森リンの丘 森リン大賞の記録


森リンの丘


 


6月の森リン大賞と上位入賞者(小1の部48人中)

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6月の森リン大賞と上位入賞者(小2の部76人中)

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6月の森リン大賞と上位入賞者(小3の部130人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 がんばった富士登山(清書) ゆきだるま 75 75251698090
2 頑張ったこと ちーゆ 73 65551568286
3 わたり鳥 ちゅらワラビー 73 68152557477
4 カタピー&カタプー レモン 73 77248567395
5 遠くへたびをする鳥(感想文) わっち 73 68048587192
6 体育での事 とえり 72 59744528186
7 鳥の巣箱作り ペルセウス 72 73444547593
8 とびばこがとべた ふるる 71 75447476686
9 好きな体育 なゆの 71 108244546684
10 ぼくの大すきなサッカー るいち 70 52941577790

 


6月の森リン大賞と上位入賞者(小4の部116人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 わたり鳥あつまれ ゆねち 77 70848688387
2 不思議なレインボウ プリン 76 77642548584
3 ワクワクしたアスレチック ゆうに 76 88741667584
4 変化する跳び箱能力 のんの 76 79946617190
5 わたり鳥あつまれ ゆねち 75 70846688187
6 小さい頃も今も砂の世界へ なもい 75 109947556784
7 学びは楽しい やまら 75 83149536193
8 魚の楽園 グレートバリアリーフの島 ふくろう 74 71739607583
9 初の海!おそろしい出来事・・・ ゆふお 74 100141577377
10 嵐が来た クローバー 73 60939727189


6月の森リン大賞と上位入賞者(小5の部127人中)


知識のありかた
なむな
 人によって感じ方は様々である。日本だとコオロギの音が「リーリー」と表現されるが。決して世界中の人がみんな「りーりー」と感じるわけではない。知識、習慣は、現実の見方感じ方を変える力がある。例えば、アオマツムシが外来虫という知識によって、アオマツムシの声がうるさいと感じてしまうことなど、自分の物の見え方や感じ方が絶対のものだと思わないようにするのも大切だ。
 私はこの話を読んで、知識のすごさにびっくりした。現実の物の見え方や感じ方を変えられるのだ。だが、本当に知識があったほうがよかったいいのだろうか。
 例えば、本を読むとき。今、本が映像になっていることが多い。映画、アニメ、ドラマ・・・・。私が大好きなリンドグレーンやケストナーの作品も映像化されている物がある。この間、私は「レ・ミゼラブル」の映画を観た。岩波少年文庫の本を先に読んでから、観た。本は大人用でなくとも上下にわかれていて、簡単に読めるものでなはい。だが、私は本を先に読んだ。
 「レ・ミゼラブ」の本と「レ・ミゼラブル」の映画。同じ「レ・ミゼラブル」でも私の中では少し違った。本を先に読めば、場面や登場人物の様子をイメージする。それは一人ひとり違う。読みとり方は多種多様だ。映画はそのいろいろな想像のなかの一つを映像化したものだ。だから、私のイメージとはかなり異なることがある。
 まず、監獄の様子だ。本文にはこの場面はのっていないが、話を読みながらもっと暗いところでじめじめしていて、まるでカビが生えそうな地下に鎖でつながれているところだと思っていた。でも、映画は外での重労働となっている。
 エポニーぬはあまり美しい感じではないイメージがあったのに、美しい女性だった。
 テナルディエは背が高く人を見下ろすような感じの人だと思っていたが、かなり太っていて社会の底辺をさまよっているような人だった。
 このようにイメージが合わないことが多かった。
 私の友達には、映画をみないと本を読めない子がいる。けれど、私は何も知らずに読むからこそ、イメージをして本をより楽しめるのだと思う。映画等の映像を観てしまったら、本の楽しさが減ってしまうはずだ。
 しかし、このように知識が絶対あったほうがいいわけではない。オペラやミュージカルを観るときには話を知っていたほうが面白い。
 「魔笛」というオペラは有名な歌がたくさんあるが、あらすじを知らないと分からなくなり、お話を楽しめない。音楽にも集中できなくなってしまう。しかも日本語ではないので、さらにわからなくなってしまう。これは、知識があったほうがいい。
 知識の有無は時と場合によってどちらがよいかが変わる。大切なのは考え方や見方を深く掘り下げるために知識を使うといいということがわかった。そして、それを実際にやりたい。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 知識のありかた なむな 84 116654807881
2 平和 湖れいくん 81 103753607579
3 国がちがえば感じ方もちがう くあゆ 81 103057627586
4 楽しいクラス アリス 79 146544778587
5 楽しい先生おもしろい先生(清書) ゆめく 78 1005477310079
6 MOTTAINAI精神を育め! みんみ 78 662421029093
7 物を大切にする心 にえに 78 134941607183
8 楽しいな ゆこぷん 78 123943596587
9 ピカピカきれいな星空 こゆり 76 81742627684
10 人間の本来の 生の姿 レモン 76 76746627290

