ログイン ログアウト 登録
 作文検定のエンジンとなる森リンを開発した当初の話 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 5505番  最新の記事 <前の記事  2026/5/3
作文検定のエンジンとなる森リンを開発した当初の話 as/5505.html
森川林 2026/05/03 12:44 



https://youtu.be/MBEJHhY6smE

 森リンは、作文の自動採点ソフトです。
 それを開発した当初の話です。

●作文には客観的な評価がなかった

 私が子供たちに作文を教えるようになって、最初に感じたことは、子供が納得できるような客観的評価がないということでした。

 数学や英語や漢字の書き取りであれば正解があります。
 そういう答えのある勉強は教えてもらわなくても独学でできます。

 しかし、作文には答えがありません。
 それにもかかわらず、作文は評価されます。

 先生によって評価されるだけでなく、コンクールによって評価されることもあります。
 しかし、コンクールで評価された子はその評価が嬉しいとしても、なぜ自分がそういう評価を受けたのかがわかりません。
 まして、評価されない子は、どうしたら評価されるようになるのか、皆目見当がつきません。

 そのため、作文指導に熱心な先生のもとで、そのクラスだけ作文嫌いの子が増えるということが起きてくるのです。

●黒船「e-rater」への危機感

 私は、誰でも納得できる客観的な評価を目指しました。

 ちょうどその時、アメリカで「e-rater」という文章評価の試みが行われていることを知りました。

 そのときに私が感じたのは、アメリカの文章評価のシステムが日本に入ってくる可能性があるのではないかということでした。

 かつて日本のワープロソフトには「一太郎」という優れたものがありましたが、アメリカの「Word」が日本のワープロソフトに進出することによって、結局、「一太郎」よりもアメリカ製の「Word」の方が日本のワープロソフトの主流になってしまったのです。

 ワープロソフトであればまだやむを得ないかもしれませんが、日本の作文教育において、アメリカの文章評価システムが入ってくることは阻止しなければなりません。

 そのために、日本で先に文章評価システムを作っておく必要があると思いました。

●語彙の多様性と数値化の発見

 そして私は急遽、子供たちの書いた作文を並べて、デジタル的な評価をすることを考えたのです。
 何日も机の上にいろいろな子供の作文を並べて見比べていると、人間の感覚として上手な作文とあまり上手でない作文とがあることがわかります。

 上手さの基準は、文章の密度の濃さのようなものです。
 それがどのような形で出ているのかを眺めていてわかったのは、語彙の多様性があるということでした。

 しかし、その多様性の差はわずかですから、人間がいくら詳しく見ても、どこの語彙が多様なのかということを言うことはできません。
 それが、数値で集計すると、その差がわずかであってもはっきりと違いが出てきたのです。

●わずか数週間・数百円で誕生した森リン

 ちょうどそのころ、日本の奈良先端科学技術大学院大学で、「ChaSen(茶筌)」という日本語形態素解析ツールが開発され、無償で提供されていました。
 その茶筅を利用して、作文の形態素解析を行うことにしたのです。

 その時までに自分は独学でPHPとMySQLの操作を学習していたので、語彙の多様性や語彙の思考性や語彙の知識性を評価する仕組みを作り始めました。

 基本ができたのはわずか数週間で、かかった費用は自分が書いたプログラムをプリントして見直すための印刷代数百円か数千円だけでした(笑)。

●検証と特許出願

 言語というものは日本語でも英語でも共通のところがあるので、このソフトを英語モードに切り替えて、英語の文章を評価してみると、「e-rater」の行っていた評価とほとんど同じ評価のグラフが出ました。

 それで、このソフトを日本語の文章評価ソフトとして特許を出願したのです。
 これが言葉の森の作った自動採点ソフト森リンの出発点です。

●作文検定の真の目的

 だから、作文検定は、作文の評価だけを目的にしているのではありません。
 その評価によって、子供たちが作文を書く目標を知り、作文を書く勉強を続けやすくなるようにするためのものなのです。

 現在、森リンはすでに103,000件以上の子供たちの作文を評価しています。

▽毎月の森リン大賞
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php



コメント欄

コメントフォーム
作文検定のエンジンとなる森リンを開発した当初の話 森川林 20260503 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
きくけこ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「きくけこ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
日本語作文検定(4) 森リン(103) 
コメント1~10件
なぜ公立中高一 森川林
 志望校の過去問に特化した受験対策を進めるためには、まず「春 4/28
記事 5498番
作文検定のプレ あお
お返事ありがとうございます。暗唱検定が早くできてほしいです。 4/9
記事 5493番
作文検定のプレ 森川林
 日本語教育で、簡単なのは会話で、次が読書で、最後が作文です 4/8
記事 5493番
作文検定のプレ あお
日本語作文検定は、日本語を学ぶ外国人のための作文教育にも対応 4/8
記事 5493番
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
国語力、読解力 森川林
読検の解答は個別れんらくでお送りください。 12/29
記事 4331番
国語力、読解力 すみひな
本日の読解検定を受け忘れてしまいました。回答をどちらに送れば 12/27
記事 4331番
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 読解検 森川林
 これは、その言葉があるかどうかではなく、文脈として読み取る 4/28
国語読解掲示板
読解検定小5の みきひさ
読解検定 小5 4月について3問教えてください。 どうぞよ 4/27
国語読解掲示板
茨木のり子さん 森川林
 茨木のり子さんが晩年に書いていた言葉、 「倚(よ)りかか 4/27
森川林日記
軽くて意味のな 森川林
軽くて意味のない広告の文面を書いていたのでくたびれた。 嘘 4/27
森川林日記
Re: 例えば 森川林
 この歌の本質は、「言えない」又は「言わない」というところに 4/27
森川林日記
例えば、敷島の 森川林
 本居宣長の「敷島の大和心を人問はば朝日ににほふ山桜花」は、 4/27
森川林日記
AIに文章を直 森川林
 AIに文章を直してもらうと、  詩的な文章が散文的になる 4/27
森川林日記
雨は龍のメッセ 森川林
 雨は龍のメッセージ。  晴れは太陽のメッセージ。  ど 4/27
森川林日記
五月の薄曇りの 森川林
 五月の薄曇りの空の下をゆっくりと歩く。  自分の心の中に 4/27
森川林日記
走水神社 森川林
 走水神社に行ってきた。  神社の横の山の途中に、弟橘媛( 4/24
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン