」
そう思った私はするりと第一難関を突破した。
第二難関は・・・ピーマンとチーズのアツアツ卵焼き、だ。そもそもピーマンは大嫌いだけど、チーズは嘔吐するほど嫌いだ。あのTVCM(テレビコマーシャル)のとろけるチーズのイメージ画像を見ると、眼をそらしてしまう。それと、チーズを熱くして(オーヴンで溶かす)トロトロ(どろどろ)にしたときなんかのイメージを思い浮かべると、はきたくなる。まるで、地上最強のとろーりトロケルチーズトロール(駄洒落)のようだ。(笑)ま、とにかく食べてみた。一口、二口、三口・・・。食べているうちに、私の顔がだんだんとひきつってきた。口を開けて、呆然としている。とてもまずかったのだ、そのヘンテコ料理は。思わずはきそうになってしまった私は、そばにあった牛乳で口内にある異物のようなものを流し込んだ。食べているうちに、目は泣きそうになって血走っているし口はそのまずさにアングリ開けている。こんなにまずい給食を食べたのは自分でも初めてだった。今思うと、口の中に食卓物を詰め込んで牛乳やみそしるで流し込んでいる自分がおかしかった。
「チリーン・」
給食終わりのタイムベルがなった。私はとうとう完食しなかった。
と・こ・ろ・が、・・・先生は
「ちょっと今日先生は、いまから職員室で会議があるので、今日の抽選会は無しにしまーす」
と告げた。それを聞いた大胆の生徒たちは、
「エーーーーーーーー。」
と不満げな声をあげた。でも私だけは、顔に赤らみを取り戻していった。よかったぁ、という気持ちが心を揺るがした。でも、あの料理を思い浮かべると、再び吐きたくなる。もう二度とあんな給食は真っ平だ・・・私は真心からそう思った。
 それとは真逆の話。私が好きな食べ物は、果実だ。ビタミンも含んでいるし、美味しいし、髪応えがいいからだ。よく、給食で果実が出る。私はその時給食はいつもどおり食べないけれど、果実だけはバリバリ食べる。友達には、
「何で果実だけ食べるの?。」
とよく聞かれる。が、私はきまって
「別バラだから。」
と答える。美味しくないものは食べられないけど、美味のものはいくらまでも入る。私の腹はそう応答した。
 私は、好き嫌いとはじぶんの味覚や心などで決まるんだなと分かった。
 「ご馳走様でした・・・」
嫌な顔をしながら私は箸をおいた。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 私の食に関するアルバム みっくまっく 79 2036387610283
2 はくほどまずかった思い出  孫悟空 79 113839529483
3 家庭の料理が一番 カラフル・ハワイ 79 101841498993
4 理解が大切 きくた 79 104148718589
5 食文化のちがい アルセウス 78 80746688890
6 納豆のたれ Qちゃん 78 92544578284
7 おいしかったことまずかったこと キバゴ☆ 78 92153548281
8 たで食う虫も好き好き ききほ 78 96941607979
9 これこそ食事 りょうたろう 78 196044497295
10 おいしかったことまずかったこと なむき 77 87444558281

 1位の作品は、自分の名前の固有名詞が入っていたことと、書き出しの部分で主語と述語の対応が少しわかりにくいところがあったことから、代表作品として表示しませんでした。名前は、イニシアル又は匿名で書いておくといいと思います。

12月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部131人中)