 1~5位の作品は、要約の部分が多かったため代表作品にはなりませんでした。
6月の森リン大賞と上位入賞者(小6の部148人中)


家族の長所
たけみ
 「やだなあ。」             
 家が近づいてくるとわたしは、ランドセルにしまいこんだテストを思い出した。点数が良くない。その上、いつも注意される単位のつけ忘れなどのうっかりミスがまんさいなのだ。わたしはゆっくり家の中に入った。外は、カラッと晴れて雲一つ無い良い天気なのに我が家の雲行きはあやしい。案の定、大きなカミナリが落ちた。            
 母は、現実主義だ。確かに正しいのかもしれないが何だか夢がない。わたしの    
「将来の夢は小説家です。」        
なんて言おうものなら          
「それじゃ食べていけないから、何か他の仕事を持ちなさい。」とか「世の中お金だよ。」とか「女は見た目がかんじんだよ。」とかだ。そんな母のズバッとした性格はわたしは好きではないのだ。しかし母の好きな所もたくさんある。先日、合唱の歌のテストがあってわたしはソプラノなのだが全然わからなくて困っていた。するとCDを図書館に探しに行ってくれたりレンタルショップに行ってくれたりパソコンで検索して一生懸命探してくれた。そしてわたしが不安な時は        
「生きりょうになって付いていくから、安心して。」                 
と言って笑わせてくれる。わたしは、そんな母のことが大好きだからいつもまるでコアラのように、くっ付いているのだ。     
 長所や短所は誰にでもある。人間は長所短所両方あるから面白い。とてもやさしい人は、言いかえればただのゆうじゅう不断できびしすぎはとても真面目だと言いかえられるのだ。ものはとりようだと言える。人間にとって長所は皆に尊敬される性格の一部だからどんどんのばすべき所だ。わたしの母はすぐおこる所が短所だと思ったけれどわたしの為におこっているのだ。なぜなら、わたしはおこられないと動きださないないからだ。自覚はあるが中々直せないから問題なのだ。     
「わたしだって、こんなにおこりたくないんだよ。」                 
とおこりながら泣いていたこともあったっけ。親の意見と茄子の花は千に一つも無駄は無いというから、もっとよく母の話を聞かなければと反省した。色々考えていたら母の笑顔がまたみたくなってきた。                       

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 自然は命の源 のしほ 84 115053698290
2 今の自然 とよし 83 110756778780
3 動物保護 きろせ 82 215052969789
4 命の矛盾 もとも 81 84857728084
5 「余裕」は大事(清書) ゆわの 80 102543899289
6 家族の長所 たけみ 80 97548647886
7 小さいことからコツコツと みおコロネ 79 1323499610489
8 おしゃべり先生(清書) ジャスミン 79 1091397610090
9 動物は、かけがえのないものだ DAIKICHI 79 78846829686
10 楽しく過ごすための掟 彌織 79 86141728092

 

6月の森リン大賞と上位入賞者(中1の部66人中)


