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勉強をコントールする力をつける――そのための親の勉強観 as/2921.html
森川林 2017/04/17 05:37 


 今、子供たちの身の回りには、さまざまなやらなければならないことが押し寄せています。
 それは、大人も同様です。
 最近、時間が不足するという人が増えているのは、生活の本質に関係のないような雑事があまりにも増えてきたためです。

 大人の場合は、それでも自分で計画を立てて自分の生活をコントロールすることができます。
 しかし、子供はこれからそういうことを学ぶ時期にいるのですから、自分で生活をコントロールすることはまだできません。

 だから、親が子供に、大事なことで継続することと、大事でないことで適度に抑制することを教えてあげる必要があります。
 それは食べ物の好みのコントロールと同じで、子供が好きな甘いものばかり食べさせるのではなく、野菜などもきちんととることをすすめることと共通しています。

 子供の時間のコントールを考えるときに、大事になってくるのが、親の勉強観です。
 学校や塾で言われたとおりにやっていると、子供の勉強時間はどんどん長くなります。
 どの先生も、自分の教えていることが大事だと思っているからです。
 その結果、誰からも何も言われない読書の時間が削られてしまう子も多いのです。

 小学生のころは、長い目で見れば、勉強よりも読書の方が大事です。
 今の成績をよくすることに追われて、読書を後回しにしている子は、かえってあとで伸びなくなります。

 例えば、漢字の書き取りテストなどをすれば、出来不出来の結果がすぐに出ます。
 結果が出るものは、誰でもつい優先してしまいます。
 しかし、読書はしてもしなくても、結果として出てくるものはありません。
 だから、読書は置いておいて、まず漢字の勉強をということになってしまいがちなのです。

 両方できるのがもちろんいいのですが、どちらが大事かと言えば、明日の漢字のテストより今日の読書の方です。
 これは、異論のある方も多いと思いますが、これまでいろいろな子供たちを見ているとそういうことがわかるのです。
 だから、親は、できるだけ長期的な視野で子供の成長を考え、子供の生活時間を考えていく必要があります。

 思考発表クラブでは、毎週、子供たちに今読んでいる本を紹介してもらいます。
 互いの本の紹介が刺激になるのか、どの子もいい本を選んできます。
 こういう読書を柱とする勉強をしていくことが、将来の子供たちの大きな力になっていくと思います。

====
塾の時代のあとの独学の時代のあとに来るもの(3)勝つための勉強、向上するための勉強、創造するための勉強
https://www.mori7.com/index.php?e=2157

 これからの勉強は、大きく3つに分けて考える必要があります。
 第一は、勝負に勝つための勉強です。これは、受験に合格するための勉強で、その中心になるのは正しい勉強法と、受験という短期間に集中して取り組むための密度の濃い時間の使い方です。
 第二は、実力を向上させるための勉強です。この勉強の中心になるのは、毎日の家庭での自習の習慣です。
 そして、第三は、創造性と思考力を育てるための勉強です。この勉強の中心になるのは、難しい問題を自分が納得できるまで考えるという子供の生活時間の余裕です。

 受験に合格するための勉強には、大人の目からのアドバイスも必要です。
 高校生になれば、自分自身で客観的に勉強の方法を決めることもできますが、小中学生はそうではありません。
 例えば、テストで間違えたときも、ほとんどの子供が、「合ってた」「間違えた」という結果を確かめるだけで終わってしまいます。間違いについても、その原因は、「うっかりしていた」「計算ミスだった」「勘違いしていた」というようなことで済ませてしまいがちです。
 この間違いの中に、本質的な勉強の弱点があることを見抜くには、やはり大人の目による分析が必要です。
 しかし、親が子供の勉強をひとりで見るのは大変です。親の勉強の見方をアドバイスするような仕組みがあれば、受験勉強も、基本的に独学と家庭学習でやっていけます。
 言葉の森では、今後、寺子屋オンエアと同じような方法で、こういうアドバイスもやっていきたいと思っています。

 実力をつけるための自習は、本来的に家庭で行うものです。
 ところが、親が日常的に子供の勉強を見るような時間的余裕は、どこの家庭でもあまりないのが普通です。そこで、今後は、地域で、寺子屋のような形で子供たちの自習を見るという仕組みが生まれてくると思います。
 地域でリアルな寺子屋が生まれるまでは、オンエアによるバーチャルな寺子屋が、子供たちの集団的な自習を見ていける場になると思います。

 家庭学習を行う際に必要なものは、毎日決まった時間に決まったことをするという継続力と、もうひとつは、メディアを自主的にコントロールする力です。
 テレビ、ゲーム、インターネット、ソーシャルメディア(facebook、ブログ、Lineなど)は、子供だけでなく、大人のになってもうまくコントロールできないものです。これらのメディアは、これからますます魅力あるものになっていきます。だから、これらを自由な放任に任せることはできません。しかし、全面的に禁止というのもまた問題です。
 これからの社会では、子供自身が、豊富なメディアをコントロールする力をつけていく必要があります。そのために、テレビを見る時間、ゲームをする時間、SNSをする時間、それらをしない時間と、しないための工夫などを、意識的に作っていく必要があります。

 創造性を育てる教育とは、考えることが好きな子、オリジナルであることが好きな子を育てることです。これは、速く正確な答えを出すことが目的となる受験勉強とは、ある意味で正反対のものです。(難関校では、考えるのが好きな子を見るような試験問題も出されていますが、そういう問題はごく一部です。)

 考える勉強をするための教材としてふさわしいものは、算数オリンピックに出てくるような、楽しめる難問です。
 しかし、算数は、答えがあるから取り組みがいがありますが、国語的な勉強の難問には、答えがありません。(つづく)
====



コメント欄

森川林 2017年4月17日 5時40分 1 
 やれと言われることを全部やっていたら、子供の生活時間はそれで埋められてしまいます。
 本当に大事なことは、ほんのわずかです。
 それは、読書と対話と自由な遊びです。
 しかし、その本当に大事なことが今の社会では最も後回しにされやすいのです。


nane 2017年4月17日 5時44分 1 
 きちんと真面目に言われたことをやることと、大局を見て重点を絞ることは、個人の中ではなかなか一致しません。
 だから、勉強の仕方についても、母親と父親の意見のすり合わせが大事なのだと思います。


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