夢中になれば無敵である
ミス・バニー
人が生まれながらに持っている能力は、その人の経験と、努力で、ある程度変えることができる。また、自分が生まれながらに持っている資質というものは、うっかりして気がつかないことが多い。この資質はその人だけの泉である。そして、魚が喰らいつけば、じっくり引けばいいのだ。一歩辛抱強く、青春の目標に向かって進めばいいのだ。どんなにむちゃくちゃな夢でも、ビックスケールに描けばいいのだ。若い私たちには、無限の可能性があるのだから。
 私が夢中になる場合は、三つある。本を読んでいる時と、次に進む喜びを知った時、好きなことをしている時だ。その中で、私は五年生の時にバスケットボールに夢中になった。それは、ちょうど,K小との練習試合が迫っていた時だった。K小は、バスケットボール部があるくらいで、その手に関してはとても強い。勝てるわけも無いのに、私たちチームメイトは、休み時間をつぶして、全力投球したのだった。毎日毎日くたくたになるまで練習できたのは、K小に勝つという目標があったからだった。結果は、あと一分あれば同点というところで負けてしまった。しかし、練習をしなければ、ぼろぼろに負けていただろう。目標があったから、練習できた。練習したから、あと少しで勝利に手が届くところまでいった。こう思うと、夢を描くことは大切だと思う。ただ頑張るのではなく、具体的に目標を立てたならば、どれだけの夢をかなえる人が増えるのだろうか。夢のかなえ方①は、まずヴィジョンを描くことではないだろうか。
 私が毎日夢中になっているものは、本だ。この時代は本を読む子が少ないというが、私は本を読まない子が信じられない。その子はまだ面白い本に出会っていないのだろうが、他の、楽しく面白いゲームという遊びぐらいしか知らないのだろう。本は自由である。どんな時にも、どんな人にも夢見ることができる無限の世界が中に詰まっているのである。これが、私が毎日本に夢中になっている理由の一つだ。
 人間にとって何かに夢中になるということは、その分野においては、大きく成長できるチャンスではないだろうか。しかし、片よりすぎてもならない。どんなことにも、面白いと思えてくる節はあるのだろうから、夢中になることが無い人は、まず知ってみてはいかがだろうか。好きこそ物の上手なれ。勉強を知ってそれが楽しいと思えるようになれば、それはもう苦しいものではなく、いつの間にか遊びに変化しているのではないだろうか。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 大切な「つとめる」、不必要な「しいる」 ブレイド 86 122557748687
2 夢中になれば無敵である ミス・バニー 82 101959647381
3 おいしいおにぎり さめてもGOOD! さきぽん 81 94154647781
4 あきらめずにやり通す ちはや 80 116547748587
5 野菜いため入りちくわの卵&チーズ巻き かねめ 80 98444638187
6 大人になる ともじろう 80 102443668180
7 勉強@たのしい? コレルリ 80 108249617986
8 あの日の時間に戻りたい! 元親 79 1278536811087
9 朝寝坊 かふた 79 1153476410183
10 夢中という喜び はるりん 79 105744718680

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部88人中)


社会情勢が進むにつれて
あまぐり
 語源がわからなくなると、もとの語の発音や意味に変化を来すことがある。漢語の場合には、それに使われた漢字が忘れられると、意味用法の転ずるこよが少なくない。つまり、話し言葉では漢字でどう書くかを問題にしないから、意味を支持するものがないためにとにかく変化しがちである。たとえば、「馳走」「遠慮」「結構」「世話」等の漢語は話言葉で使われているうちに原義とかなり違った意味用法になっている。語源のとおりでは社会情勢の変化に合わなくなるものが多い。そうかといって、一々言葉を言い換えるのも大変なことだろう。私は私は社会情勢に合わせて言葉をかえていくべきではないと思う。
 その理由は第一に、頻繁に言葉を変えると社会の中で混乱が起きるからだ。今の社会情勢だと語源のとおりで話すと意味が少し通じなかったりと多々、不便が生じる。だが、社会がどのようになったらこの言葉を変える。などの線引きが非常に難しい。更に、近代化が進む都会では言葉が変わったとしても田舎の人たちには伝わらない。今は高齢化社会とも言われている日本。高齢者はどんどん田舎のほうに移住する一方で都会では近代化が進む。それにつれて言葉の変化が生じてしまうと、都会と田舎の格差が生まれてきてしまうかもしれない。そして、都会から田舎に移住する人がいたとしても、そこで語源の違いと格差によるによる混乱を招く可能性があるからだ。
 その理由は第二に、日本の文化に慣れ親しんだ言葉には日本人ならではの感情を抱えているからだ。日本は他の国にはない方言という日本独自の文化を背景とした言葉がある。それは、昔からの語源が今も変わらずにあるからこそ成り立つ言葉である。ところが、その語源を社会情勢によって変えてしまうとその方言が崩れてしまうというように考えられる。つまり、その言葉の変化によって人々のコミュニケーション不足が生じ、日本という国の活気が失われてしまうかもしれないのだ。
 確かに、今の社会情勢に合わせて言葉を変化させ、近代化が進むことも必要だ。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」という名言があるように自分になじんでいる日本古来の言葉などを使ったほうがお互いに意味が通じ合うし実感が湧くのではないか。さらに、外来語の定着度における理解度のデータによると、一番多くて70%前後で一番低いと3%程度。どれも大体は低い。つまり、人間が新しい言葉や外来語を使う上でそのことばをあまり理解していないのだ。そして、新しい言葉ばかり発達してしまうと日本独自の文化や伝統などを後世に伝えることも厳しくなってくるかもしれない。つまり、言葉のちょっとした違いだけでいろいろな規則や習慣が変わってきてしまうのだ。そう考えると、言葉というのはあること自体に意味があり、人間が生きていく上で欠かすことが出来ないものなのだ。つまり、社会情勢が進むにつれて言葉というのは安易に変えるべきではないのであるのである。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 社会情勢が進むにつれて あまぐり 89 123073657699
2 命の締め切り きぬこ 88 123459688490
3 死の緊張感 織田信之助 87 101968788190
4 言葉 ポセイドン 86 117559909584
5 ことばは時代と共に ことのは 86 133561738986
6 期限の大切さ さおりん 86 109663678083
7 言葉の変化 真理子さん 85 122158799590
8 行列の良さ チョコボ 85 104661848989
9 生と死の意識 しちみ 85 124461728884
10 行列にもルールがある ピクシー 85 111753698195