物事は、ありのままに…
どろっぷ
 私たち人間という生き物は、自分の感想よりも先に知識を得ると、知識にとらわれ、自分の感想を持てないことがある気がする。知識にとらわれず、ものごとをありのまま見ることは大切だ。その理由は大きく分けて二つある。
 一つ目の理由は、ものごとの本当の姿を見ることができないからだ。私が確か小学校3年の時、祖父が若い頃、料理人として働いていた船に乗った時のことだ。フランス料理のようなメニューが、海の見える窓のすぐ横のテーブルに並べられた。
「お待たせいたしました。」
そう言って、はじめに並べられたのは、
「イカ墨パスタでございます。」
そう、「イカ墨パスタ」だった。私は大きな船に揺られて、人生初のイカ墨パスタを目の当たりにしたのだった。しかし、この真っ黒なパスタは、食べる気にはなれない。フランス料理といえば、日本料理と違って、一つの皿を完食しなければ、次の皿が来ない。私は覚悟を決め、フォークとスプーンを手に取り、
「いただきます…。」
とパスタを口にしてみた。すると、
「お、美味しい!」
予想は、見た目も味もダメなのかと思ったが、違った。とても美味しい。しかし、残念ながら、どんな味だったかは定かでない。口は歯は真っ黒になったものの、私はすごく満足していた。たとえ、まずかったとしても、貴重な体験が出来てよかったと思っているに違いない。このように、ものごとの真の姿を自分の力で知るということは、大切だと思った。
 そして、二つ目の理由は、知識に頼ってばかりいると、自分の感想がモテなくなり、成長するということができないからだ。だいぶん前、テレビを見ていると、顔なじみや、そうでない有名人が、4つほどの絵の中から、本物の絵を、ヒントを得て当てるという企画があり、おもしろそうなので、見ていた。間違った場合、その人は脱落してしまう。アナウンサーらしき人が落ち着いた声で少し早口にしゃべりだした。例えば、「これは20万円する絵です。この絵は、月光と湖を表しており、約200年前に描かれた貴重な作品です。描かれた方は、○○(有名な芸術家)です。」こう言われると、実話のように感じられる。そのせいで、自分の考えを持てなくなり、脱落する人がかなりいた。「これは、ヘビの絵だよ。」と言われると、その絵が「ヘビに見えなくもないなあ。」と人は意識し、自分の考えを持つことができず、成長を自分の手で止めてしまっているのかもしれない。だから、知識を得る前に、自分の感想を持てば良い。知識というものは、知っている人、知らない人とで、かなり差がつくが、感想は誰でも持つことはできる。

 確かに、知識があったほうが効率よくものごとを見ることができるかもしれない。しかし、「行動するためには多くのことに無知でなければならない。」という名言があるように、知識にとらわれず、自分の第一印象で、ものごとを、ありのまま見なければならない。知
私は、これから知識にとらわれず、自分の感想を持つということを目標に、ものごとをありのま見たいと思った。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 物事は、ありのままに… どろっぷ 83 125551678496
2 余計な知識は、ゴミだ! 猛食類 83 104351717490
3 スポーツフェスティバル らせこ 77 81247697583
4 知識とは まるか 76 74347777384
5 楽しみながら学ぶ くるる 76 95356526280
6 担任はスマイルクラス ダイヤモンド 75 70344667193
7 経験と知識 みすか 75 72449656690
8 学び続ける生涯 ゆれあ 75 773466162100
9 学びは楽しい やまり 75 77553556093
10 最高 まひち 74 67247696786

 

6月の森リン大賞と上位入賞者(中2の部67人中)


古いもの 新しいもの
りょうたろう
 「うぅーん。何回見ても不思議な顔してるなぁ。どういう意味でこんな模様作ったんやろう。」
と僕は首をかしげた。陽がカンカンに照っている夏のある日、僕は外に出る気はさらさらなく、祖母の家で古い手鏡に科学者のように見入っていた。
 世の中には古いものと新しいものがある。古いものは、昔の人の生きた証として大切に守られ、新しいものは、現在生きている私達に利用され共に生きている。しかし、古いものはもう使わないものが多いのに、なぜ残さなければならないのだろうか。また、新しいものはどこ迄僕達の生活と関わっているのか。答えに詰まる人が多いと思う。皆さんが知っているのは、どちらも大切であるということだけかもしれない。僕は先の質問の答えと、これから人間は、自らの生活をより豊かにするためにはどのようにすれば良いのかについて説明したい。
 まず、長い月日を重ねた古いものには、重みや温もりが感じられるという意見がある。例えば、僕の祖母の家には古い手鏡がある。祖母によるとそれは、祖母の祖母が使っていたものらしく、もし売れば相当の値が付くに違いないそうだ。お金に換えても凄いのだが、この手鏡には、それだけではない情緒もある。ある日、僕はその手鏡の裏の模様が気になり、じっとその模様を見つめていた。見つめながらこれを使っていた人の顔や様子を想像していたのだが、考えれば考える程、その手鏡に吸い込まれていくような感覚を覚えた。それは手鏡が長い年月をかけて完成された自分の素晴らしさをもっと感じろと、僕を引き寄せているようだった。僕は、まるで時の旅をしているかのような気持ちになった。そして、その旅が終わると僕は、長い年月をかけて大切に使われてきた手鏡の温もりをありありと感じていた。僕は、こういう古き良きものは、これからも大切しなければならないと思った。
 次に、最新の製品の便利さは僕達の生活を支えているという意見がある。今、僕たちの身の回りには最新機器があふれている。例えばハイビジョンテレビ、アイフォン、パソコンなど、挙げだすときりがない。もっとも僕は、小学校五年生迄どれも持っていなかったが(笑)。このような機器は、ひとつひとつが僕達の生活の軸となっており、どれかひとつでも欠けてしまうと生活のリズムが狂い、息苦しくなるだろう。また、これらの機器は社会にも大きく関わっている。最新機器を使わない仕事は殆ど無いと言っても過言ではない。例えば、経済の動きに大きく関わっている東京証券取引所の様子がよくテレビニュースで映される。そこでは、数え切れない程の機械が、いつも数字をディスプレイで流し働き続けている。更に、一見機械の使い所がないような仕事でも、情報を整理したり、経理関係ではパソコンを使っているだろう。実際、サービス業などの第三次産業だけでなく、農業などの第一次産業でも、農作物のデータなどを整理するために、パソコンが使われているそうだ。最早、僕達にとって機械なしでの生活はあり得ず、機械があるからこそ、人間は自分の力を有効に発揮でき、今の豊かな生活ができるのだ。僕は、僕達の生活を支える最新機器の働きに改めて感服した。
 古いものの重厚な温もりも良い。最新機器の利便性も良い。しかし、一番大切なのは、古いものから昔の人の考えや知識を感じ、それを最新機器の更なる向上につなげることである。「いかに飽きずに続けるかでなく、飽きることと続けることをいかに両立させるかということが大切だ」という名言があるように、僕達は一方でものを大切に扱って古いものを残し、一方で現状に満足せず機器の更なる発達に意欲的に取り組むべきなのだ。これから僕は、機械がより発達し、僕達の生活がより豊かになるためにも古いものを大切にしたい。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 古いもの 新しいもの りょうたろう 89 154962828590
2 ノンフィクションとは何か れたす 87 133056657992
3 キセキの起こし方 ききほ 87 126357697989
4 危機意識について ゆへぬ 84 121057879384
5 創るもの いゆん 82 105352707586
6 『夢を見ることが出来るなら、それは実現できるんだ。』#2 清 Ivy? 82 109166636793
7 物の本当の良さを あよあよ 81 95252747787
8 直感と論理的思考 ぎんぎつね 81 94251707090
9 事実と創作 かこちゃん 80 99956998686
10 つかいわけ 枕草子 80 78451798286

 
 1位の作品は、要約の部分が多かったため代表作品にはなりませんでした。
6月の森リン大賞と上位入賞者(中3の部67人中)


