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小3や小4で、塾が忙しくなったからという理由で作文をやめるのはもったいない――あとに残る本当に大事な勉強は、読書と作文と遊び
森川林 2024/05/15 06:51 

野菊



 子供の勉強は、長期的な見通しを持つことが大切です。
 受験という目標があると、そこにすべてを集中してしまいがちです。
 特に、今は、塾でも競争を煽るようなかたちで大量の宿題を出したり、頻繁なテストを課したりするので、子供も親も、その塾のペースに流されがちです。

 しかし、よく考えてみればわかるように、受験勉強で、あとに残るものはあまりありません。
 受験の算数は、差をつけるための算数なので、難しい問題が出てきますが、その難しさはあとに残りません。
 数学は、中学や高校でしっかり勉強すればいいのです。

 苦労して中学受験の勉強をした子と、小学生時代のんびり遊んでいた子が、結局同じ大学に合格するということは、よくあります。

 本当の勉強は、子供が自覚してから始まるので、中学3年生から高校3年生にかけての勉強が、最も大事なのです。

 受験勉強で、あとに残るものはあまりありません。
 そのかわり、小学生時代、本当にあとに残るものがあるとすれば、それは読書と作文と遊びです。
 これらは、子供の感受性、思考力、表現力を育てます。
 それが、最もあとに残る学力なのです。

 塾に通うと、勉強時間が増えるので、初めのうちは作文の勉強との両立は難しいと感じる人もいると思いますが、その忙しい時間もやがて慣れてきます。

 受験勉強中も、できるだけ、読書と作文の勉強は続けて、どうしても時間的に無理になったときだけ、いったん休会して、また、中学受験の合格後に再開すればいいのです。

 言葉の森の作文は、高校3年生まで続けられます。
 言葉の森には、小学1年生から作文の勉強を始めて、高校3年生まで続けている生徒が何人もいます。
 うちの子2人もそうでした(笑)。

 長い展望を持って、作文の勉強に取り組んでいきましょう。
 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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