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部68人中)


言葉の重要性
チョコ
 何をするにしろ、どうしたら失敗するか、ということを知っていて失敗することはめったにない。そこで、次に同じことをするときに、「また失敗するかもしれない」と思うと、ほんとうに失敗してしまう。「失敗は成功の母」といわれるように、失敗を重ねることによって、次第に成功に近づいてゆくのが脳の自然の働きだ。ところが、失敗を恐れると、脳も人間も発展しないのだ。もちろん、「今度は絶対に成功するぞ」と思い込んでも「失敗した」らたいへんだ」ということには負けてしまう場合がある。成功した経験がないと、「成功」ということばでは脳は成功に向かってはたらかないからだ。どうしたら成功するかは、本人にも自覚されていないが、以前に成功した経験があると、その時の脳のはたらきがひとりでに進行して、成功を重ねることになるのだ。この文章は千葉康則さんが書いた「ヒトはなぜ夢を見るのか」の一部である。千葉さんはこの文章で、人の言葉がその後の行動にどう影響するかということを述べている。その言葉とは良いものなのか、悪いものなのか。
 まず良いものだという意見。理由は、自分に自信がついたり、モチベーションが上がる時があるからだ。私は今年の九月に英語のスピーチコンテストに参加した。自分で決めた文章を、三分以内に暗唱するというルールだった。夏休み中は覚えるための音読がとても大変だった。なぜかというと、声に出す音読だけでなく、心の中での音読もしたからだ。ある日は、「三分以内に音読する!」。そしてある日は「五位くらいまでに入賞する!」。心の声は大きくなるばかりだった。果たしてこの音読の効果はあったのか。それがもうアリアリだったのだ。そのおかげで発表直前に、今まで心の音読をしてきたすべての言葉達が頭の中でぐるぐる回転して、不安な私に自信を与えてくれたのだった。だが結果は、三分以内も五位入賞も果たせなかった。とても残念だったが、発表直前にあったことがなかったら、もっと他にも果たせなかったことがあったと思う。
 次に、悪いものだという意見。理由は、もう駄目だという在りもしない結果を言葉にしてしまって、その結果にしようと体が態勢を整えてしまう時があるからだ。私は陸上部に所属しているにも関わらず、陸上関係のほとんどが苦手だ。学校の体育の授業で走り幅跳びをした。これも私の苦手なものの一つだ。他の陸上部の子はもちろん、運動部の子のほとんどが三メートルを超えていたのが普通だった。二メートル台というと、吹奏楽部などの文科系の部活に所属する人が多くいた。私は陸上部だというのにその域にいた。恥ずかしかったが、私はすぐに開き直った。なぜかというと、自分は幅跳びが嫌いで苦手だということを知っていたからだった。そうやって決めつけていたからだった。いつも幅跳びの時間になると、「どうせ」という言葉が頭の中で響いている。だから心が開き直るのを見た体も開き直って、私を二メートル台に跳ばせていたのかもしれない。
 行動に影響する言葉は良くも悪くもある。一番重要なのは、人間が言葉をプラスかマイナスかの方向に選ぶことによって、行動もプラスかマイナスかの方向に左右するということを、私たち人間が知っておくことだ。「悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである」。その「時と場合」とは、言葉のことだ。『うさぎとかめ』のうさぎのようにプラスの言葉を考えていたとしても、結果はマイナスになってしまうこともある。全てが言葉で結果が決まると思ってはいけないということを、私達もこのうさぎも思い知った。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 言葉の重要性 チョコ 85 148156698280
2 個人意識と地球意識 たけたけ 85 104357787590
3 いいえと言えるか言えないか なまず大使 85 132864586690
4 プラス面を増やそう! まりい 84 106156627887
5 私と我々 ひよこ 84 101362677786
6 言葉と行動 さくら 84 123256647496
7 朝寝坊 サッカー 83 111054638284
8 言霊 柏もち 83 106259647095
9 経験とことば きやの 82 100851697392
10 二つの利益 フェアリー 82 111253637086

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部53人中)


我愛する。故に彼と我あり
ハーマイオニー
 現在、新聞、テレビ等のメディアでは、中国の人名・地名は日本語の漢字の読みで伝えられる。中国国内でも同様に日本人の名前も中国の読み方をする。それに対して、韓国・朝鮮の名前は現地での発音どおり、もしくはそれに近い読みをカタカナ表記するようになっており、あちらでも同様である。これは、それぞれの国との話し合いでそういうことにしているらしい。このように、漢字の文字とカタカナの音が分かれる場合、紙の上だけの関係であれば文字で済むが、愛を伴った関係であれば、相手の名前を正しい音で呼ぼうとするのではないか。
 私は、自分のつかう言葉に愛を込められるような人間になりたいと思う。そのためには、具体的にどうすればよいだろうか。考えられる方法としては2つあると思う。
 第一に、当たり前だが、相手の名前など、大事なことは忘れないようにすることだ。ただ、当たり前と言っても、これは容易なことではない。社会生活を送る中で、人は、毎日多くの人間に出会うだろう。その立場や職業によって、相手人数の多寡はあるだろうが、何かしら他人と交流し、あるときは共に、またあるときは競って活動することになるはずだ。そういった場合、相手のフルネームを知っているのと、知らないのとでは、全く印象が変わってくる。相手を知りたいと思う気持ち、相手への興味の度合いは、すなわち、相手への愛情である。私もそうだし、誰もがそうだと思うが、「かっこいい」「かわいい」「すてき」「おいしい」「おもしろい」など、自分にとって好ましいと思える人や物は、その名前をすぐに覚える。たとえ、ビジネスマンがそのような必要に迫られて取引相手の名前を覚えるとしても、やはり同じことだと思う。名前を覚えることは、まずその対象への最初の関心の表現ではないか。そこから愛ある人間関係がスタートするのだ。
 第二に、国際交流、異文化交流の場においても、いや、そのような場において特に、相手の国や文化を尊重することが大事になるだろう。田中角栄は、人の名前を覚える天才だったそうだ。彼が大蔵大臣だった時代に、大蔵省に入省した野口悠紀雄氏は、新人全員の名前を、メモも見ず、他の職員や秘書にも聞かず、すらすらと呼んだという田中大臣の逸話を披露していた。当然、これは若い職員たちの心をとらえた。田中角栄の仕事には、功も罪もあろうが、このような彼だからこそ、大胆かつ繊細な外交政策を可能とし、日中国交正常化を成しえたのではないか。今日の中国との関係を考えると、彼の政治から学ぶことは少なくないと思われる。
 確かに、言葉を記号として扱うようなドライなやり方の方が効率がいいかもしれない。人を名前で呼ばず、番号を付けて処理するような発想は、コンピューター上では役に立つだろう。しかし、人間であれば、言葉に愛を込めることができるはずだし、そのような生き方が必要であると思う。「家とは、外から見るためのものではなく、中で住むためのものである」という言葉がある。人間もまた、外から眺めていればいいのではなく、自分と相手が愛情を持って交流するからこそ、相手の存在も、また自分自身の存在も生きてくるのだ。デカルトの言葉になぞらえれば、「我愛する、故に彼と我あり」である。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 我愛する。故に彼と我あり ハーマイオニー 96 1334771009886
2 違いの理解 だるまー 90 127362728592
3 死に対する意識 ちえのわ 88 204072697690
4 日本語の曖昧さ トウモロコシ 87 161164627790
5 untitled (^ω^#)ピキピキ 86 191768627387
6 名前の重要さ むさし 85 104263718387
7 意思 かはふ 85 107962768181
8 自分の意見を持つこと 嵐ちゃん 85 140258607287
9 気持ちを込めて さえピ 82 96454697887
10 言葉に愛を込める えむや 81 105453778492