ひねくれ者の核心を突く大反論
にゃぱ
 僕たちは、大人になるまでに、確実に義務教育を受けているわけだが、なぜ受けなければいけないのか、なぜ受けなければいけないのだろう。僕含め、勉強嫌いのみなさんなら一度は考えたはずだ。それは、人間として最低限の範囲の教養を身につけなければならないからだ。そして、高校ではその範囲をさらに広げ、大学ではそこから「専門知識」という、その範囲にでっぱりをつける。これが、「授業」と呼ばれる形での教養のつけ方だ。
 では、この型の円を表す「教養」の部分とでっぱりを表す「専門知識」では、どちらが重要だといえるか。……という問いかけに応答するのが今回の課題だが、僕は問いの提示者の背後に回ってあえて質問したい。
 「それは問うて然るべき問題ではないと思う。」
教養の幅を広くしておけば、それほど頭のいい人でなくとも社会人として働くことができる。逆に、頭のいい人でも、社会のルールの未熟であれば、社会人として採用されることはあるまい。つまり、ここで云う「教養」とは、九教科の義務教育に加え、「人間性」を表し、それこそ最も重要であることは、馬鹿でもわかるだろう。また、専門知識を持ち合わせていれば、仕事の選択がより増える。「好きこそものの上手なれ」とも云われるように、医学部なら医療関係、野球ならプロの野球選手やコーチ、好きなところを伸ばすのは、自分にとっても楽しいし、成長具合も大きく変われると思う。そのような良いことがあるのに、片方を選べとは言いにくいだろう。
 そして、最も重要な理由は、「この世界は教養を以てして働く人たちによって成り立っている」ということだと僕は考えた。分かりやすくいうと、職業の特徴だ。例えば、小学校の先生や芸能人、そして何よりサラリーマンなどは、まずは幅広い教養をもたなければならないし、研究者や医療従事者、弁護士などはそれ以上に各分野の専門知識を持つ必要がある。職に就くというのは、ある意味では世界の発展に貢献することと一緒だと僕は思う。だから、人々は二つの支柱――所謂「教養」と「専門知識」だが、そのどちらかの僕らは属するのだ。ところで、僕の兄は、今大学の薬学部に入っているが、とある基金に属している。その基金は主に英語に関するキャンペーンや大会を開いていて、兄はそのチーフやら企画部長やら、毎日てんてこ舞いらしい。とはいえ、二つの支柱、どちらにも兄は選択して働くことができ、不況の現代において、それほど嬉しいことはない。そのような良いこと片方を選べとは言いにくいだろう。
 そもそも、「教養のほうが大事」というような是非を提示しところで、それを聴いた全員が「YES」と答えるはずがないのだ。かなり本質的な話になるが、ある道を進む人がいれば、必ずその逆の道を行く人がいる。それはまるで作用・反作用の法則と類似していて、勿論物体にかかる重力と物体が地球をひっぱるほどの差でも、それは作用・反作用だと言えるのだ。決して変わることのない自然に適った法則のどちらかが良いなんて、一体貴殿は何を考えているのだろうか?仕方ないが、この世界は理不尽で覆われていて当たり前だといえよう、いや、いうしかないのだろう。
 なんだ、生きがいがあるじゃないか!

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 利益の意識 黒髪メガネの人 90 129372818484
2 ひねくれ者の核心を突く大反論 にゃぱ 88 132659959295
3 幅広い体験 ブレイド 87 118556768287
4 全体の利益 はるりん 87 115058817697
5 表と裏の情報 ポケット 87 122061697493
6 教養 コレルリ 86 121058959789
7 情報化社会 トンクス 84 104056737489
8 体験と幅広い考え方 そうき 84 105859697289
9 僕たち地球市民 森チュウ 83 140869707083
10 真実 クッキー 82 104052667380

 

6月の森リン大賞と上位入賞者(高1高2高3社の部141人中)


日本と型
しらたき
 日本は「技は教わるものではなく盗むもの」という言葉が示す様に、型を踏襲することが前提の社会構成だ。ところが近頃、西欧の自由が表面的に学ばれるようになり、価値観の多様化など尤もらしいことを謳う風潮が出てきた。そして型と自由は相反するため、型を否定する傾向となっている。結果、型という中核が失われたことによる不安が、社会の不安定さとして現れている。すなわち型を疎かにしていることは、社会不安の原因、現在の日本社会の問題なのだ。

 型が疎かにされつつある第一の原因は、現代の流動的な情勢だ。例えば2007年にiPhoneが発表されたのを皮切りに、スマートフォンは瞬く間に、世界中に広まった。私の経験だと、シンガポールでは殆どの人、マレーシアやインドからの出稼ぎ労働者でさえもがスマートフォンを使っている。異様な広まりを受けてか、次々と新作が発表され、スマートフォン市場は拡大の一途を辿っているのだ。確かにこの古きに囚われず開拓していく姿勢には目を見張るものがある。とはいえ、逆に進みすて不要なものが増えたと思うのは私だけなのだろうか。仕事には関係のないゲームや課金式のアプリケーションに手を染める人が少なくない実態に、私は危機感を抱いている。

