記事 5033番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/23
小学生の作文は、小学5年生から急に難しくなり、中学1年生から新しい書き方の意見文になり、中2、中3と意見文が発展し、高校生で更に難しい小論文になる
森川林 2024/03/27 09:32 

「こんにちは」 道にとびでている菜の花(笑)



 言葉の森のほかにも、いろいろな作文講座や作文教室があります。
 そういうところの指導のほとんどは、小学生どまりです。

 小学生の作文の勉強では、小学4年生までは、生活作文という事実中心の作文です。
 この事実中心の作文を表現豊かに書くことが、小学生の作文のひとつの目標です。


 しかし、小学5年生からは、事実文ではなく説明文の課題になります。
 説明文の場合も、作文の中身は事実が中心ですが、大事なことは、その事実を通してより抽象的な主題があることです。

 例えば、小学3、4年生の子が、友達のことを作文に書く場合、友達との出来事だけで作文を書くことができます。
「友達とあんなことをした。こんなことをした。」という作文です。

 しかし、小学5、6年生になると、友達との出来事だけでなく、「人間にとって友達とは何か」という抽象的な主題が出てきます。
 その「人間にとって友達とは」という主題に合わせた出来事を見つけて書くというかたちになってくるのです。

 これが、中学生になると、更に主題中心の展開になります。
 自分の意見という主題に合わせて、その主題に合う事実を構成するという書き方になります。
 作文の学習には、こういう発想の進歩があるのです。


 作文は、小学5年生から本格的に難しくなります。
 小学校の高学年まで作文の勉強を続けなければ、低学年から作文の勉強を始めた意味がありません。

 言葉の森のほかの作文講座の中には、「小学1年生から6年生まで」とうたっているところもあります。
 こういう作文講座では、小学5、6年生の作文指導も十分にはできません。

 作文の勉強では、中学生、高校生までの作文指導があるのが当然で、その流れの中で、小学校高学年の作文指導もあります。


 ということで、新しく小学5年生になるみなさんは、新学年になると、作文の課題が急に難しくなったと感じると思いますが、それが自分を成長させるのだと思ってがんばってやっていってください。

 小学5年生の字数の目標は1000字、小学6年生の字数の目標は1200字です。
 こういう字数も平気で書けるように、作文と読書に力を入れていってください。
 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

コメント欄

コメントフォーム
小学生の作文は、小学5年生から急に難しくなり、中学1年生から新しい書き方の意見文になり、中2、中3と意見文が発展し、高校生で更に難しい小論文になる 森川林 20240327 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
つてとな (スパム投稿を防ぐために五十音表の「つてとな」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
新着コメント1~3件
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の 8/6
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいい 8/5
……次のコメント

オープン教育 1~3件
オープンの川
鳥の村 1~3件
鳥の村
虹の谷 1~3件
虹の谷
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■【合格速報】慶應義塾大学理工学部 3月26日
■なぜ新しいことと学ぶのか――パソコン、ChatGPT、3Dプリンタ、仮想通貨、クラウドファンディング、その他 3月26日
■今日は読書3冊。世の中は、いい方向に変わっている 3月25日
■【合格速報】北海道立札幌北高校 3月25日
■共感力とは何か――思考力、創造力、共感力を育てることが勉強の目的。あともうひとつ科学力もあるが。 3月23日
■3月保護者懇談会資料 3月22日
■意見文の意見はどう書けばよいか。著者の意見に共感することが出発点。 3月21日
■中学生高校生の創造発表クラス募集。ChatGPTとZOOMを使った創造と発表の勉強。与えられる勉強から自分で作る勉強へ。大学入試の総合選抜入試に対応。更に、大学入試の先のベンチャービジネスを目指す 3月17日
■野口悠紀雄さんの記事「頭のいい人とそうでない人の格差がますます広がっていく…ChatGPTによる「勉強革命」がもたらすもの」を読んで考えたこと(その2)――未来の勉強は、ChatGPTとZOOMで 3月17日
■野口悠紀雄さんの記事「頭のいい人とそうでない人の格差がますます広がっていく…ChatGPTによる「勉強革命」がもたらすもの」を読んで考えたこと(その1)――勉強法の本質は実にシンプル。あとは実行するだけ 3月17日
■【合格速報】福岡工業高校(公立) 3月16日
■言葉の森の生徒のみなさん、卒業生のみなさんへ――合格情報を、コメント欄、又は、個別れんらく、又は、お電話でお知らせください 3月16日
■【合格速報】関西外語大学国際共生学部・ 立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部 3月15日
■学校の算数数学と受験の算数数学の乖離。学校の算数数学の問題集では力がつかない。自分で独自に問題集を用意して1冊の問題集を夏休みなどに完璧に仕上げることが大事。算数数学の勉強は、解法を見て繰り返し理解すること 3月15日
■中学生、高校生の意見文の書き方。小学6年生が作文指導のゴールになっていては、小学6年生も十分には教えられない。中学受験作文に対応するには、意見文を書くという先の見通しが必要 3月14日
■【合格速報】栃木県立宇都宮高校 3月13日
■受験作文と入試小論文の未来の姿。学力の中心は、考える力と創造する力になる。進んだ学校では、AI技術によって作文や面接を評価するようになる。しかし、その先の未来は、入試自体がなくなる可能性 3月13日
■大学入試が終わり、晴れて大学生になったみなさんに。大学生時代は、学問とビジネスと出会いの時代。 3月12日
■【合格速報】明治大学法学部・中央大学法学部・立教大学法学部・上智大学法学部 3月12日
■【合格速報】東京大学理科三類・慶應大学医学部 3月11日
■2月の森リン(もりりん)大賞 3月11日
■3月10日(日)9:00から、全科学力クラスの体験学習開始 3月9日
■1月の森リン大賞 3月9日
■【合格速報】広尾学園高校 医進・サイエンスコース 3月8日
■【合格速報】鹿児島県立甲南高校 3月8日
■未来の子育て、未来の学力(その4)――人から与えられた目標で生きるのではなく、自分の目標で生きる子供を育てるための教育 3月8日
■未来の子育て、未来の学力(その3)――小学3、4年生は多読と遊びの時期。小学5、6年生は中学受験という選択肢もあるが、その先のどういう大学に入り、どういう社会生活を送るかまで考えておく必要がある 3月7日
■未来の子育て、未来の学力(その2)――幼児期の過ごし方、小学123年生の過ごし方 3月6日
■未来の子育て、未来の学力(その1)――成績と実力は一致しなくなってきている。これから変わる大学入試にどう対応するか 3月5日
■朝の10分間読書の効果。中学、高校でも朝の読書をしている学校がある。そういう生徒は考える力がついている。勉強は成績をよくするだけだが、読書は頭をよくする。 3月4日
……前の30件
RSS
RSSフィード

カテゴリー
全カテゴリー

QRコード


通学できる作文教室
森林プロジェクトの作文教室

リンク集
現在作成中です。
Zoomサインイン
ソースネクスト
FJNBP-1337-6644-8260-5410




 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。