 

12月の森リン大賞と上位入賞者(高1高2高3社の部139人中)


退路を断った目標設定
くこう
 「自分のやるべきことはすべてやった」と、フィギュアスケートの日本選手権が始まる前に、浅田真央選手がコメントした。昨年、オリンピックで2位、世界選手権で優勝した彼女だが、今年度は表彰台に上がっていない。彼女は、悪い癖を直さないと、点数が伸びない事を知り、今年度で、基礎からジャンプの修正を実行した。フィギュアスケートを始めたときからの癖を直すのは、とても時間がかかる。だが、修正の始まりは九月と遅く、修正が間に合わなく、十一月からの試合のシーズンに結果が残せなかった。その中、世界選手権の出場権利をつかむための最後のチャンスとなる日本選手権で、彼女は退路を断った挑戦をした。私は、だれでもアスリートのように、退路を断って必死に実行することは大切だと考える。
 その理由は第一に、退路を断つような締め切りを自覚しないと、計画性のない行動を送ってしまうからだ。締め切りと計画性の対応では、高校、大学、大学院、の各課程によって違いがある。高校生では、学校から与えられた計画による、定められた締め切りによって進行される。計画や締め切りは自分意思がない。大学の過程では、学校から単位というブロックがちりばめられ、四年間で規定される単位を取得するのに、自らパズルを組み立てる計画を建てる。そのため、大学の過程は、高校の過程よりも自己管理にまかせられ、取得する単位の計画性が必要となる。大学院の課程は、自ら研究したい内容を、教授と一緒にゼミ中心で実施していく。大学院過程は、研究する内容も、締め切りも、計画も、すべて自分で道を創らなければならない。高校、大学、大学院と、それぞれ締め切りのあり方は違うけれど、成長の過程に沿った、締め切り、期限というものがあることで、力を発揮できる。締め切りは弱い自分の心へのプレッシャーを与え、それを乗り越えるからこそ、人は成長する。若年層は、自分の力の把握と、適正な締め切りが決められないので、指導者が決めいていく。成長するにつれて、締め切りを決めるのは、自分自身になる。当然、節目においては、退路を断った計画も必要となる。すなわち、自分に厳しく生きるということが、自分にとっても生きがいとなり、自己による締め切りの設定と実施の積み重ねの経験が、その後の指導者への立場に導くであろう。
 その理由は第二に、退路を断つ締め切りがあるからこそ物事に一生懸命取り込めることだ。これは、企業も同様で環境配慮の対応が当てはまる。環境省(一九九四年)によると、世界の二酸化炭素の排出量の割合は、一位がアメリカで二二.四%、四位が日本で四.九%とある。日本を基準にしてアメリカの二酸化炭素の排出量は、四.六倍となる。そして、人口差を考慮するのに、世界の人口ランキング(一九九四年)によると、アメリカの人口が二億六千三百万人であり、日本の人口が一億千五百万人となる。すなわち、アメリカは、日本に比べて、人口で二.一倍であるが排出量が四.六倍となる。アメリカは、人口比率を考慮しても、排出量が多いことが明確である。アメリカの排出量が多いのは、アメリカ政府が厳しい環境設定をしたいが、産業界から反対をうけて規定がゆるくなると考える。例えば、京都議定書にアメリカが最終的に離脱したのもその面が高い。一方、日本の政府が、「守れない」という、きびしい排気ガス規制や消エネルギ規制の設定の中で、日本の企業は環境配慮への製品を開発してきた。すなわち、退路を断つきびしい規制があるからこそ、環境に強い製品が生まれさせ、企業を強くさせてきた。厳しい規制が企業を強くし、よりよいものを生み出すもとになる、条件がきつければきついほど、いい物が生み出せる。
 確かに、退路を断たなくても、物事は進められる。だが、なれた環境での人間はなまけてしまうのだろう。しかし、「なまけ者であることを批判するよりも、人間とはもともとそうしたものだということから出発すべきだ」と、名言にあるように、自らの背の竹に合せた目標の設定が必要だろう。だが、退路の立たない目標の設定はどうしても自分に甘くなる。何事もやりぬくには要所で退路を断った目標の設定が時には必要となる。だから、浅田真央選手はオリンピックの翌年にも関わらず、自分の弱点を直し、全日本選手権を目標にして、世界選手権への切符をつかんだ。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 退路を断った目標設定 くこう 90 1780699711089
2 著作権問題 いすも 90 163782768292
3 ボランティア精神 おめか 87 120558778792
4 清書 まじめさん 87 135156688190
5 清書 きむた 85 123052708092
6 実感 ちな 84 103756878289
7 [清書]考えてみると、私の家では きれあ 84 106862607595
8 たっぷり ゆりん 83 109456849184
9 蓄積の必要性 野球小僧 82 113457739386
10 蓄積による閃き ゆうちゃり? 81 142448848684