 第二の原因として日本の、ひいては世界の急激なグローバル化が挙げられる。グローバル化とは、国家を超えて、地球全体を一つの共同体として見る考え方だ。しかし私は、その考え方は短絡的過ぎる為、問題だと捉えている。何故なら歴史的に見ても、散り散りだった考えを一つにまとめることはあまりにも難しいからだ。
 最も容易く人をまとめる方法の一つは、洗脳だ。例えば戦時中の日本では、天皇は神様だとされた。その意識は宗教じみた教育によって人々に刷り込まれ、国民は天皇に命を捧げろ、と言われたことを信じた。果ては大勢の人が天皇万歳、と叫んで亡くなったと言われている。即ち、命が関わる程の絶対的存在が必要とされる。
 だが、地球上には宗教を始めとした、多くの不可侵域が存在する。だから世界中の人々をまとめるのは至難の業だ。結束は必要だが、まずは個々を優先して大切にせねばならない。

 確かに型通りの生き方では苦しいだろうし、融通が効かないというの不都合もある。しかし、変えてはならないもの、避けて通ってはならないものがあると私は考える。魯迅は、道とは多くの人が歩いた軌跡だと説いた。つまりそれが絶対とは言えないが、多くの人によって支えられてきた、意味のある物であることは明確だ。せめて目印として心得ねばなるまい。そもそも型入りの日本には自立が必要だが、その為には何はともあれ自身の立ち位置を知らなければならない。型を知ってこそ出来る型破りであり、自身の立ち位置を知ってようやくスタートの準備が整うのだ。

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1 日本と型 しらたき 90 11637211411381
2 和洋折衷 ことのは 90 111068869586
3 プランクトンと仏教のはなし ピルル 90 129559828596
4 ONE FOR ALL,ALL FOR ONE りあん 89 105181878297
5 日本文化は、「型」を きやの 89 134263788092
6 競争がある意味 ポンピー 85 958568481102
7 さらにレベルアップするためには ききか 85 136656756992
8 自然美 なるか 84 1323599610486
9 麻薬なゴシップ えふわ 84 129856919586
10 美とは、本来、自然の はわえ 84 101169817783



2024年02月の森リン大賞 |  2024年01月の森リン大賞 |  2023年12月の森リン大賞 | 
(23年8月~23年11月未集計) |  2023年07月の森リン大賞 |  2023年06月の森リン大賞 |  2023年05月の森リン大賞 |  2023年04月の森リン大賞 | 
2023年03月の森リン大賞 |  (20年10月~23年2月未集計) |  2020年09月の森リン大賞 |  2020年08月の森リン大賞 |  2020年07月の森リン大賞 | 
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2013年10月の森リン大賞 |  2013年09月の森リン大賞 |  2013年08月の森リン大賞 |  2013年07月の森リン大賞 |  2013年06月の森リン大賞
2013年05月の森リン大賞 |  2013年04月の森リン大賞 |  2013年03月の森リン大賞 |  2013年02月の森リン大賞 |  2013年01月の森リン大賞
2012年12月の森リン大賞 |  2012年11月の森リン大賞 |  2012年10月の森リン大賞 |  2012年09月の森リン大賞 |  2012年08月の森リン大賞
2012年07月の森リン大賞 |  2012年06月の森リン大賞 |  2012年05月の森リン大賞 |  2012年04月の森リン大賞 |  2012年03月の森リン大賞
2012年02月の森リン大賞 |  2012年01月の森リン大賞 |  2011年12月の森リン大賞 |  2011年11月の森リン大賞 |  2011年10月の森リン大賞
2011年09月の森リン大賞 |  2011年08月の森リン大賞 |  2011年07月の森リン大賞 |  2011年06月の森リン大賞 |  2011年05月の森リン大賞
2011年04月の森リン大賞 |  2011年03月の森リン大賞 |  2011年02月の森リン大賞 |  2011年01月の森リン大賞 |  2010年12月の森リン大賞
2010年11月の森リン大賞 |  2010年10月の森リン大賞 |  2010年09月の森リン大賞 |  2010年08月の森リン大賞 |  2010年07月の森リン大賞
2010年06月の森リン大賞 |  2010年05月の森リン大賞 |  2010年04月の森リン大賞 |  2010年03月の森リン大賞 |  2010年02月の森リン大賞
2010年01月の森リン大賞 |  2009年12月の森リン大賞 |  2009年11月の森リン大賞 |  2009年10月の森リン大賞 |  2009年09月の森リン大賞
2006年9月~2009年8月までの森リン大賞


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