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日本発の未来の教育――オンエア特別講座、寺子屋オンエア、オンライン作文、森林プロジェクト(4) as/2543.html
森川林 2016/03/09 20:40 


 今の受験中心の勉強の弊害は、よくできる子にも、普通の子にも、よくできない子にも表れています。
 よくできる子は、自分のペースで先の学習まで進んだり、より難しい問題に取り組んだりしていけばいいのです。それは、受験の勉強を先取りするということではありません。受験勉強の先取りは、かえって頭を悪くします。
 受験的な勉強は、受験の最後の1年間でやればいいと考えて、それまでは本当の学力をつけるための教科書レベルの勉強を先取りし、自分の興味に応じてより高度な勉強も追加していけばいいのです。

 自分のペースでする勉強の方法が、家庭での自学自習です。
 ただし、子供が自分の力で自然に自学自習するということはまずありませんから、大人が、自学自習しやすい体制を作り、それを運営していく必要がります。
 しかし、それは、大人(親や先生)が子供に一方的に教えこむような従来のスタイルの勉強ではありません。大人は、体制を作り、子供の自学自習がスムーズに行くようにやり方をチェックし、必要に応じて子供の質問に答えるという役割に留まります。
 大人がリーダーとなって引っ張っていくのではなく、子供が自主的にやることを、大人がサポートしていくという役割です。この大人とは、親と先生ですが、特に小学生までは親の役割が重要になります。

 例えば、子供が算数の勉強をしていてわからない問題にぶつかった場合、解説を読んでもわからないとき、子供は普通、身近な人である親にまず聞きます。そのことによって、親は子供の学習レベルがわかり、子供の理解度に応じた説明をすることができます。
 そして、親が説明をしても子供がよく理解できない場合は、今度は親が先生に説明の仕方を質問するという形に進みます。そして、その結果をやはり親が子供に伝えなおしていくのです。

 中学生の義務教育までの勉強では、子供の質問はすべて親が最初に対応するつもりで臨んでいくことです。そのことによって子供の勉強の実態がわかり、早めに的確なアドバイスができるようになるからです。

 自学自習のもとでは、親子の勉強はそれほど多くの親の時間を取るものではありません。
 親が子供に教え込む形の勉強では、子供の勉強時間と同じ時間だけ親がつきっきりでいなくてはなりません。しかし、自学自習の勉強の体制ができれば、子供は勉強時間のほとんどを自分の力でやっていきます。
 親は、勉強の結果を子供に聞き、子供にわかったこととわからなかったことを説明してもらえばいいのです。子供が、わかららないところをは手を抜いてやっているのではないかという不安がある場合は、いくつかポイントを絞って質問し、子供に答えてもらえばわかります。
 そして、親は子供が自分の力ではわからなかったところだけ一緒に考えて説明してあげればいいのです。その上で、親にも説明しにくいところがあれば、親が先生に質問し、それをまた次の日に親が子供に説明していきます。これが、家庭における自学自習のスタイルです。

 ところで、今の教育方法の多くは、こういう自学自習の形ではありません。
 低中学年の早い時期から勉強を外部の機関(塾や通信教育)に任せると、親が子供の勉強の実態が把握できなくなります。親が見ることのできるのは点数という結果だけで、勉強の中身はブラックボックスになっていきます。すると、親がアドバイスできるのは、子供の勉強の取り組み方という外見だけになり、「遊んでいる暇があったら勉強しなさい」などという外側からの強制しかできなくなってきます。
 こうなると、子供はポーズとして勉強するようになります。ポーズの勉強とは、簡単にできる問題を手を動かして長時間解くような勉強です。
 時間をかけているわりに成績が上がらないというのは、勉強をポーズとしてやっているからであることが多いのです。

 勉強を外部の機関に丸投げすれば、それがどんなによい塾や学校や通信教育であっても、同じように親の関与は外面からだけのものになります。
 子供の勉強は、いずれ親の手から離れるとしても、少なくとも小学校時代、できれば中学校時代までは、親が子供の勉強の中身にも関与できるようにしておく必要があります。それが家庭における自学自習の体制の土台になります。

 このような家庭での自学自習を実現するために、言葉の森が今行っているのが寺子屋オンエアです。(つづく)

※次は、「寺子屋オンエアでの勉強の仕方について」です。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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