2024年02月の森リン大賞 |  2024年01月の森リン大賞 |  2023年12月の森リン大賞 | 
(23年8月~23年11月未集計) |  2023年07月の森リン大賞 |  2023年06月の森リン大賞 |  2023年05月の森リン大賞 |  2023年04月の森リン大賞 | 
2023年03月の森リン大賞 |  (20年10月~23年2月未集計) |  2020年09月の森リン大賞 |  2020年08月の森リン大賞 |  2020年07月の森リン大賞 | 
2020年06月の森リン大賞 |  2020年05月の森リン大賞 |  2020年04月の森リン大賞 |  2020年03月の森リン大賞 |  2020年02月の森リン大賞 | 
2020年01月の森リン大賞 |  2019年12月の森リン大賞 |  2019年11月の森リン大賞 |  2019年10月の森リン大賞 |  2019年09月の森リン大賞 | 
2019年08月の森リン大賞 |  2019年07月の森リン大賞 |  2019年06月の森リン大賞 |  2019年05月の森リン大賞 |  2019年04月の森リン大賞 | 
2019年03月の森リン大賞 |  2019年02月の森リン大賞 |  2019年01月の森リン大賞 |  2018年12月の森リン大賞 |  2018年11月の森リン大賞 | 
2018年10月の森リン大賞 |  2018年09月の森リン大賞 |  2018年08月の森リン大賞 |  2018年07月の森リン大賞 |  2018年06月の森リン大賞 | 
2018年05月の森リン大賞 |  2018年04月の森リン大賞 |  2018年03月の森リン大賞 |  2018年02月の森リン大賞 |  2018年01月の森リン大賞 | 
2017年12月の森リン大賞 |  2017年02月の森リン大賞 |  2017年01月の森リン大賞 |  2016年12月の森リン大賞 |  2016年11月の森リン大賞 | 
2016年10月の森リン大賞 |  2016年09月の森リン大賞 |  2016年08月の森リン大賞 |  2016年07月の森リン大賞 |  2016年06月の森リン大賞 | 
2016年05月の森リン大賞 |  2016年04月の森リン大賞 |  2016年03月の森リン大賞 |  2016年02月の森リン大賞 |  2016年01月の森リン大賞 | 
2015年12月の森リン大賞 |  2015年11月の森リン大賞 |  2015年10月の森リン大賞 |  2015年09月の森リン大賞 |  2015年08月の森リン大賞 | 
2015年07月の森リン大賞 |  2015年06月の森リン大賞 |  2015年05月の森リン大賞 |  2015年04月の森リン大賞 |  2015年03月の森リン大賞 | 
2015年02月の森リン大賞 |  2015年01月の森リン大賞 |  2014年12月の森リン大賞 |  2014年11月の森リン大賞 |  2014年10月の森リン大賞 | 
2014年09月の森リン大賞 |  (2014年7~8月は未集計) |  2014年06月の森リン大賞 |  2014年05月の森リン大賞 |  2014年04月の森リン大賞
2014年03月の森リン大賞 |  2014年02月の森リン大賞 |  2014年01月の森リン大賞 |  2013年12月の森リン大賞 |  2013年11月の森リン大賞
2013年10月の森リン大賞 |  2013年09月の森リン大賞 |  2013年08月の森リン大賞 |  2013年07月の森リン大賞 |  2013年06月の森リン大賞
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2010年11月の森リン大賞 |  2010年10月の森リン大賞 |  2010年09月の森リン大賞 |  2010年08月の森リン大賞 |  2010年07月の森リン大賞
2010年06月の森リン大賞 |  2010年05月の森リン大賞 |  2010年04月の森リン大賞 |  2010年03月の森リン大賞 |  2010年02月の森リン大賞
2010年01月の森リン大賞 |  2009年12月の森リン大賞 |  2009年11月の森リン大賞 |  2009年10月の森リン大賞 |  2009年09月の森リン大賞
2006年9月~2009年8月までの森リン大賞


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